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▽レス始

「旅の途中番外七夕編(GS)」

義王 (2005-07-07 19:17)


旅の途中番外編七夕編  「巡り巡る願い事。願い事はなんですか?」



七夕

願いを込めながら短冊に書き入れる。
思い届けと・・・想い届けと・・・願い届けと・・・書き入れる。

「・・・・うん、できた。」

ここは逆天号:改内の横島忠夫&横島美姫の部屋。
どこから持ってきたかはしらないが、兄忠夫が持ってきてくれた笹の葉を、一生懸命飾るは義理の妹美姫と、

「こっちも出来たよ♪」
「わたしも出来たでちゅ♪」

カオスの娘マール、妙神山から守生学園通いしているパピリオに、

「私も出来た♪」

トイレ妖怪花子の4人。

色紙を細く切り輪を作り、それを何個も繋げたり、色紙で彦星と織姫を折ったりして、それを笹の葉に飾る。
・・・どうも少し勘違いしているのか、笹の葉の一番高い所に金紙で作られた星が飾られているのも可愛いものだ。

「靴下飾れば、プレゼントもらえるでちゅか?」
「ぱ、パピちゃん・・・クリスマスじゃないんだから・・・」
「ベタベタね。」

冷静なつっこみを入れるのはマールと花子。
美姫はそんな3人を横に、短冊に願いを一生懸命籠めながら書き入れていた。

大事な大事な家族だから
いつまでも、元気でいてほしいと願って・・・

「お兄ちゃんが・・・・元気でいますように・・・」
「・・・その願いって必要でちゅか?」

一生懸命書いてるのに、横から覗き込みいちゃもんつけるはパピリオ。
だが、残りの2人も実はそう思っていたりする。

何処にいようと馬鹿に元気でえらく丈夫な横島だから、いまさら願う必要はないんじゃないか?と
落ち込んでるほうが珍しいんだから、そんな必要などこにある?っと

「うん・・・そう思うんだけど・・・」
「それに自分の事に関するお願いはしないの?」
「1つしか叶わないんでしょ?」

1つしか叶わないなんて誰が決めわけではないが、この子達はどうやらそう思い込んでるみたいで。
どうも「自分の願いが叶うなんて、沢山は無理で1つだけだろう」なんて思ってるらしく中々に謙虚な子達である。

「・・・私は、お兄ちゃんに叶えてもらったから・・・」
「なんてでちゅ?」
「・・・遊んでほしいとか、一緒にいたいとか・・・」

いつも孤独だった美姫に手を差し伸べたのは今の兄。
願うなら、そんな優しい兄のために・・・

そんな優しい友人の思いに心うたれた回りの3人は・・

「・・・・じゃあ私が『美姫ちゃんが元気でいますように』って願って書く!」
「じゃあ私が『花子ちゃんが元気でいますように』って願って・・・」
「私が『マールが元気でいますように』って願えばいいでちゅね!!」

っと優しい事を言ってくれる。
だけどこの作戦には1つ問題が・・・

「・・・じゃあパピリオちゃんの元気は誰が願うの?」
「う〜〜〜ん・・・1人一個でちゅから・・・」
「ルシオラお姉ちゃんに頼んでみたら?」
「それか先生に?」

先生とは愛子の事を指します。
愛子の授業は時に楽しく、時に厳しく、それでいて人気がある。
生徒の事を思ってこそである。

「じゃあちょっといってくるでちゅ♪」
「いってらっしゃ〜い」「私達は笹の葉をさらにグレードアップさせとくわ!!」

まあそんなわけで、パピリオはルシオラか愛子の元へ行く事に「あ、私も行く!!」・・・美姫と共に



「で、私の所にきたってわけね?」

さてさて2人がやってきたのは、逆天号:改の甲板。
今は昼間で夕焼けの時間ではないが、ルシオラは大体ここにいる。
ちなみに何故愛子のもとではないか?というと・・・・たんにこっちの方が近かったからである。

「別にいいけど・・・(なんで一個だけなのかしら?)」
「「やったーー!!」」

今は人間で、これまでの19年間の人生を歩んだルシオラ(夕月 蛍)は純粋な美姫達と違い欲張りだった。

「でも・・・私の元気は誰が願ってくれるの?」
「あ・・・」「それは・・・」
「ふふふふふ・・」

・・・そして中々に意地悪だ。

「う〜〜んと・・・パピはダメだし、マールもダメだし、花子もダメだし・・・」
「う〜〜〜ん」

可愛らしく首を傾げる2人に少し意地悪な顔をするルシオラ。
っと、ここで美姫が何かを閃いたらしくぼそっと・・・

「・・・・アリスお姉ちゃんに頼む?」

と言った。

「そうでちゅ!アリスに頼むでちゅからルシオラちゃんはパピの元気を願うでちゅよ!!」
「そう・・・なら・・・・はいこれ♪」

パピリオの言葉を聞いたルシオラは、パピリオに一枚の短冊を渡した。
それに書かれてるのは「パピリオがいつまでも元気でいますように ルシオラ(蛍)」

「ありがとうでちゅ!!」
「ありがとうございます!」
「いいのよそれぐらい♪」

こうして美姫&パピリオの2人はルシオラからパピへの「願いの短冊」をゲットし・・・

「次はアリスお姉ちゃんの所にいかなくちゃ。」
「何処にいるでちゅかね?」

こんどはアリスからルシオラへの願いの「短冊」を手に入れるために、アリスの元へ向かうのでした。



2人がむかった先は・・・・食堂
ここは旅のメンバーが集まり食事をする場所。
台所というにはかなり広く、かなりの大きな丸いテーブルが用意されておりそこで輪になって食事を取る場所。

そこでは2人のシェフが大なべ相手に悪戦苦闘。
なにせ大食い3匹に偏食数人という・・・なんとも料理人泣かせなメンバーが多い旅のメンバー。

で、その頑張ってるシェフの名を・・・

「そんなわけで、ルシオラお姉ちゃんの元気をお願いしてほしいんです。」
「おキヌちゃんでもいいでちゅよ?」
「「はあ・・・」」

アリス&おキヌと言う。

「まあ大体の話はわかったから・・・願ってもいいんですけど・・・」
「アリスさんがルシオラさんの元気を願って、私がアリスさんの元気をお願いして・・・私の元気は誰が願ってくれるの?」

先ほどのルシオラ同様同じ問題にぶつかる美姫とパピリオ。
だが、

「それはまた他の人にたのむでちゅよ。」

えらく楽観的な答えを出してくれる。
まあそれが子供の良い所であるのだが・・・

「そう?なら・・・はい♪」
「私も・・・はいどうぞ♪」

アリスとおキヌの2人は当然わかっているのだが、やはり面白がって黙ったままだった。
それに

((こうしてれば、いつかあの人にあたるだろうし・・・・))

なんて、素敵な事を思ってたりもした。



こうして横島←美姫←花子←マール←パピリオ←ルシオラ←アリス←おキヌという願いの短冊がそろったわけだが、今度はおキヌの元気を願う短冊を手に入れる必要がある。

「それじゃあ次は・・・」
「お爺ちゃんか・・・マリアお姉ちゃん・・・シロタマお姉ちゃん達に、美神お姉ちゃん・・・それと・・・先生達・・・」
「いざとなったら、太郎と次郎・・・それに学校の皆に妙神山の連中も入れるでちゅよ。」

どんどんと短冊を集めていく事になったパピリオと美姫の2人。

教育の賜物か、学校の生徒達もそれぞれ協力し(とある生徒は「美姫と恋人になりたい」とませた事を頼むつもりだったが美姫のお願い眼差しで断念)回りまわって最終的には妙神山の小竜姫達をも巻き込み、PTA(美衣とかグーラー)達をも巻き込んで・・・その量はかなりの物となっていった。


だが・・・やはり最後は願う相手が見つからなくなってしまうわけで

「・・・私の元気は誰が願ってくれるのよ?」
「う〜〜〜〜〜んっと・・・」
「シロもダメでちゅし、タマモもダメでちゅし・・・カオスのお爺ちゃんもダメでちゅ・・・」

・・・なんでかこういう時、最後に回ってきてしまうのは決まって美神。
そもそも美神に頼む!っという事さえ、かなり考えぬいた挙句の選択であった。
で、その被害者は・・・・「さ、最近私の扱いが・・・いえ、出番があるだけ文句はいいませんが・・・」・・・人工幽霊一号であった。

人工幽霊一号の元気を願う短冊を美神に頼む・・・・・人工幽霊は美神達から霊波を貰って元気いっぱい幽霊なわけで願わなくとも元気いっぱい病気無し!!なのに・・・

少し抵抗あり、しかも自分の元気を願ってくれる相手は無し。

「ううう・・・美神令子の元気を願ってくれそうな相手がみつからないでちゅ・・・」
「し、失礼ね!!」
「健康面よりまず精神面を治して欲しいと願う人ならたくさん思い当たるでちゅが・・・」

美姫はまちがってもそんな事は言えません。
口が裂けてもそんな恐ろしい事は言えませんでしたが、ばっちり心の中では思い当たる人が役数十人いたりして。

「パピリオ?アンタ私にお願いがあって此処にきたんじゃないの?

綺麗なお肌に似合わない青筋立てて、半目で睨む美神。
その鋭き目線は悪魔すら恐れた。

「ま、まあまあお姉ちゃん・・・お姉ちゃんの元気を願ってくれる人、心あたりあるから美姫。」

そう言われてやっと悪魔すら恐れる目線を止める美神。
パピはほっと一息・・・・が、

ギン!!

「きゃい!?」

その心の隙をついて再度一睨み。
どうやら最近イジラレキャラになりつつ汚名をはらそうと努力しているらしい美神。

芸人、弄られてこそ花なのだが・・・・

「私は芸人じゃない!!」

「だ、誰に言ってるのお姉ちゃん?」
「・・・・なんでもないわ。で、私の元気を願ってくれる人って誰なの?」
「えっとね・・お兄ちゃん「却下」・・・え!?」
「だってあのアホ・・・『いい女と運命の出会いしたい!!』って昨日の晩からずーと短冊書いてるわよ?」

何故に美神が横島の昨夜の行動を知っているのか?
それは永遠の謎であるのであしからず。

「あ、アホでちゅ・・」
「・・・・こんだけ回りに女性がいるのに、まだ求めるのお兄ちゃん・・・」

美神の言葉を聞いて頭が痛くなってきた美姫達。
ちなみに・・・昨夜の行動を知っているというのは、行為に及んでいたわけではないので(横島童貞です)

っと、此処で運命の悪戯か?それとも宇宙意思の力なのか?
良いタイミングで横島が自動ドアを開いて現れた。(美神達のいる場所はコクピットです)
手には紙袋。

「お?どうしたんだ2人とも?」
「あ、お兄ちゃん・・・」
「ヨコシマ・・・いい女との運命の出会いは出来たでちゅか?」

ギクッ!?

「な、なんでその事を・・」
「「はあ〜〜〜・・・」」
「アンタねえ・・・2年前のあの事件覚えてないわけ?また繰り返したいの?」

2年前の事件とは、織姫が横島の短冊に召喚された事件の事だ。
その後には彦星があらわれ、ターミネーターばりのアクションかまして、タマモがトラック初運転などをやらかした事件である。

その事件・・・横島の童貞の危機だった事件。

横島にはその時のトラウマが・・・ゴジラみたいな女に食われそうに・・・いくら変身できるとはいえ・・・

「いやじゃーーーーー!!あんなん女とみとめへんぞ俺は!!肌はゴツゴツ・・・でも変身したら柔らかいし・・・でも本性はあれで・・・」

「あ〜〜なんか変なスイッチ入ったみたいね・・・」
「・・・哀れでちゅ」
「可哀想・・・」

崩れ落ちてブツブツ言い出す横島。
紫色のオーラが出て、沢山の縦線が入り、目が死んでいる。

「同じ事繰り返したくないなら・・・その短冊捨てるなり燃やすなりこの船の燃料にするなりしなさいよ?」
ブツブツブツ・・・は!?・・・って、この短冊はそういうもんじゃないっすよ?」

美神の言葉でやっとこさこっちに帰ってきた横島。

「はあ?でもアンタ昨日の晩から・・・内容は『いい女と運命の出会いしたい!!』じゃないの?」
「そ、そんな俺をなんだと思ってるんですか?んな事したらあの化け物を召喚しちゃうじゃないですか?」
「じゃあその短冊は・・・・」

そう言って美神が指差す方向は横島の手からぶら下がってる紙袋・・・だったはずだが其処にはすで紙袋は無い。

2人の会話から横島の短冊の内容が違うと判明したわけで・・・此処にいるのは好奇心の塊パピリオちゃん♪
いつの間にか横島の手から紙袋を奪い中身をあさって短冊の内容を見ている。

「あ、いつの間に!?」
「え〜〜と・・・『パピリオが元気で幸せでありますように 横島忠夫』・・・・」
「『美姫が元気で幸せでありますように 横島忠夫』・・・・お兄ちゃん・・・」

その他にも 『アリスが元気で〜』とか『ルシオラが元気で〜』とか旅のメンバー、そして学校に通う子供達全員の名前が書かれている紙袋内の短冊。
その中にはちゃんと美神の分『美神さんが元気で幸せでありますように 横島忠夫』というのも入っている

「え、え〜っと・・・ほら俺っていちを学園創立者だし、授業とかはなんも出来んけどこれぐらいなら・・・な?///

頭をかきながら照れる横島。
目線もあわせようとせずに、顔を赤くしそう告げる。

「で、でもこれって一人一個だけじゃないの?」
「ん〜〜そうなのか?まあ俺には神様も彦星にも・・・・お、織姫にも・・・借りがあるからそれぐらい良いんじゃないのか?」
「・・・なんかあくどいわね?」

師匠に似たんだ・・・とは誰も言えない言ってはいけない。

「・・・ありがとうお兄ちゃん。」
「ありがとうでちゅヨコシマ。」
「あ、あ〜〜うん・・・///

自分の名前が書かれている横島の短冊を大事に握りお礼を言う2人に横島はやっぱり照れていた。

「あ、俺の部屋にあった笹をデッキに持っていこう。雲の上だから天の川がよく見えるぞ。」
「「うん!!」」

そう言って3人はコクピットから出る。
残ったのは美神と・・・横島の忘れていった紙袋。

キョロキョロ

美神は回りに誰もいない事を確認し、その紙袋から自分の名が入ってる短冊を探し出す。
さきほどパピリオと美姫がひっかき回したので、バラバラに入っているもののそれは簡単にみつかった。

本当に願いを籠めているのがわかる。
だから・・・簡単に見つかった・・・

『美神さんが元気で幸せでありますように 横島忠夫』

「・・・あの馬鹿///

自分はいま十分に幸せだ。
仲間がいて・・・それが家族で・・・1人じゃない。
お金より大事なものが沢山手に入った。

その短冊をパチンと指ではじき、美神は今まで数人しか見た事のない、本当の笑顔を誰にも見られることなく浮かべていた。


「あら?裏にもなにか・・・・・」

クル

『守銭奴が治りますように、胸がたれませんように、』


「・・・・・あの馬鹿ーーーー!!!



一部血に塗られた甲板で、今日は皆が集まり七夕祭り。
横島の用意した笹の葉だけでは足りないので、何本もの笹の葉を飾って皆で短冊を吊るしてく。

「あれ?皆も同じ事考えてたんだ?」
「あ、やっぱり蛍も考えてたんだ。」

美姫とパピリオが短冊を集めている時、こちらの短冊を出して願いを籠めてもらうまでもなく差し出された短冊。
それは皆が皆横島のように最初から用意していなければ出来ない事で。

さすがに学校の生徒達はそこまで用意してなかったが、旅のメンバー達は1人1人が皆の健康を願った短冊を用意していた。
・・・・美神以外は

「な、なんで誰も私に教えてくれなかったのよ!!」
「え、だって皆自分でそうしたんですよ?」
「誰かが提案したわけじゃないんだし・・・無理よ美神さん。」

もっとも横島みたいに鉄幹したのは誰もおらず、皆は7月に入ってから用意し始めたのだ。

「まあ美神はめんどくさがってやらなかったと思うけど。」
「ま、そうでござるな。」

珍しい事にタマモまで用意していたのには皆が驚いた。
だが・・・実はこれ葉っぱ。

幻覚でずるしているのだ。
葉っぱに霊力を籠め、葉っぱを見た物はそれを短冊と間違える。
自分で書いたのは『油揚げ』と『横島と〜』だけである。

「わ、私はこの笹を用意したんだから!!さっさと飾るわよ!!」

美神をこれ以上怒らせるわけにもいかない。
そんなわけでその話題には極力触れないという暗黙の了解が此処に完成。

皆は自分の用意した短冊を吊るしていく中、いつの間にか復活して作業に取り掛かってる横島。
その隣には、今日頑張った2人の姿がある。

「前は沢山短冊を吊るしすぎて、笹を折っちまったからな〜」
「どんだけ吊るしたんでちゅか?」
「笹の葉が折れるくらい短冊を吊るす・・・それってやっぱり『いい女と運命の出会いしたい!!』?」
「忘れてくれや妹よ・・・」

トラウマを思い出したくない横島は、ここで話題を変える作戦に。
誰が言ったか知らないが、短冊は高い所に吊るしたほうが願いが叶うと言う。

「ほれ美姫。」
「え?」
「なんか他に願い事あるんだったらこれに書いて・・・俺が一番高い所に吊るしてやるからさ。」

美姫のお願いは『お兄ちゃんが元気でいますように』

で、沢山のお願い事ができるらしい横島の短冊の1つには『美姫の願いが叶いますように』ってのがあった。

「だから、美姫はもういくらでもお願いできるぞ?」
「パピは!!」
「ああ、もちパピリオもな!!」

もし1人1人の元気と幸せを願うだけならば、鉄幹する必要は無い。
それ以外にも『○○の願いが叶いますように』と籠めていたからこその鉄幹作業だ。

「・・・・ありがとう・・・本当にありがとうお兄ちゃん・・・」

綺麗な雫が美姫の目から零れ落ちる。
嬉しくて・・・本当に嬉しくて・・・

美姫はさっそく横島から短冊を受け取り、今まで思っていたが、決して口に出さなかった願いを籠める。

『いつかお兄ちゃんと〜〜〜   美姫』


その願いが叶うかどうかはわからない。
だけど叶う気がする。

「ほれ、乗って美姫。肩車だ」
「う、うん・・・///

横島に肩車してもらい、一番高い場所に吊るしたから叶う気がする。

(うんん・・・叶うんじゃなくて・・・叶えるの・・・)

「ねえお兄ちゃん・・・お兄ちゃんのお願い、叶った?」

目下の横島に尋ねる美姫。
その顔は・・・なんでだろうか、横島には少ししか美姫の顔が見れないのに、大人の女性に見えた。

「うん・・・まあ、叶った・・・かな・・・うん。」
「ねえ・・・美姫で叶った?」
「『いい女と運命の出会いしたい!!』・・・美姫、いい女?」
「いい!?」

なんとも返答に困る質問である。

「あのねお兄ちゃん・・・」
「あ、な、なんだ美姫?」
「その願い・・・美姫が叶えてあげるね♪」

ササっと横島に降ろしてもらい、美姫は屈んだままの横島に、


チュ

「!?!?!?」
「大人になったら・・・ね?」


7月7日に少女は少し背伸びしました。
運良くその瞬間は誰も見ておらず、その事を知っているのは天の川と笹と横島と本人だけ。
誰も知らない美姫からの約束。

『いつかお兄ちゃんと〜〜〜』

その裏には

『大人になったらね?ね、お兄ちゃん♪』


そんなお話。


おまけ


ピシャーー!!ガラガラガラガラ!!

「霊体!?ま、まさか!?」
「悪夢再来!?なんでじゃーーーー!!」
「あ!どこからともなくターミネーターのテーマソングが!?」


「短冊に籠めたお主の念!!しかと受け止めた!!願いは叶えよう!!
ってお主かまた・・・」
「また!?って事はやっぱり横島クン!?」
「うむ・・・ほれ、そこの端にある笹の葉に飾ってある短冊をよく見てみい。」

そう言われて向ける視線にある笹は、横島の用意した短冊が大量に吊るされている笹の葉。
アリスとルシオラが一番近くにいたので、その短冊を調べたが・・・

「何処にも変な所はないわよ?」
「こっちもです。」

邪な願いは書いていない。
だが!!

「あれ?裏に横棒が・・・」
「こっちには縦に棒が書かれてる?」

裏側には短冊を横切る棒線やら縦線やらが書かれていた。

「その短冊を裏にして並べてみよ。『美人の姉ちゃんと運命の出会い』という文字になるはずじゃ。」

ドテーー!!

織姫の言葉に皆そうででずっこける。


「アンタって人はーーーーー!!!
「い、いや・・・ほんの遊び心で・・・」
「それだったらわらわが現れるはずもなかろう。さあ、前の時は淡い夜を過ごせなんだ、今夜こそわらわと一緒にめくるめく夜を過ごそうぞ!!」

織姫は横島を掴み、逆天号:改から飛び降りた。

「あーーー!!待ちなさい!!」
「横島さん不潔です!!」
「忠夫さん!!私というものがありながら!!」
「ヨコシマーーー!!なにこれ以上に願ってるのよーーーー!!」


その夜、世界中の空にて謎の飛行物体が目撃され、世界中で大騒ぎになった。


終わり!!


{あとがき}


やべえ・・・おまけが長引きそうだった・・・義王です。
現在『赤と青の飛行艇』のほうは、紅の豚を調べ中。
色々とくぐったりしてるので今しばらくおまちください。


では、シーユー♪


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