ここは両国国技館、毎年恒例のGS試験の会場である。
毎年、GSを目指す若者(一部、若者で無い者もいるが)が狭き門を目指して己の技を磨く場である。
ここにも明日のGSを目指す若者・・・鬼道政樹が・・・・
「ふふふ、この超強力式神封じの札の前では式神使いの貴方は何もできまい。」
「ひ、卑怯やで。自分の力で戦わんかい!」
鬼道の相手は大きなリュックを背負い、呉服に身を包んだ男。式神使いの式神を封じ、余裕の表情で鬼道に近づく。
「ふ、笑止。実際のGSの仕事でも現場や相手の下調べは必須。道具を使いこなしてこそのプロよ。くらえ!」
「くっ。」
男は道具で自分の優位な状況を作り出し、拳に霊力をまとわせ相手を追い詰める戦い方の霊幻道士のようだ。
彼の長年の修行で培った攻撃は着実に鬼道を追い詰めていく。
「何か武術をやっておるようだが、積み重ねた功夫の差が出たな。とどめだ!」
「あかん!・・・・ぐわっ」
道士の攻撃が鬼道のアゴを捕らえる。鬼道の膝が折れ・・・・
~~回想中~~
『いいこと、BB、政樹。これから教える技はここぞという時にしか使っちゃダメよ。』
『うん、母上。』
『ハイ、ママ。』
『この技はお母さんの習った拳法の奥義なの。これが出来るようになれば一人前ね。』
~~回想終了~~
「ん、まだ立ち上がるのか。しかし、ふらふらではないか。今度こそトドメだ!」
今まで一番強力な霊力をまとった攻撃が鬼道にせまる。
「いや、まだだ。」
道士の右拳を掻い潜った鬼道の右手が道士の胸に軽く触れる。
刹那!
鬼道の右手が高速で動き、道士の胸に指先による鋭い突きを5度叩き込む。
「なんだ、このこうげ・・・グハッ。」
道士は突然血を吐いてうずくまる。
「動かん方がええで。5歩歩く前に治療を受ければ命に別状はないが、歩けば・・・死ぬで?」
「ま、まさか。この技は伝説の・・・。お主、鬼道と言ったな。母親の名はなんという?」
「・・・ベアトリックス・キドウだ。」
「なるほどな・・・・・・・・・・・・ギブアップだ。」
「解説の厄珍さん。今の業は?」
「今の業は五点掌爆心拳あるな。霊力を込めた突きを秘孔に打ち込むことで相手を内部から破壊する秘拳あるよ。まさか使い手が残っていたとは知らなかったネ。」
「GS資格を取得した鬼道選手。これからの試合が楽しみです。」
~~~おしまい~~~
後書き(という名の言い訳)
自分の駄文を読んでいただき、ありがとうございます。以前から色々な作品は読んでいたのですが、自分で書くのは初めてです。
モトネタはハリウッド映画の「キルビル」です。
ネタを思いついたら思いついたら自分を止められなかった。というのが書いた理由です。
ご意見・ご感想をいただけたら幸いです。