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!警告!壊れキャラ有り

「探〇物語(GS)」

おやぢ (2005-05-03 23:53)

東京某所。
倉庫街の一角にその場所はあった。

“横島探偵事務所”


陽はすでに高く昇り、オフィス街ではすでに昼食を求める人で
長蛇の列ができている時間であろうか。
しかし、この事務所の主である“彼”はまだ起きようとはしない。
ベットと化したソファで、アイマスクをつけ未だ惰眠を貪っている。

「横島さ〜〜ん、おはようござい〜す♪」
「横島ちゃ〜〜〜〜ん、おはようでござる〜〜〜」

鍵のかかっていないドアを開け、2人の女性が挨拶もそこそこに
慣れ親しんだように入ってきた。
この雑居ビルに住む、売れない歌手“おキヌ”とモデルの卵の“シロ”である。


(かなりマイナーな役だけど、とりあえず横島さんにキスしてもらえる役だからいいわ)
(髪の色だけで外人役とはちと難しいでござるが・・・先生にキスしてもらえるからいいとするでござる)

売れない歌手とモデルの役で常に貧乏なおキヌとシロは“貧乏の役ならあたし!!”という
小鳩の申し出を“レギュラーだから!!”という強引な理由で却下したのは極秘とされている。


2人は横島が寝ているソファに行くと、近くにある最近では珍しいベルタイプの目覚まし時計を
彼の耳元に当てスイッチを押した。

「どあああああああああああ!!!!!!」

アイマスクがズれる位の衝撃とともに横島は目を覚ました。

「なんだよ〜・・・朝かよ・・・・」

両目からズれたアイマスクを外し横島は目を覚ました。

「朝じゃないですよ、もうお昼ですよ。」

横島がソファに座り直すと、その両横におキヌとシロが座った。

「ん。二人とも今日もかわいいね〜♪おはよ♪」

横島は二人の頬に軽くキスをする。


「なにやってんのよ!!!この外道っ!!!!!!!!」

ムチ状に変形した神通棍に最大霊力を漲らせたその一撃は横島の頭が砕け散る程に凄まじく、
彼の頭蓋は変形しながら床にめりこんだ。
床にめり込んだ横島をおキヌとシロが必死に発掘をしている最中、
どこから登場したか不明な美神令子は息を荒立たせている。

「あんたの登場シーンはまだ先でしょーーーが!!!!!」

額から血を噴水のように噴出しつつ横島は叫んだ。

「ナイスバディの弁護士役なんて私のための役なんだけど、出番少ないのよーーーー!!!!
これ“GS”のパロなんでしょ!!!主役はアタシじゃないの??!!」

インパクトは強いが出番は少なかった女弁護士役を選んで後悔する令子であった。

「で!なんでアンタが工藤ちゃん役なのよ!!!アンタ彼ほどカッコよくないじゃない!!!」

横島のパジャマのパンツを吊るしているサスペンダーを引っ張り前後にブンブン振り回す令子。
横島の身体はそのたびに操り人形の如くカクカクと不気味に揺れる。

「まぁまぁ美神さん・・・今回だけですから」

原作そのままにおキヌが令子を諭すと、令子は横島から手を放した。
伸びた状態のサスペンダーが収縮され、横島の身体に音を立てて食いこむ。

「ぐぉ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!鉄がぁ〜鉄の部分が乳首に〜〜〜〜〜〜!!!」

悶え転げ回る横島だが、さすがのシロも苦笑いを浮かべながらその様子を見つめるしかなかった。


「それじゃぁアタシは出番が来るまで控えてるけど、耐え切れなかったらいつでも呼んでね。」

おキヌとシロにそういいながら令子は部屋を出て行った。

“耐え切れなかったのは美神さんの方じゃなかったのかしら・・・・”

苦笑して冷や汗を額に滲ませおキヌはそう思った。

「くっそぉ〜〜〜〜登場したら絶対セクハラしたるからなぁ。」

自分の乳首を氷で冷やしながら横島が呟くが、“それはいつもの事(でござる)じゃないですか”という
2人の冷ややかな目にはまったく気付いてなかった。


令子の突然の乱入で話は進まないし、横道にそれまくっている。
なんとか話を進めないと他の出演者から報復を受ける怖れがある横島は、
ペースを取り戻すために愛モクのキャメルを口に咥えた。

未成年がタバコを吸っていいのか???
という初歩的な問題があるが、今の横島は元サンフランシスコで5年間刑事を勤めて日本で探偵業を営む男の役だ。
年齢的には問題はない。(チッ・・・・補導は不可能か・・・・by〇条)

そして横島はテーブルに据え置きの愛用のライターで
おもむろにタバコに火をつけ・・・・・・・・るはずだった。

ライターの火力はガスバーナーの如き勢いで音を立て火力は常に最大だ。
それが横島のポリシーのはずだが、いかんせん今回は火力が強すぎた。

タバコどころか横島の顔面を黒く焦がし、頭髪をアフロにしたその勢いは
天井すら焦がし事務所の屋根を突き抜けた。

「こらーーーーー!!!タマモ!!!!火力強過ぎだっ!!!!」

横島はライターに向かって叫んだ。
そういわれたライターは煙となると美少女へと姿を変えた。

「なんでアタシがライター役なのよ!!!!さっきの美神なんてまだマシじゃない!!!
アタシがなんで無機質の役なのよ!!!!!!」

「あんな火力の強いライターなんて小道具見つけるの大変なんだよ!お前の狐火にしかできないんだよ!!」

横島が食って掛かるとタマモはため息を1つつき
斜に構えると横目で横島を見た。

「・・・・油揚げ100枚ね・・・・・・」

出演料とるのかよ・・・と横島は思ったが口にはださなかった。
また黒焦げになるのはゴメンだからである。

「とりあえず、外に出るときもいるから携帯用になってくれ。」

横島がそういうとタマモは右手の人差し指を差し出した。
もう100枚追加・・・・彼女の目はそう語っていた。
横島は苦渋の思いで頷いた。

「おキヌちゃん、京風でお願いね♪」

タマモはそういうと100円ライター(当時)に変化した。
“くぅ〜〜〜〜えらく高い100円ライターについたな〜〜〜〜”
横島は目の幅の涙を流した。


このままだといつまでたっても話が進まん・・・・・
シロとおキヌもいつまでたってもセリフが無い。

横島はパジャマから愛用の黒のスーツに着替えた。
黒いシングルのスーツに赤のカラーシャツ、白いネクタイを締め
黒のソフト帽の代わりに赤いバンダナ・・・・・
思いっきり浮いている・・・・・

「いくらなんでもそれはちょっと・・・・・」

横島の姿を見ておキヌが額に汗を浮かべながらそういった。

「でも、これ(バンダナ)して帽子かぶるとしてるかしてないかわかんないからなぁ」

横島はまったく気にしていないが、“だったらバンダナしなくてもいいじゃないか”という
おキヌの魂の叫びは彼の耳には届かなかった。

ビルの下で車のブレーキ音が響き、非常階段を駆け上ってくる靴音が聞こえる。

“やっと話が進む♪”

ストーリーにまったく関係ない事で3人は安堵した。

ドアが乱暴に開けられると所轄の刑事の吾妻美智恵と西条輝彦が入ってきた。

「横島ぁ〜〜〜、ついにやりやがったなぁ〜〜〜〜お前はやると思ってたんだよ。」

横島の眼前に立ち、西条は勝ち誇ったかのようにニヤついた。

「なんの事ですか??」

何が起こったのか横島にはあまりに突然すぎてまったくわからない。

「しらばっくれるなよ!!!昨日の10時頃、お前どこにいたんだ?あ〜〜〜??(あぁなんて気持ちいい役なんだ♪)」

西条は横島の胸倉を掴むと揺す振りながら脅し口調でそういった。

「まぁまぁ西条君」

美智恵は西条と横島の間に入り、西条の手を横島から外させる。
横島は西条に触れられた所を汚いものでも触れたかのように手で掃うと、
西条はムっとして再び掴みかかろうとするが、美智恵は西条を右手で制する。
直属の上司に止められ、西条はその場は素直に後ろに少し下がった。
美智恵は横島の方を向くと、皺のよったシャツの埃を掃い
皺を伸ばしながら曲がったネクタイを綺麗に整える。

「「あ・・・隊長(美智恵殿)ズルい!!」」

外野2人の言葉をまったく気にせず美智恵はネクタイを直しながら
美智恵はようやく口を開いた。

「昨夜、殺人事件が起きてね。その現場で横島ちゃんのタバコが見つかってるのよ。」

「俺の??鑑識にはまわったんですか?」

「えぇ。君の血液と同じO型のものよ。・・・昨日10時にはどこにいたの?」

美智恵のネクタイを持つ手が強くなった。
横島の昨夜の10時のアリバイは無い。
仕事で“ある人物”の尾行をしていたのだ。
この稼業をやっている限り、依頼人の秘密を明かすワケにはいかない。
そのため横島にはアリバイが無いも同然なのだ。

「アリバイが言えないのならちょっと署まで来てもらうしかないわねぇ〜♪」

「勘弁してよ〜〜〜〜〜〜〜」

横島は両手を挙げると眉間に皺を寄せ美智恵に懇願した。
美智恵はネクタイから手を離して横島に背中を向けると左手の人差し指と中指だけをだす、
横島はキャメルを美智恵の指の間に入れ、最大火力のライター(タマモ)で火をつけた。
美智恵はそのタバコに口をつけ一吹かしすると横島の肩を2回ほど叩いた。

「容疑者であることにはかわりはないからね。どうすればいいか判っているわね?」

ようは自分でやれと美智恵はいっているのだ。
その遣り取りを西条はつまらなさそうな顔で眺めている。

「先生!甘いですよ!!!さっさとしょっぴきましょうよ!!!」

西条は再び横島に詰め寄った。

「あら?お客様??」

ふいに入り口から女弁護士の美神令子が入ってきた。

「これはこれは令子ちゃん♪」

横島が一足飛びで令子にル〇ンダイブを決行する。

「まだ早いわーーーーーーーっ!!!!!」

顔面にエルボーを喰らい横島は撃墜された。

「令子ちゃんじゃないですか〜。こんなむさ苦しいところにあなたは似合わないですよ。」

横島の天敵で令子にメロメロの西条刑事・・・まさにハマリ役である。

「ありがと♪でもアタシ これに用があるのよね。」

令子に“これ”呼ばわりされた物体は床に転がったままヒールで踏まれている。

「あんまりじゃ〜〜〜〜〜〜」

「あんたが意味もなく飛び掛るからでしょ!」

令子は踏んでいる足に力を入れた。

「まだこっちの話は済んでないんだけど・・・いいかしら?」

呆れ顔で美智恵は令子にそういった。

「どんな話をしていたのよ、ママ。」

「ママじゃないでしょ!!!!話が進まなくなるから吾妻刑事っていいなさい!!」

役柄では他人の二人が楽屋裏の話をしている最中に、横島はおキヌとシロに救出され
ソファに座らされていた。
横島は二人に礼の代わりに頭を撫でて頬にキスをしていた。

「当事者がなにやっとるんじゃーーーーーーー!!!!!!」

叫び声とともに令子の黄金の右が炸裂して横島は星になった。


「と、いうワケなのよ・・・・・」

強引に話を進めようと美智恵は話だす。
なにがどういうワケかよくわからんがつまりはそういう事らしい。
令子は台本を開け、先程の横島と美智恵のセリフに目を通した。

「なるほどそういうワケね。いいわ、横島ちゃんの弁護はアタシが引き受けるから
彼の任意同行の時はアタシを通してね♪」

令子は横島の横に座ると横島の腕を掴んで自分の方へ寄せた。
当然の事ながら横島の肘は令子の豊満な胸に当たっている。
横島の鼻の下はだらしないほどに伸びきっていた。

((あ!!!美神さん(殿)ズるい!!!!))

おキヌとシロは睨むように令子を見るが
令子はその視線をそよ風程度にしか感じていない。

(当然でしょ。アンタたちキスまでしてもらってるんだから。)

女たちの攻防が繰り広げられる中、横島は妄想に耽っている。
ちなみに一番いい思いをしているのは、ずっと横島と触れ合っているタマモなのであるが
無機質な役であるために誰もその事には気付いてなかった。
一方横島はそれどころではなかった。
話は進めたいが乳の感触はずっとこのままでいたい・・・・
しかし暴走してしまうとまたしても話は進まない・・・・

チチの感触そのままに話を進めるにはどーしたらいいんじゃーーーーーーっ!!!!!

西条が目の前で銃を構えている。
ベレッタM93Rを両手で支え、その銃口を横島の眉間に捕らえている。

「横島君・・・早く話しを進めたまえ・・・・・」

どうやら横島は声にだしていたようである。

「警察官にあるまじき銃だな。日本の警察の正式採用銃はニューナンブのはずだが?」

「そんな事はどーでもいい!!令子ちゃん!!横島君から離れるんだ!!!」

すでに西条は役を忘れているようだ。
とりあえず役柄に忠実な美智恵は西条の襟首を掴むと、ズルズルとドアに向かって引きずっていく。

「先生!!離して下さい!!!せめて!せめて正義の一太刀をぉ〜〜!!!!!」

「それじゃ〜横島ちゃん頼んだわね♪ちゃんと報告はするのよ。」

西条の言葉を無視するかのように美智恵は横島にそういうと
西条を引きずりながら部屋をあとにした。

「ざまぁ〜みろ♪」

それを見ていた横島は口元を緩めながら呟いた。
それを横目でチラリと見た令子は横島の腕から手を放し
その両手を首に回した。

「ねぇ〜アタシのお願いどうなったか聞かせてくれない?」

艶っぽい声で令子が囁く。
昨夜の尾行の依頼人は令子だったのだ。
横島は手帳を取り出し、その旨を報告した。

「そう・・・それで今日も夕方から引き続きお願いできるかしら♪」

「引き続きっつってもねぇ〜。相手の行った場所で殺人事件ですよ〜。
こっちが容疑者にされかねないってのに依頼料上げてもらわないと割りに合わないっすよ。」

横島が両手を挙げてお手上げのポーズをとる。

「それじゃ〜追加料金お支払いするわ。」

令子はそういうと横島の頬に音がするような強烈なキスをした。
目の前で見ているおキヌとシロの血管は破裂寸前である。
しかしすでに破裂したものがある。
横島自身の理性であった。

「れいこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

叫び声とともに令子をソファの上に押し倒した。

「横島さんっ!なにやってんですか!!!!」

どこから持ち出したのか“100t”のマークの入ったハンマーで
横島はおキヌに殴り飛ばされた。
壁に血痕を残し横島はズルズルと崩れ落ちる。

「先生!!!押し倒すならシロを押し倒してくだされ!!!」

顔面血だらけの横島を揺さぶりシロはそういっていたが
果たして今の横島に聞こえているかは定かではない。

「美神さ・・・じゃなかった、この女狐はいつもそうやって
依頼料を誤魔化すんだから!!!横島ちゃんもちゃんとしてよ!」

令子と横島の間に入り、おキヌは令子を睨みつけるとそういった。

(女狐ってアタシの事じゃないわよね・・・・)

横島のポケットからなにやら声が聞こえたような気がしたが
それは触れないことにしておこう。

「あら〜?いいじゃないの。横島ちゃんがそれでいいっていうんだから
アタシもフリーだし、横島ちゃんもフリー。なにか問題あるっていうの?」

令子は豊満な胸を突き出して自信ありげにそう答えた。

(み・・・美神殿!台本と違うでござるよ・・・)

(これがアドリブってヤツなの?・・・・ど・・・どうしよう・・・)

おキヌとシロは令子のセリフに固まっている。
アドリブのセリフだけならいざ知らずどう聞いても
横島争奪戦の宣戦布告にしか聞こえない。
しかも相手は令子。
横島と2人きりで抜け駆けするならともかく、恋敵を目の前に宣戦布告をするなんて
恋愛初心者のおキヌとシロにはかなり難しい問題であった。

窓の外の街の喧騒とした音だけが部屋に聞こえる。
ふいに横島が目を覚ました。
すでにケガの跡どころか血の跡すらない・・・・
しかし横島が気にするのはそれではなかった。
目の前の女性3人の間に妙な空気が漂っているのだ。
重くそれでいて張詰めているような、いつ爆発するか分からない火薬庫のような・・・

そう・・・“修羅場”であった。

なにがどうなってそうなったかがまったく判らない横島はとりあえず死んだふりを続ける事にした。
しかしその気配はしっかりと令子は気付いており、横島の頭にヒールで蹴りを入れた。

「美神さん!!刺さってる!!!刺さってるって!!!!!」

横島は再び血の噴水を揚げた。
横島の血を見たせいであろうか、令子は急に冷静に戻った。

“ア・・・アタシなんて事いっちゃったのかしら??!!”

思わずノリで言ってしまったのだが、ノリで言うにはこの二人相手にはかなりキツかったのかもしれない。
横島を好きな二人を目の前にして宣戦布告。
令子は自分が言ったセリフの重大さにようやく気がついたようである。

“それってつまり・・・・アタシが横島君のこと・・・・”

令子の顔が急に真っ赤になった。
その顔は血の噴水を流している横島よりも赤い。
所詮は令子も恋愛初心者。
初心者同士が大人の“奪う愛”を演じようとしてもそれはかなりの無理がある。

とにかくこの場をどうにかしなくては・・・・

令子は横島の襟首を掴むと無理矢理立たせた。

「と・・・・とにかく、横島君・・・じゃなかった横島ちゃん借りるからね!」

令子はそう言い残すと横島をドアの方へ引きずっていった。

「え?え???なにがどうなってるんじゃ〜〜???」

当事者の横島は現在状況がまったく掴めないで叫ぶしかない。

「美神さん・・・女弁護士役は色気で誤魔化すんであって本気じゃないですよね・・・・」

真っ赤になった令子を思い出して、おキヌはポツリと呟いた。

「美神殿・・・美智恵殿とまったく同じ事してるでござる。やはり親子でござるなぁ」

シロは別な事に関心していた。


雑居ビルの表に停めてあったベスパのキックペダルを踏み込み、横島はベスパのエンジンを掛けた。

(乱暴に蹴るんじゃないよ!!!痛いじゃないか!!!)

ベスパ役のベスパがそう呟いた。
名前が同じというだけで単車役とは哀れである。
今回役の無いパピリオは、同じく役の無いヒャクメの千里眼を覗きつつ
遠く離れた妙神山で目頭を熱くしていた。

「とりあえず現場の方へ行きましょう。話はそれからです。」

横島がベスパに乗ると、令子は横乗りに後ろで座った。

「しっかりつかまってて」

そういって背中に胸の感触を確認しながらベスパを走らせた。
雑居ビルの上の階からおキヌとシロが羨ましそうにそれを眺めている。

「「いいなぁ(でござるなぁ)〜〜〜〜〜〜」」

二人が声を揃えてそういっていると、白煙を撒き散らせて走るベスパが赤色灯をつけた
白黒ツートンの車に停められていた。

「原付に二人乗りかね。」

巡回中の唐巣巡査に二人は停められていた。

「いや・・・これP150Xですから150CCですよ」

横島はあわててナンバープレートを指差した。

「うん、そのようだね。でも探偵〇語放映時は79〜80年だったけど
今は原付だろうがなんだろうがヘルメット着用は義務だから。」

唐巣巡査はそういうと2人をパトカーの中へ押し込んだ。


パトカーの中から2人の叫び声が響く。

「えーーーー!!!これで終わりなの!!!!こんなんで終わっていいのかーーーー!!!!」

唐巣は晴れやかな笑顔をふりまきながらパトカーを走らせた。


雑居ビルの横島探偵事務所の窓からその様子を見ていたおキヌとシロは
何事もなかったかのように窓を閉めた。


「なんでアタシまで!!!!先生!!!ちょっと待ってよ!!!!」

「そんな〜〜!!せっかくの主役なのにこんなんあんまりじゃーーーーー!!!」

二人の叫びは唐巣の耳には届かなかった。

(ちょっと・・・・まさかアタシまで巻き添えなの??)

横島のポケットの中のライターの声などは当然聞こえていなかったという・・・・


終わり・・・・・・・・・


「ちょっと待てーーーーーー!!!!!!俺らは出番無しかいっ!!!!」

上半身裸のイレズミ者役の雪之丞がどこかで叫んでいる。

「ボクなんて役といっていいかどうかわかんない役だけど、せめて本編にださせてください!!!」

バンパイアミストを生かしイレズミ者のイレズミ役という役なのかそれは?という役のピートは
裸の男の背中に抱きつくという腐女子が喜びそうな役をできずに泣いていたのかどうかは定かではない。

そして骨董屋役の厄珍は最終話で殺されないで済んで良かった・・・と一人ほっとしていたという。


ほんとに終り


皆様始めまして、始めてSSを書かせていただきました。
なにぶん超初心者なもので、お見苦しい点を御見せいたしまして大変失礼致しました。
しかも「探偵物語」という79〜80年の美智恵・唐巣世代の作品を展開させるという
年配の方にしか判らないであろう作品を処女作としてやってしまうとは・・・・
我ながらかなり無謀とは思いますがよろしくお願いします。


ちなみにキャスティングとしては


工藤俊作(松田優作)・・・横島忠夫
(いちおう男の主役ですから)

ライター(小道具)・・・タマモ
(タマモライターを思いついたのがそもそもの始まりでした)

服部刑事(成田三樹夫)・・・美神美智恵
(男性役だけど仕事を押し付けるの上手そうだったから)

松本刑事(山西道広)・・・西条輝彦
(理由としてはSSの中で出てきたのがすべてです)

ナンシー(ナンシー・チェニー)・・・犬塚シロ
(髪の毛が外人っぽいから・・・ヲイ!!)

かほり(竹田かほり)・・・氷室キヌ
(とりあえずシロとコンビ組めるのはタマモ以外では彼女でしょう)

相木マサ子(倍賞美津子)・・・美神令子
(悩殺ボインの女弁護士・・・色気を売りにして横島を騙すのはやはり彼女しかいないでしょう)

ベスパP150X(スクーター)・・・ベスパ
(書いてる途中で気がついた・・・こりゃおいしいかなと)

通りがかりの警官(オリジナル)・・・唐巣神父
(誰にするか迷ったんですけど、原作で令子に苦労させられているからSSでくらい復讐させてやろうかな・・・と)

二代目イレズミ者(前田哲朗)・・・伊達雪之丞
(なんとなく・・・)

イレズミ者のイレズミ・・・ピート
(判る人だけにしかわからないオチ担当ですね)

飯塚(清水宏)・・・厄珍
(もっとマイナーな役・・・まぁ古美術繋がりというワケですね)

(人物敬称略、登場順)

でお送り致しました。


ちなみにこの話は、愛車に乗ってドライブ中に“BAD CITY”を聞きながら思いつきました。
タマモライターとノーヘルのオチだけを(爆)

この2つだけでよくもまぁこんな文が書けたと自分で関心しつつ
横島と令子の暴走のおかげでとんでもない文になってしまった・・・
と他の作家様がよく暴走しがちな2人をまとめきれるなぁ〜と尊敬しつつ駄文を終わらせて頂きます。

感想ならびに御指摘お待ちしています。


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