こうして、
いじめの記憶を
文字にするなんて、
いじめを受けていた頃の僕には
到底、出来ない事だった。
少しでも
当時のいじめを
思い出したくなかった。
弱い自分を
見たくなかったんだ。
漠然とした、いじめの記憶が、
はっきりと字になって、
自分自身と対面する。
これが初めてだ。
怒りと同時に、
不思議と心地よい感じもする。
可笑しいね。
ただ、
これほどのいじめに、
よく耐えたと思う。
自分でも
褒めてあげたいぐらいに・・・
あの時いじめていた奴ら、
今どうしているだろう?
僕はもう、どうにもしない。
たとえ道ですれ違ったとしても、
どうにもしないよ
僕は勝ったから。
この勝負に勝ったから・・・・