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▽レス始

「GS的今話〜都市伝説集2〜(GS+都市伝説)」

斧 (2005-01-03 02:41)


 予告したのに童話のほうはなんとも進まず、こっち書いてみたらとっても早く書けてしまった斧です。
 やっぱり少々怖いのでご注意を。あ、でもギャグ風味もありますよ?
 ではでは――幕を上げましょう。


〜その1〜


 横島君、彼女との除霊仕事の帰りでした。
 この前夢想した感触が20割増し(都合300%)で背中に。
『あああ、幸せやーっ!」←
「何を言っているんですかっ!」
 小竜姫様、後ろからベアハッグですが、横島君逆に喜んでいます。
 行くは山道。横島君も小竜姫様も、あまりふざけずに運転していきます。


 ――道路が最も高い位置にある所でした。
 ドライブインも無いのに、お婆さんがいたのです。
 横島君も小竜姫様も、大して気にせずバイクでその横を駆け抜けていきました。

ブロロロロ・・・  『ケケケケケケ…』

 小竜姫様、その笑い声に後ろを振り返りました。


 …あ、小竜姫様が「…」すら言えてません。
 お婆ちゃんが、物凄いスピードで、ジャンプしながら追って来ていたのです。
 そのお婆ちゃん、とんでもないスピードで――ちなみに横島君、70km出しています――頭上を飛び越えました。
 そして、どこかに跳んで行ってしまったのです。

「「……」」

 さすがの二人も、唖然とする他ないと言うか。
 と、次の瞬間衝撃!
 そのまま、次に襲い来るのは浮遊感!
「バ、バイクがぁ〜!!!」
 横島君のバイク、ガードレールとぶつかって粉々です。
 いつの間にかその隣にいたお婆さんが、ニヤリと笑いました。

 しかし、相手が悪かったのです。

「小竜姫様!」
「はい!」

 横島君、小竜姫から竜気を渡されていきます。
 そしてそれは横島君の中で収束され、さらに凝縮されていきます。
 その名も竜文珠(仮称)。横島君、それに[滅]と込めてお婆さんに投げつけました。
 お婆さん、悲鳴をあげて消えていきます。
「はっはっは、正義は勝つんじゃー!」
「横島さん、地面が――」


 ――どかん。


「この前のライダーといい、小鹿といいどうして俺は…」
「横島さん!?」
 ガク、と横島君、小竜姫様の膝枕で、凄まじく幸せな表情をして逝きました。


〜その2〜


「うぇえっ…!!」
 さすがの横島君も、吐き気を催しました。
 そこにあったのは、男性の死体。
 それも小さな刃物で滅多刺し、と言うものでした。
 その後ろの西条が言いました。
「――1ヶ月前だ。この旅館のトイレで、殺人事件があった」
 西条はどうにもピリピリしています。
「殺された女性は、彼らの死体のように滅多刺しにされていた。トイレは密室。入れるところといえば、数cm四方の格子窓だけだった。科学捜査一辺倒の警察では、何の手がかりも得られなかった…僕も霊視を行ったが、女性の霊魂まで粉々にされていたよ」
 西条は、ジャスティスの柄をきつく握り締めました。
「そして、二人目の犠牲者が出た。密室だ。彼はあるビデオを見たまま死んでいた――何のビデオか、分かるかい?」
「盗撮ビデオか?」
「ご名答。そして、そのテープがこれだ…」
 西条は、懐から一本のビデオテープを取り出しました。
「では――覚悟しておいてくれ」


 別室。女性、そして男性が殺されたと思われる時間。
 そこで、横島君と西条がビデオを見ていました。
「…この人、マジでブスやな…」
「君の彼女が美人すぎるんだろう」
 ――ビデオの中。突然トイレの格子窓が開き、その隙間から手に大きな針のようなものを持った、身長3cmほどの老婆が入ってきたのです。
 老婆は手にした針で、用を足そうとしていた女性に襲いかかり彼女をめった刺しにし始めたのです。横島君の顔が青くなっています。
 女性は悲鳴を上げて抵抗したのですが、老婆は恐ろしい素早さで動き回り、女性を襲う手を休めようとしません。
 やがて女性はその場に崩れ落ちると動かなくなったのですが、それでも老婆は女性を突き刺し続けました。
 そして老婆は、ビデオに向かってニヤリと笑いながら言ったのです。


[『次はあんた達の番だよ』]


 天井で物音、同時に――


〜その3〜


 ここ最近強力な妖怪と戦う事の多い横島君。今日の依頼は学校妖怪愛子さんからです。
「そう言えば、お前もかなり強いんだよなぁ…時間の流れが違う空間作ってるし」
 愛子さん、それをスルーして話します。
『今日の3時、一緒に女子トイレに来てくれない?』
「…小竜姫様にお伺いを立ててからな」
 横島君、しっかり尻に敷かれている模様です。


 さて。A.M3時。横島の高校の女子トイレでした。
「ちくしょー!何で冬休みにクソ寒い上不気味なところに居なきゃあかんのじゃー!」
 彼が居るのは、4階の4番目のトイレ、女子便とはいえめっさ不気味で横島君の煩悩器官<波動エンジン>すら振るいません。

『…カミをくれ…カミをくれ…』

 そんな声が聞こえてきても、煩悩が振るわない横島君ではいまいち強気に出れません。
 便器を覗けば、先ほどまで確かに水洗だった物が、俗称・ぼっとん式になっていたのです。
 そこで揺れるのは、青白い手・・・!
 横島君、ビビってトイレットペーパーを投げ込みました。

『…カミをくれ…カミをくれ…』

 しかし声は止みません。
「もーねーぞばっきゃろーっ!」
 横島君、某怪盗三世のように言いました。
 そして、便器の底の手は言ったのです。

『…そのカミじゃない――


――その髪だぁあ!!!!!』


「ぎゃ―――――っ!!!!」


 ――3日後。

「横島さーん(背景がハート)」
 小竜姫様、4日ぶりの恋人との逢瀬に心も体もうきうきです。
 …しかし。

「――横島さん。」
 小竜姫様の声・顔・視線の温度は一気に−273,15度。絶対零度です。
「はひ」


「――その女性――誰ですか?」 ゴゴゴゴゴゴ…


 横島君の髪の毛には、妙齢っぽい美人幽霊がくっついていたのでした。
 この日、彼らは初めて喧嘩をしてしまったのです。すぐに仲直りしたのですが…。


〜その4〜


 横島君、彼女に殴られた傷も生々しく、箱根駅伝で優勝した彼我士宇美大学の寮に来ていたのです。
 そこでの依頼は、最近現れた幽霊の退治だったのですが、非常に強い霊だ、と横島君にもすぐ分かりました。
 めんどくさがり屋な上色々あって疲れ気味の横島君。楽して退治しようと、とにかく現物を見ることにしたのです。


 深夜。悲鳴が近づいてきました。
 横島君、心眼を開いて(小竜姫様との修行の賜物です)見たのです。
 某目盾二十一の糞<ファッ○ン>禿といえばジャンプを読んでいる人は分かるでしょう。多分。
 そんな感じの姿の幽霊が、重みを伴って走っていくのです。
 何故重みを伴って、と言えるかと言えば、横島君も踏まれたからです。
 横島君、翌朝には対処法を考え付いていました。
 携帯で事務所に電話したのです…


 そして夜。
 またも彼は現れました。
 そのとなりに、もう一人幽霊が。
 彼は、こう言ったのです。
『グランドで、1万m走にしないか?』
 彼――仮にマナブ君としておきましょう――は、その言葉に頷いたのです。


『さぁ――やってまいりました第0回幽霊対抗マラソン大会!実況は現GS試験解説者の祖父枚形ゲン、解説は薬珍道先代店主薬珍5世さんです!』
 幽霊実況・解説者。
『頑張れー!』
 応援する幽霊観客。
『懐かしいねぇ、わしも昔は…』
 とのたまう幽霊ランナー。
 その先頭に、二人は居るのです。

『いい勝負をしようじゃないか?』


 ――雪之丞が言いました。
 横島君、幽霊観客の中で一人生身です。


 この後壮絶なスポコンが始まるのですが中略です。誰か書いてくださいとまたも他力本願。


「う、おおおおっ!!!」
 雪之丞が、マナブ君を必死で突き放します!
 ゴールまで後100m、マナブ君も必死で追いすがります!

 そして、勝ったのは雪之丞でした。

「はぁっ、はぁあっ、はぁっ…」
 雪之丞、体力などなど腕力方面では横島君に勝ります。
 …ぶっちゃけた話、GS2位です。1位はギャグモード美神。
 その彼が追い詰められた――マナブ君の体力は、相当な物でした。
 彼らが見つめあい――そして、しっかりと握手しました。
 マナブ君は、満ち足りた表情で点へと昇って行き――そして、消えました。


「よくやってくれた雪之丞!」
 横島君、報酬の文珠を渡します。
 雪之丞、受け取って。鬼の形相で言ったのです。
「…お前な…いきなりあのクソ不味いバーガー食わせた上[催/眠][誘/導]使いやがっただろうが!!!」
 弓とのデートだったんだぞー、と言う叫びと同時に放たれたアッパーは、ちょっと横島君の共感を得たのでした。


完。


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