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「現在募集中(GS+オリジナル童話?)」

REKI (2005-12-02 17:48/2005-12-02 18:10)

注・題名募集中です。
多分このお話のネタはオリジナルのつもりですので既出ではないと思いますが、もし似た話があったらすいません^^;


GS美神事務所の二階、その部屋に数人の男女が集まって一冊の本を見ている。
いやその中で唯一の男性が周りに集まっている女性達に聞かせているようだ。
ではそのお話を聞いてみよう。

「いつだか解らない時間、何処だか解らない街に一匹の白い犬と黒い猫が居りました。

 その二匹は町外れの空き地にある廃車を住処にして暮らしておりました。

 この二匹が出会ったのはある寒い夜の事でした。

 白い犬はこの街にその日着いたばかりで住む所が無く夜風をしのげる場所を探してこの空き地のその廃車の所にやってきました。

 所が其処にはすでに一匹の黒い猫が居りました。

 この犬は大変優しい犬でしたのでその猫を追い出したりせずに
「やあ猫さん。脅かしたりして悪かったね私はすぐに別の場所に行くからそんなに脅えなくてもいいよ。」
犬に脅え震える猫にそう言って立ち去ろうとしました。

 ですがそんな犬に、
「犬さん、今夜は冷えますよ。今から探していては見つける前に凍えてしまいますよ。良かったらここで一緒に眠りませんか?」
そう猫は言ったのです。

 犬は驚いて、
「いいのですか?私は犬です。あなたよりもずっと大きい。私が怖くないのですか?」
と、猫に尋ねました。

 猫は犬を見て、
「はい。怖くありません。そんな怖い犬なら最初から私を追い出しているはずでしょう?」
そう笑って答えました。

 そこで犬は、
「ありがとう。お言葉に甘えさせてもらいます。」
そう言って仲に入り一緒に眠ったのです。

 その次の日も、そのまた次の日も寒い日が続きました。
 犬は住む場所を見つけられず夜猫の所を尋ねたのです。猫もとてもやさしい猫でしたので嫌な顔一つせず犬を中に入れ一緒に眠りました。

 そんな日がもう何日か続きニ匹は一緒に暮らすようになりました。
 お互いの事が好きになっていたのです。

 二匹はお互いに助け合い仲良く暮らしました。そして時間が過ぎて行けば行くほどお互いにどんどん好きになっていきました。

 ですが二匹はお互いにその事を相手に伝えてはいませんでした。
 二匹は犬と猫だったからです。
 種族の違うニ匹は一緒になる事はできません。だからお互いにずっと隠していたのです。伝えてしまうと余計に悲しくなってしまうから。

 そうして時は流れある春の夜、二匹は別々の場所で夜空を見上げていました。

 犬は思います。
(何故私は犬なのだろう。)
 猫も思います。
(何故私は猫なのでしょう。)
 二匹は思います。
((もし私があの人と同じ猫(犬)ならばあの人と一緒になる事ができるのに。))
 その時夜空に二つ星が流れました。

 二匹はしばらく夜空を眺めていましたが、いつしか寝床に戻ると体を寄せ合い眠りました。

次の日の朝、
「おはよう、猫さん。」
そう言って犬が起き上がりました。そして猫の方を向いて驚きました。
 そこには黒い服を着た美しい人間の女性が眠っていたからです。
 犬は混乱しました。するとその女性も起き上がり。
「おはよう、犬さん。」
そう口にしたのです。
「え?」
 犬は呆然とそう呟きました。
「どうしたんですか?犬さん?・・・あなたはどなたですか?」
 女性は犬の方を向いてそう聞きました。
「え?私は犬ですが?」
 犬は答えました。
「いいえ。あなたは犬さんではない。人間の男性でしょう?」
 その女性はそう言いました。
「え?」
 犬は自分の姿を見てびっくりしました。なんと犬は白い服を着た若くてたくましい人間の男性になっていたのです。
「犬さんは何処にいったのでしょうか?」
 そう言って周りを見回したその女性が驚いた顔である物を見つめています。
 それは、鏡でした。いえ鏡に映った自分の姿でした。
 暫く呆然としていた二人はお互いに向かい合い言いました。
「あなたはもしかして犬さんですか?真っ白で大きな。」
「あなたはもしかして猫さんですか?真っ黒で小さな。」
 お互いの言葉を聴いて二人は理解しました。
 目の前の人間があの猫(犬)であることを、何故か人間の姿になってしまった事を。
「何故人間になってしまったのでしょう?」
「わかりません。」
二人は考え込みました。そしてある事を思いついたのです。
その日の前の夜、自分と相手が同じ種族だったらと思ったことを。

「もしかして、神様が私の願いをかなえてくれたのかもしれません。」
 男性は言いました。
「え?どういう事ですか?」
 女性は聞きました。
「私は昨日の夜、あなたと私が同じ種族だったらと夜空を見上げて思っていたのです。」
 男性は答えました。
 それを聞いて女性は驚きました。
「私も同じ事を昨日の夜に思っていました。」
 二人はしばらくお互いに見つめあいました。
「あははは。ではお互いに同じ事を考えていたのですね。」
 男性は微笑みながら言いました
「そうみたいですね。」
 女性も微笑みました。

 そして二人で思いっきり笑いました。本当に嬉しそうに。

「猫さん。私はあなたが好きです。」
 男性は言いました。
「犬さん。私もあなたが好きです。」
 女性もいいました。
「突然人間になってしまってどうしたらいいのか解りませんが。今は喜びましょう。」
 女性の手を握って男性が言いました。
「そうですね、だって。」
 その手を握り返して女性も言いました。

 二人はお互いを見つめあい、一緒に、
「「一緒になる事ができるんですから。」」
 そう言ったのでした。


ふ〜、おしまいっと。」

本を閉じ読んでいた男性、横島が長く息を吐く。

「いいお話ですね〜。」
周りにいた女性の一人、おキヌちゃんがそう言う。
「そうね。」
その隣で聞いていたタマモが頷く。
「感動でござる〜。」
人狼の少女シロが涙をダバダバ流しながら言う。

「どうしたんですか?その本。」
横島に尋ねるおキヌちゃん、
「あ〜家のおかんが送ってきた荷物の中に有ったんだわ。他にも中学の卒業アルバムとかさ。なんか置く所が無いからそっちで保管しろとか手紙には書いてあったな〜。」
「へ〜そうなんだ。」
横からタマモが話しかけてくる。シロはまだ泣いているようだ。
「ああ、この本むっちゃ好きだったからな〜。おかんも覚えとってそんで送ってくれたんかもな。」
本を見ながらそう言う横島其処に、
「ただいま。って何でシロが泣いてる訳?」
出かけていた美神が帰ってきたようだ。
「あ〜この本を読んで聞かしたら泣いちゃって。」
美神に本を見せながら言う横島。
「へ〜どんな本?」
本を受け取り題名を見る美神。
「あ〜なるほど。」(確かにシロなら無くかもね〜。)
「美神さんはその本しってるんですか?」
題を見て頷く美神におキヌちゃんが聞く。
「ええ、知ってるわよ。結構有名だしねGSの間じゃ。」
「え!?なんでっすか?」
美神の言葉に驚く横島、
「これの作者がね人狼と妖猫の夫婦なのよね〜。」
「「「「へ?」」」」
「確かねこの話まんまな感じで出会って夫婦になったんだけれども、どうしても子供ができなかったらしくてね〜。
 原因はその二人が人狼と妖猫の中でもかなり純潔に近かったかららしいわよ?
 人狼と妖猫に子供ができない訳じゃないんだけどそれは多少なりとも入っている人間の血が・・・そうね油と水に石鹸を混ぜると混ざるでしょう?あの石鹸の役割をするかららしくてね。
 だから殆ど人の血の入って無かった二人には子供ができなかったんだって。
 その話は二人が人間だったら、あと少し人間の血が入ってたらって思いから書いたらしいのよ。」
「そうだったんですか。」
「日本にはあまり入ってきてないけど海外じゃかなり有名なのよ?一般の人にもね、それにその本の印税で孤児院を立てて死んでからの売り上げも全部経営資金に回すように頼んでそれを認めさせたってのが有名になった一番大きな理由よ。」
しんみりとする一同。
その話を聞いてシロの涙はさらに勢いを増し、おキヌも少し泣いている。そしてなんとタマモまで涙目になっていた。
「はいはい!何時までもしんみりとしてない!シロも泣き止みなさいいいかげん!まったく。」
パンパンと手を叩く美神。
「暗くてかなわないわよ。」
そう言って部屋から出て行く。
「あ〜そうだな美神さんの言うとおりだ。ほらシロもいい加減泣き止め。」
「う〜感動しすぎて涙が止まらんのでござる〜。」
よしよしと頭を撫でてやる横島、おキヌとタマモはその様子にちょっとムっとしていたり。
「まったく単純ね〜このバカ犬は。」
「犬ではなくて狼でござる!おまえだって涙目になっていたではござらんか!」
「な!そそそ、そんな訳ないでしょ!」
ギャンギャンと言い争いを始める二人。
「あ〜あ始まっちまった。」
「そうですね。」
横島はヤレヤレとおキヌはクスクスと微笑みながらその様子を見ていたのだった。


おしまい


後書き
REKIです。
え〜ボーっとしていたら思いつきなんとなく書いてしまいました。
この話昔なんとなく考えていた話です。なんで考えたのかは覚えてませんが^^;
かな〜りありきたりポイ話ですのでネタ被ってる作家様がいらっしゃるかもです。ひょっとしたら出版されてる本で同じような本がありますよ〜なんて事にもなりそうでビクビクしております。
題名募集中です。レスに書いてくれるとうれしいです^^
さてよろずの方も早く書かねば。
では皆様さようなら〜。


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