「あのー美神さん俺今文殊でないですけど・・・・・。」
プロセス 第二話 〜ぶどうジュース500世呂っつい。〜
残っていた雑務(主に掃除)も終わり全員で文殊を使って妙神山へ行こうとし ていた矢先の事だった。美神は唖然としたカオをしている。
「ちょっとなんでよ!?この前まで作りためておいたやつは!?まだ3.4個残ってたハズじゃない!」
「いやそれもこれも・・・全部美神さんが使っちまったじゃないですか。」
「あ・・・。」
昨日、美神令子嬢にとってはアシュタロス戦に匹敵するほど、いやそれ以上の 戦いが待ち受けていた。そう『抜き打ち税務調査』日本でもトップクラスのG Sはただでえ捜査の対象になりやすい。ましてや守銭奴の美神である。捜査の メスが入らない訳も無く数年に一度壮絶な戦いが繰り広げられてきた。しかし
今年は例年とは違った。
「こんにちは令子。」
「何でママがいるの〜〜。しかもマルサまでいるじゃない!?」
そう国税局withオカルトGメン。どこにでもある税務署とは違いタチの悪い脱税 犯のずるがしこいテクニックも熟知した国税局に霊的に隠されたところもウルト ラ見鬼君で一発のオカルトGメン。美神にとっても天敵ともいえる最悪のチーム がやってきたのだ。
「ふふっ。令子、覚悟しなさいお国のために回収に来たわよ。諦めるのね。」
美智子の顔はにこやかだが体から出てくるオーラはまるで猛禽類のごとく鋭い。
(ママの目がいつもと違う。完全に獲物を狩るめだわ。こんなときのために何度も西条さんに絡まないでって日ごろから行っておいたのに。なんでぇ〜〜。)
オカルトGメンのS氏はインタビュアーに後にこう語っている。
「ええ。令子さんからからは何度も止めてくれと言っていました。でもそれ以上に隊長が恐ろしかった。何か形容できない恐ろしさを有していました。彼女からの言葉は一瞬でふっとびましたよ。」(変な声で)
話は戻り(帳簿のダミーで小一時間は隠しとうせるわね。その間にナントカしないと・・・)
「とりあえずどうぞ。あんまり散らかさないでくださいね。」
「わかってるわよ。マルサの皆さんどうぞー。」
「「「「「「「うす」」」」」」」
美智子が声をかけると全身クロ尽くめの男たちが何人も突入してきた。
(前言撤回。30分が限度ねこりゃ。)
「横島くーん。ちょっと来てー。」
さらに男が入ってくる中で美神は横島を呼び寄せた。
「なんスか美神さん?」
「文殊よ。文殊を出して。予備も合わせて全部。」
もはや美神には少しの猶予も残されてはいなかった。ポワッ 明るい光とと もに手の中から光る玉が出てきた。予備を含めた4個を美神に渡す。
(少し少ないわね・・・。あと2個は欲しい。こうなったら・・・・)
「よっこしまくーん。あと二つほどほしいんだけどなぁ。」 ピトッ
背中から横島の肩に腕を回し体を密着させてつぶやく。
「ああ〜〜〜〜。美神さんのチチがぁ〜〜〜〜。背中に当たってる〜〜〜〜。不肖横島忠夫さっそく作らせていただきます。そのあかつきにはみかみさんとぉぉぉぉ〜〜〜〜〜。」
「分かったから早く。」 チュッ
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜きたきたきたきたぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜最高やじゃぁぁぁ。」
手の中からさらに2個の文殊がカオを覗かせる。さすがの横島も疲弊している ようだ。
「ありがと。横島君。」そういうとすぐに秘密の部屋へ向かって行った。
「み・美神すわぁぁん。」 ドゲラベシッ!!!!!「ヘラプッ」
不完全ながらもほぼ服を脱ぎ捨てたルパンダイブで空中から美神にアプローチ を試みるも戦艦ヤマトよろしく撃墜されてしまう。
「ぬぉぉぉぉぉ。死ぬぅぅぅぅぅぅ。顔がぁぁぁぁぁ顔がぁぁぁぁぁ。息ができへーん。」
のたうち回りながら苦しむ顔が凹んだ横島を横目に本物の帳簿に向かう美神。
眼中には帳簿。脳内にはそれをいかに守るかしか考えていない。脳内における
横島が占める割合は3%以下。
「くそぉぉぉぉぉぉぉ。散々期待させよってからにぃぃぃぃ。所詮強者は弱者を捨てるもんなんやぁぁぁぁ。臣民の平等はうそやったぁぁぁ。」
ちなみにその場にすでに美神はいなかった。
「さぁ、早くなんとかしないとねぇ。」手に6個の光る文殊を持ちながら美神は帳簿へ向かっていった。
「隊長。帳簿が見つかりました。」黒づくめの男達がなおも捜索を続ける。
「ありがとう。A班は帳簿の真偽の確認。B.C班は捜索を続けて下さい。D班は令子を見つけてくださいね。」
「はっ。」
(しかし簡単に見つかったわね。やっぱりダミーなのかしら・・・・。)
その頃の美神は本物の帳簿やら銃刀法に引っかかりそうなものがごろごろある
秘密の部屋にいた。この部屋は間取り図にも乗っていなく見つかるまでにかな りの時間が掛かる。その間に事を済ませてしまう考えだった。
「とりあえずこの部屋と帳簿が見つからなければいいわけよね。とすると・・・」
美神はポケットの中から文殊を取り出し“透”と刻み帳簿に当てた。見る見る うちにそれは消えて見ることができなくなった。美神は帳簿を部屋にある机の 上に置く。そして一度外に出て部屋の四方のスミに“隠”と刻まれた4個の文 殊を置き、部屋の上に“繋”の文殊をつける。こうすればこの部屋は簡易結界 をはることができる。いくら簡易といっても文殊のもともとのポテンシャルの おかげで普通の結界よりもはるかに力がある。効力を最大限に引き上げれば2 4時間近くはオカGのウルトラ見鬼君にも引っかかることは無いだろう。
「ふぅ。とりあえずここで良いかしらね。これだけやればいくらオカGでも破れないでしょ。今日を乗り切ればしばらくは捜査も無いしね。」そう言って何気ない顔で部屋へと戻っていった。
「美神令子発見できませんでした。」D班が探すも美神を見つけれなかったようだ
「ママ、捜査は終わったの?」
「あら美神どこへ行っていたの?探してもいないから心配したわよ。まさか秘密の部屋のはずは無いわよね。」
薄々美智子は地図に無い部屋があることは感づいていた。
「えっまぁ。ちょっとトイレにね。」
「まぁいいわ。さっき本部から連絡があってね。霊団が出たらしくてね。以来がこっちに回ってきたからこれから除霊しに行かなくちゃならないの。勘違いしないでね諦めたわけじゃないから。また来るわ。そのときはきっちりと反省させてあげる。覚悟しておいてね。」
(なんだ文殊も要らなかったじゃない。勿体無いことしたわ。)
黒ずくめの男たちがゾロゾロと家から出て行く。さらに増員したのだろうかな かなか全員ができらない。
「もう来て欲しくないものね。疲れるし、こりごりだわ。」
美神が脱税を止めれば済むことだがそれは無い。かくして不完全燃焼ながら美 神令子VSマルサwithオカルトGメンの戦いは幕を閉じた。
「という訳じゃないですか。美神さん。」
「そうだったわね。追徴金取られなくてうれしいもんだから忘れちゃってたわ。」
追徴金どころか美神の額のでかさは実刑は免れないだろう。犯罪をしている意 識は完全に無いらしい。
「歩いていくのはめんどくさいわねぇ。そうだタマモ〜。ちょっと来て。」
「なによ美神?」
「ちょっと横島にゴニョゴニョ・・・・。」
小声でタマモに何か策を授けて要るようだ。
「わかったわ。あいつにぴったりかもね。ヨコシマ。ちょっとこっち向いてくれる?」
「なんだタマ・・・モ・・・・・。うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!ネーちゃんや。ピッチピチのネーちゃんだらけや〜〜〜。生まれる前から愛していましたおね〜〜〜〜すわぁぁぁぁん。」
以前に横島と似たような経験があるおキヌちゃんは気づいたようだがシロはサ ッパリといったような顔をしている。
「一体全体先生はどうしてしまったでござるか???」
「幻術ね。そういえばシロはまだ見たこと無かったかしらね。」
「うムム。ただの女狐とは思わなかったでござるが。」
幻術という高度な妖術が使えることにシロは少なからず驚いていた。そんな様 子のシロを見てタマモは少し誇らしげにしていた。
「そろそろいいでしょ。とめてちょうだい。」
しばらくして横島が正気に戻る。とっても名残惜しそうな顔をしているが雰囲 気はとっても満足している感じがする。
「そろそろ煩悩も溜まったでしょ。2個ぐらいなら出せるんじゃない?」
「うぅぅぅ男の欲望をもてあそびよってぇぇぇ。」
血涙を流しながら文殊を2個出す。
「さぁそろそろ行きま・・」ピンポーン「誰よいいときにってママ!!!」
「こんにちわ。令子。」
「何の様なの。私たちこれから妙神山に行くから長居はできないんだけど。」
(まさか一人で調査に来るなんてことは無いわよね。)
「いやぁ。家の水道が止まっちゃったのよ。正月の間居候させてくれない。野暮なことはしないから。」
「まぁ別にいいけど。じゃあ私たちは行ってくるわ。良いお正月を。」
(断って疑われるのもなんだしね)
そうして事務所のメンバーは妙神山へ出発した。
「さぁのんびりしましょうか。あら何かしらこれは??」
机の上にはシロが掃除の際にたまたま秘密の部屋に入ってしまい、たまたま? ロックを解除し机の上にあった数字のたくさん書いてある本の正体を聞こうと して忘れていたものが置いてあった・・・・・・。
第三話〜エアコンの24℃は寒いが25℃は暑い。〜 に続く
後書きに代えて
作者「どうもソロモンの指環です。しかし何てことだ・・・・。まだ主人公のはずの小竜姫が出てこないなんて。」
美神「レスにヒントをくれた親切な人がいたのにねぇ。試してみたの?」
作者「試しましたとも。おかげさまで書きやすくなりましたが、いかんせん途中でこういうのを書きたくなってしまうのですよ。」
横島「よーするにダメダメってことですな。」
作者&美神「お前が言うな。」
美神「私の税金話なんて書かずにさっさと妙神山に行けばよかったのにね。」
作者「まぁまぁこの金の最中でなんとか・・・・。」
美神「あんたも悪ねぇ。」
シロタマ「卑怯者だ・・・・・。」
作者「これからも一所懸命頑張るのでどうか応援してやってください。レスをいただけると感謝です。」
皆「それではさようなら〜〜〜〜。」
美神「さぁ〜ていくら包んでくれたのかなってマジの最中じゃないの!!ここはアレでしょうが!!!!」
作者逃げる。
美神「まちなさぁ〜〜〜い!!!!!」
近所のMacで収録
それではレス返し
wen様 色々参考にさせていただきました。ありがとうございます。キャラがハッチ ャけているのは私自身このような世界観が好きでキャラ一人一人にこの世 界観を背景にしているからで壊れ表記をつけているので大丈夫なのではな いかと思います。
ワイ様 自分のギャグで笑ってくれるなんて・・・。頑張った甲斐があった。自分 も似た経験があるので分かります。これからも是非見ていただけたらと思 います。またレスください。