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「お酒飲んだら……(GS)」

あらすじキミヒコ (2008-06-20 02:12)

「行かないッ!!
 俺は絶対行かないぞーッ!!」
「しつっこいね!!
 しょーがないのよ、あきらめなさいっ!!」

 今、横島のアパートでは、彼の人生を大きく左右する攻防が繰り広げられていた。
 彼は、突然帰国した母親百合子によって、ニューヨークへ連れ去られることになったのだ。

「母さん独りで行ってくれ!!
 もー仕送りもいらんっ!!
 誰があんな地球の裏側なんかに……」
「……。
 よーするに……どっちなの?」

 百合子は、急にトーンを落として、冷静に問いただす。

「おキヌちゃんってコ?
 それとも美神さんの方!?」
「え」

 ドキッとする横島。
 彼の頭の中に、上皿天秤の絵が浮かぶ。

 左の皿に座っているのは、ボディコン姿の美神さん。いつもどおりの露出度です。そんな姿勢では……スカートの中身が見えちゃいますよ?
 右の皿に上にいるのは、学生服を着たおキヌちゃん。おしとやかな座りかただから、胸もお尻も太腿も全く見えてません。でも、いいんです。おキヌちゃんは、それでいいんです。

 そして、そのバランスは……。
 完全に釣り合っていた。

「ど……どっちって……。
 あえて言うなら両……」
「両方なんてチャランポランな答え許さないわよ!?
 父さんじゃあるまいし!」

 百合子が凄む。その手には、引越荷造りのためのカッターナイフが握られていた。

「ま、あんたの年なら
 家族より女のコが大事ってのはわかるけど……。
 母さんの見るところじゃ……」

 いったん区切った百合子は、慎重に言葉を選びながら続ける。

「おキヌちゃんは
 誰にでも優しいとこあるし、
 美神さんは
 あんたのこと全然相手にしてないじゃない?」

 グサアァッ!!

 横島が動揺している。
 彼としては、母親の言葉は『図星』だったのだろう。
 しかし……。
 実は、百合子はカマをかけただけだった。百合子にだって、ちゃんと分かっていたのだ。
 確かにおキヌは『誰にでも優しい』が、横島に向けている優しさは、他とは別である。また、美神は横島に対して『全然相手にしてない』素振りを見せているものの、本心では気にしているようだ。
 そんなこと、女性から見たら明白であった。いや、ひょっとしたら、周囲の男性にもバレバレなくらいかもしれない。知らぬは当人ばかりなり。
 ともかく、今の反応で、横島は気付いていないのだと確認できた。だから、百合子は、素知らぬ顔で語りかけるのだった。

「母さんだって鬼じゃないんだから、
 あんたのこと泣いて止めるコがいるなら、
 考えないでもないけど……」


    お酒飲んだら……


「こーんな宴会自分で企画して……
 フンイキ盛り上げる作戦も失敗みたいね」

 百合子は、隣に座る横島をからかう。
 魔鈴のレストランで開かれている『横島クン送別会』。多くの友人知人が集まってくれたのだが、皆、各自の飲み食いに忙しくて、横島のところへ挨拶にすら来ない。こうして母子が会話できるほどだった。

「言っとくけど、
 おキヌちゃんと美神さんに
 芝居を頼むなんてチョンボは厳禁よ!」

(……うむ。
 もうそれしかないと思ってたとこだ!
 おキヌちゃんならやさしーからのってくれるかも……。
 おふくろの目盗んで……)

 おキヌは、百合子の向こう側に座っていた。
 横島は、おキヌを見てハッとする。彼女は、何か思い詰めたような表情をしているのだ。

「あの……お母さん、私……!」

 意を決して口を開くおキヌ。しかし、

なーに、おキヌちゃん?
 私に何か意見でも?
「い……いえ……」

 そびえ立つ壁は大きかった。

(こわい……でも……
 でもやっぱり……
 ニューヨークって遠すぎるもん……!
 負けちゃダメ……!!)

 何か良い方法はないかと考えつつ、おキヌは、視線を泳がせてしまう。
 その目が、テーブルの上のカクテルに止まる。

(……! そうだ!
 お酒飲んだら言えるかも……!

 酒を飲む習慣など、おキヌにはない。前回アルコールを摂取したのは、おキヌの帰還を祝うパーティーの席だった。

「えいっ」

 コップの中身をグイッと飲み干し、百合子へと向き直る。

「お母さんっ!!」

 キッとした表情で話し始めたが、早くも限界だった。

 ゴトンッ!!

 酒が回ったために、テーブルに突っ伏してしまう。おキヌは、すでに爆睡していた。

「ダメだっ!!
 おキヌちゃんでは
 うちのババアに勝てんっ!!」

 『おキヌは何を言おうとしていたのか?』という疑問が浮かぶ余裕など、泣き叫ぶ横島には全く無かった。


___________


 真夜中と呼ぶには遅すぎる時刻。
 それでも、夜が明けるまでは、かなりの時間がある。
 まだまだ暗い町中を、一人の少年が歩いていた。

「この横島忠夫……
 事態をなりゆきにまかせるほど消極的ではないのだっ!!」

 彼は、コッソリとアパートを抜け出し、美神のマンションへ向かっているところだった。
 誰にも芝居を頼めなかった横島の、最後の秘策。
 それは、自分自身で美神に化けて、涙の引き留め劇を演じることだ。

    空港のロビー。
    最後の最後というタイミングで、
    美神が駆けつける。

   「お母さん……!!」
   「美神さん!?」
   「お願いです、お母さん!!
    横島クンを……
    横島クンを連れて行かないで!!」
   「えっ……」
   「好きなんです、彼が……。
    離ればなれなんて
    耐えられません……」
   「み……美神さん。
    あなた、息子に……」

    ぽろぽろと涙をこぼす美神を見て、
    百合子も、ついに陥落する……。

「いける! いけるぞ!
 これならば、おふくろだってグウの音も出まい」

 そのために、友達全員に見送りを断ったのだ。
 だが、念には念を入れる必要がある。誰かが……例えばピートや雪之丞あたりが来たところで誤摩化せる自信はあるが、もしも美神本人が来てしまえば、計画は丸潰れになるのだ。
 だから横島は、今から、美神の寝室に侵入するつもりだった。

「美神さんは朝弱いから……
 目覚ましさえオフにしてしまえば、
 空港へ来ることは100%不可能。
 くっくっく……完璧なプランだ!」


___________


「あれ!?」

 事務所のシャワーを覗くのと同じ要領で、横島は、窓から部屋に忍び込んだ。
 しかし、美神は帰ってきていなかったのだ。
 寝室だけでなく、色々見て回ったのだが、どこにもいない。

「どこ行っちゃったんだ、美神さんは?
 まさか……西条のヤローと夜を過ごしている!?」

 一瞬イヤな可能性を考えてしまったが、横島は、頭を振って否定する。

「いや、そんなはずはない。
 えーっと、あのパーティーの後、美神さんは……」

 思い出した。
 美神は、酔いつぶれたおキヌを介抱していたのだ。

「そうか……!
 おキヌちゃんを世話するために、
 そのまま事務所に泊まったのか!」

 その可能性を検討する横島。
 今度は、不快ではない妄想になっていく。

    おキヌの寝室。
    運んでくれた美神に、
    おキヌがすがりつく。

   「美神さん!
    横島さんが……
    横島さんがいなくなっちゃう!」
   「大丈夫よ、おキヌちゃん。
    私だって寂しいけど……
    でも二人で乗り越えていきましょう?」
   「……えっ!?」
   「私がいるから……ね?
    だから……二人で……」
   「美神さん……」
   「おキヌちゃん……」

    ヒシッと抱き合ったまま、
    二人はベッドになだれ込む……。

「いかん! いかんぞ!
 美神さんはともかく、おキヌちゃんを
 ピンクなネタにしちゃダメじゃないか!?
 ……そういうキャラじゃないだろ」

 と、反省する横島であったが……。


___________


(現実になってるやんけーッ!?)

 おキヌの部屋に入り込んだ横島は、思わず絶叫しそうになった。
 美神とおキヌがベッドを共にしていたからである。
 ただし、さすがに二人抱き合っているわけではなかった。背中合わせの向きではあったが、それでもインパクトは大きい。
 下半身は隠れているから不明なのだが、かなり掛け布団がまくれていたため、上半身はよく見えていたのだ。
 おキヌは、裸ではないものの、薄めのシャツ一枚。
 そして、美神にいたっては……ブラジャーだけである。

(なんちゅー格好で寝とるんだ……)

 露出度では美神が勝っているが、おキヌは、ほかのところでポイントを上げていた。
 美神はスッキリとした穏やかな表情で眠っているが、おキヌは、なんだか悩ましげな表情をしているのだ。色っぽく汗ばんでおり、顔色も赤い。

(わかってる、わかってるんだ。
 おキヌちゃんのこれは、お酒のせい。
 でも、見ようによっては……)

 ついつい、エッチな連想をしてしまう。

 ゴクリ。

 横島の喉が鳴った。
 美女と美少女がセクシーに絡み合っている。そんな妄想が頭の中でリフレインするのだ。

(わかってる、わかってるんだ。
 おキヌちゃんはそんなことはしないーっ!)

 しかし妄想は止まらなかった。
 アパートに母親が泊まっているため、最近の横島は、少年の日課をキチンとこなせていなかったからだ。だから、体の一部も硬直してしまう。

(いかん! いかんぞ!
 それにしても……)

 横島は、ベッドの横に回った。そして、吸い寄せられるようにして、おキヌに近づく。

(苦しんでるのはわかるんだが、
 女のコのこういう表情って……やっぱり色っぽいな)

 『セクシー美神さん』というのは珍しくないが、なにしろ、今、目にしているのは『妖艶おキヌちゃん』なのだ。
 つい見とれてしまったのだが……。

「うーん、横島さん……」

 おキヌの口からこぼれた言葉を耳にして、横島の体が……今度は全身が硬直した。


___________


(おキヌちゃん……。
 お酒で苦しいだけじゃなくて、
 もしかして色っぽい夢でも見てる?
 しかも、相手は……俺!?)

 破壊力抜群。
 メガトン級だ。
 だが、まだ終わりではない。

(あっ!!)

 おキヌが、うっすらと目を開けたのだ。
 彼女は、

「あ、横島さん……」

 と言いながらスーッと手を伸ばし……。
 横島をベッドに引きずり込んだのだった。


___________


(う、動けん……)

 横島は、おキヌの抱き枕と化していた。
 おキヌが横島を引っ張り込んだのは、夢うつつな状態での行動だ。それも、ほんの一瞬の出来事であり、おキヌは、再び眠りに落ちている。
 しっかり瞼は閉じられているが、彼女の寝顔は、満足げなものに変わっていた。

(おキヌちゃんは幸せな夢を見てるんだろうが……)

 彼女は、無邪気な笑顔を浮かべていた。
 『色っぽい夢』を見ている少女の顔ではない。
 さきほどの邪推を恥じる横島だったが、だからといって、気持ちを落ち着けることは出来なかった。

(俺は……辛抱たまらんぞ!?)

 ほっそりとして、それでいて柔らかいおキヌの肢体。それが横島に絡み付いているのだ。興奮するなと言うほうが無理であろう。
 しかも、視覚的にも刺激的だった。
 頬を紅潮させた、幸せそうなおキヌの寝顔。それだけでも、もうお腹いっぱいなのだが、おキヌの向こう側には、ブラジャーのみの美神も寝ているのだ。

(おキヌちゃん……。
 俺はヌイグルミやないんやで?
 俺は……俺は……男なんやーッ!!

 気持ちいい。
 しかし、気持ちいいからこそ、男としては辛いのだ。
 指をくわえて見ているどころか、指一本動かせない状態である。

(ううっ。
 でも、おキヌちゃんに手を出したら
 俺は完全に悪者や……)

 それに、今、おキヌは眠っているのだ。
 横島だって分かっている。
 眠っている女のコを襲ったら、犯罪なのだ。こうして部屋に忍び込むのも厳密に言えば犯罪なのだが、それとこれとはレベルが違う。
 眠っている女のコに手を出してはいけない。たとえ、相手が受け入れる気持ちだとしても……。

(ん?
 『受け入れる』?
 …………!!)

 横島の頭の中で、何かが閃いた。

 そうなのだ。
 おキヌは横島を好きなのだ。
 彼女から『大好き!』と言われたことだってあるではないか。

 ただし、その『好き』は、あくまでも家族や友人に対する『好き』であって、それ以上ではないと思ってきた。
 だが、こうして体と体を密着させて、しかもジッとしていると、これまで伝わらなかったものが伝わってくるような気がする。

(俺……もしかして今まで
 おキヌちゃんの気持ち、誤解してた!?)

 家族や友人のように、ではない。
 幽霊だった頃も、蘇った後も。
 恋人のように尽くしてくれて。
 恋人のようにヤキモチも示して。
 恋人のように……一緒に幸せな時間を過ごして。

(おキヌちゃん……ありがとう)

 おキヌは、横島にとっては大切な存在だった。
 でも、だからこそ、迂闊なことが出来ないばかりか、迂闊に恋愛対象にも出来なかったのだ。

(今まで……
 自分でも気付かないように
 どっかにしまい込んでたんだな)

 心の奥にあった秘密の小箱。
 一度それを開けてしまえば、もう明白だった。
 おキヌの気持ちも、それに対する自分の気持ちも。

 そして、おキヌとの思い出を色々と回想していくだけで、満たされた気分になってくる。
 ……というのは、女性心理である。男であっても経験豊富な大人ならば有り得る話かもしれないが、童貞少年には、とても無理だった。

(もう我慢できん!
 わりぃ、おキヌちゃん。
 軽いキスくらいだったら……いいよね?)

 横島の唇が、おキヌの口元へと引き寄せられていく。
 しかし。

 パチッ。

 二人の唇が触れ合う前に、おキヌが目を開けた。
 それも、今度は寝ぼけマナコではなく、ハッキリと見開いている。

(うわっ、起きちゃった!
 ……ということは、ここで終了?
 どーせそんなこったろーと思ったよチクショー!

 心の中で血の涙を流す横島。
 一方、おキヌは……。

「あれ?
 横島さん……なんでここに?」

 視界いっぱいに迫っていた、横島の顔。
 自分の全身で抱きついていた、横島の体。
 そうした現状が、おキヌの頭にジワジワと伝わってきたらしい。

きゃーっ!!

 おキヌの叫び声が、夜明けの事務所に響き渡った。


___________


「だから……夜這いなんかじゃないんスよ……」

 ベッドのわきに転がった血だらけの男が、必死に抗弁を試みる。

「おキヌちゃんに引きずり込まれた?
 ……そんな話、信じられるわけないでしょ!」
「あの……美神さん!?
 私……
 『横島さん行かないで!』って夢見てたから、
 寝ぼけて、そんなことしちゃったのかも……。
 ごめんなさい!」

 男の横で正座した少女が、深く頭を下げながら、男にヒーリングをする。
 今、二人を見下ろしているのは、美神だけではない。美神に呼び出されて、百合子まで来ていた。

「あーら、おキヌちゃん。
 口で私に意見できないから、
 実力行使に出たってわけ?」
「そ、そんなつもりじゃありません、お母さん!」

 百合子が圧力をかけてきたが、おキヌとしても、ここは正念場だった。
 昨日は、お酒の力を借りようとしたから、失敗したのだ。横島の夜這い疑惑だって、自分に責任の一端があると感じていた。
 すでに酔いは醒めているが、まだ少し気持ちが悪い。実は『酒の勢い』も残っていたのだが、それがプラスに働いた。おキヌは、百合子に屈することもなく、真剣なまなざしで発言できたのだ。

「私……横島さんのことが好きです!
 女として……どーとか、
 う……うばってやるとか……
 だ、抱いてとか…
 自由にしてとか……
 忘れさせてとか……
 メチャクチャにしてとか、
 そーゆーんじゃないですけど……。
 でも……好きなんです!」

 途中の言葉のインパクトは大きかった。
 美神は、それを『はしたない!』と感じ、顔を赤くしている。
 横島は、それを『刺激的!』と思い、ちょっと興奮している。
 一方、百合子は……。その前後の『好き』という気持ちを、キチンと受け取っていた。

「……で?
 おキヌちゃんが忠夫に惚れてるのはわかったけど
 ……それで、どうしたいわけ?」

 『惚れてる』というストレートな言葉を使われて、おキヌはビクッとする。しかし、ここで負けるわけにはいかなかった。

「だから……行かないで欲しいんです!
 でも、どうしても行くというなら……
 私も一緒にニューヨークへ行きます!


___________


「はっはっはっは……!」

 百合子が、豪快に笑い出した。

「美神さんじゃなくて、
 おキヌちゃんのほうがそこまで言うとはね!」
「えっ!?」

 素直になれない美神。
 積極的になれないおキヌ。
 女心に鈍感な横島。
 そういう三人だからこそバランスがとれている。百合子は、そう感じていたのだ。
 そして、その均衡を一番最初に破るのは美神だと思っていたのだ。

(どうやら私の見込み違いだったようだね。
 今回は……おキヌちゃんの勝ちだわ)

 チラッと美神を見た後、百合子は、おキヌに向き直った。

「でもね、おキヌちゃん。
 おキヌちゃんの心意気は買うけど
 ……それは無理でしょう?」

 そう、おキヌが美神のところに居候しているのは、美神や横島と遊ぶためではない。GSになるという目標があるからなのだ。
 おキヌまでニューヨークへ行くというのは、現実的ではなかった。

「それに……
 私たちの便だって、もう間に合わないからね」
「……あっ!」

 このドタバタ劇の間に、すでに朝になっていた。
 空港までの時間を考えると、今さらここを出発しても手遅れである。

「……ナルニア行きなら、まだ間に合うけどね」

 百合子は、いたずらっぽく笑った。


___________


 結局、百合子は、大樹と一緒にナルニアへ帰ることになった。
 まるで誰かが謀ったかのように、『浮気じゃない証拠』を携えた大樹が、ちょうど日本へやってきたからだ。

 別れ際。
 百合子は、それぞれの耳元でささやいた。

「美神さん、
 まだ逆転のチャンスはあるかもしれないよ?
 それも含めて……息子をお願いしますね」
「いっ!?」

「おキヌちゃん、
 忠夫は大樹の息子だから、舵取りは難しいわよ?
 これからが大変だろうけど……息子をよろしく」
「はっ、はい!」

 そして……。

「なんだったんだ、いったい……?」

 飛行機が離陸するのを見送りながら、横島がつぶやく。
 しかし、これは愚問であった。美神は、口にするのはヤボだと知りながらも、ついツッコミを入れてしまった。

「あんたがそんなこと言っちゃダメでしょ?
 横島クンは……手に入れたもんがあるんだから」
「……!!」

 横島は絶句しているが……。

「へへへ……」

 おキヌは、横島と腕を組んだまま、幸せいっぱいの笑顔を浮かべるのであった。


(お酒飲んだら……・完)


______________________
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 こんにちは。
 今回は、別に「甘いおキヌちゃんを書きたい」とか「おキヌと横島のカップルを書きたい」とか思ったわけではありません。ただ、少し気になることがあって『グレート・マザー襲来!!』を読み返すうちに、
「空港に美神が来た場面を読むと、目覚ましをオフにしたのは横島のように思えるなあ」
「それじゃ、夜中のうちに忍び込んだのか?」
「でも、美神はマンションじゃなくて事務所で寝ていて、それもあんな格好で、しかもおキヌといっしょのベッドだったわけで……」
 と、色々考えてしまい……。こんな物語になってしまいました。「あれ? 結末違うじゃん!?」と思われるかもしれませんが、これもひとつのIF物語だということで御容赦いただければ幸いです。
 構想のアプローチは全く違うとはいえ、先日投稿した『心と心がつながって……』が頭の中に残っていたからこそ、こんな結末になってしまったような気がします。ですから、こちらに投稿させていただくことに決めました(実は書き上げてから少し寝かせているうちに、なんだか投稿のタイミングを逸したような気もしてきましたが……。それでも「えいっ!」という気持ちで投稿しています)。
 今回の作品は、甘々な物語やインパクトの強いストーリーを期待された方々には物足りなかったかもしれません。ですが、これはこれで、忌憚なき御意見をいただければ嬉しいです。

(なお『心と心がつながって……』のレス返しは、「数日後あるいは一週間後くらいに」と書いたので、もう少し経ってから行うつもりです)


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