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「この世の片隅で 君と二人きり(GS)」

harimao (2005-03-29 16:10)


 午前6時 世界は止まっていた


 横島は目覚まし時計の空虚な音で目を覚ました。いつもなら朝食(食パン一斤と紅茶)をさっさと食べて事務所へ行くところだが、今日はそんな必要はなかった。玄関に置いてあるダンボールのひとつからカップめんと清涼飲料水のペットボトルを一本取り出す。部屋に戻ると炊飯器がアラームを鳴らしていた。次に冷蔵庫からキャベツを取り出すと千切りにして皿に盛り付けると、フルーツドレッシングをかけて準備完了となった。


 今朝の朝食 ご飯 野菜サラダ コーラ カップヌードル 


 朝食を食べ終えると街に出た。
 自転車にまたがって風を切って走る。


 八百屋をのぞいてみると、新鮮な白菜とジャガイモがあったのでいただいた。


 魚屋ものぞいてみたが、悪臭を放つそれを見ると一目散に飛び出した。


 コンビニには生活用品と飲み物、おやつを補充しに行った。


 歯ブラシ一本 歯磨き粉一本 ノート サプリメント


 絆創膏 昼のおやつ コーラ 牛乳 エロ本


 午前9時30分 犬の像の下


 そこで彼女に出会った。


 グーラーだ。最初は見間違いだと思ったが、見覚えのある肌の色や特徴的な角がそれを証明していた。


 「よう」


 「ハーイ、マイダーリン!!元気してたかい?」


相変わらずのハイテンションだ。こんな状況でも元気なやつは元気なんだと実感させられた。あることを除いては・・・・


 「なあ、ガルーダのひよこはどうした?」


 「ん?ああ、あの子たちは小竜姫にあずかってもらったよ。こんな状況じゃ仕方がないだろ?」


 「そうだな・・・・」


 正午ジャスト ふたたび横島の自室


 横島は彼女に軽い昼ごはんをだした。彼が料理をしていることに以外そうな反応を示したが、一口食べると何も言わずすごい勢いでご飯をかきこんだ。ここ数日お酒しか飲んでいないらしく、水を何杯も飲んだ。食事が終わると二人はだらけた様子でお互いの話をした。


 「でね・・・えーすけがきゅーたろうのミミズを横取りしてさ」


 「はははは!!そりゃ、治めるのが大変だったろ?!あいつらケンカッ早いからなぁ」


 「そうなんだよねぇ・・・・」


 「ピートの奴、エミさんと一緒に故郷に帰ったよ。結婚式を挙げるんだとさ」


 「へぇ〜〜?!あいつにんにく大丈夫なのかい?人間社会だと食事が大変だろうに」


 「そこは愛の力でカバーするとさ」


 「キャハハハハハハハハッ!!」


 午後3時15分 最初のニュース


 「・・・・なお、各国の首脳は・・・」


グーラーが突然テレビのスイッチを切った。そして横島に飛びかかってキスをした。横島は彼女をやさしく抱きしめると舌を絡ませた。長くて短い時間が過ぎると横島はグーラーをふとんに押し倒し、ズボンを乱暴に脱がせた。グーラーは少しも抵抗せず、横島のされるままになって次の行為の心構えをしていた。


 「ダ、ダーリン・・・・早くぅ・・・・」


 「ああ・・・・」


 横島は自分もトランクスを脱ぎ去ると、硬く引き締まったペニスをヴァギナの入り口にあてがった。グーラーは恥ずかしさで顔を隠そうとしたが、横島に両腕を押さえつけられてキスをされると自分から横島を引き込んだ。


 激痛と快楽


 涙と悦び


 抵抗と微笑み


 熱 光 熱 光 熱 光 ・・・・・・・・


 リピートアフターミー


 何度も 何度も あなたの名前を呼んだわ


 腕の中で抵抗を許されず


 体の中に注ぎこまれた


 愛してる 愛しているの


 やめないで とめないで


 この瞬間を 永遠に変えてください


 午後6時30分 最後のニュース


 「なお、観測距離によると今日の深夜12時にこの隕石は地上に落下します。この事態に世界中が希望を捨てずにいることを願ってやみません。では、最後の報告を終わります。グッドラック・・・・」


 ニュースを聞きながら二人はまだ抱き合っていた。


 「ああ!!気持ちいいよ!!ダーリンのおちんちん、太くて最高だよぉ!!」


 「うおっ!!きつい!!」


 離れたくない まだ終わりたくない 


 熱 光 熱 光 熱 光 熱 光 ・・・・・・


 光 悦楽 熱 快楽


 やめないで とめないで


 この瞬間を 永遠に変えてください


 あなたを愛しているから 欲しくてたまらないから


 世界の終焉は突然やってきた


 直径3キロの隕石が地球に落ちてくるという


 各国の科学者がこの事態をなんとかしようと


 でこぼこ頭をぶつけながら考えた


 それでも世界は平和だった


 略奪も 戦争もなかった


 でも 涙することは忘れなかった


 後悔したり 不安だったり


 抽選で地下シェルターのチケットが渡された


 俺にもきたが 小鳩ちゃんにあげてしまった


 見送るバス停で 彼女に何度も謝られた


 俺みたいに あきらめたり譲った奴は何人もいた


 ピートやエミさんもその中に入っている


 今頃は俺たちみたいに抱き合っているんだろうか?


 「グーラー・・・愛してるよ」


 「あたしも・・・・愛してる」


 深夜12時ジャスト 隕石落下


 俺たちはキスをしながら 光の中に消えた


 あとがき


 「28日後・・・」という映画を「ディープインパクト」と合体させ、それをGSで書き表してみました。どちらかというと後者に近い作品になりましたが、横島はイライジャ・ウッドになりえるのでしょうか?
 本当に世界の終わりがきたらどうなるのかと想像してみたのですが、略奪も戦争も起こらないと思います。何もできないとはっきりしたら、静かに最後を迎えるだけでしょうから。ご感想、ご意見お待ちしています。

 
  


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