世の中を動かしてきたのが無意識下の大衆の意識だとするのならば、歴史を動かした出来事もまた日常の延長では無いと言い切れましょうか?。byシェルビン・グラウス
切っ掛けはいつも何気なくって
〜ザーハ〜
今日も何気ない日常がここ美神除霊事務所でも始まろうとしていた。
いつもより若干機嫌の良い所長の美神。
それにつられてフワフワと気分良く飛んでいる幽霊のおキヌ。
それらは全て日常と言う言葉の持つ範疇の内であった。
「それにしても助かったわ〜、おキヌちゃんのおかげで〜」
美神が変わらぬで機嫌でコロコロとした軽い口調で話しかけた。
「えへへへへ、お役に立てて嬉しいです。」
どこかボケボケとした雰囲気を漂わせながらキヌもコロコロとした口調で返した。
どうあら昨日の除霊でキヌが活躍したようだ。
「いっその事横島君の給料下げて、おキヌちゃんに回そうかしら?」
美神がとんでもない事を言い出す、どうやら横島から削る以外では昇給させる気が無いらしい。
「そんな〜これ以上下げたらきっと止めちゃいますよ〜」
おキヌが必死で説得に入る、健気な子だ。
「この間だって、こんびにえんすすとあ〜って所で一時間も女の人の本について悩んでたんですよ〜?」
天然特有の爆弾を落としながら横島の財布の中身の心配とは無関係な事を言う。
(そう、女の人のでる本ね〜、、、、、、減給ね。)
自分でも良く判らない感情に突き動かされ心の中で密かに減給を決めた。
「なんでも〜、これ無しでの性活はありえないんだそうですけど〜
巨乳さんって方が大勢出てる方が500円高いそうなんです〜」
美神が思考の海に沈んでいる間もキヌが横島の性癖について暴露している、幸い?聞こえては居ないようだ。
「でも、そうするとおキヌちゃんへのご褒美は何がいいかしら〜?」
お金は出したくないようだが、どうやらこの健気な少女(数百歳の幽霊)をこき使っている事に無意識の罪悪感が多少存在しているようだ。
「ご褒美ですか???」
キヌが口に指を立てて思案に入る。
「そう、何か無い?」
美神が問いかける。
「あつ!、私しゃわ〜っていう物やってみたいです!」
キヌが元気に答えた、どうやら普段から美神が浴びているのを見て興味があったようだ。
「シャ、シャワー??」
(ん〜、やっぱりその場合私の体貸さないと意味無いわよね〜)
流石に美神も霊能力者の中のトップを行く者だ、非常識な行動も多いがセオリーは心得ている。
幽霊に体を貸すなでと言う事は教科書にも乗っていないようなタブーである。
「よし!、判ったわ」
しかし美神の口からでたのは了承の言葉だった。
「じゃあ今から霊体離脱するから、おキヌちゃん入って?」
行動派の美神はさっさと行動に移る。
「本当ですか〜?、ワーイワ〜イ」
霊体を起用に弾ませながら喜ぶキヌ
「おキヌちゃんならその辺りの生きている奴らより信頼できる。」とは誰の言葉だったか、おキヌ恐るべし。
「はっ!」
あっさり離脱した美神を確認して、キヌが美神の体に入る。
「凄〜い〜重みを感じます〜、胸も重い〜」
心なしか表情が豊かになり全体的な顔の印象が柔らかくなった。
「あっ、あれれ、、、、」
キヌが入った美神がヨロヨロと歩く。
重力に慣れていないのか足元がおぼつかない。
「余りぶつけないでね〜」
美神が声をかけるが聞こえているのかも怪しい。
(折角だし天井のバリヤーの故障部分みておこうかしら?)
「人工幽霊一号?、今から天井に行ってバリヤー部分調べるからね〜間違って私を迎撃しないでよ?」
美神は天井へとフワフワ飛んでゆく。
「判っています、マスター」
「クスグった〜い♪」
おキヌがしゃわ〜を楽しんでいるようだ。
「でも気持ちいい〜、体があるって良いな〜」
五感を楽しむキヌ
「ゴソ、ガサ、ゴソ」
浴室の入り口の方でわずかな音がする
「ん?」
「美神さ〜〜〜〜んぼかぁ〜〜〜もうぼかぁ〜〜〜!!!」
横島がいつもの調子で美神に飛びついた。
どうやらいつも通り出社しいつも通り覗きいつも通り飛びついたようだ。
「きゃっつ!」
角度、飛び方、ジャンプ力、全て完璧であった。
後は美神のコックススクリョウーが顔面にぶち込まれて終わりだと思われていた。
そう、それがいつもの日常であったはずだ。
続く?
(横島)「あれ、、、、、、、」
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書いてみました。
本当はこの後ズッコンバァッコンして途中で美神が戻って、
その後そのままズッコンバァッコン続けてしまう話書こうと思ったのですが、
そんなスキルはありませんでした。(泣
どなたか良かったら書いてください。(ペコリ