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▽レス始

15禁注意

「おキヌちゃんは悪霊?(GS)」

S (2005-11-08 20:01)

こんばんわ、横島さん

振り向いた窓の外 月の光を背にしたおキヌちゃんは、昼間とはどこか違って見えた
ごくりと喉がなる

月がきれいだったから、遊びに来ちゃいました

照れたようにちろりと舌を出す ああ、ごめん入ってくれよ汚いとこだけど

それじゃお邪魔しますね

ふわり

窓をすり抜けるようにして 彼女の細い首筋が俺のすぐ横に
ちょっと待て どうして俺の隣に座るんだ 肘が触れるか触れないか そんな微妙な距離
仕切り直そうとコーラでも……ああ何考えてるんだ おキヌちゃんにそんなの出すわけにいかないだろ

ねぇ、横島さん

ななななんだい?

声が上ずってしまう 気のせいか おキヌちゃんの瞳、いつもよりとろんとしてるような
はらりと零れ掛かる髪の毛を気だるげに後ろに流す仕草も妙に……その、色っぽくて

横島さんは、悪霊と普通の幽霊の違いって、何だか分かりますか?

いきなり何を言い出すんだろう

そ、そりゃあ、人を襲ったりするのが悪霊だろう?

だったら、私も悪霊ですよね……だって……横島さんのこと殺そうとしちゃったし……

ばかっ あれは違う! 俺はおキヌちゃんが悪霊だなんてこれっぽっちも思ってないぞ!

どうしたんだいきなり もしかして、美神さんに何か言われたのか?

くすくす

なのに、笑ってる? 心底可笑しそうに……おキヌちゃん、やっぱりちょっと変だよ どこか具合でも悪いの?

ぴと

……え?

ねぇ、横島さん

俺の手の上にそっと重ねられた小さな手 柔らかいのに 手が……抜けない?

じり

身を乗り出してくる 俺は身体を後ろにでも手が捕まってるから 近づいてくる唇

違うんですよ 悪霊は人を襲うから悪霊なんじゃありません

吐息を感じる 甘くて痺れるような どくんどくん耳元に心臓があるみたいに

悪霊は……人を好きになるから悪霊なんです

おキヌちゃ――

……やわらかな感触に言葉を塞がれた

ぬるりと

……っ!

歯茎を舐められて、ケツから得体の知れない波が

ぴちゃ れろ

しなやかな腕が首の後ろに回されて いつの間にか 俺の口の中をおキヌちゃんの が

ゆっくりと押し倒されて

さわ

うぐっ!
ジーンズの上から一瞬だけ掠めた 指先が触れただけ なのに、たったそれだけで腰が跳ね上がりそうに

ふふっ

どうしたんですか、横島さん?

笑うおキヌちゃんの巫女装束がはらりと肩から滑り降りて 形のいいふくらみが

……おキヌちゃん、本当に悪霊に?

ええ、そうですよ

どうして……

言ったじゃないですか

ゆっくりと覆いかぶさってくる 胸が重なって押し付けられる柔らかい 今度は俺の方から迎えに行く唇……

……横島さんのことが……す――――


「どわあああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」

跳ね起きる
心臓がそりゃもう偉い勢いでどっくんどっくん
噎せ返りながら布団をばんばん叩きながら痕跡を探す

……はぁ
5分後
何もなかった ええ、何一つ見つかりませんでした
ああそうだよっ 夢だよこん畜生っ!
いいじゃねえか夢ぐらい好きなもん見たって!どうせ俺は○○だよっ!

ばたとぶっ倒れる

「……疲れた」

逆さまになった時計――やべぇっ 遅刻だ!


『あっ おはようございます横島さん』
「遅いわよ、遅刻しそうな時はちゃんと電話を入れなさい」

「スイマセン えっと、おはようございます」

謝りながらちらちらと窺うけど、美神さんはもちろんおキヌちゃんも全く普通で
ほっとしたけどどこか残念な気がするのは俺も懲りないなぁ

『コーヒーいりますか?』
「ああ、頼むよ」

背中を向けた 瞬間――

ぺろ

「っ!」

振り向いたときにはおキヌちゃんはもうキッチンに行っちゃってて
だから、気のせいだ ははは俺やっぱりまだ寝ぼけてるのかなぁっ

『はい、どうぞ――どうかしました?』
「い、いや、何でもないっ あーコーヒーが旨いっ!」

へんな横島さんとおキヌちゃんが微笑む ああ、癒される

『あ、そうだ 横島さん、あの……』
「ん? 何?」

内緒話のように耳元に口を寄せられた


今夜も行っていいですか?


Fin


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