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▽レス始

「GS的昔話〜三匹の子豚〜(GS+童話)」

斧 (2004-12-31 16:22)


 昔々。一応ヨーロッパの片隅。カオスがボケ始めた頃です。

 そこに、3人の美人姉妹と美女お母さんが住んでおりました。
 彼女たちはお父さんが単身赴任していても明るく、精一杯暮らしていました。


 その、とある日のお話です――


「皆」
 母・美智恵さんが、3人の姉妹に言いました。
「貴女達ももう大人。一人暮らしを始めなさい。…長女・令子もそろそろ婚期逃すわよ?」
 母・美知恵さん、正面に座る長女・令子に言いました。彼女もこれには腹を立てたらしく、
「私はまだ二十歳よ!そんなに言うんだったら、すぐにでも見つけてやるわ!!」
 と、家を出て行きました。
「次女・おキヌちゃんも3女・小竜姫も、あんな風になりたくなかったら今のうち捕まえておきなさい?」
 母・美智恵さんの言葉に二人は頷きます。
 二人はすぐに荷物をまとめ、家を出て行くのでした。
 出て行ったところで、母・美智恵さん珈琲を飲みながら。虚空に向けて言い放ちました。

「…ところで、私はこれで出番終わり?」


 さてさてこちらは長女・美神令子。
 一人暮らしをするためには家が必要でしょう。
 金にあかせて探し回るも、中々いい物件は見つかりません。
 幽霊がいると言うだけあってこの辺で一番安い屋敷に住むことにしました。当然幽霊は自分で除霊します。


 しかし現れるのが狼・横島。文珠完備の18歳。煩悩ゲージは常にMAXです!!
「ふっふっふ…」
 不気味に笑いながらも、彼はお屋敷に近づいていきます。
 取りい出したるは双極文珠。
 ルシオラ融合直後でもないのに普通に出しています。
 彼は恐れ多い事に、[倒/壊]と入れ、屋敷に投げました。
 本当は数回使える双極文珠を一回で使い切ってしまうのですから、その威力は推して知るべしです。

がらがら…

 ずぼっ、と瓦礫から長女・令子が這い出てきました。
 狼・横島、直ちに彼女をロックオンです。
 3mの助走。ギャグモードの凄まじい筋力を彼は発揮しました。
 そう。伝説のルパンダイヴです。
 対する長女・令子は――避けました。
 ただ避けただけなのですが、頭から突っ込む先は瓦礫。
 狼・横島、あっさりと気絶です。
 長女・令子はそいつを踏みつけながらも、妹にでもひとまず頼ろう、と考えました。
 最後に震脚の如く思いっきり狼・横島を踏んづけてから、彼女は歩いてどこかに行きました。


 さてさて。こちらは次女のおキヌちゃん。
 彼女はいつしか森の奥まで来ていました。
 日も暮れてきて、ちょっと不安です。
 歩いているうちに、神社を見つけました。中々しっかりした感じです。
 当然一応ヨーロッパのこんな所にあるわけはありませんが、そんな事は気にしちゃいけません。
「すみませーん」
 と言ってみても、返事はありません。
 次女・おキヌちゃん、姉の影響か、
「誰も居ないなら住んでもいいかな…?」
 なんて仰ってます。
 そこに、長女・令子がやってきました。
「おキヌちゃん、おキヌちゃん。私家壊されちゃったから、少しだけ一緒させてくれない?」
 長女・令子は言いました。もとより次女・おキヌちゃんに断る理由はありません。元々不安だったのです。


 しかししぶとく現れるのが狼・横島。狼なのに杖をついています。よほど踏まれたのが堪えたのでしょう。
 双極文珠に、今度は原作らしく[突/風]と入れます。
 ですが、しっかりとしたつくりである神社はビクともしませんでした。
 いえ、一応軋みはしましたが、こんなものでは倒す事など無理でしょう。
 しかし狼・横島、なんと言うか意地でも[突/風]で倒そうとしているらしく、今度は[老/朽]と入れ、ソレを神社に投げました。
 それは直ちに効力を発揮し、見えるくらいボロボロになっていきます。そして、さぁ、今度こそ、と言う時に。
 狼・横島、突然後ろを振り返りました。


冷や汗が垂れる。体が竦む。喉はカラカラで、瞬きもほとんど出来なくて――その瞳に写るモノ。それは――


 長女・令子、変な声が聞こえてきたので起きてみました。
 何故か、神社の床がボロボロになっています。
 仕方なく、眠る次女・おキヌちゃんを背負って三女・小竜姫の所へと歩いていきました。


 さてさてこちらは三女・小竜姫。
 大きな空き屋敷を見つけました。
 門に大きな鬼の面が張り付いているのですが、不気味と言うか逆に笑えます。
 彼女はあっさりと襲い掛かってきた門たちに勝ち、戦闘シーンすら簡略かと言う彼らを尻目に、そのお屋敷を手に入れました。
 長女・令子、次女・おキヌちゃんもやってきて、暫くは幸せな生活が続きました。


 しかしそこに現れるのが狼・横島。背中に色々と幽霊を背負って登場です。
 彼は屋敷の中に忍び入り、3姉妹を狙うチャンスを待ち構えているのです。
 え、鬼門?3秒でKOでした。
 彼は原作のように煙突から進入なんてまどろっこしい事はしません。
 彼だけの便利アイテム文珠が活躍しました。
 それでも3人は勘が鋭いので、何回かは見つかりそうになりました。


 3姉妹が一堂に集いました。ご飯なのです。
 次女・おキヌちゃんのご飯は絶品で、鳥・悪Qや猫・魅衣、たまーに狼・シロなんかもねだりに来ます。
 そして、狼・横島は忍者よろしく天上に張り付いていました。
 そろそろ体力の限界っぽいのですが、見つかったらどうなるか等骨身にしみているので、彼は限界を超えて頑張ります。
「頂きます」
 三女・小竜姫がお味噌汁を飲みました。
 いつも美味しいですね、と彼女は言います。
 狼・横島、下に引っ張られそうです。そういえば、ほとんどモノを食べていません。
 その時、長女・令子が味噌汁を服にかけてしまいました。
 あちゃ、と彼女は言って、服を脱ぎます。この部屋にはどうせ姉妹しか居ない(と、彼女は思っている)ため、とんでもなくイイ脱ぎっぷりです。
 当然、下着が露に――


「乳ィイ―――ッ!!!!!」


 往きましたよ狼・横島。
 死亡確定と解っていても、彼は行くのです。そう、浪漫のために。
 長女・令子、拳を振りかぶります。 
 次女・おキヌちゃん、後ろに幽波紋<スタンド>が現れました。幽霊のバッ○・カンパニーです。
 三女・小竜姫、剣を抜き放ちました。


 ――そして、狼・横島の手が光ったのです。


 彼とてただの馬鹿ではありません。筋金入りです。
 筋金入りだからこそ、どうにかして成功させたいと思っているわけなのです。
 その手の中にあったのは――[捕/縛]。
 そう、彼は勝ってしまったのです。
 何やらえっちぃ格好で縛られた三人。
 逃げる事は、不可能でした。


 ガバッ、と小竜姫は跳ね起きた。
 そして周囲を確認。
「…」
 ヒャクメがビデオを持ってこちらを向いている。
「何をやっているのですか、ヒャクメ」
「小竜姫の寝顔の録画なのね〜。横島さんに高く売れると――ごんっ!――い、痛いのねー!」
「仏罰です!!!」
 その顔は、真っ赤だった。


「そう言えばなんだけど、小竜姫はどんな夢を…?」
 びくっ。
 小竜姫の意識表層にあの夢が浮かび上がる。
 ヒャクメの力量では小竜姫の心を深くまで覗くのは難しいが、表層なら何とかなる。
 視たヒャクメは――横島に報告して、真の友情を誓い合ったとか何とか。


<おまけ>


 数年後。
 三女・小竜姫の子供が生まれました。
 その顔は――


 皆さんが妄想してください♪


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