〜もしも○○が〜
〜朝の教室〜
「オハヨー」
「ねぇねぇ英語の課題やってきた?忘れちゃったから写してくれない? 」
「昨日の日本代表の試合見た?マジ凄かったよな〜」
「ワリ、昨日寝てた」
朝のいつもと特に変わりの無い教室。
天気の良い日、空けてある窓から柔らかな風が入ってくる。
梅雨も明けもうすぐ7月に入ろうとしている、初夏の季節だ。
教室の中の生徒は教師が来るまでのわずかな時間を使って談笑をしている。
しかし今日もいつもと変わらない一日だったはずがあんな事になるとは、誰もが予想していなかっただろう。
その幕を開ける人物がもうすぐ教室の扉を開けて入ってくる。
ガラガラ――
「おはよ〜っス」
問題の人物が間延びした声で朝の挨拶をしながら入ってきた。
彼がこの時間に来ることはとても珍しい。
アルバイト先の環境にとても問題があるようで、遅刻、早退は当たり前。
彼の友人、クラスメイト達はもはやそれが当たり前になっている。
彼のアルバイト先の環境は上司のである所長の性格も合わさって筆舌しがたい状況というしかない。
しかし何故か彼を同情する声はまったく聞こえてこない。
もはや慣れてしまったのだろうか、彼がバイト先の愚痴をこぼしても当たり前のように受けいられている。
それどころか一部男子生徒からは嫉妬もされている。
まぁ最初の頃に比べればその数は激減した。
一過性なものか、上司が余りにも酷いということが知れ渡ったのだろうか。
……後者だと思われる。
そんな事は置いといて、クラスの何名かが彼が来たことに気づいたようだ。
固まる者もいれば、怯えるも人もいる。
はてはお経を唱える者まで出た。
そんなクラスメイトの様子に何かを感じたのか。
喋る事や予習などに夢中だった他の人たちも気付き始めた。
問題の彼は「何々、どうしたの?」何故注目を浴びてるのか分からないといった様子で扉の付近で立ったまま首をキョロキョロしている、気の弱い生徒など目線を向けられて失神しかけている者もいる。
いつもならここで、美形のバンパイアハーフか影の薄いトラ男が話しかけるのだが。
悲しいが事にまだ登校してきてない。
トラ男の方は問題の彼と同じ様に職場と上司に問題があるせいか、登校してこない可能性が高い。
バンパイアハーフの彼は単純にまだ来ていないだけだろう。
しかしこの二人が居ないとなると彼に声を掛ける相手が居ない。
……そういえば、机に宿った付喪神が見当たらない。
学校妖怪であるはずだからいないはずはないのだが実際にいない。
そうこうしているうちに誰が声を掛けるか決まったようだ。
会話もせず目線のアイコンタクトだけで成り立たせるとは凄いものがある。
そうして選ばれた代表者がメガネ(仮名)
ある意味代表的なモブキャラクターである。
メガネ(仮名)は彼に対して聞かなくてはいけないことがある。
クラスの全員が気になっている事を。
「あ〜〜、横島?何しに来たんだ?ここは学校だぞ」
猛獣に餌を与える企画のお笑い芸人の様にビビリながら質問をする。
「俺が学校に来たらそんなにオカシイか!!?
………!もしかしてお前らも思ってるのか!?」
そう言い問題の彼こと横島忠夫が、遠巻きに怯えながら事を見守っていたクラスメイトを睨みつける。
血の涙を流しながら睨んでくる彼にたいして気を失う女生徒も出てきた。
「衛生兵!○○さんが倒れた、保健室に運んでくれ!」
衛生兵……そんなのが存在する学校があるのだろうか?
しかし何処からともなく白衣を来た集団が現れ、倒れた女生徒を担架で運んでいく。
運ばれて行く途中に「○○!?仮名すらないの?」と泣きながら呟いていた。
……気を失っていたのでは?
「……そーかよ、どーせ俺なんか学校なんか来ないの当たり前の引きこもり野郎なんだ!
けどな、来ただけでこの反応はないだろ!?」
・・・・・・無反応・・・・・・
「チキショー!やっぱり俺はそんなキャラなのかー!?」
そう言い窓の方に歩いていく。
通り道のクラスメイトたちは、まるでモーゼの十戒の様に道を開ける。
そうこうしてる内に横島が窓の前に着く。
ガララッ 窓をのガラス戸を開け。
クラスのみんなが見守る中”スゥー”っと息を吸い。
「地域の皆さーーん!この学校ではイジメが行われていまーーす!!!」
「「「ダアァァァーーーー」」」
ズテーンと一斉にコケるクラスメイトたち
……しかしノリのいい奴らだ。
電撃を放ち語尾にだっちゃをつける鬼?が出てくる作品の某高校並みのリアクションをする。
閑話休題
そんな混乱の中、颯爽と出てくる金髪美形のバンパイアハーフ。
「横島さん!何叫んでるんですか?教室の外まで聞こえてますよ」
「おお、ピートか聞いてくれ、酷いんだコイツら」
金髪美形ことピートが登校してきた事に気付いた横島が、美女に飛び掛る時にしか使われないという伝説の速度をもってピートの目の前にでて愚痴をこぼし始める。
「実はなピート、―――というわけなんだよ」
そんな横島の話しを聞きピートは肩を震わせながら。
「”僕”の横島さんをいじめるなんて、なんて酷い事を!」
ザサァッ
クラス全員(横島含む)−ピートが一斉に反対側に移動する。
「羨ましい。」とか「横島さんを虐めていいのは僕だけだ」を呟いているような気がするが気のせいだ。
…………気のせいったら気のせいだい。
そんな呪言を発しているピートに対してクラスメイト達が、”誰が逝く?””お前が逝け!”とか譲り合っている。
譲り合いの精神って大事だよね、お年寄りには席を譲りましょう。
閑話休題
肝心な横島はそんな譲り合いに参加せず、固まっている女生徒に混ざっている。
心なしか側にいる女の子が頬を赤らめているのは気のせいだろうか。
―――そんな中、勇者?が現れる。
ガラガラ――
「おはようですジャー」
((( Spring is here. !!!)))
何故”春が来た”?
良く分からないがクラス(−ピート)の心が一致した瞬間だった。
(……アレ?マズイですジャ、ピートさんが負のオーラを放っているですケン。
この空気は……!もしかして、わっしにアレに突っ込めという雰囲気じゃなかとですか!!!)
――アイコンタクト――
サッカーに限らず団体スポーツ等で必要とされる最高峰の技術の一つ。
一卵性の双子などが習得されやすいなどと言われるが、一般人の習得は非常に困難とされる。
だが今この教室では全て(−ピート)の者が、極めていた。
だが個人的には一瞬で空気を読めたタイガーのスキルの方が凄いと思う。
(あの〜、わっしが逝かんといけないんですかいノー?)
(当たり前だろ!)
(G・J!!!)
(お前しかいないんだ!!)
(…タイガー…君?頑張って!)
クラスメイト達が眼を揃えてタイガーに言う。
最後の女生徒が名前をすぐ言えなかったのは、だってタイガーだから。
そこにシビレル憧れるゥー!
それがタイガークオリティ!…………orz
(逝かなかったら文珠使ってでも、真理さんとの仲ジャマしちゃる。)
一人殺気まで発しながら眼力を込める横島。
(それだけは勘弁してください、一生のお願いですケン!)
(じゃあ逝けよ!こっちだって貞操がかかってるんだから!つーか頼む!真理さんとケンカした時相談に乗ってやったろ?また何かあった時、聞いてやるからさ、この通り!頼む!)
血の涙えお流しながらを頭を下げる横島。
(たしかに感謝しとりますケン、けどそれは違うんでないですか?)
クラス中(−ピート)のプレッシャーを受けながらも屈したら死ぬ、という悲壮な覚悟をもって粘るタイガー。
(そこをなんとか頼む!…………!そーだ!タイガー!)
貞操がかかっている所為か、こちらも引かない横島。
そんな時、何かを思いついたのかタイガーとコンタクトを交わす。
(何ですかいノー、わっしだってまだ死ぬのは怖いですケン、何を言われても嫌ですケン。)
いつもと同じ人とは思えないぐらい粘るタイガー。
(タイガー、俺達は何だ?親友?戦友?違う!その前に霊能力者だ、と言うわけでお前の幻覚を使って何とかしてくれ、いざとなったら俺が文珠を使うから。)
(……!その手がありましたケン、わかりました、わっしに任せてください。横島サンが後ろに控えてくれるんなら鬼に金棒ですケンノー。)
視線を交わしピートの方に向かって行くタイガー。
金棒のハズの横島がタイガーが入って来たまま開いている教室の扉から出て行こうとしているのは気のせいだろうか?だがそんな横島の行動には気付かず、ピートに対して幻覚を喰らわせようと念を込め始めるタイガー。
タイガーの体が半虎人の姿に変わっていく。
ハァァァァ――――――
気合を込めどこか違う世界に逝ってしまっているピートに幻覚を喰らわせる。
しかし見習いですらないタイガーにあっさり攻撃を喰らうピートって一体………
幻覚が効いてるのか”横島さんやっぱり”とか言っているピートの様子が変わっていく。
グワァ――――
頭を抑えしゃがむピート。
そういえばどんな内容の幻覚を見せているのだろうか?
幻覚を見せられているピートの様子が段々と変わっていく。
頭痛?が治まったのだろうったのだろうか、頭を抑えていた手を放し立ち上がる。
そして恍惚の表情をしながら、「遂に僕の愛を受け入れてくれたんですねー!!」等と言い教室の扉付近に居た横島の方に向かっていく。
横島は「タイガーの裏切り者ーー!」と叫んでいる。
タイガーの方を横島が見た時”ニヤッ”としたのを見た気がした。
ピートはそんな横島の方に走って行き
そして素通りした。
…………アレ?
ピートは横島の横を通り、「まてー、そんな格好をして僕を挑発してるんですねー♪」等と言いながら教室を出て行ってしまった。
一体タイガーはどんな幻覚を見せたのだろうか。
意外と簡単に想像出来てしまう黒いタイガーが憎い。(黒?……黒虎?漢字で書くと、なんかカッコよく感じる。)
(……カタカナで想像しないでね。)
ピートが通り過ぎるのを眼を瞑っていた横島、しかし聞こえるのは恐怖に彩られた言葉と遠ざかっていく足音。
恐る恐る眼を開けて周りを見渡すがピートの姿は見当たらない、しかしホッとするのもつかの間タイガーの方を見てみると”ケッ腰向けが、ペッ!”(注・横島主観です)みたいに感じられる。
「見損なったですケン、横島サンがあんなにビビるなんて……ハァ…」
肩をすくませて首を振るタイガー。
プチッ
「オマエなー!あの恐怖を味わってから言え!物凄く怖かったんだぞ!あのピートがあんなになるなんて、いつもは禁断の愛とか言ってるクラスの女子たちまで引いてたんだぞ!俺が悪いって言うのかコンチクショー!」
叫び声のような雄たけびを上げる横島。
そう言えばいつもキャーキャー黄色い悲鳴をあげる女生徒たちが違う悲鳴を上げていた。
横島のいつもの行動などで耐性が付いているはずのクラスメイトたちがあそこまで引くのは見た事が無い。
「…まぁ、たしかに少し言い過ぎたですケン、けどなんでピートさんがあんな風になったんですかいのー?」
「ワカラン、ただお前達が来るまでにあった事を言っただけなんだが……なんであんな風になっちまったんだ?」
心底分からないという表情をしながらタイガーに説明する横島。
「…まぁそこらへんは置いといて、わっしとピートさんが来る前に何があったんですかいのー?」
やはりそこはスルーなのか、流して質問をするタイガー。
「……タイガーは大丈夫だよな?実は −かくかくしかじかってな事があったって言ったんだ、そしたらピートがいきなし変な事を呟きだして、こらアカンと思った時に丁度タイガーが来たってワケだ。」
トラウマになったのか小さく何かを呟き、そして説明をする横島。
「……、たしかに横島サンが学校に来るのは珍しいですケン、けどそこまで大袈裟に反応するのはちょっと変ですのー?一体なんでそこまで反応したんですかいのー?」
横島の説明を聞きおかしな点を感じメガネ(仮)に質問するタイガー。
そう色々(省略)あって 聞けなかったが、何故あそこまで大袈裟な反応をしたのだろう?
確かにお世辞にもちゃんと出席してると言い難い横島だが、気を失う生徒がでる等やり過ぎの感が否めない。
ある意味いつものお約束というか予定調和的な行動をするはずのクラスメイトたちが予定外の行動をした訳は一体何だったんだろう、今メガネ(仮)の口が開く。
「……そうか、タイガーは居なかったから知らないんだな。横島は!何と!連続で登校してきたのだ!!!」
「何だって―――!!!」
メガネ(仮)の衝撃?の答えに対して某編集者の様な反応をするタイガー。
しかし今日は月曜日、連続とはどういう意味なのだろうか?
先週の土曜日(この高校は週6日制ということで)に出席した所で間に休日を挟んでいるし、それほど驚く事では無いと思うのだが……タイガーのリアクションに関してはノリの部分が多量に含まれていると思われる。
「しかも、先週は……全部出席したのだ!!!」
ババ―――ン!!!
「「「ナンダッテ―――――――!!!!!」」」
驚愕の真実が今、明かされた!
我々は遂に接触していたメガネ(仮名)氏(本人の強い希望で名前は明かせません)から情報を聞き出す事に成功した!
入手した情報によると、横島忠夫氏が一週間という長期間にわたって登校をするというのは、まだ未確認ですがおそらく入学以来は…ハイ?・ハイ、わかりました。今確認が取れました、横島忠夫氏が一週間以上の連続登校は入学以来《初》との事です!
彼がこのような行動をとるのは一体何故か?我々は引き続き調査を続けたいと思います。
(某TV番組風)
しかしメガネ(仮)の発言に対して驚愕したタイガーだが、……タイガーだけじゃないような?……。
タイガー意外はみんな知っていた内容なのに何故か驚いているのがタイガーだけじゃない。
これはきっと読者の本音天の声だろう。
(タイガーは先週一杯、エミさんの除霊に同行していた為、出席出来なかった、ちなみに地方だったが横島と違いちゃんと宿泊施設で眠れた。もちろん一人部屋。)
「横島サーン!それはホントですかいのー!何故そんなことを!?」
事の真偽を確かめるべく横島に質問するタイガー。
「…何故って、だって先週期末テストだろ?普通出ると思うが。担任から連絡もあったし」
さも当然とばかり言う横島。
「そんなの横島さんじゃないですケン!横島さんはテストだろうがなんだろうが平気で休む人ですケン。
というか一回のまともに出たこと無いはずですケン、何 普通の人みたいにテスト、テストって………テスト――――――――!!!
忘れてたジャ――――――!!!!!」
いつもの横島じゃないと非難していたタイガーだが自分がテストを受けていない事に気付き絶叫すタイガー。
「普通の人みたいにって……そういえば、タイガーは先週居なかったよな。担任から連絡来なかったのか?
まぁいつもの俺みたいに追試を受ければいいじゃん………どーせこの世界、進級なんてしないし」
何かを悟ったかのように、とても危険な真理を言う横島。
ウォンウォンと泣きながら唸っていたタイガーだが横島の説得?を受けて我に返る。
「それもそーですケンね、気にしたってしょうがないですケンノー」等と言うタイガー。
……頼むから納得?というかそれ以上危険な発言をしないで欲しい。
「けど、それなら何故横島サンはテストを受けたんですカイノー?」
「たまたま、美神さんが仕事休みで海外旅行に行ってるからだよ、今頃おキヌちゃん達と買い物とかしてんじゃねーのか?あーなんか思い出したら腹立ってきた、チキショー!たまには俺も連れっててくれてもイイやないか!とまぁいつもの愚痴は置いといて、あとやっぱりたまには学校に来ないとホントに学生か不安になるときがあるからな。」
横島の説明に納得する皆が「やっぱり横島を信じていた」等都合の良い事ばかり言うクラスメイト達。
これがいつもの雰囲気の様に感じられる……ピートが居ないけど
そう言えばピートは何処まで行ったのだろうか?
そんな時担任教師が入ってきた。
「おはよーう!今日はテスト返すぞ、赤点3つ以上でた奴は追試だからなー」
(この高校では全部纏めて返します)
紙の束を抱えて足で教室のドアを開けて入ってくる教師。
その発言内容に頭を抱える者や魂の抜ける者(虎)が現れる。
パンパン!
「静かに!じゃあ名前を呼ばれた者から、前に出て取りに来るように」
手を叩き静かにさせる教師。
「じゃあ名前順で、愛子君」
いつの間にか教室にいた愛子、元気良く返事をし教卓の前に出る。
「相変わらず良い成績だ、学年2位おめでとう」
パチパチパチパチ
学校妖怪だから当たり前という訳では無いが流石に何十年も学生をやっているだけの事がある。
だが2位!いつもトップが指定席だった愛子、調子が悪かったのだろうか?
不思議に思った生徒が1位が誰だか教師に聞く。
「センセーイ!愛子ちゃんが1位じゃないとしたら誰が1位なんですか?」
代表して一人の女生徒が質問をする。
意識していなかった生徒も言われて気付いたのか、不思議がる輪が広がっていく。
「あ〜〜〜〜〜、1位か……非常に言いづらいんだが、…良し!先生はお前達を信じてるぞ!」
???意味不明な言葉を並べる教師、不思議がる生徒が余計増えた。
…何故か愛子が納得した顔をしている。
「1位は……横島だ……しかも満点。」
「「「ええ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」」」
教師の言葉に驚くクラスメイト達。
内容的には最初の超えているはずなのに倒れる生徒などが出ない。
そしてクラスメイト全員が横島の周り集まり詰め寄る。
代表してタイガーが
「横島サン!今なら間に合いますケン、自首を!」
どういう思考をしたらそんな考えにたどり着くのだろうか?
だがこのクラスでは正論なのだろうか「母さんが泣いてるぞー!」などの声が飛び交っている。
そんなクラスメイト達に横島は。
ドゲシッ!ケンカキックをタイガーに決める横島。
「何が自首だ!俺はカンニングとかしてないぞ、もちろん文珠も使っていない」
「じゃあ一体何をしたんだ?横島が頭が良いなんてありえないだろ?」
横島に蹴飛ばされて飛んだタイガーに代わって質問をするメガネ(仮)
しかし文珠の事をあっさり言って良いのだろうか?
……誰かタイガーの心配してやれよ。
「俺が頭良くちゃオカシイのかよ!……お前らもしかして全員思ってるんじゃねーだろな!…やっぱりかチキショー!俺の事を信用してくれる奴は居ないのか!?
……!そうだ先生!説明してくれよ、俺が前から頭良かったって」
当たり前の事を聞き返してくる横島。
クラスにもはや味方は居ないと悟ったのか、教師を呼ぶ。
(タイガーは気を失ってるし、ピートは何処?)
「いや、横島の言ってる事は本当だぞ。今まではテストに出てないだけで追試では満点だったけど発表は無いから知らなかったと思うが。」
アッサリと横島の言ってる事を肯定する担任教師。
クラス中で混乱が見られる、そしてやはりまだ納得がいかないのか代表してメガネ(仮)が質問してくる。
「聞きたい事が色々あるが取り合えず、今までバカだったのはフリなのか?」
「いや、その前に何でバカって思うんだよ?」
「だって、セクハラとかキレイな人を見ると飛び掛かったりするじゃないか!それにお前がバイトしてるところで全然知識が無いまま成長しないじゃないか?」
「…セクハラと頭の良さは関係無いと思うが。なんで俺がバイトしている状況をお前が知っているのは置いとくとして、ほら読者に分かり易く説明させる為に一人バカなキャラが居ないとダメなんだよね、正直そんな事知ってるよ!って美神さんに言いたい時とかあるし。ぶっちゃけた話、美神さんより知識あるし」
ってぶっちゃけ過ぎ―――――――――!!!
もう勘弁してください…………orz
ポロポロと言っちゃいけない事を言う横島。
コードがあったら何回触れるんだってぐらい言う。
クラス中の目が点になっている、そう言えばいつの間にか愛子の姿が見当たらない。
フリーズしていたメガネ(仮)が再起動を果たし質問を続ける。
「じゃ、じゃあ横島が頭良いと仮定して、更に理由があってバカなフリをしてたとして、何で愛子君と勉強してたんだ?追試前や放課後に勉強してるのを見たって奴が沢山居るんだが。」
「そんなの決まってるだろ。」
肩をすくませて自信満々に言う横島、正直この態度にキレかけている奴が何人か居る。
「放課後二人っきりで勉強、それが青春ってヤツだろ!俺の煩悩は並じゃないぜ!」
ド――――――ン!!!
そこまで言い切ると何かカッコよく感じる。
クラス中のみんなが固まったままで居る。
もう一人の当事者の愛子は何処に居るかと言えば教室の外の扉の前に居た。
扉に背中をつけて一言。
「…………バカ♪………」
続か……ない
―あとがきー
どーも!大和です。
……電波がいい感じを通り過ぎてヤバイぐらいビンビンキテますねー。
最初はもし横島くんが頭が良かったら?(しかも急にソレをみんな知るという所謂バレネタってやつですか?)
のハズだったんですが……何故こんな事に………orz
ピートが何故あそこまで壊れたんだろう?
”菜”表記に関しては念のためつけました。
書いてる途中で更に電波を受信しこんな感じになりました。
正直自分が”壊れ”と感じました。
タイガーのしゃべり方って難しいですね。
つーか愛子が一言しか喋ってナ―――イ!(泣き
後もう1つ作品の「横島君〜才能」の方のレス返しですが続きの方で返したいと思います、ご了承ください。
最後に言っときますがこの作品は”ギャグ”です!そこの所をよろしくお願いします。
―大和―