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▽レス始

「霊長類の仕事(GS)」

枝垂桜 (2005-06-10 23:38)

 仏ほっとけ、神かまうな
 仏ほうむれ、神かみ砕け


霊長類の仕事


 霊長類などと誰がつけた呼び名だか…。
 この稼業にいればこの言葉がどれほど滑稽か身にしみる。
 あぁ、あるいは、この言葉にしがみつくっていうパターンもあるだろうか。

 ともかく、霊力で言えば人は突出して強い存在ではない。
 生まれつき鳴き声に退魔の力を持つ犬、各地に存在する霊木や神木…。
 一般的な人間の霊力は他の動植物と比べて弱いといっても良いだろう。

 妖怪や、まして神族、魔族等と比べたら弱いどころの騒ぎではない。

 それでもGSという職業は存在する。
 いや、成立しているといった方が良いだろうか。

 職種として成立しているということは、それを生業とするものが少なからずいるということだ。

 ピラミッドが完成するのに必要なのは積み上げられた巨石と頂上の石両方だと誰が言ったか…。

 ひとつの業界というのも同じようなものだ。

 存在感を示すトップと、その下に広がる多くの一般的な業者その両方が必要なのだ。

 古臭い言い方だがカリスマ美容師と街の床屋さんみたいなものか…いや、違うかな。

 まぁ、ともかく一つはトップがいるということ。

 例を挙げれば、悪名も含めて美神事務所が有名だな。
 あそこは妖怪どころか神族、魔族とも渡り合う。
 一般とは突出した能力で、なにより反則のような狡猾さで自分よりも強い敵を倒す。

 これは、人間の歴史の一つの側面といえる。上に立つものは最強ではない。
 トップに立つのは自分より強いものを倒す狡猾さ…いや、「知恵を持った弱くないもの」だ。

 そしてもう一つ、というかその他大多数だな。
 これは、普通の、並みのGSが多くいるということだ。
 そして、そうした需要が大多数であるということでもある。

 ここでGSの一般的な需要というものを考えてみよう。
 多くは「霊的不良物件」への対応や「霊障」への対応だ。
 対応といっても、まずはそれが霊的なものであるかどうかを判別することから始まる。
 そして、そのほとんどは違う場合が多い。
 霊的不良物件の多くは気のせいや欠陥住宅、アレルギーがほとんど。
 霊障も精神疾患等によるものが多い。
 こうした場合霊的なもので無いと証明した上で、スムーズにそれぞれの専門家に引き継ぐことが仕事になる。

 こういうと簡単に聞こえるかもしれないがこの手の仕事はひどく地味で、きつい。
 なんといっても、クライエントを納得させるのが難しい。

 霊的なものであると納得させるのならまだしも、そうでないと証明しなければならないからだ。
 存在の証明よりも不在の証明の方が難しいのはよく言われることだ。
 まして、クライエントは霊的なものであると信じているからこそGSの元に来ているわけだからなおさらだ。

 そして、さらに難しいのは説得した相手から報酬を得ることだ。
 霊的なもので無いと分かってしまえばクライエントとしてはGSは用無しである。
 金を払いたくなくなるのも人情というものだ。
 が、それでも金をもらわねば生活が成り立たない。

 「納得していただく」という対人サービス業は精神的、肉体的にきついものだ。
 また、引き継ぐ際のコーディネーターとしての仕事も楽なものではけしてない。
 命を賭けなくても、生活はかかっているわけで…仕事という以上は楽なものは無いというわけだ。


 次に実際に霊的なものである場合だ。
 霊的不良物件なら自縛霊、霊障だと霊の憑依であったりする事が多い。
 つまりは、人(もしくは元人)の手によるものが多いということだ。
 そもそも、Ghost Sweeperは直訳すれば幽霊掃除人であって、主な相手は幽霊なのだ。
 Monster Sweeperではなくね。

 要するに人間対人間の闘争であり、歴史に翻るまでも無く一般的な次元に落ち着くわけだ。
 あとはGSとしてプロとして、素人の幽霊を掃除するだけのことだ。
 絶対的ではないにせよプロと素人の差は大きい。
 プロとして入念に準備して素人を倒すわけだ。
 危険が無いわけではないが、危険性はGSに限らず仕事にはついてまわる。
 給料に見合った安全管理の内に納めることはできる。だいたいが、出来なければプロとは、GSとは言えない。

 いずれにせよ、トップにはトップの、一般人には一般人の仕事があるわけだ。

 資格を持てばプロになれるわけではない。
 だが、その入り口ではある。

 さて、今年の受験生たちはどのような道を進むのだろうか。
 大輪のバラとなるのか、路傍の花となるのか、咲く事もままならないのか分かりはしない。
 いずれにせよ我々の仲間が増えるわけだ。

 おや、精神感応者の彼は今年も受けるようだな。実力は十分だと業界の多くが認めるところなんだがなぁ。
 だが、公正に見なくてはならない。それが今の私の仕事だ。

  「さぁ、今年度のゴーストスイーパー試験を開始します。」


おわり。


 というわけで、4回目のこんばんわ。枝垂桜でございます。
 今回のテーマは一般的なGSとはというわけでオリキャラに挑戦です。
 初めは隊長か西条氏に語ってもらうつもりだったんですが論を進めるうちに彼らが語るには不自然になってしまいまして…。
 ともかく、一般的なGSってどんなんだろうって思うがままに書いてみました。
 オチは読む人のことを考えないにも程があるかなとも思い付けてみましたが蛇足だったかも…。


 さて、レス返しをさせていただこうかと思います。


>柳野雫さま
 ヒャクメらしく落とせてましたら幸いです。
 考察をしていくうちに収拾が付かなくなってオチに逃げてたり…(汗)。
 でも、「らしく」落とせたならセーフかなぁと。
 ありがとうございました。


>MAGIふぁさま
 結局いいわけですw
 さて、今回はキャラの色を考えず語尾も無理にそろえずに書いていったら…オリキャラになっちゃいました。てへ。
 ご指導ご鞭撻の方頂けましたら幸いです<O>


>浮き夢さま
 >欲を言えばもう少し読みたかったなぁ、と。
 欲を言えばもう少し書きたかったなぁと(笑)。いやはや、文書能力がオーバーヒートして限界でした。
 今回は「ほっと安心」な部分は足りたでしょうか。考え付くままに書いてるもので…。
 文としてもGSSSとしてもいっぱいいっぱいな部分が多々あるかと思います。
 どうぞ、ご指摘くださいませ。


では、御目汚しをいたしました。


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