俺には、とても大切で、護りたくて、愛おしくて、大好きな女性がいる、だけど・・・・
もう会えない女性・・・・
未来へ・・・・
作、拓哉
これは、夢だってわかってる・・・・
「俺」の目の前には、俺の大好きな人・・・・ルシオラがいる。
俺は、楽しそうに笑うルシオラと「俺」をどこか別の視点から眺めている。
俺がこの夢を見るは初めてじゃない、もう何度も何度も繰り返し見ている。
最初にこの夢を見たのは、ルシオラが・・・・あの戦いからあまり経っていない頃だった。
最初はルシオラに近づこうとした。だけど見えない何かに阻まれ近づくことができなかった。
いくら名前を呼ぼうが、いくら声を張り上げようが、ルシオラと「俺」は俺に気がつかず楽しそうに笑いあっていた。
あそこに・・・・ルシオラの隣にいるのは俺のはずなのに!
なのに、あそこにいるのは俺じゃない。あそこにいるのは「俺」だ。
俺は、ルシオラと笑いあっている「俺」を妬んだ。
だが、これはあくまで俺の夢であり、ルシオラも「俺」も俺の考え出した幻想だ。
だから、今はただ黙ってこの光景を見つめている。
いつ終わるかはわからない。
たぶんこれは、俺の後悔や罪悪感から来ているんだと思う。
ルシオラを見捨てた。その事実がこの幻想を生み出したんだろう。
後悔があるからこんな夢を見る。
罪悪感があるから俺ではなく「俺」がルシオラの隣にいる。だから近づけない。
だけど、いくら後悔しようが時間が戻るわけじゃない。
いくら罪悪感を感じようがルシオラが戻ってくる訳じゃない。
だから・・・・だから・・・・
ドンドンドン!!
「せんせーー!!散歩に行くでござるよー!!」
俺は扉をドンドンと叩く音により強制的に起こされた。
時計を見ると午前4時・・・・
こんな時間に此処に来る奴は・・・・
「シロか?!お前今何時だと思ってやがる!!」
俺は来訪者がシロだとあたりをつけ怒鳴った。
てかこんな時間にこんな騒音出してたら俺、此処から追い出されかねん・・・・
「そんなことより早く散歩に行くでござるよ!!」
ドンドンドン!!
また扉を叩いてきやがった・・・・
そんなに俺に野宿してもらいたいのか・・・・?
「わかった!わかったから!!そこで静かに待ってろ!!」
「わかったでござるよ!!」
その言葉と同時に扉を叩く音はやんだ。
俺はまたシロが騒ぎ出す前に散歩(マラソン)の準備を始めた。
「せんせっ!!早くするでござるよ!!」
「わかったから、すこしくらい待て!!」
寝巻きから着替えた俺は自転車に乗り、メーターをいじっている。
昨日はメーターの数字が四行に突入した記念すべき日だった・・・・
そんなやり取りをしているとき俺はふと、夢の内容を思い出した。
悩んでいるだけじゃあルシオラは戻ってこない、それは変わりようの無い事実だ。
何時の日か、ルシオラとまた会えた時に元気な姿を見せるため・・・・
だから・・・・今を精一杯生きよう!!
「よし!!終わったぞ!」
「じゃあ行くでござるよーー!!」
「くれぐれも、車に気をつけろよ!」
「わかってるでござる!」
「じゃ、いくぞ!!」
「行くでござるよー!!」
それが、ルシオラとの約束だから・・・・
〜終〜
〜あとがき〜
どうも、拓哉です。
つい先日、修学旅行で京都に行ってまいりました。
なんか随分イメージと違いました。
家の辺りより都会でした・・・・
この話は帰りの電車で思いついたんで、どこか変かも・・・
ちなみに、テスト&部活の試合間近です(汗)
・・・・めちゃくちゃキツイです!!
こんなん書いてる暇あったら勉強すればよかった・・・・
横&雪ですけど、話は最後のほうまで一応考えてあります。
終わるまで見捨てないでいてくれると嬉しいです。
レス返しは横&雪のほうで・・・・
ではまた・・・・