ちゃら~らららら~~~~♪
ちゃっちゃっちゃっちゃちゃら~~~♪
俺の名は“ヨコシマ三世”かの悪名高い極悪人“横島大樹”の息子だ。
(なぜ三世かというと2世にするとバ〇ル2世と勘違いしてしまうためだ。)
それはともかく世界中の警察・神界・魔界が俺に血眼。
ところがこれが捕まらないんだなぁ~♪
ま、自分で言うのはなんだけど、狙った獲物はかならず奪うし祓う
神出鬼没のGS。
それがこの俺、ヨコシマ三世だ。
伊達雪之丞、俺の相棒。
早撃ち0.3秒のクールなガンマン。
そのうえ、義理堅く、頼りになる男。
十三代目犬塚シロ。
居合抜きの達人。なんでも真っ二つにしちまう霊波刀の使い手だ。
怒らせると怖ーい女。
謎の女美神令子
あるときは女盗賊、またあるときは女GS・・・この俺も分からない謎の女。
いつもひどい目にあうが、憎めないんだなぁ。
俺はカワイコちゃんには弱いからねぇ。
西条警部
ご存じ、初代西条輝彦。
警視庁(ICPO)の敏腕警部。
俺を捕まえるのを生き甲斐とする、俺のもっとも苦手なとっつあんだ。
さてさて今回はどんな事件を巻き起こすかな?
よこしまさ~♪よこしまさ~♪よこしまさ~~~~~~~~~ど♪
カチャカチャチャチャチャチャチャ!!
第一話
ヨコシマ三世華麗に登場
ちゃらちゃらちゃらちゃらっちゃっちゃ~ん♪
今回の題名とは程遠く、ヨコシマ三世はアジトの安アパートでゴロ寝をしている。
相棒の伊達雪之丞は嬉しそうにカップ麺を啜っていた。
「なんかえらく嬉しそうだな?」
ヨコシマは上体を起こさずに首だけを雪之丞に向ける。
今回も主役なのだがヨコシマはなにやら機嫌が悪い。
どうやら海外ロケでないことを怨んでいるようだ。
「そりゃお前、前回はマイナー役の上に本編登場せずだからな。
今回は主役の相棒でクールなガンマン、俺にピッタリな役だ!!」
カップ麺の残りの汁を啜りながらそういった雪之丞だが、
黒スーツで外人でないから!!という理由で選ばれたのは
彼の名誉のために伏せておくことにしよう。
「ところでシロの奴はどこいってんだ?」
空になったカップ麺を無作法に投げ置くと
雪之丞は灰皿のシケモクを銜えた。
そして火をつけると途端にむせた。
「げ~~~~ほ!ゲホゲホゲホ!!!!」
「吸えないんなら無理して吸うなーーーーーっ!!!!」
「いや。次元っつーたらやっぱ曲がったシケモクじゃないか。」
涙目でそういう雪之丞に説得力はまるで無い。
こいつには煙草よりペロリンキャンディ、酒よりはイチゴミルクが似合う・・・
ヨコシマは早くもミスキャストを予感した。
「で・・・はぁ~はぁ~はぁ~・・・・シロの奴は・・・おぇ~~~~~」
「無理してセリフいわんでいいわーーーー!!!!」
泣きながらヨコシマは雪之丞にツッこみを入れた。
“うううう・・・・今回は俺はボケはできんのか?”
ヨコシマは違う意味で泣いていた。
アパートのドアがノックされた。
ヨコシマはドアから隠れるように側に行った。
「魂の」
ヨコシマがドアに向かったボソっと囁く。
どうやら合言葉のようだ。
「牢獄」
ドアの向こうから女性の声がする。
「心眼は」
「眠らない」
「我輩は」
「犬である」
「よし!入れ。」
ようやくヨコシマはドアを開けた。
ヨコシマの目の前に女性なのになぜか男物の着物を着ているシロがいた。
胸にはサラシが巻かれそれはそれである意味OKであった(謎)
「犬じゃないもん!!!!」
「で、どうだった?」
シロは抗議するがヨコシマはまったく聞く耳を持たない。
「なにがでござるか?」
「なにがじゃねーよ。お前偵察にいってきたんだろうが!」
「あぁ偵察でござるか。あれは・・・・・忘れたでござる。」
ヨコシマの身体が人間橋を描いた。
基本は爪先立ちではない。
安定するように足の裏側を地につけなければいけないbyカー〇ゴッチ
ヨコシマの一人ジャーマン・・・・芸術である。
ちなみに雪之丞は鏡の前で決めポーズの練習をしていた。
「忘れんなよーーーーーーっ!!!!」
一人ジャーマンで頭蓋を炬燵の角にぶつけたのであろうか、
ヨコシマはかなりの出血をしている。
「つい散歩に夢中になって〇名まで行って来たでござる。」
「・・・・・・・まさかお前・・・・・白い86に会ってこなかっただろうな?」
ヨコシマの額から大粒の汗が流れた。
ちなみにすでに出血は無い。
コイツの細胞は一度検査すべきであろう。
「86ってなんでござるか?」
屈託のない笑顔をヨコシマにみせるシロ。
ヨコシマは思わず言葉に詰まってしまった。
「いや・・・なんでもない」
ヨコシマの頬が少しだけ赤く染まった。
「86は知らぬででござるが、豆腐屋の車なら邪魔だったので斬ってきたでござる♪」
「スカーーっ!発売元違うんだから危険な発言はよせーっ!!!」
その頃、某豆腐屋号は斬られたボンネットを
カーボンに交換していたといふ・・・
「まぁそれはそれとしてだ・・・・お前、その手に持ってるものはなんだ?」
ヨコシマはシロが手にしている刀を指差した。
出かけるときには何も持っていなかったはずだ。
しかもシロの着物の袖口にはドス黒い赤いものが点々とついている。
「あぁこれでござるか。八房でござるよ。」
「なんでお前が持ってるんだ?」
「散歩の帰り道に犬飼が“五右衛門役は俺と八房の方が似合ってるんだーー!!”って言ってきたんで八房を貸してもらったでござるよ。」
どーみても“貸して”もらったのではなさそうだ。
ヨコシマは“コイツを本気にさせたらヤバイっ!!”そう自分に言い聞かせていた。
ちなみに犬飼ポチは死にかけているところを
近所の人の暖かい志により保健所に連れていかれたそうだ。
ヨコシマは焦っていた。
ル〇ンパロということはルパ〇ダイブを遠慮することなく
決行することができる!!!!!
彼はそう思っていた。
そのため、シャドーダイブ3000回、空中脱衣特訓を
わざわざ妙神山までいって特訓していたのだ。
しかし!!!まだそれは一度もやっていない。
なんのための“ヨコシマ三世”なのだ・・・・
〇パンダイブが無いヨコシマ三世なんて
美少女が出ない〇ーラームーンではないか!!!
エロシーンの無い18禁パソゲーではないか!!
いやいやレスがこないSSではないかーーーーっ!!!
大変お見苦しいところを御見せしました。
しばらくお待ちください。
「先生、どうしたでござるか??」
シロが心配そうにヨコシマの顔を覗きこんだ。
「いやいやなんでもない・・・思考がちょっと暴走して電波が・・・」
思考が落ち着き始めたヨコシマは特訓をした妙神山の事を思い出していた。
そーいえば五右衛門役は小竜姫様もやりたがっていたっけ・・・
けど泥棒は竜神としてはできないって悶えまわってたよな~
「私は妙神山の管理人ですから・・・・管理人・・・・
管理人さんって呼んでください♪」
箒持ってエプロンしてたけど、めぞ〇一刻はやる予定がないって
いえなかったなぁ・・・・・
ヨコシマの目は遠く遥かを見つめていた。
「おい、いいかげん話を進めようぜ。」
M19コンバットマグナムの銃尻で雪之丞はヨコシマの後頭部を
遠慮無しに殴った。
ヨコシマの後頭部からピンク色の物体と噴水が湧き上がった。
「おお!綺麗だなぁ~~~~」
「水芸でござるな。」
「芸じゃねーーーーーーって!!!」
雪之丞に掴みかかるヨコシマは憤怒というよりスプラッタ、
安物のホラー映画にでてくるゾンビのようであった。
「お前銃尻なんかでドツいたら普通死ぬって!!
ハンマーとかわんねーんだから!!!!」
なおも雪之丞にくってかかるが、すでに傷跡すら無い。
“どう考えたって死ぬワケねーって・・・”
雪之丞は試しに357マグナムを頭蓋に撃ち込ませたい衝動にかられた。
まぁ相手は“あの”ヨコシマだ。
とりあえず失敗したときは事故ということですませちまえばOK!!!
「いやOKじゃねーって!!!」
ヨコシマの隣にいたせいであろうか、
雪之丞はつい声にだしてしまったようである。
「あら~ヨコシマ、こんなとこにいたの?」
ふいにアパートのドアが開き、美神令子が入ってきた。
かなり唐突に彼女が入ってきた理由はこのまま出番がないまま
打ち切りになるのではないか?という恐れがあったためではない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・たぶん
「れぇ~~いこちゃ~~~~~~~~~~ん♪」
シロが入ったきたときにドアは閉めなかったのか?
このアジトのセキュリティはどうなっているのか?
ヨコシマの頭にはそれはなかった。
彼の頭の中には
ルパン〇イブ決行っ!!!!!!
それしかなかった。
「早いっつーとろーがーーーーー!!!!!」
彼の妙神山での修行は実らなかった。
ジェ〇ム・レ・バ〇ナに匹敵する程の右ストレートを顔面に受け
ヨコシマは撃沈された。
「アタシがここに来たのは出番を待てなかったでも
話が進まないから焦ったでもないの。
“これ”を狙ってほしいからよ。」
令子はそういって1枚の写真をとりだした。
「なんだこれ??」
顔面陥没をトイレのアレで治しつつヨコシマは写真に
写ったものを見ている。
「黄金の九尾像よ。」
(前回はライターで今回は置物!?ねぇ!アタシってなんなの!!)
写真の中のタマモがそう叫んでいるような気がした。
ヨコシマとシロは思わず目頭に熱いものがこみ上げたが
話の展開とはなんの関係もないのでとりあえず無視する事にした。
「んで、これはどこにあるって~のよ?」
「ここよ。」
令子は都内の地図を指差した。
都内某所の大邸宅の近くにヨコシマは愛車のベスパSSKをつけた。
(ちょっと待て!!ベンツとベスパ、“ベ”しか繋がりないぞ!!)
今回も車役のベスパが訴えるが、その姿はどうみても
ディ〇ニー映画に出てくる妙な車にしか見えない。
「グラマラスなボディラインがそっくりじゃない♪」
ヨコシマがそういうと黄色の車体が赤に変化した。
塗装代無料である。
「ここか・・・六道邸は・・・」
雪之丞は深くかぶった帽子を少しだけ上げると、その大きな屋敷を確認した。
「んじゃちょっくらいってくわ。あとよろしくね。」
ヨコシマと令子は車から降り、六道邸の裏手へ消えていった。
「失礼します。ICPOの西条です。」
茶色のトレンチコートにソフト帽をかぶり西条が六道邸に姿を現した。
「あら~~~~~~西条さん、ど~~~~したの~~~~~??」
特徴的に間の抜けた話し方で六道冥子が西条に応対した。
「ヨコシマがこの辺りに出没したという情報を受けまして、
きゃつが狙うのならこの“六道邸”しかないと
この私の第六感がそう告げとるのです!!!!」
西条は敬礼もそこそこに六道邸の中へと入った。
「警察の~~~方も~~~大変ですね~~~~。」
自分の家が狙われているというのに他人事のような調子だ。
「ところで六道さん。この家で一番狙われるものといったら??」
「それわ~~~~アタシじゃな~~い♪」
西条は庭の池へまで飛んでいった。
「な!!なぜですか???ヨコシマは営利誘拐はしませんよ!!」
池の鯉を頭に乗せて西条は叫んだ。
「えーーーー!!だっておじ様が向かえにくるんじゃないの~~~?」
“おじ様はここですよーーーーーーーーー”
遠くナルニアの空でなにか叫んでいるようだったが
おそらくそれは気のせいであろう。
「それは映画版です。これはテレビ版ですから。」
西条はコートと帽子を雑巾風に絞りながらそう答えた。
「えーー!!そうなの~~??お姫様抱っこ期待してたのに~~~~」
冥子がそういうと西条は着ようとしていたコートをその場に残し
必殺のルパ~~~~ンダ〇ブ
「では遠慮なくーーーーーっ!!!」
「なにをやっとるかーーーーーーっ!!!」
西条の隣の警官が西条に神通棍で撃墜した。
「あ!令子ちゃ~~~~~ん♪」
「令子ちゃんじゃないわよ!!!!
あーーーもぉ!!!あんたらにまかせておくといつまで経っても
話が進みゃしないわ!!!!冥子!宝物庫はこの先でしょ?」
「そぉ~~~よぉ~~~~~」
「ヨコシマ君、予告状は?」
令子にそういわれて、西条に変装していたヨコシマは
カードを令子に渡した。
「冥子、はいこれ。」
ヨコシマから受け取ったカードを令子は冥子に手渡した。
「そういうワケだから今日のところは帰るわね。」
西条の首根っこを掴んで令子は元来た道を引き返す。
「へるす魔界?また遊びにきてね♪メドーサ」
「なにを渡しとんじゃーーーーーーーーっ!!!!」
夜叉の如き顔で令子は西条(ヨコシマ)の襟首を掴むと
拳を握っての往復ビンタ(?)を敢行する。
「あのデカ乳がーー忘れられんかったんじゃーーー!!」
血と涙と鼻水を撒き散らしながら、西条(ヨコシマ)はそう叫んだ。
「アタシよりあのオバハンの胸の方がいいのかーーー!!!
アタシの胸じゃ不服なのかーーーーっ!!!」
「た!たんま!!!美神さん!!!!!!」
とっくに変装マスクが外れたヨコシマの一言に令子はハっとなった。
「令子ちゃん・・・いま~~~なんていったの~~~~?」
冥子はにこにこと笑って令子の方を見ている。
令子はヨコシマのコートのポケットを探り予告状をとりだすと
冥子の前に突き出した。
「ま、そういうワケだから。じゃあね!」
ヨコシマを引きずりながら令子は片手で挨拶すると
そのまま出口へと向かった。
「あ~もぉ!!アンタがいけないんだからね!!」
「なにがっすか?」
「それくらい自分で考えなさいっ!!」
「俺、ガキだからそんな難しい事わかんないっすよ!」
「ガキってアンタGS以外じゃまったく成長してないの?」
「自分じゃわかんないっすからね。美神さんの方が知ってる
んじゃないっすか?」
「な・・・生意気ね・・・・・」
顔を赤らめ早足になる令子。
「照れたとこがかわいいっすよ♪」
余裕ありげにヨコシマがいうと令子の顔はいっそう赤くなった。
「そういう事だけ大人になって・・・もぉ~~~」
恥ずかしいんだか悔しいんだかはもうパンク寸前である。
令子の足が止まり身体がワナワナと震えている。
「どうしたんすか?」
令子はキっとヨコシマを睨むと神通棍を構えた。
「ヨコシマのクセに生意気なのよっ!!!!」
ドカ〇ンプロ野球編の不動の1番打者“男・〇鬼”の
悪球打ちのような豪快なフォームでヨコシマにフルスイングした。
“ぐわらごわきーーーーーん”
「ジャイ〇ンか~~~あんたは~~~~!!」
見事な放物線を描きドップラー効果とともにヨコシマは、六道邸を飛び出していく。
「お?偵察は終わったようだな。」
「そのようでござるな。」
アスファルトに頭部が埋まりこんだヨコシマを確認して
雪之丞とシロは極当たり前のようにそういった。
よこしまさ~~~~~~♪ あり??
後編へ続く
すいません・・・長くなりすぎました。