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「鬼畜将ランス〜第20.5話 ある青年剣士の受難(始まり編)〜(鬼畜王ランス)」

B-クレス (2005-04-07 22:01)


 ランス達がガンジーと合流した当日の夜


 リーザス城内 訓練場


 そこで、一人の青年が、必死に剣を振るっていた


 「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・」

 ヒュン ヒュォン ビュオォン!!


 「・・・まだだ、これくらいじゃあ・・・!!」

 ビュオン  ヒュゥ   カツッ

 「はぁ・・・・はぁ・・・・クソッ、この位で・・・・」

 青年が、おとしてしまった剣を拾いなおし、もう一度振るおうとした時

 「健太郎様、休む事も鍛錬のうちですよ

  もう身体も限界がきているのでしょうから、早くお休みください」

 「日光さん・・・・」

 どこからともなく現れた日光が、青年、健太郎に話しかける

 だが、健太郎は、日光の言葉に、首を振って答えた

 「・・・なぜですか、健太郎様」

 既に限界が来ているだろうに、未だに訓練を続けようとする健太郎に、日光は問いかける

 健太郎は、息を整えなおすと、苦笑を浮かべて、この過激な訓練の理由をいい始めた

 「日光さん・・・ランスさんが『魔王』だっていう放送を聴いたとき、同思った?」

 「どう思ったといわれても・・・あのような戯言、信じる気にもなりませんでしたが・・・」

 「そう、そうだよね、美樹ちゃんも同じだった、嘘だって思ってたんだ

  でも・・・僕はね、あの放送を聴いて、喜んでたんだよ」

 「・・・・どういうことですか?」

 「ランスさんがいろんな人に狙われるって聞いて、喜んじゃったんだよ

  ランスさんが、死んじゃうかもしれないって言うのに、喜んじゃったんだよ・・・・」

 健太郎はそう言うと、手を強く握り締めた・・・・

 日光は、そんな健太郎の様子を見ながらも、再び質問を重ねていった

 「なぜ、喜んだりしたのですか?」

 「・・・ランスさんが、いなくなると思ったからだよ・・・・」

 「何故ランス様がいなくなれば健太郎様は喜ぶのですか?

  ランス様は知っての通り私達を保護してくださった方のですよ?」

 「うん、解ってるよ、ランスさんは強いし、優しい

  美樹ちゃんも・・・ランスさんを信頼してる・・・・・

  だから、怖くなってたんだと思う・・・ランスさんに、美樹ちゃんを取られることを」

 「健太郎様・・・・」

 健太郎の表情は、段々と苦悩に満ちた物になっていき、それを見ていた日光が、話を中断しようとしたが・・・

 「だから、喜んだんだよ、ランスさんが、美樹ちゃんの傍からいなくなることを・・・」

 健太郎の、自虐の独白は、止まらなかった

 「僕は、嫉妬してたんだ・・・ランスさんに・・・・

  僕よりもずっと強くて、いろんな人に信頼されてて、美樹ちゃんも信頼してるランスさんに、嫉妬してたんだ

  傷ついて動けなかった僕を匿ってくれたのに、僕達を護ってくれるって言ってくれた人なのに

  僕は・・・・ランスさんに嫉妬してたんだ・・・・」

 健太郎はそう言うと、一度だけ、剣を振るった

 「だから・・・僕は、せめて強くなろうと思ったんだ・・・

  僕が嫉妬をしたりしたのは、僕自身が弱いせいなんだから

  だから、せめて、ランスさんの荷物にならないくらい強くなって

  ランスさんと一緒に、戦場を駆け抜けたい・・・そう思ったんだ

  そこまで強くなれれば、きっと、嫉妬なんてしなくてすむと思うから・・・」

 健太郎の言葉を聞いた日光は、しばらく深く目を瞑っていたが、ゆっくりと目を開け、健太郎に話しかけた

 「・・・ですが、一人の訓練では、直ぐに限界が来てしまうと思います」

 「・・・・うん」

 日光の言葉に、健太郎は素直に頷いた

 そのことは、健太郎自身が実感していた事なのだ

 健太郎の成長速度は速い、少し前までただの一般人だったのが信じられないほどに強くなっている

 だが、今の健太郎は、精々一流の冒険者どまりの実力でしかないのだ

 健太郎自身の素質は、超一流といっていいレベルまであるのだが・・・

 今まで旅を続けていたし、日光もそう長い間変身し続ける事は出来ないので

 基礎的なものは日光に習ったが、それ以外は我流でしかなかったのだ

 それに、健太郎は自分より上の存在と、正面から勝負し続けた経験など無いし

 ダンジョンなどに篭って、魔物相手の訓練などもしていない

 その為、この世界の特性上レベルが上がらないし、技術もほとんど向上していない

 剣の師は必要だが、師をしてくれるような人がわからない・・・・

 健太郎のそんな事情もあり、健太郎の成長は止まってしまっているのだ

 「健太郎様、限界は早く来るかもしれないけれど、早く『力』になる剣術と

  限界は遠く、自分の本当の限界まで育てられますが、『力』になるには時間がかかる剣術

  どちらの剣術を、今学びたいですか?」

 「それは・・・早く力になる剣術の方だよ

  今のままの僕じゃあ、お荷物でしかないから

  だから、一日でも早く、荷物にならなくなりたいんだ・・・・」

 日光は、健太郎の言葉を聞き、軽く溜息をつくと、再び言葉を発した

 「本当は勧めたくはないのですが・・・一人、その剣術の師をしてくれる人の心当たりがあります

  できれば後者の剣術の方を選んでほしかったのですが・・・

  健太郎様の意思を尊重いたしましょう

  それで、健太郎様はその方に剣術を習う気はありますか?」

 「うん、その人の迷惑でないんだったら、習いたいよ」

 「・・・・わかりました、明日、連絡を取りますので今日はもう休んでください」

 「・・・・わかった、それじゃあ日光さん、よろしくお願いします」

 健太郎はそういい、日光に頭を下げた後、剣を戻し、部屋に戻っていった


 そして、その次の日、日光がその剣術の師を、健太郎に紹介していた

 健太郎は、女性ということに驚いていたが、直ぐに真剣な表情になり、剣術訓練を受けさせてくれる事に礼を言った

 その女性、ミリ・ヨークスはにこやかな笑みで気にしないでいいといい、早速剣術の訓練を開始していた・・・


 長い闘病生活でろくに動けてなかったミリに健太郎を紹介するという事が

 空腹のライオンの檻に生肉を放り投げるような物だという事の自覚は日光には無かった


 この日から、健太郎の受難は始まったのだった・・・・・


 あとがき

電波・・・としかいいようがありません(爆死
今回は本編と関連があるようで実はあんまり無いということでお願いします(ぇ
因みに剣術云々は、完全に独断はいっているのでスルーしてほしいです(爆
まぁ、分け方を言えば・・・・
ミリや原作ランスのような『戦う』事を重点に置いた『我流戦闘型』剣術と
リック、バレスのような型式にのっとり、それを磨いていく『正統派』剣術のような感覚です
レス返しなどは、外伝と本編は完全に分離しておきますので(ぇ
本編でのレス返しは本編側で(こちらはキャラ詳細も報告有り)
外伝側は受信した電波と共に外伝のレスをかえさせていただきます(何
ですので、レス返しなどで混乱しないようにお気をつけください

PS:構想10分 執筆一時間の高速仕様なので生ぬるい目で評価してくださいw


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