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▽レス始

「GS高校3年生 「日給30円」の誘惑(GS)」

g-3 (2005-06-15 02:02)

GS高校3年生 日給30円の誘惑


美神令子は悩んでいた。

二重帳簿を睨みながら。

事務所の経営に問題は無い。

当然だ。

「合法的」に、これ以上の利益率を出すのは如何なる企業でも不可能だ。

事務所で常時「お札」を使用しているのは美神だけ。

書類上は令子、おキヌちゃん、横島、シロ、タマモと全員がオカルトGメンの様に高額の「お札」をマシンガンの様に使っている事になっている。

実際は美神だけ。

それも安い「お札」が殆ど。

美神の霊力で弱った所を「お札」に封じている為、それでいいのだ。

税務署に対しては、厄珍と結託して、高い「お札」を安く売買した事にしてお互いに共犯者として誤魔化している。

除霊作業ではマシンガンの様に高い「お札」を使って悪霊を弱らせてから封印している。事になっている。


「だからこの商売ゼンゼン儲からないの。
働けば働いただけ貧乏になるのよ〜。
悪霊や邪霊に苦しむ人を守る為だから。
事務所の評判を守る為には場合によっては赤字もあるけど、今の稼ぎでもなんとかやっていけるし。
それに仕事の後のお客さんの笑顔。
あれをみるたびにガンバロウって思います。」

かつて、経費の額の大きさに驚いた税務署員が事情を聞きに事務所を訪れた際、美神はそう言って若いウブな税務署員を感動させた。
(経験豊富で、すでに美神を知っている税務署員は血眼になってパソコンや領収書を調べたがムダだった。)


「いつになったら景気が良くなるのよ!」

不況の方がGSの仕事は多い。

負の感情や自殺などが多くなるからだ。

しかし、金を払う方も景気が悪く払いがシブい。
(美神の基準はいまだにバブル期なのだ。)

これ以上は、どう「節税」しても儲からない。

でも、もっとお金が欲しい。

「お金!お金!お金!お金!お金!お金!お金!お金!お金!お金!」

「どうやったらもっと儲かるの!!!!!!!!!!!」

美神は必死に考えた。
(横島の給料はこれ以上イジり様が無いし〜。シロやタマモは払ってる事にしてるけど、小使い銭しか渡してないしね〜。おキヌちゃんの給料を○○する様な、アコギな真似はアタシには人として出来ないしな〜)
(おキヌちゃんか〜。そういえば幽霊だった頃は日給30円で雇ってたんだよね〜。幽霊とはいえ日給30円か〜)
(経費も人件費も限界ね)

(日給30円か〜)

(日給30円か)

(日給30円?)

(日給30円!)


何も横島の給料を日給30円にしようと思い付いたワケでは無い。

「お札」は一枚50円から一枚ン千万円までピンキリ。

その「お札」はというと、偉い坊さんやそれ専門のGSが作成し、除霊で使用されて霊が封印された霊的産業廃棄物となる。
高野山や永平寺など霊格が高く常に浄化作用の働く所で長い年月をかけて封印された存在は「天」へ還る。

使用されても何も封印されていない「お札」は制作者の霊力が既に無い上、霊的回路も焼けたタダの紙に過ぎないのでGSは燃やす。

素人に悪用されない為だ。

美神はこれを利用して「節税」を行っている。

ちなみに産業廃棄物としての処理費用は「お札」の代金に含まれている。

50円の「お札」に封印される存在は、元はどうあれ「その程度」まで弱った存在だから封印されたのだ。

美神が思い付いたのは封印された霊を使役して人材派遣を行いボロ儲けする事である。

アイデアとしては古い。

安倍晴明などの逸話には死者の霊や鬼を使役する話が多い。

ただし、これらは道端や川に死体を放置する様な時代の話。

現代のGSは平安時代の陰陽師や外法師の様に死者の霊を利用、特に営利目的に利用する事を法律によって禁じられている。

一応は。

いろんな意味でザル法なのだ。

おキヌが幽霊だった頃、日給30円などという非常識が通用したのは、意識を持っており自由意志で美神と契約していた事。
そして、これが大きいのだが取り締まろうとする側でそんな法律の存在を知っているのはオカルトGメンやGSくらいしかおらず、特に問題無かった。

もし、美神が普通の意識もあやふやな霊体などを人材派遣などの営利目的に使ったら唐巣神父や、さすがの西条も許すまい。

だが、この時の美神は「日給30円!」という事にしか意識が向いておらず。
ひたすらアイデア(金儲け)の実現に(悪)知恵を働かす。

「大抵の霊体は封印した時点で意識らしいモノもイイカゲンだから、何回か実験すればなんとかなるわね。
ヨリシロは取りあえずマネキンね。
派遣先は電力会社の原子炉あたりか。
うまくいったらカオスに量産させて厄珍を代理店して・・・・・・・・
日本中の工場にレンタルして(すでに派遣ではない)・・・・・・・・
あ〜アタシったら日本経済の救世主ね。」

そんな霊的犯罪を企む雇い主にお茶を運んでくる「良心」的な娘がいた。

「お疲れ様です。美神さん。」

そんな彼女に得々とアイデア(悪巧み)を話す美神。


美神が恩師や友人、知人に見捨てられ、刑務所行きになる前に陰謀は防がれた。

しかし、安心してはいけない。

美神除霊事務所の所長は「金の亡者」なのだ!

事務所の「良心」の責任は重い!


なぜなら美神に「日給30円」のウマミを教えたのは君だ!


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