今日は父の日、だからお父さんに心のこもったプレゼントを

安らかな休日を　父の日には感謝を

「今日は父の日ね」

お隣の小鳩ちゃんがつぶやく、少しさびしげなのは父がいないからだろうか。

私は心配になって見つめていた。

こばとはその視線に気づいて、笑った。気にしていないと

それはそうと父の日って何？

「えーと、父の日というのはですね」

自分のお父さんに感謝する日らしい。
大体がその人の好きなものをプレゼントするらしい

自分達の父親……最近植物性たんぱく質ばかり食べている青年を思い出す。

よし、それなら出発だ！

それからの道程はすさまじいものだった。

獰猛な獣達をすり抜け、さらに獰猛な獣を打ち倒し、“材料”を求める。

時に山深く行き、時に熊と戦いながら、そして迷いながらも目的の材料を求める。

だが、まだまだ足りない。

今度は海だ。

すさまじい速さで泳ぐ“あいつ”を何とか打ち倒す。

体をぐるぐる巻きに拘束されながらも“アレ”の体を切り裂き、手に入れる

だが、探していたものでもあったが、正確には違ったみたいなので無駄骨だったみたいだ。全員へこんだ。

サテ、材料は手に入ったが……自分達は料理ができない。

どうする？　どうする？

悩んでいると、

「なにやってんだい？」

お母さんがやってきた。何とか自分達の意思を伝えると、お母さんは頭を悩ませる。

「あたしは日本料理が作れないからねぇ……」

……どうしよう？　もう少しで目的の時間だ。

ぴんぽーん　

お客さんだ

「あ、御裾分けです」

そういって、来たのは救世主だった。

横島一家部屋にて

「むぅ、御揚げはお味噌汁だけ？」

「まぁまぁ、タマモせっかく小鳩ちゃんと」

横島は少し困ったように今日の父の日のためにがんばった主役“達”を見る。

「ぴよっ」

「ガルーダ達ががんばってくれたんだから」

肉は久しぶりやなぁと呟きながら、自分達で取ってきた材料で小鳩ちゃんが作った料理をかっ込む。

「父の日で、タダオが最近お肉を食べてないのはわかるけど……」

「ですねぇ……私も辞めた方がいいと思ったんですけど……」

「まぁ、たしかにそうだよなぁ……」

全員、舌鼓を打ちながらも少しだけ顔をゆがめている。

それはなぜなら

「「「親子丼だもんなぁ」」」

ガルーダなのに、親子丼……なんとも微妙過ぎるチョイスだ。

「なんか、こいつら食ってるみたいで……」

「タダオがいうとなんか卑猥ね」

「ぽっ」

横島の言うことにあきれるタマモ

なぜか横で顔を赤くし、イヤンイヤンしている小鳩

ガルーダ達は疲れたのか、いつの間にか寝ていた。

寝ていればただのひよこだ。実際ひよこなのだが

「ありがとうな。ガルーダ」

お父さん、ありがとう

ガルーダたちは夢の中で横島に感謝の言葉を送っていた。

あとがき
すんません、父の日だからつい……
本編は書いてますよ。ほぼ大方できてます。
今日中に出すか……ですが今の投稿数を考えると来週あたりにまで伸ばすべきか悩む所です。
父の日だなぁと思いながら、スーパーによってみるとなぜかこの話が浮かびました。
ちなみにガルーダがとってきたのは、軍鶏　卵　三つ葉　カツオ　昆布です。
ちなみに私も父の日は父の好きな料理とお酒を送りました。
皆さんも父の日に日頃の感謝を

おまけ

「今度は母の日ね」

「ぴよっ？」

サテ、二人の母にガルーダたちは何の感謝を送ることでしょうか。それはまた今度の話