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▽レス始

「もう忘れられてると思いつつ更新です。(GS)」

操り人形 (2005-03-25 17:25)


拝啓、遠くに逝きかけてる親父様。

俺は今日、生まれて初めてナンパに成功しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そこからどうすればいいのでしょう?


                    お仕事・・・


転校して突然のナンパ。

いつもなら女性に殴られて『はいそれまで〜』となるはずが。

これもまた宇宙意思の仕業なのか、ボンッ!キュッ!ボンッ!の金髪女子高生からオーケーをもらってしまった横島。

他のクラスメートも物怖じしない横島を好意的に招き入れた。

こうして横島のアメリカでの高校生活初日は順調に見えた・・・が。

その当人がこれ以上ないほど混乱していた。

何せ彼のこれまでのナンパ戦績は0勝98万7347連敗とギネ○にも載りかねないほどの大記録。

ようするに成功したことがないため、上手くいった時どうやって付き合っていけばいいのか全く解らないのだ。

"と、とりあえずデートとかに誘うべきなのか?いや!初対面でホテルまでというのはさすがにやりすぎ!?"

初めてのデートでホテルまで行くのもどうかと思うが、今の彼はそんなこと欠片も気にしない。

その後も延々と妄想を膨らませる横島。

だから彼はいつの間にか授業が終わっていたことに気付きもしなかった。

「タ〜ダオ♪」

「のわっ!!」

ガバッと誰かが後ろから抱きついてくる。

"むっ・・・この背中に感じるメロンのような大きさの柔らかいものは・・・む、胸!?ということは"

「キャシー!?」

「Yes♪」

先ほど自分のナンパを受け入れてくれた女の子、キャシーだった。

「タダオ、キョウヨテイアリマスカ?」

「いや、ないけど!」

「Oh、ソレナラDateシマショウ♪」

「ほへ?」

何と向こうからデートのお誘いが来た。

ちなみにキャシーはもともと日本に興味があり、日本語も日常会話程度なら使えるらしい。

少々片言なのはご愛嬌だろう。

「タダオ、IntroduceノトキGSダトイッテマシタ」

「ああ、そうだけど」

横島はキャシーにナンパした後、仕切りなおしということで皆の前で自己紹介をした。

その時に自分はGSだと言っていた。

「ジツハMy sisterもGSナノ!ダカライチドアワセタインダケド・・・」

「へえ、そうなんだ。オーケー、学校終わったら行こうぜ」

「Really!?Thank you♪」

チュッと頬にキスして離れるキャシー。

その次の授業、横島の頭の中には何一つ残らなかったそうだ。


あっという間に放課後。

横島はキャシーに連れられて彼女の姉が経営しているというGSオフィスに向かう。

「どこにあるんだ?」

「モウスコシネ!」

向かっている方角に見えるのは高層ビルの数々。

話によるとビルの一階丸々借り切って、そこをオフィスにしているらしい。

"つまりは結構腕がいいんだろうな"

コンスタントに稼がないとそんなところにオフィスは構えられない。

程なくキャシーと横島はある高層ビルの中に入り、エレベーターに乗り込む。

入り口で警備員に止められそうになったが、キャシーが一言二言話すだけで離れていく。

「タダオモイツデモハイレルヨウニシテオイタカラ♪」

「え?別にそんなことしなくても・・・・・・毎日来るわけじゃないし」

「イイカラ♪イイカラ♪」

ポンポンと背中を押されながらいつの間にか止まっていたエレベーターを降りる。

代わり映えのしない廊下を歩いていって、突き当りから二番目の扉の前で止まる。

「ここ?」

「Yes!」

キャシーが軽く二回ノックすると、中から『Come in』の声。

ガチャリとドアを開けて2人が中に入る。

部屋の内装は中央にソファが置かれており、その後ろに大きな机。

壁には本棚が並べられ、その中身は隙間なく埋められている。

奥は一面ガラス張りで、日光が部屋中に届いている。

その部屋にいたのは1人の女性、本棚の前で何やら本を読んでいる。

「ジュディ!!」

「キャシー!!」

その女性は入ってきた2人―――特にキャシーに―――気付くとこちらに近寄ってきて抱きしめる。

キャシーも驚きもせずに抱き返す。

横島は先ほどから声も出ない。

あまりにも凄い衝撃で思考が働かない。

それは別に女性2人が抱きついていることではなく。

―――だいたいアメリカではそういう習慣があると映画などで事前に理解済み―――

中にいた女性がとんでもないスタイルの持ち主だったからだ。

キャシーも高校生離れしたスタイルだが、彼女の姉はもう次元が違う。

音で表すなら

ズギュウンッ!!

キュキュッ!!

ドーンッ!!

といったところだろうか。

彼女を前にすれば横島の日本の知り合いの中で一、二を争う美神でさえ寸胴に見えてしまう。

"じ、人類の神秘・・・"

驚いた状態の横島が最初に思い浮かんだ言葉がこれ。

そしてこれが横島のアメリカ生活において、最も親しい相手となるキャシー・ポールとその姉ジュディ・ポールとの初めての出会いの一幕であった。


アメリカでの横島家、リビングで書類と格闘している女性が1人。

ご存知『GS美神』内最強の称号を得ている横島 百合子である。

彼女は書類を見ながら何事か考えていたが、電話を手繰り寄せてどこかに連絡を取る。

「・・・あ、クロサキくん?一通り書類見たけど、忠夫を憎からず思ってる女性ってこんなにいるの?」

「ふん、ふん・・・・・・ハー、あの子も父親に似たんだね。相手からの好意に鈍いところもそっくりだよ」

「それと別ルートからも忠夫と関係のある女性を調べてくれる?あの馬鹿息子に好意を持ってる相手を軒並みリストに上げて送ってもらえる?」

「・・・・・・ええ、よろしくね。それじゃ」

そこで百合子は電話を切る。

そしてもう一度今回送られてきたリストを見返す。

「あの子のあの性格考えると、手綱を掴んでおける子がいいのよね。それでいて自立してる子。夫婦は頼り頼られでいかないといつか破綻しちゃうから」

書類を見て横島に相応しい相手を選別していく。

以下その模様。

「美神 令子。私とやり合った根性は認めるけど、彼女の場合自立しているというより強がってるだけに見えるのよね。忠夫に頼りっきりになりそうだし・・・保留ね」

「氷室 キヌ。押しが弱いのよねー。もうちょっと色々な意味で強かったら候補者に挙げられるんだけど・・・保留と」

「犬塚 シロ。問題外ね。彼女忠夫よりさらに子供だし。あと10年は経たないと」

「タマモ・・・・・・数年で化けるわね。この子は有望株、保留しておくか」

こんな調子で横島と結婚できる器量を持った相手を見極めていく。

で十数分後。

「・・・・・・この2人が有力候補ね。ただ片方は好きな子がいて、もう片方はあまり忠夫のこと気にしてないみたいだけど。フウ〜、難しいところよね」

最後まで残った書類はわずか2枚。

「とりあえず彼女達にだけ忠夫の近況を流しましょう。そこからの行動を見てさらに考えればいいわ。今回のを利用して煮え切らない状況をどうにかしちゃいましょう。あの馬鹿みたいになってからじゃ遅いからね」

そこで彼女は時計に目を向ける。

「あら、早くあの人の所に行かないと。女性の看護士や女医さんに手を出してないとも限らないし・・・」

入院中の大樹の着替えを持って慌しく出ていく百合子。

最終選考まで残された2枚の書類。

そこには『小笠原 エミ』と『魔鈴 めぐみ』のプロフィールが載っていたのであった・・・。


あとがき ・・・・・・・・・・・・・・・これを覚えている方々がどれくらいいるでしょうか?(^^;;;
とりあえずアメリカでも横島君はGSの仕事をします。なのでアメリカのGSに登場してもらいました。これからしばらくは横島と彼女たちの生活が続きます。そこから先は―――ご想像の通り日米修羅場対決(笑)を計画中です。
ではまた〜。と、明日から数日間パソコン動かせない状況になるので、レスはその後させていただきますので。


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