*原作単行本30巻辺りのお話です。
私たち姉妹の仲は。
3人の間にある絆は。
揺るぎ無い物だって。
壊れる事などあり得ないって
…私はそう思っていた。
だってこの世にたった3人だけの姉妹…
大抵の事は笑って許せるって…
水に流すコトが出来るって…ずうっと、そう信じていた。
…間違いだった…甘かったのだ、私は。
例え私たち姉妹の間でも…
ううん…
“だからこそ許せない”…そんな事があるんだなんて…
その日、その時、その瞬間まで…
私は…知りもしなかった…
三姉妹物語
Side:ルシオラ
たったひとりの人間の小癪な姦計…だが、それにより逆転号は撃墜寸前…私たちは追詰められた。
あの時ヨコシマの機転がなければ…あの時彼の助けが無ければ…
…そう思うと背筋が冷える。
敗走…
悔しいが逃げ、身を隠し、体勢を立て直す以外、今の私たちに出来る事は何も無い…
都心から電車で揺られる事数十分…
人気の無い、未だ緑が多く残っているその郊外に、私たちの秘密基地は存在する。
…まぁその実態は何の変哲も無い古ぼけた貸し別荘なのだけど…
何せ此処をアジトに選んだ大きな理由(のひとつ)が『借り賃が安い』だったりする位だ。
でもそれがカモフラージュとして機能してたりもする…
まさか人界の霊的拠点を潰して周っている私達が、こんな場所にこんな基地を構えている等とは…アタマの固い神魔の連中は考えも付かないだろう。
話が逸れた。
こんなとても基地とは呼べない、呼びたくない物件ではあるが、それでも、私はただひとつ…とても気に入っている所がある。
それはお風呂。
広い浴室…逆転号にあった個室のシャワールームなんて比べものにならない。
カラダをゆったりと伸ばす事の出来る大きな湯船は、私とベスパとパピリオと3人一緒に入ってもまだ十分な余裕を残している。
掃除が行届いているのだろう…旧い割には壁や床のタイルも奇麗だ。
心地良く、寛げる空間。
落ち着ける、気持の良い場所。
この別荘のお風呂は…私にとってそんな所だ…
…いや…
そんな所“だった”のだ…
「「「………」」」
暖かい筈の浴室…しかし、今其処に流れているのは、張り詰めた様な冷たい空気。
熱いお湯以外の嫌な汗が流れてくる。
「……酷いわ…あんまりよ…」
「……納得出来ないでちゅ…」
横のパピリオがそうである様に…きっと私の顔も憤怒で歪んでいるのだろう。
私たちはベスパを責める。
睨みつけるような視線で…キツイ口調で…
私にとっては大切な妹…パピリオにとっては大好きな姉…
でも許せなかった。
私たちの間でも…
いや“だからこそ許せない”…そんなコトがあるのだと…私はこの時初めて知った…
「………仕方…無いだろう…」
視線を逸らし、吐き出すように呟くベスパ…
ええ…そうね…それはきっと仕方が無い事…
だって、それは私たちではどうしようも出来ない事なんだもの。
だから…そう…多分ベスパは悪くない…
…私やパピリオと同じ様に。
でも…それでも…
…許す事など出来はしない…
「……理不尽だわッ……」
「……許せまちぇん…」
「……そんな事…そんな事言ったってなぁ…」
許せる筈無いじゃない…
ベスパ…アナタは…
なんで…なんで…!
「なんでベスパだけそんなに胸があるのよッ!?」
「ベスパちゃん、おっぱいおっきすぎでちゅ!!」
「しょ…しょーがないだろッ!生まれつきこーなんだからッ!」
何よ…何よ…何なのよッ!!?
その胸元の、凶悪なまでにどデカい“ばいんばいん”なふたつの “肉まん”は!!
湯船に“浮く”ってどーゆーことよ!?浮力が発生するほどのサイズだと言うのッ!?
あの身体にピッタリとフィットしたボディスーツ…あの上からでもでも十分おっきいと思ってたのに…生でみるベスパの胸はそれより更に…
着やせするタイプだったのね…まさか…まさかあれで“押さえつけてる”状態だったなんて!!
ベスパ…恐ろしい娘!!
それに比べて…私とパピリオは…
……くぅッ……(涙)
この差は…この差は何なの!?
おなじ…おなじ姉妹なのにぃぃ!!(血涙)
「不公平だわッ!!」
「ずるいでちゅよ!!」
「わ…私の所為じゃないだろッ!?
だ、大体なぁ…む、胸がおっきくたって、いい事なんて何もないんだぞ?こんなん単なる脂肪のカタマリだよ。
その…重くて肩凝るし…戦闘中はぶるぶる揺れて邪魔になるからきちっと締め付けとかなきゃなんないし…だからあのスーツだと苦しくて…」
「ぬあ!開き直ったでちゅよ!?」
「…ね、嫌味?それは私たちに対する嫌味なの!?」
「…あのねー…ふたりともいー加減にしなよ?
はぁ…いいよねふたりは…"揺れるほど無い“もんね…
私だってねーパピリオや姉さん等みたいに…”スリム“で“コンパクト“な方がよっぽど…」
ぴしり…
「「…………」」
「………ぁ…(汗)」
……言ったわね?言っちゃったわね?
『揺れない』だとか!『スリム』だとか!『コンパクト』だとか!『貧しい』だとか!『エグレてる』だとか!『無い方がマシなくらいの貧乳』だとか!!(そこまで言って無いよ姉さん…Byベスパ)…
失言どころでは済まされない最大の禁句を!さらっと立て続けに言ってくれやがったわねコンチクショー!?
解ってる?…アナタは今…私の“逆鱗”に触れたのよ?
「……ねぇ…ベスパ……あなた、こんなお話を知ってるかしら?
女性の胸ってね…誰かに“揉んでもらう“と、大きく膨らむんだって…人間界では有名な俗説よ。
…でもね?」
「で……でも…ナニ?」
「…あんまり過剰に“揉み過ぎる”と…脂肪が燃焼して逆に“縮んでしまう”事があるみたいなんでちゅよね…」
「そ…それが…?」
「…ねぇベスパ…
おっきくて肩凝るのよね?“それ”」
「ぶるんぶるん揺れてじゃまっけなんでちゅよね?“それ”」
「…ぇ…ぁ…ぅ…」(滝汗)
も、絶ッッッ対に許してあげない…
……覚悟は…出来ているのよねェ…ベスパ?
「「私達がッ揉みまくって“それ”を小さくしてあげるわ(でちゅ)!!」」
「姉さん、パピリオ、ごめん、ゆるしてぇぇぇぇぇぇッ!!」
「「問答無用(でちゅ)ッ!!」」
「い……いやぁぁぁぁぁぁぁッ!」
……
その後…お風呂場でナニが行われたのかは…
私たち姉妹の…主にベスパの…名誉の為に伏せておく事にするわ。
…まぁ…私もパピリオもホントはあそこまでする気は無かったんだけど…流石に麻酔はやりすぎたかしら…でも、べそかいて怯えるベスパがあまりにも可愛いものだからついつい…ね。
…まぁひとつだけ言える事は、『揉み過ぎると逆に胸が小さくなるコトがある』とゆー説は…少なくともベスパには当て嵌まらないコトが解ったくらいね。
…あんなに…むしろもぐほどの勢いでやったとゆーのに1cmも縮まないなんて…何か敏感になっちゃってるし…
ホント…不公平よね…
追記…
「わ…わが生涯に悔い無し…」
「ぬ…ぬおぉッポチ!?どーしたんだポチーッ!?」
…私達がお風呂場で姉妹仲良く“戯れていた“のと同時刻…お風呂場を覗いてたヨコシマを土偶羅様が発見、回収。
…なんかもー物凄く“イイ笑顔“で、自分で噴出した鼻血の海に轟沈してたんだとか…刺激が強すぎたのかしらね?
それにしても…クッ…やっぱりヨコシマも大きい方がイイのかしら…
・・・終り?・・・
後書きみたいなの
…悪いのは、そーゆーふうに設定したアシュ様か土偶羅(爆
三姉妹…特にルシオラファンの方ゴメンナサイ…でもやっぱり彼女には貧乳ネタw
ちと後半がグダグダしてしまいました。
…ルシオラ必死になって調べたんでしょうなぁ…バストアップの方法w
因みに胸を揉むと膨らんだり縮んだりとゆー説はあくまでも俗説で、科学的な根拠等は一切無いんだとかw
こんなんでもご意見、突っ込み等頂けると幸いです。