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「みんな愛のせいね 進路指導(GS)」

蓮 (2007-08-29 16:32/2007-08-29 21:41)

さてお立ち会い。
ようやく正月気分の抜け始めたある一月中旬の話である。
英雄たちはあと一月ほどとなった学年末テストに向けて日々授業と補習を繰り返していたのだが、どうやら今日は少しばかり様子が違うらしい。


「「「進路希望調査?」」」

 毎週木曜日の6時間目はLHRが行われ、この時間はクラスの問題点の話し合いや行事が近くなればその話し合いが持たれる。
 そして本日のLHRと言えば、担任から配布されたのは一枚の紙きれだった。そこには「進路希望調査票(最終)」と書かれ、氏名とクラスのほか、就職か進学か、またその希望が第三まで書くようになっていた。

「書き終わったやつから提出。提出した奴から自習だ」

 教室から出たりうるさくしない限り好きにしろ。とという教師に、生徒たちは前から配られる紙に向かう。すでに「最終」とつくぐらいには何度かこの手の調査を行っているのだろう。皆淀みない動作で紙を埋めていく。
 しかしながら、GS見習い3人組と言えば、それぞれ顔を見わせた。

「最終も何も、今まで聞かれたことないぞ」
「そうですよね」

 そりゃあんたたちがいつも休んでるからよ。と、愛子が突っ込む。
 横島だけは一度だけ担任に呼び出されて将来を聞かれたことがあるが、「キレイな嫁さんもらって退廃的な生活がしたい」「アシスタントに生まれたからには一生アシスタント」などと答えていたため、ろくな進路指導にならなかったのだ。

「思えば遠くに来たもんだなぁ」

 まさにその日に小竜姫が美神の事務所にやってきて、メドーサの企みを聞き、GS資格試験への参加が決定した。まさにそれが横島にとって一つの転機だろう。

「横島さんはやっぱりGSですか?」
「つーか、オレにはそれしかないしな」

 空白の進路希望用紙を眺めながら物思いにふけっていた横島は、ピートのそんな言葉に顔をあげてうなずいた。
 これといった特技があるわけでも、勉強ができるわけでも好きなわけでもない横島は、大学に行く選択肢など思いつきもしない。

『あの美神さんの助手をしていられたんならどこ行っても平気そうだけど』
「たしかにそう思うけんの」

 そんな横島に、愛子とタイガーが遠い目をしながら呟く。
 実際横島が思うより、彼は忍耐力や体力があるし、以前のことを考えれば交渉力や商才も十分だろう――ただしあのときは美神がこれまで作り上げてきたブランド力があってこそであるから、一から始めた時どうなるかはわからないが――何より彼の一番の力は、霊力や商才ではない。
 あけすけで、飾らないその性格。相手を人か、そうでないかで差別することのない公平さ。そして何よりも相手を受け入れる度量の深さは、タイガーやピート、そして愛子にとっても何よりの救いであった。

『まぁ問題はそれが煩悩が本源てことかしら』
「は?」
「うーん」

 苦笑いとともに呟かれた愛子の言葉を聞き咎めた横島は首は傾げ、タイガーや愛子の表情でおおよそのことを察したのだろうピートも同じように苦笑いを浮かべた。
 横島が相手の立場や存在で差別をしないことは確かであり、それは十分美徳なのだが、それは横島にとってそんな差別が意味のないことである。
 彼にとって重要なのは「やれるか、やれないか」ただそれだけなのだ。

「問題はそれに気がついた時には後戻りできないってことなんだよね」
『そうなのよねー』

 己にとって重要であったことが、彼にとっては重要ではなかった。ただそれだけのことなのだと、悟った時には既に後戻りできないところまですっかりはまっている。それが横島忠夫という稀代の煩悩男なのだ。

「なにわかんねーこと言ってんだ?は!ピートお前エミさんだけじゃなくてついに愛子まで!」
『違うわよ!』
「そもそもエミさんとは何でもありませんからー!」

 この女はオレんじゃー!と、叫ぶ横島を愛子が椅子で殴りつけ、ピートが抗議の声を上げる。いつも通りの風景だった。


「で、タイガーはやっぱりエミさんとこか?」
「そうですかいのー。今年の試験は合格して恩を返さんといけんのですじゃー」

 深く頷くタイガーの進路希望票は「就職」。第一希望の「小笠原エミ除霊オフィス」のみである。

「ピートさんはやっぱオカルトGメンですかいのー」
「まぁそのために高校通ってるしね」

 頷くピートの進路希望調査票は当然「就職」で「ICPO」であった。

「思ったんだが、オカルトGメン単体で募集かけてるのか?」
『あ、どうなんだろ。ICPOて国際刑事警察機構よね?まず全体的な募集でそのあと割り振りなのかしら』

 彼らにとって最も身近なのがオカルトGメンと言うだけであって、それ以外の組織体に関しては全く知らない。
 4人そろって「うーん」と首を傾げた後「西条に聞いてみろよ」ということに落ち着いた。

『まぁなんにしてもみんな要高卒資格よね』
「その前に進級せんといかんのー」

 あぁ青春だわ。と、身もだえる愛子をよそに、GS見習いは顔を突き合わせてため息をつくのだった。


 さて、横島たちが通う高校には年4回ほど一斉委員会日というものが存在する。委員会と名のつく委員会がすべて会議を開くという、いったい何のためにあるのかわからない日である。
 学期内スケジュールを決めるなどそれなりの意義はあるのだろうが、中には新聞委員や放送委員など全く活動していない――クラブもあるのでそっちは活動している――委員もあるので不明な生徒にはとことん不明な日であった。
 そしていつもの通り愛子を教師に補習に励もうとしていた横島たちに、担任が言った言葉は「除霊委員はここでいいからな」と言い置いて出て行ってしまった。

「………すっかり定着してるじゃねーか、こんちきしょー」
『これも青春よね!』

 本人たちが抗議をあきらめたのをいいことに、学校サイドはすきにこき使うつもりらしい。もっとも、この学校の霊的現象が増加した理由も彼らにあるので文句も言えない。

「どうしましょうか」
「まじめだなーピート。別にいいんじゃねぇの?」

 することねーし。と、横島は言うが、「いえ、実は唐巣先生に時間があったらまとめておいた方がいいだろうっていわれたんです」と答える。

「うーん、唐巣のおっさんがねー」
「まぁそんなわけで、今までの除霊をまとめてみましょう」


「え〜と、最初はメゾピアノだろ?」
「わしの精神感応で実体化させた後、説得したんじゃけん」
「で、失敗後、ピートのナルぶりが露見と」
「そんなこと書かないでくださいよ、横島さん」
『で、ピートくんのピアノ演奏で撃退。被害は…学校中のガラス126枚と生徒12人から耳鳴りが数日続くという苦情のほか、近所からカナリアがおびえる。カメの色が薄くなった…』
「もうやめてください〜〜〜」

 愛子が次々に上げる猗鏗仮況瓩縫圈璽箸シクシクと机に泣きつく。

「言っとくが、ガラス代は唐巣おっさんに請求された後、美神さんに貸しになってるからな」

 ポンと、肩をたたきながら横島が追い打ちをかける。

「せんせー、なんて無謀、いや、悪魔に魂を売るようなまねを!!」

 申し訳ありません先生。と、泣き出すピートをよそに、タイガーがこそこそと横島に尋ねる。

「たしか横島サン、そのあと折半させられたんじゃなかったかいのー」
「オレはその場にいたからな。
 オレが請求された――というか給料から天引きされた――のは1/3。残りの1/3はエミさんとこに嬉々として請求に行ったはずだぜ?」

 おかげであの後オレはお湯も沸かせずカップラーメンをそのままかじった。という横島に、そう言えばあの後しばらくエミさん機嫌が悪かったのーと、タイガーも思い当ったらしくなずいた。

 どうやら連帯責任としてピートの分はいったん美神が肩代わりし、そのほかはそれぞれに請求したらしい。
 それを美神の――唐巣の借金分を減らしてあげようという――優しさと見るか、唐巣に貸しても返ってくる当てがないから。なんだかんだ理由をつけて2/3回収したと見るかは、人それぞれである。

「とりあえずこれ以上ピート追い詰めると再起不能になりそうだから次いくぞ、次」

 しっかりおめーが働いて返してやれ。と全く心がこもっていない労わりの言葉を投げつけると、横島は次の案件へと移った。


 そして数十分後。20件ほどの案件をまとめ終え、除霊委員の面々は再び補習に戻る。

「除霊委員!」

 いや、戻ろうとした。


「体育館にねぇ」
『学校の怪談としてはオーソドックスよね』

 これも青春だわ!と目を輝かせる愛子をよそに、3人は体育館の中央に歩み出た。一人明らかにテンションが低いのは依頼元が男子バスケ部だったせいだろう。
 補習に戻ろうとした瞬間を狙ったように駈け込んできたのは、男子バスケット部の2年生だった。体育館に現れる幽霊の調査を依頼しに来たのだと言う。

「なんにもいねーじゃねぇか」

 気味悪そうにしている男子バスケ部の生徒の他は、何も見えない。横島が不満そうに呟く。
 がしかし、男子バスケ部員はブンブンと首を振る。

「い、今は出てこねーんだけど。俺たちが部活を始めると出てくるんだよ」

 最初はコートにいる部員が寒気がする。程度のことだったらしい。そのうちなぜか怪我が増えるようになり、コーチが「たるんどる」と怒鳴るようになった。
 そしてある日、マネージャーの一人が悲鳴を上げた。聞けばコートの中に足だけの存在が見えたのだという。

「それから一気に怪奇現象って言うの?増えたんだよ」

 部員が青ざめた表情で言う。

「どういうことだ」
「おそらく最初は大した霊力を持っていなかったんでしょう。それが次第に力をつけ始め、倏Ъ鵜瓩気譴燭海箸念豕い鳳洞僧呂上がったんだと思います」
「認識されたことで?」

 ピートの説明に「どういうことだ」と横島や愛子が首をかしげる。

「え〜と、言葉遊びになってしまうんですが、存在すると思えば存在し、存在しないと思えば存在しない。ってやつです」

 ピートの言葉に、「は?」と3人が目をしばたたかせた。

「古来より妖怪などは人々の恐怖が作り出したともいえます。カマイタチなんて言うのもその一種ですね」

 母親がころばし、父親が切り裂き、息子が傷薬をぬる。今ではごく普通の自然現象だと思われているが、昔の人は妖怪の仕業だと思っていた。

「ここでカマイタチという妖怪が倏Ъ鵜瓩気譴泙靴拭その瞬間にカマイタチが狢減澂瓩垢襪鵑任后
「それで、存在すると思えば存在し、存在しないと思えば存在しない。そう言うことですかいのー」

 んなアホな。と愛子や横島がうろんげな視線をピートに向ける。ピートはそんな視線に苦笑いを浮かべると、「言葉遊びになると言ったでしょう」と言う。

「もちろん、条件はあると思いますよ。強い霊力を持つ者が言霊を込めるとか。もしくは大勢の人間が認識するとか」

 今回の場合はマネージャーの一言で「そこに何かが在る」ことを部員全員が倏Ъ鵜瓩靴燭燭畄錣領遒活性化されたのだろうと、ピートが言う。

「そーいや、よく美神さんに街で自縛霊とかにあっても目を合わせるな。とか言われたな」
「たぶん、倏Ъ鵜瓩亡愀犬靴討襪鵑任靴腓Δ諭

 横島の言葉に、ピートがうなずき、愛子やタイガーがうなずいた。

「しかし、よく知ってるなぁピート」
「これでも勉強してるんですよ」

 横島の言葉に、ピートが笑う。オカルトGメンに入るならそう言う基礎知識も必要だろうと、唐巣に言われてから、自主的に図書館などで勉強しているらしい。

『それはそうと、ここ幽霊はどうするの?』

 おまえだけずりーぞ、呼んでツカサイ。などと騒いでいる見習い三人組に、愛子が腰に手を当てながら意識を目の前の除霊に戻す。

「いつも通り、わしが精神感応で姿を出して」
「僕と横島さんで攻撃ですかね。今回は人間に害を及ぼしてますから、一筋縄じゃいかないでしょうけど」
「そーだな。愛子、お前は部員たちを外に出して、ここに入ってこないようにしてくれ」
 横島の言葉に愛子は『わかったわ』と頷く。
 横島は愛子に文珠を一つ放り、愛子はそれを受け取ると、男子バスケの部員たちを外に出し、自身も外に出ると、中に誰も入ってこないように先ほど渡された文珠で結界を張る。
 結界と言っても生身の誰も中に入れないためのものであるので「閉」で問題ない。

「さーて、いきますか」

 文珠の発動を感知した横島が、腕をぶんぶんと回しながらコートの中央に歩み出る。ピートもそれに続いた。

「タイガーやってくれ」
「まかせんしゃい!」

 トラに変化したタイガーが体育館全体に精神感応の網を張り巡らせる。すると、三人を取り囲むようにしてターン、ターンという音が規則正しく聞こえだした。

「な、なんだ?」
「霊気がだんだん濃くなってきます」

 ターンターンと、音は徐々に増え、それとともに横島たちを取り囲むようにぼんやりとバスケットボールが表れ始めた。先ほどから響く音は、このボールが床にあたり跳ね返る音だったらしい。

「ひぃぃぃ。まるっきりホラーじゃねぇか」
「気を引き締めてください。タイガー精神感応をいったんストップさせてくれ」

 これじゃ効果がない。というピートに、「わかったですたい」といったん元の人間の姿に戻ったタイガー。相変わらずボールは増え続ける。
 3人は警戒するようにお互い背中を合わせてボールを睨む。その数が10を超えたあたりだろうか。

「「「!?」」」

 突然ボールが横島たちに襲いかかったのだ。

「どわぁ!」

 横島がとっさによけたボールはそのまま体育館の壁にあたり、その勢いで再び向かってくる。その音たるや相当な衝撃を感じさせるものだ。

「おいおい、こんなの当たったら痣どころじゃすまねーぞ」
「数が多い!」

 青ざめる横島の横で、ピートやタイガーもよける。が、霧になることも可能なピートはともかく、タイガーは的そのものが大きいせいか、かなり大変そうだ。

「こなくそ!」

 横島が栄光の手を発動させ、ボールを切り捨てる。ピートも同じく自分の霊気をボールに当てて破壊する。
 しかし一つ減ると一つ増えるらしいボールは一向に減る気配がなかった。

「タイガー、ボールは横島さんと僕が引き受けるから、敵の本体を探してくれ」
「了解したけん!」

 ピートの言葉にタイガーがうなずく。

「早くしてくれよ、タイガーいつまでも捌ききれねぇ!」

 ボールは次第に勢いを増し、お互いに連携を始める。横島の焦った声にタイガーは体育館に集中し始める。

 ―――舞台は…なにもない。二階…ゴール…壁…

 タイガーの意識が床に向かった時だ。

「そこだけん!」

 ―――姿を見せんしゃい!

 タイガーはカッと目を見開くと、床の一点に向かって精神感応の霊気をたたきつけた。
 とたんに、3人を襲っていたボールが空中でぴたりと止まった。そしてその一瞬後、まるで糸が切れた操り人形のように、その下へポーンと音を立てて落下した。

「「!?」」

 ボールが落ちたことに驚く暇もないほど勢いよく、ポートと横島は霊気を感じて振り返った。そこはタイガーが精神感応の霊波を飛ばしたところだ。

 ―――させないよォォォォ

「な、なんだよ」

 ―――させないよぉ……なんて…させないよォォォォ

「ひ、ひぃぃぃぃ」

 横島が思わず悲鳴を上げるのも無理はない。タイガーの精神感応による命令で姿を姿を現したのは、横島たちと同じぐらいの少年だった。
 だがその姿の表し方が普通ではなかった。まず最初に円になるように黒く体育館の床が歪んだ。そしてその床からまずたくさんの手が表れ、その中心から一人の少年の姿が現れた。
 だがその姿は愛子や花子のようにはっきりしたものではない。泥人形のようにドロドロと流れ落ちる肌に、のっぺりした表情。とても生きている人間ではなかった。
 そしてよく見ればその少年の体には、まるで浮き沈みするかのように人間の顔があらわれては消え、消えては現れ、怨嗟の声を上げる。

「な、何なんだよ、あれは。こんなグロイの見たことねーぞ!」
「霊団の一種なんだと思います。
 中心となる霊が周りの霊たちを喰っては僕にしてるんです」

 おそらく最初に現れた手が部員たちの足を引っ張ったりして怪我をさせていたのだろう。と、ピートはあたりをつける。

「でも完全には取り込めてないみたいですのー」
「どうすんだ。花子さんみたいなたんなる痴女でもねぇし、メゾピアノや愛子みたいに説得に応じる相手じゃなさそうだぞ」
「僕たちで、祓うしかないでしょう」

 ピートがそう言った時だ。今までこちらをうかがっていた霊が咆哮を上げた。


 ――――ぁぁあぁあぁぁああぁあああああぁあああああ!!!


「どわぁぁ!」
「すごい霊気だ!」

 吹き飛ばされまいとする3人。そしてその衝撃は、体育館の外にいた愛子にまで伝わる。

「すごい霊気。大丈夫かしら」

 愛子はもちろん横島たちの実力は知っている。だが、それでも心配になるほどの霊圧だった。

「あぁ、同級生の身の心配をする、これも青春よね」

 ―――…あまり心配していないかもしれない。


「で、結局、除霊は成功したものの体育館は床に大穴があいて使用不可能。おまけに文珠は在庫切れで修復不可能…あんたらもうちょっと考えて戦いなさいよね」

 はー…と、溜息をつく美神に、面目ないという顔をするピートとタイガー。
 本日の反省会をやろうと教会に向かったら、そこにたまたま美神がいたのだ。そして事の顛末を聞いた上での感想である。

「美神さんが文珠を搾取してなかったらなおせたんですけどね」

 学校側には明日には直すと伝えてあるので問題ない。あきれた口調の美神に横島が言えば、当然の帰結として殴られた。

「うっさいわねぇ、私のものは私のもの、丁稚のものは私のものよ」
「あんたどこのガキ大将ですか!」

 高笑いでもしそうな美神に律儀に突っ込む横島。見慣れた光景に、神父を始め、その場にいた全員がやれやれと苦笑いを浮かべた。

「しかし、今回のことはいい教訓になっただろう」
「そうですね。学校に出る霊だからと、油断していたところがあったのは否定できません」
「横島サンの文珠は万能だけん、頼りすぎになる傾向があるのも問題だけんのー」

 唐巣の言葉にピートとタイガーがうなずく。その周りでは「お助けー」「ゆるしてー」などという悲鳴と、ドカ、バキという痛々しい音が響いていたりするのだが気にする面々ではない。

「ま、とにかく、日々精進てことね」

 最後に何やら晴れやかな笑みを浮かべた美神はそうまとめると「じゃ先生、またね」と教会を出て行った。

「生きてますかいのー、横島サン」

 タイガーが床を見下ろしながら尋ねる。ピクピクといやな痙攣をしていた横島だが手に何か握っているらしい。

「あててて、大丈夫。美神さんちゃんと文珠置いてってくれたから…」

 搾取しているとは言っても、それなりに考えてくれているようだ。文珠で治療をする横島をみながら、唐巣とピートは苦笑いを浮かべたのだった。


あとがき
こんばんわ、蓮です。
除霊シーンはカットしました。
実力不足と、すでにそこは学園ものではないような…後日談としてそのうち出てくるかもしれません。
そして今回の説明役はピート。これはちょっとした伏線予定。そのうち回収できるといいなぁ…。
そして次回こそは横島の活躍を…。

以下レスです。

スカサハさん
指摘ありがとうございます。
そうですね、日本語が変に…。愛子の方も修正しました。

飛蝗二号さん
感想ありがとうございます。
原作の雰囲気があると言っていただけて嬉しいです。
除霊委員のあたりの話は好きなので、うまく表現できるといいなぁと思ってます。

万々さん
感想ありがとうございます。
私も日常的な話は好きなので、嬉しいです。
ただあまり生活臭のしない面々なのでそこが悩みの種ですねぇ

MOTIさん
感想ありがとうございます。
そろそろ期末テストに入ろうかと思います。
今一番悔まれるのは修学旅行ネタが!!時期的に難しいってことですね…。

ZEROSさん
感想ありがとうございます。
愛子は長く生きてそうですので、その辺の説明を…あとはまぁ、非戦闘要員ですので、それくらいしないと出番が(笑)
タイガー影薄いですねぇ…なんであんなに薄いんだろ…。
神父の髪は…(涙)


△記事頭

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