インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

!警告!壊れキャラ有り

「横島君事件簿〜横島君時給アップ事件の真相に迫る〜(GS)」

猫と犬 (2006-07-27 04:56)

それほど壊れているとは思いませんが念のため壊れ表記をしています。


横島君事件簿
〜横島君時給アップ事件の真相に迫る〜

アシュタロス事件後、横島君の時給は業界の相場並みに跳ね上がりました。

天変地異が起きたわけでも、
令子さんが記憶喪失を起して性格が変ったわけでもありません。
これしかないといえばそれまでですが、
そう、美智恵さんの鶴の一言によってです。

横島君の時給が上がったことはすぐに噂として広がりました。

「やっと令子君も改心したんだね。主よ感謝します」

「イタリアのマフィアは・・・」

他にも「遂に色ボケしたワケ」等色々でてきましたが、

彼(女)らの本音は唯一つ、

「厄介ごとを持ち込むな。」

彼(女)らの素晴らしい(?)関係が実によくわかる心からの叫びですね。

一方で危機感を抱いた集団がいました。
そう、横島君争奪戦に加わっている女性達です。
横島君と令子さんの関係改善が目的かしらとか、
美神家に取り込む布石では等々、様々な憶測が飛び交いました。

美智恵さん、実は横島君争奪戦に参加している女性にとって
最も恐ろしい存在(二つ名「最強の盾と矛を持つお邪魔虫」)
として認識されていました。

魔族を手玉にとるあの令子さんを上回るのだから当然といえば当然かもしれません。
美智恵さんに対抗できるとしたら横島君のところの「グレートマザー」か
六道家当主ぐらいしか名前がでてきません。
それを考えると妥当な評価かもしれませんね。


えっ、令子さんはどうなんだって。

実は令子さん、既に強敵(ライバル)とはみられていなかったのです。


どうしてかって。


「あの天邪鬼の性格を利用すればなんとでもなるから、放っておいていいんです。」


皆さん口をそろえてこう言います。

ここまで高く(?)評価される令子さんって・・・


ともかく、美智恵さんの行動は注目の的でした。
ところが、当の美智恵さん自身は実は非常に危機的状況にあったのです。

美智恵さんをそこまで追い込むことなんてあるのと疑問に思われるかも知れませんが
あったのです。
これが表にでると令子さんだけでなく美智恵さんもピンチを迎えます。

一体、何が問題だったんでしょうね。


美智恵さんが横島君と会話を楽しんでいる時のことでした。
子さんのことが主体でしたので、ところどころで美智恵さんの額に
青筋がたつことがありましたが、概ね良好な雰囲気でした。
そういうことにしておきましょう。


「あれは尋問じゃねーか、あんなもののどこを楽しむっていうんじゃー。」


何か聞こえたような気もしますが空耳でしょう。
深く突っ込んではいけません。
ボケとツッコミに命を賭けれる勇者はそうはいません。


『君子危うきに近寄らず』

生きていくうえで重要なスキルです。


失礼、話が横道にそれてしまいましたね、戻すとしましょうか。


〜回想〜


「横島クンはどんなGSを目指しているのかしら。」


美智恵さんの漠然とした問いかけが問題発覚につながったのです。


「まだ、GSになるかどうかは決めてないっす。」


横島君はこう答えました。

この返答に美智恵さんはとても驚きました。
美智恵さんからすれば、GS資格を持って、なおかつ令子さんの
事務所にいるものだから当然GSになるものだと思っていたのですが、
よく考えれば思い当たることがありました。

横島君の知識が一般人のそれと差がなかったことです。

当初、美智恵さんは令子さんの指導力不足によるものだと
内心がっかりしていたのですが、話を聞いているうちに
令子さんと横島君は本当に世間一般で考えられている
師弟関係にあるのか不安になってきました。


聞けば必ず後悔する、
美智恵さんの霊感が最大限の警告を発しています。
しかし美智恵さんは負けるわけにはいかないのです。


「GSは―絶対に令子なんかに負けたりしないのよ!!」


美智恵さん、令子さんを魔物と同一視しています。
精神的にかなり追い込まれていることがわかりますね。

予想に違わず横島君の関西人の血が騒ぎます。


「美神さんは魔物と同じ・・・いえ、何でもありませんです、はい。」


勇気ある行動でしたが、美智恵さんの一睨みであえなく撃沈です。


『キジも鳴かずば撃たれまい』

横島君以外には含蓄のある格言です。


美智恵さんは横島君にどういう契約を結んでいるのか尋ねてみました。
横島君はアルバイト契約だと答えました。
制裁がこわかったので時給、待遇面に関してはごまかしましたが
それ以外はつつみ隠さず美智恵さんに話したのです。

美智恵さん呆然です。
表面的にはなんでもないように見せながら、
心の中で娘の令子さんに『この馬鹿娘』と罵声を浴びせ続けていました。


どうして美智恵さんはここまで怒っているのでしょうね。

理由はこうです。
横島君は霊能力を持っていませんでした。
だから除霊現場にでない荷物持ちとして雇われました。

えっ、最初から除霊現場にでてたじゃないかって。
偶々巻き込まれただけでしょう、そういうことにしておきましょう。
本音と建て前を使い分けるスキルは重要ですよ。


説明に戻るとしましょう。

ところが横島君はGS資格試験で見事霊能力に目覚めました。
令子さんは横島君が使えるようになったことで遠慮なく
おと・・・、いいえ助手として使うようになりましたが、
契約上問題があることに気づいていませんでした。

アルバイト契約のままですから、
令子さんは素人(一般人)に除霊を手伝わしていたことになるのです。
更に美智恵さんはこの時点では気付いていませんが、
時給・待遇面でも問題ありです。
ばれると間違いなく免許を剥奪されますというか、刑務所直行でしょう。


これが美智恵さんとどう関係するかですか。

アシュタロス事件で美智恵さん横島君にスパイ行為をさせました。
GSを目指している以上、命の危険性は覚悟しているものだと考えていたのです。
やりすぎでしたが・・・。

ところが横島君は契約の上では一般人です。
一般人を率先して危険にさらしたとなると、非難のオンパレードです。
娘の令子さんが原因ですから余計にまずいです。


美智恵さんはすぐに行動に移りました。
「横島クン、ごめんなさい、急用ができたから。」
令子さんのもとへ一直線です。

美智恵さんは令子さんに会うなり


「横島クンの契約のことで話があります。」


令子さんは横島君の時給諸々のことがばれたのかと思い、


「い、いきなり、何いうのよ。」


冷や汗流しながらも答えます。


「いますぐ契約し直しなさい」


美智恵さんは聞く耳持ちませんというかテンパッてます。

令子さんは何とか美智恵さんから事情を聞きだすことに成功しました。
内心『ラッキー』と思っています。
どうやら横島君の時給や待遇のことがばれていないようなので
ほっとしています。

ここで令子さんは珍しく行動に移ることにしたようです。
横島君の待遇改善を図ることで自分の存在をアピールすることにしました。
内容は一般的な除霊事務所で行われる契約とほとんど変りません、
令子さんからすれば大盤振る舞いです、勝負にでたのかもしれません。


運命の日がやってきました。

そう、横島君と令子さんの間で新しい契約が結ばれる日です。
お目付け役として美智恵さんが立ち会いました。
美智恵さんの令子さんへの信用ゼロです。

横島君は契約内容をみて驚きました。

思わず、


「こ、こんなにもらえるんっすか。やっぱり美神さん俺のこと・・・」


伝説のルパンダイブかと思われたのですが、横島君は蛇に睨まれた蛙状態です。
隣にいた美智恵さんから放たれるプレッシャーに身動きがとれません。


美智恵さんは「こ、こんなにもらえるんっすか」で気付きました。
美智恵さんからすればこの契約における時給は別段多いと思えるものではなかったのです。
というか一般的な時給の額でしかありません。
この金額を多いと感じるということは、よほど前の時給が低かったことになります。

すさまじいプレッシャーをだしつつ美智恵さんは横島君に死刑宣告します。


「そういえば聞くの忘れてたけど、横島君の今の時給ってどのくらいなの。」


令子さんは横島君にしゃべったら殺すと睨みを効かせます。
横島君、まさにデットオアデット状態です。


〜五分後〜

永遠とも呼べる五分間が過ぎました。
横島君遂に陥落です、美智恵さんに本当のことを話しました。
ですが横島君は漢(おとこ)です、
二人からのプレッシャーに五分間も耐えるとは、
偉業といっても過言ではないかもしれません。


美智恵さんは全てを聞くと


「横島クン、令子ね、急に用事が入ったようなの、今日はもう帰っていいわよ。」


殺る気(誤字にあらず)満々です。
令子さんは首を千切れんばかりに横に振りつつ、
涙目で横島君に助けを求めます。
彼女には珍しいことです。

その姿に横島君一瞬ぐらつきますが、


「わかりましたであります、じゃあ。」


横島君、脱兎のごとく走りさりました。
誰しも命は惜しいということです。

それにしても令子さん、行動に出たのが裏目に出たことといい、
涙目状態を普段の時に出せていたらと思うと不憫です。


で、これから何があったのかは秘密ですというか、
世の中知らないほうが幸せなこともあります。

その日から一週間、美神除霊事務所は休業でした。
休業あけの令子さん、まさに生きた屍状態です。
時々、「お仕置き嫌、説教嫌」といった呟きが聞こえましたが。


横島君は人口幽霊一号に何があったのか尋ねましたが、


「何もありません、結界を張っていましたので詳しいことは知りませんというか何も見てませんし、聞いてもいません。」


「そ、そうか、何もなかったんだったらそれでいいよ。」


横島君はこの件をなかったことにする事を決めました。

以前から時給は高かった、高かったに違いない、
待遇も良かった、良かったはずだ、
必死にそう思い込むことで自己暗示をかけたのです。


これにより、令子さんの作戦は完全に失敗、
波紋を呼んだ横島君の時給アップ事件は誰に益をもたらすこともありませんでした。


エピローグ


「どうして、いつもいつも邪魔が入るのよ。」


令子さん、自分の恋愛運の無さというか間の悪さに正直落ち込んでいます。
横島君争奪戦のメンバーも令子さんと同じ気持ちでしょう。

どうしてなんでしょうか。


実は運命的なものだったのです。

どういうことか説明しましょう。

『美神』→『美の神』
『美の神』といえば結構いますね。
原作にも出てきています。

気付かれた方もいるかもしれませんが
七福神の『弁財天』、
彼女も美の神ですね。

弁財天は嫉妬深い神様としても知られています。

つまり弁財天の加護(嫉妬)によって令子さんを含んだメンバー全員が
横島君との仲を邪魔され続けたわけなんです。


美智恵さんやルシオラさんはどうしてうまくいったのかって、

自分の気持ちに正直だったということです。

人間正直が一番ということですね。


「冗談じゃないわ。」


令子さん弁財天にクレームを付けに行こうとしたのですが、悩んでいます。

そう、弁財天は『福の神』でもあります。

令子さん、まさに「花より団子」ならぬ「花よりお金」状態です。


誰が横島君の隣に立てるのか、


先の読めない熾烈な争いはこれからも続いていくでしょう。


後書
作者の猫と犬です。
初めてギャグ的作品を書いたのですが面白くなかったらすいません。
この作品を書いてみて改めてギャグは難しいと感じました。
SSと呼べる形式ではない、文書量が多すぎた等の問題点はありますが、
読んでいただければ幸いです。


△記事頭

▲記事頭

e[NECir Yahoo yV LINEf[^[z500~`I
z[y[W NWbgJ[h COiq@COsI COze