インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「もう一つの物語(GS)」

プニエ (2006-12-07 21:08)


※注意・・・勝手な設定が多分にあるため不快に思う方は見ないでください。


               2XXX年


カチィ・・・ン


ジジジジジ・・・・・・


ふぅ・・・


錆びれた建物の上で一人の男がタバコを吹かしていた。

「ここも、だいぶ変わったな・・・・・」

男はそう言うと自分の下にある寂れた街を見下ろしていた。

「どうして・・・・・どうしてこんな事になってしまったんだ・・・・?」

男はそう言うと掌で顔を覆った。

そうして思い出される記憶・・・・・


 













「どうして!?・・・・どうしてアナタが!!」・・・・・・・


ワカラナイ・・・・・


「やめろ!!このままではあの時の二の舞になるぞ!?」・・・・・・・


・・・・・ワカらナイ・・・・・


「やめてください!・・・・こんな・・・・・こんな事をしても彼女は帰ってこないんですよ!!」・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・オ・・・・・・・・・ラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?


「このバカ!!・・・・・あんた何をしようとしてるか分かってるの!!!!」・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わカ・・・・ラ・・・な・・・・イ・・・・・


「だめよ!?○○君!!このまま世界を敵に回すつもり!!?」・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わ・・・か・・・・ら・・・・ナ・・・・い・・・・・・


「○○!!こ・・んな・・・こんな・・・こんな世界、あの方だって望んだ訳じゃなんだよ!!!」・・・・・・・・・・・


・・・・・シ・・・ラナイ・・・・・


「お願いでちゅ○○!帰ってきてっ!今ならまだ戻れまちゅから!?」・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・しラナ・・・い・・・・・・・


「○○君〜〜〜〜!戻ってきて〜〜〜〜」・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・し・・・・・ラない・・・・・・


「○○君!!君は・・・・神を・・・・悪魔すら冒涜すると言うのかい・・・・・!!」・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もう・・・・・・ドウでもいイ・・・・・


「○○!いったいどうなさったのでござるか!!優しかったあの頃の○○に戻ってくだされ!!??」・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もう・・・・・・・もドレない・・・・・


「○○〜〜〜!?どうしてお前がこんな事!・・・・お前はそんな奴じゃ無かった筈だろーが!?」・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ほッテおいてクレ・・・・・・・ないカ・・・・・・・・・・・・・


「こんな事して、○○○○さんが喜ぶとでも!!」・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ル・・・オラ・・・・・・・・・?


「やめて○○!!・・・・・こんな・・・・こんな事!・・・・・誰も望んでなんかないわ!!」


ル・・・・・シ・・オラ・・・・・・・


(分かってた・・・・・・こんな戦いに何の意味も無い事に・・・・・・それでも・・・・・・俺は・・・耐えられなかったんだよ・・・!
ルシオラ・・・が居ない・・・・この世界に・・・・・・生きている事が!!・・・・・・・・辛かった・・・苦しかった・・・・・・頭では分かっていても・・・・
それでも!!・・・・・・・・・・・・ルシオラと過ごしたあの日々が・・・・・俺には掛け替えのないものだったんだよ・・・・・・・・だからよ・・・
アイツみたいにさ・・・・・全部終わらせて・・・・・死にたかった・・・・・)
















男は顔を上げると、もう吸えないほどに短くなったタバコの火を消して捨てるともう一度街を見回した。
男の目に映るのは廃墟と化した東京だった。男が起こした神・人・魔を巻き込んだ戦争の成れの果ての世界・・・・・・
そこには、人はおろか、動くものは何一つ無かった。
結局、男が起こした戦争は神・魔両陣営を疲弊させ、人類の大半を無くし、今もまだ、戦いは続いていた。

「結局、俺は生きている・・・・みんなを殺めてまで・・・俺は何をしているんだ?・・・・・・魔族因子の覚醒で永遠に近い命を手に入れ・・・・・・
・・・・・それにともなって爆発的な力も手に入れた・・・・でも、それでも死は俺のそばに無かった・・・・何をしてもこの体は死を受け入れてくれなかった・・・・死を感じると防衛反応が働くし・・・・・・自分で死のうにも体は拒否して動かなくなるし・・・・俺はただ・・・・・ただ・・・ただ人並みに死にたかっただけなのに!!・・・・・・・・・・・」

そう言うと男は動くものの無い世界で泣いた。聞くものの無い嘆きはどこまでも響いていた。


ひとしきり泣いた後、気がつけば茜色に染まった空を見上げ、男は胸が締め付けられた。
目じりに涙が浮かんでくる。


  (・・・・・昼と夜の一瞬のすきま、短時間しか見れないからよけいに美しいのね・・・・・)


遠く地平線に沈む夕日が男の顔を照らす。
男は服の袖で顔を拭うと夕日を見つめる。
しかし、その男の顔には先ほどの悲しみの色は見て取れない。

「ああ、本当にキレイだな。こんなキレイな夕日を最後に見たのはいつだったかな?・・・・ずいぶん昔だったような気もするな・・・」

男は夕日を見つめながら昔の日々を思い出す。

セクハラをしてドつかれる日々、ナンパをしては玉砕していたあの頃、GS試験を受けたあの時、香港で戦ったとき、魔神と対峙したあの日・・・・・
どれも、今からは考えられないぐらい平凡な日々だったような気がする。
あれから幾十年たった戦い続きの今では思い出すのも一苦労ではあったが。

「アイツがいなくなって・・・・みんながいなくなってしまった世界・・・・ますます生きている意味がなくなってきたような気がするな・・・・」

男はそう呟き、夕日を見ながら苦笑いをすると掌をかざし、文珠を数個作り出した。
その中に「時」「空」「転」「移」と、念を込めた。

「そうだな・・・・こんな世界には未練はないし・・・・本当は死にたかったんだが、何だがこのままじゃ気が悪いからな・・・・・・
もう一度やり直せるのなら、あの時代に戻って、今一度やり直してみるか・・・」

そう言うと、作り出した残りの文殊に新しく念をおくりだす。

「そうだな・・・・戻るとしたら・・・・・あの事件の起こる前・・・・美神さんの事務所にアルバイトする前・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・そうだな〜、やっぱり親父たちがナルニアに行ってすぐ位がいいかな?」

「一」「九」「×」「×」「年」「○」「月」「×」「日」と念を込めると手を空に翳した。
翳した手から光が漏れ出し、念を込めた文珠が男の手を離れ、男の周りを廻り始める。

「これで当たるも八卦、当たらぬも八卦だな・・・・・成功したら過去をやり直せる・・・・・失敗したら消滅・・・か・・・・
なかなか面白そうな賭けになりそうだな・・・・ハハハ。」

男は周りを回る文殊を眺めながら男は笑うと文殊の放つ光に中に消えていった。

この世界から消えた男の名を、横島といった。


                 19XX年 ○月×日


某県某市  ボロアパート


ゴソ・・・・・ガサゴソ・・・・・

「う・・・ん・ん・・・・」

まだほの暗い部屋の中、何かが蠢く音がする。
部屋を見回してみると、そこらじゅうに、食い終わったカップ麺のカップやら何かの雑誌、そのまま脱ぎ捨てたのか皺くちゃになったランニングシャツなどが散乱している。
お世辞にもキレイとは言えない部屋であった。
そんな部屋の中で何かがまた蠢く。


ゴソゴソ・・・・・モゾ・・・・・・

「う〜〜〜〜・・・・ん〜・・」

よく見ると部屋の真ん中あたりで何かが蠢いている。
よくよく見ると人であることが確認できた。
たぶんこの部屋の主である、横島だと思われるその影。

「あいたたた・・・・体がイタイ・・・って、着いたのかな?」

ひとしきり唸りながらゴロゴロした後、横島は立ち上がると、周りを見回してここが何処であるのか確認した。
確認して落ち着いたのか、横島はその場に座り込み、状況を把握するために腕を組んで考える。

「これは一応、成功でいいんだな。この部屋のボロさ、散らかり様を見れば間違いは無いだろう。まあ、なにはともあれこれでやり直しが利くわけだな・・・・・・ああ、それと霊能力の方はどうなったかな?」

部屋の主は掌をかざすと、淡い光が溢れ出す。ひとしきり光った後、光が収まると掌には一個の文珠が転がっていた。

「う〜ん・・・・霊力は昔に戻ってるか・・・さすがに魔族因子はついてこなかったみたいだし・・・・・霊力の扱い方は覚えてるみたいだけど。他のはどうかな?」

そう言うと目を閉じ、右手を前に掲げ集中する。
集中してまもなく、右手に霊力が集まるのを感じた。そっと目を開けて確認してみる事と。

「なんじゃコリャ・・・・・・」

見てみたそこには手の平ほどしかないサイキックソーサーが掌の上にのっていた。

「う〜ん・・・思った以上に霊力無かったんだな〜、俺って」

改めて昔の自分は情けなかったのだな・・・と、思いなおしていた。

「サイキックソーサーがこれって事は、ハンズオブグローリーの方はどうかな?」

掌にあったサイキックソーサーを消し、もう一度手を掲げ集中する。
霊力が右手に集まったのを感じ、もう一度手を見る。

「・・・・・・・え〜〜〜」

手を見ると、そこには爪の先にまるで付け爪の様にしてついていた。

「し・・しかし、またなんちゅう・・・・これじゃまるで付け爪やん・・・・ってかそのまんま付け爪じゃねえかコレ。・・・まあ、コレが今の俺の実力かぁ〜・・・って、コレはどうよ?・・・・・ハァ・・・・」

しげしげとハンズオブグローリーもどきを見つめながら先ほどから違和感を感じた。
何だか手が少しばっかり細いような気がするし、さっきから自分の声が妙に高いような気がするのである。
それに見下ろせば、なんだか胸が膨らんでいるように見えるし、さっきからやたら頭が重いのである。
見る限りおかしい、何かがおかしい・・・・思い立ったら止まらない。
その辺に落ちていた鏡を覗いてみる・・・・・・・・そこには・・・・・・・・・・


「な・・・なななな、なぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!??・・・・・・・・なんじゃこりゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」


そこには、モデル顔負けの少女が映っていた。


 後書きか言い訳か・・・(。。;)
どうも初めまして。「プニエ」と申しますm(_ _)m
いつも皆さんの作品を楽しく読ませていただいていますw
え〜っと、自分も何か作品を書いてみたいと思い投稿しました。
未熟者ですがよろしくお願いします〜w


△記事頭

▲記事頭

PCpylg}Wz O~yz Yahoo yV NTT-X Store

z[y[W NWbgJ[h COiq [ COsI COze