ボーマンダがエーフィーを背中に乗せている理由……

それは、あの時……ボーマンダをの口が閉じられる一瞬の間、
十分に準備が整っていたエーフィーは、
作戦道理にテレポートを使い瞬間移動していたからだった。

ボーマンダの口が素早く閉じられると、
口の中で牙がぶつかり合う……ガチィ!……という鋭い音だけが響いた。

しかし、食べられたはずのエーフィーの姿は口の中には何処にもなく……

「くそっ エスパーか!? どこ行きやがった!? 」

エーフィーがエスパータイプのポケモンだったと思い出したボーマンダは、
悔しそうに舌打ちをして、渡りを見渡しエーフィーを探し出そうとしていた。

自分を必死に探しているボーマンダ……
その当人の背中の上で、楽しそうに微笑んでいるエーフィー……

まだ気が付かないボーマンダにエーフィーは、優しく忠告した……

「私を食べるなら、それ相応の作戦が必要かも……ですね。」
「がぁッ!貴様いつの間におれ様の背中……に、のって……」

突然……自分の後ろから話しかけられて、
思わず振り返ってしまったボーマンダの目に、エーフィーの姿が飛び込んできた。

そして、そのままエーフィーの目と目を合わせてしまい……

「……ふふっ 催眠術……」
「ううっ なんだ 眠気が……」 

全てはエーフィーの作戦通り……
ボーマンダは、完璧に術中にはまってしまった。

エーフィーの超能力の一つ『催眠術』で猛烈な眠気に襲われ……
少しずつ、ボーマンダの意識が眠りに落ちて、
遠い世界へ行ってしまおうとしていた。

……その時だった。

突然、現れた緑色の光の幕がボーマンダを覆っていくと、
急にエーフィーの催眠術の効果が薄れだした。

「これは……もしかして、神秘の光! 一体誰が……」

どこから誰が神秘の光の技を使っているのか、
力の波動をたどりその使い主を捜し出すと……

「まったく、ボーマンダの奴は食事中に居眠りなんかしやがって、
 仕方なしに俺が神秘の光を使ってやらなきゃ……」

ため息マジりで、そう呟く声と共に神秘の光を使っているポケモン……
その使い主はあのカイリューだった!

「あのままエーフィーに完全に眠らされてたぜ、感謝しろよな!」

一応、自分もエーフィーにしてやられていたせいもあって、
ボーマンダに手を貸してやったカイリュー……

そのカイリューにすっかりと忘れられているグラエナは、
今だ大きな手の中で握られたまま、逃げることも出来ずにもがいていた。

「くそ…放せ…!俺達は…餌なんかじゃない…!」

弱々しく……でも、ハッキリと抵抗の言葉は吐くグラエナを
やっと思い出したのか、カイリューが慌てて顔を向けた。

「おっと、あちらの方ばかり気になって、お前のこと忘れてたぜ。
 でもな、お前はそう思ってるかもしれないが……
 俺はお前が餌だと思うがな……本当にお前はそう思っているのか……?」

そう言って、カイリューはグラエナに顔を近づけていって……
おもむろに、グラエナの顔をペロリと一舐めした。

「キャウン…!」

ボーマンダに舐められ……今度はカイリューに舐められて……
すでにロクに叫ぶ力がないグラエナの叫び声が、小さく辺りに響いていた。

それでも、その声をしっかり聞き取ったエーフィー……

「グ、グラエナさんっ!」

思わずエーフィーの注意がボーマンダから逸れる。
それが隙となって、今度はエーフィーの身に危機が……

「う、うう……はっ! 俺は一体……何で眠たく……
 くっそ……エーフィー、お前のせいか!!!」」

神秘の光の力により完全に目覚めたボーマンダが、
再び動き出そうとしていたのだった。

「いけない、速く逃げないと!」

慌ててエーフィーは、もう一度テレポートをして逃げようとするが、
その前にボーマンダが、一瞬早く行動を起こしていた。

「じゃあ これならどうだっ!」

ボーマンダはエーフィーを背中に乗せたまま、
勢いよく空高く飛び上がっていく。

「きゃっ……!」

その急加速による慣性と風圧で。エーフィーはグラッ!とバランスを崩し、
慌ててボーマンダの背中から落ちないよう、張り付くように爪を立てた。
必死に振り落とされないようにエーフィーは、堪えることに精一杯になり、
……強く集中しなくてはいけない、超能力を使うどころではない。

ある程度まで空を駆け上がったボーマンダは、
その勢いのまま宙返りを繰り返してさらに加速していき……

「くらえっ 地球投げっ!!」

十分に遠心力を付けたボーマンダはその勢いを利用して、
器用にエーフィーを地面に向かって投げ飛ばした!

「きゃっ…… ってね……。」

猛スピードで地面に向かって落下していくエーフィーの口から、
恐怖の悲鳴がもれた瞬間……突然、可愛く笑みを浮かべて、目をつむった。

その瞬間、エーフィーの体から青い光が発し始められて、
自分に念力を使い落下の勢いを殺していき……地面に激突する寸前に制止した。

「ふう……今のは、少し危なかったわ……」

さすがに危機感を感じたのか、少し冷や汗を浮かべて安堵のため息をついた。
そのまま、自然とエーフィーの視線は、グラエナの方へと向けられていき……

「……グラエナさんっ! ダメっ!!」

目に映った光景で一瞬息をのんで……エーフィーはグラエナの名前を絶叫した。



エーフィーが目を向ける数十秒前、
グラエナの声にエーフィーが反応したあの時……

カイリューに舐められて弱々しく悲鳴をあげるグラエナは……

「……ッペッペ!! ……ボーマンダのよだれぐらいの味しかしないぜ……」

あからさまにガッカリした様子のカイリュー。
もし、ボーマンダに先に味見される前だったら……と思うと残念で仕方がなかった。

「……くそっ!」

そんなカイリューの心情など興味もないグラエナは、
今もカイリューの大きな手の中で、
疲れた体で無理をおして必死に抵抗を続けていたのだった。

しかし……それに意味があったのかというと……

「しかたないな……あいつの食いかけだからな……」

カイリューは……グラエナの抵抗に関心すら抱くことの無かった。
まるで、小さな木の実をつまみ食いする要領で、
ポィッと手をふって、グラエナを口の中に放り込んだ。

声にならない悲鳴をあげるグラエナは何の抵抗も出来ずに、
カイリューの口の中へ一直線に落ちていく。



それと同時にエーフィーは、カイリューの口に向けて、
念力を使いそれを止めようとした。

その隙をついて上から……

「お前の言うとおり工夫してやったぜ! これでどうだ、のし掛かる!!」

振ってきた怒りに燃えるボーマンダの声と
大きな足がエーフィーの小さな体に向かって降りかかる。

「しまったっ……!」

急いで上を振り向くが何の準備も出来ていない、
この一瞬の中では、エーフィーは何もすることが出来ず……


ズゥゥゥゥンッ!!!


思いっきり重力の加速が着いた、『のし掛かり』を受けて、
まともにボーマンダの大きな足がエーフィーを押しつぶした!

「きゃあぁあああああっ!!」

エーフィーの体は限界まで反り返り、
口から唾液の飛沫と……凄まじい痛みによる絶叫が飛び出してきた。



そして、2匹の捕食者達は同時にそれぞれ……


ボーマンダ方は……

「しとめたぜっ!」

足下にしっかりと押さえ込んだエーフィーを見て、
嬉しそうに笑みを浮かべた。


カイリューは方は……

グラエナが口の中に収まったことを感じて、バクッ!口を閉じようとした時、
その口の周りに一瞬だけ……
青い光が包み込もうとしていたが、すぐに消えていった。

そして、グラエナは……

「ああああっ!!」

今まで以上の悲しい……悲痛な叫び声をあげるグラエナ。

エーフィーの念力もむなしく……
カイリューの口が閉じて、グラエナはその中に閉じ込められてしまった。

「ん……やっぱり、あいつのよだれの味……」

口の中に入れたグラエナの味を、
確かめるように恐る恐る舐めてみるカイリュー……その表情がひどく歪んでいき……

「うぇ……しばらく舐めればなくなるかな?」

一瞬、もうこのまま飲み込んでしまった方が良いのではないのかと
カイリューの心によぎったが……
やっとの思いで手に入れた餌を、すぐに食べてしまうことに抵抗があった。

もう少し……グラエナの味を味わうために、
根気よく口の中で、グラエナを舐めまわし、自分の唾液と一緒にかき混ぜていく。


ジュル……ヌバァ……ベチャ……ネチャチャ……


「キャウッ…キュンッ…!」 

カイリューの口の中で、唾液と共にグラエナをかき回す……
生々しい音とグラエナ自身の喘ぎ声が、混じり合い不規則に響いてくる。

そうやって……じっくりとカイリューがグラエナの味見をしている間……

ボーマンダは苦労してやっと捕まえたエーフィーを、
今までため込んでいた恨みを、晴らすためにじっくりといたぶっていた。

「へへ、散々苦労かけさせやがって ふみつけっ!!」

ボーマンダの足下で、エーフィーが大きなダメージを受けて苦しそうに喘いでいる。
その様子を……ボーマンダは何とも言えない表情を浮かべてから、
一度、押さえつけている足を大きく振り上げて、素早く踏み下ろした!


ドズゥゥンッ!


「きゃぁぁあっっ!!」

ボーマンダが自分の足を踏み下ろした衝撃で……
エーフィーの悲鳴と共に地面が、土砂をまき散らしながら陥没した。

「どうだ? 痛いか? 
 テメーは手間かけさせたぶん、痛めつけてから呑んでやる。」

見る者全てに……恐怖を抱かせてしまうかも知れない……
それほどの凶悪な笑みを浮かべえて、苦しむエーフィーを楽しそうに見ている。

今度は、エーフィーを踏みつぶしている足を、
そのまま地面を抉るようにグリグリと動かしていき……
グリュッ……グリィッと嫌な音を立てて、エーフィーを地面に埋め込んでいった。

「ああっ! いやぁあっ! きゃふっ!!」

何度も……押しつぶされる……
何度も……地面に擦りつけられる痛みに……
何度も……エーフィーは、悲痛な悲鳴な叫び声をあげていく。
エーフィーの綺麗だった毛並みも土や砂にまみれボロボロになっていき……

おもむろにボーマンダは足を退けてエーフィーを解放した。

「あっくっ!……くぅ……はあ、はあ……」

地面に押し付けられる凄まじい圧力から解放され、
呼吸が自由になった瞬間、一心不乱に空気を貪ろうとするエーフィーだったが、
空気を吸った途端に全身に痛みが走り、再び呼吸が止まえう。
しばらく耐えるように蹲りながら、ゆっくりと慎重に呼吸を始めた。

体がすでにボロボロのエーフィーに、
容赦なくボーマンダは追撃をあたえようと後ろを向いて尻尾を振り上げ……
エーフィーめがけて全力で振り下ろした。


ズベシャアアッ!!


「っ!!……ぎゃあうううっ!!」 

地面を抉り飛ばす勢いで……
倒れ伏しているエーフィーの上にボーマンダの尻尾が叩きつけられ
エーフィーの絶叫が辺りに響き渡った。


ボーマンダがやっている行いを、顔を顰めて見ていたカイリュー。
だんだんとエスカレートしていくイジメに……

(しっかしあのボーマンダちょいとやりすぎじゃね〜か!?)

さすがにエーフィーに対して同情心がわいてきてしまった。
だが、そう思うだけで別に助けに行こうなどとは、微塵も思ってはいなかった。

そのまま、口をモゴモゴと動かしたまま、
ボーマンダを見ていると不意に……


ガリッ!!


「ギャイイインッ!!」

カイリューの口の中で牙が、
グラエナの体に刺さる鈍い音が……悲痛な悲鳴が響いてきた。

それに気が付ついたカイリューは、何の悪びれもなく……

「おっと……悪りいな噛んじまった。」

それだけで済ませてしまい、再びモゴモゴと、
口を動かし出したカイリューは……ふと、あることを思いついた。

「さてと……」

おもむろにカイリューは、自分の口の中に自分の手を突っ込むと、
手を動かしてグラエナを探し出して、優しく掴む……
そして、デロォォ……と
体中からボタボタと唾液を滴らせているグラエナを口から取り出した。

「最後に仲間を見させておいてやるよ。」

そして、グラエナの頭を掴み直して、
ボーマンダとエーフィーがいる方へと向けた。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

もすでに自分がどうなっているのかも、分からなくなってきたグラエナ……
そのグラエナが仲間という言葉に反射的に反応して、薄く目を開けようとした。
だが逸れすら許されないのか……唾液まみれで最早目も開ける事も困難になっていた。

「う…エーフィー……)…!? 

それでも、エーフィーの名前を呼びながら必死に目を開ける。
その視線の先には自分よりボロボロになっているエーフィーの姿があった。

全身……ボロボロのはずなのにエーフィーは、
それでも立ち上がろうとブルブルと体を震えさせながら力を込めた……が、

(ぅ…立てない…)

立ち上がるどころか……まったく体に力が入らず、
動くことが出来ないことに愕然とするエーフィー。

……顔を動かすのも億劫なぐらいで、
力なく軽く開いていた口から、少し唾液が垂れてきて地面に、
ポツポツと落ち小さな水たまりを作っている。

「へへ、なさけねーな さっきまでのすました態度はどうしたぁ?」

自分の足下で倒れたまま、見るも無惨なエーフィーを……
さらに容赦なく言葉で、なぶっていくボーマンダ。
エーフィーも顔だけはボーマンダに向けて、ボーマンダの顔を睨みつけながら言葉を紡ぎ出す。

「少しの油断……が……っ」

それだけ言葉を紡いだ辺りで、ぼたっ……ぼたっ……という音と共に、
エーフィーの顔に何かが……ベトッ……ヌチャッ……と粘着質な何かが、
降りかかってきて、言葉を最後まで言い切ることも出来ずに……中断させられた。

「ひゃっ…… ぅっ……臭いがっ……ごめん…なさい…」

いつも強気だったはずの……あのエーフィーが頭を下げて、
ボーマンダに自分のしたことを謝った……

そう見せかけて……伏せられたエーフィーの目には、
まだしっかりとした光が宿っていていた。
一瞬の隙も逃さないようにチャンスを狙って神経を研ぎ澄ませて……



その様子をグラエナはカイリューに捕まれたまま見ていて、
何故、エーフィーが自分だけでも逃げ出さなかったことに……

「バカ……お前の実力なら……逃げられただろ……!」

ロクに聞こえない程……かすれてしまった声で、エーフィーに向かって叫んだ。

しかし、その声はカイリューにすら届くことはなく、
手にグラエナを掴んだまま、向こうにいるボーマンダに気軽に声をかけた。

「おい……ボーマンダ、そっちもそろそろおわりそうか?」
「おう! あとは軽く味見をして 生きたまま丸呑みだな♪」

もうすぐエーフィーを食べられることで、
ボーマンダは笑みを浮かべながら、楽しそうにカイリューの質問に答えた。
とても機嫌が良さそうなので、ボーマンダの足下にいるエーフィーを
まじまじと見つめながら……カイリューはダメ元で聞いてみた。

「そっちのエーフィまだ俺味見してないんだが……させてくれないか?」

もちろん、そんな事をボーマンダが許すはずもなく。
とても嫌そうな表情を浮かべて……

「あ? 味見は俺がしてからだよ。 
 ……それとも2人でいっしょに味見してみるか?」

あっさりとカイリューの頼みを断ると……
最後に少し変な笑みを浮かべながら、冗談交じりに言い返した。

さすがのカイリューも、それには……

「一緒に・・・ってお前……無理があるだろうが!
 それに……おまぇが味見したら、お前のよだれの味しかしねぇだろうが。」

顔を引きつらせながら……
こっちもとても嫌そうに苦笑いをして、ボーマンダと会話を続けていった。

そのボーマンダとカイリューの会話のやり取りの中……
エーフィーはボーマンダの注意がそれたように感じて、最後の抵抗に出る!

「っ…!」

無理矢理、体中を襲う痛みを忘れ去り、
ボーマンダの足下から飛び退くと……
素早く超能力を発動させシュウウという音共に青い光がエーフィーを包み込み、
テレポートの準備に取りかった。

「させるかよっ! 地震っ!」

それを予期してかのようにボーマンダが、恐ろしく素早く動き出した。
逃げ出したエーフィーを、すぐには追いかけようとするのではなく。
おもむろに足を踏み上げ……地面に向けて思いっきり踏み下ろした!


ドゴオオオーン!!!


凄まじい地響きと共にボーマンダを中心として、
地面が砕けながら隆起していき、それが効果範囲にいる者……
全てを巻き込み、飲み込んでいく!

「おっと!? あぶねぇ、こっちのことも考えろ!!」

ボーマンダの起こした地震に巻き込まれる寸前……
バサッ!!と翼を広げ羽ばたいて、カイリューは空を飛び、空中に逃げ延びる。

そして、目の前に迫ってきている地面の津波を、
エーフィーは、動くことも逃げることも出来ず、恐怖を称えた目で見つめ続け……

「いやあっぁあぁぁああっ!」

テレポートの超能力が発動する……それより一瞬早く、
地震がエーフィーを巻き込込んでしまった。
土砂の波に悲鳴をあげながら流され、
最後に大きく跳ね飛ばされ、メチャクチャになった地面に落下していき……


ドサァッ……


「がっふっ!……あ、ぅ……」
「よしっ当たった♪」

地面に倒れ伏し……
ゆっくりと呼吸をしているようだが、エーフィーは動かない、動くことが出来ない。
ボーマンダは、そんなエーフィーにゆっくりと近づいていく。

それを空を飛んでいるカイリューの手の中で
『く……っ』と悲しそうに呻きながらグラエナは、
それを……どうすることも出来ずに、ただ見ていて、いつの間にか泣いていた。
でも、唾液と涙が混ざり合い……誰にも分からない。

そして、ついに……

「じゃあ、とっとと味見しちまうぜ。」

横たわるエーフィの足から顔にかけて……
ボーマンダはベロオォオーっと、ゆっくりと舌を這わせて移動させる。
その舌が通った後にデロォォォッとした粘着質の唾液が付着していき、
エーフィーをベトベトに唾液で絡めていく。

「ぁぁあっ あああっ……!!」

体を這うボーマンダの舌の感触のせいか、全身を駆けめぐる痛みのせいか、
エーフィーの口から、どちらともとれない悲鳴がもれ出してきた。

一度、簡単にエーフィーの味見を終えたボーマンダは、
その味に目の色を変えて薄く笑うと……
さらにエーフィの体をひっくり返して今度は全身を舐め回す! 


ヌチャァッ! ビチャァァッ!


「いやぁぁっ! あああっ!」
「ウメェなぁお前! やっぱこっちもらって正解だったわ」

エーフィーが叫ぶ声など気にも留めず、
少し土の味が混じっていたが……あまりにもの美味しい味に感嘆の声をあげた。
ボーマンダは、一心不乱にエーフィーの味を味わい尽くそうと、嘗め回し続けていく。

「エサになんか……しない…でっ!」

もう抵抗する力が無いはずなのに……
エーフィーは最後まで、ボーマンダに対して生意気に振る舞う。
それがとても気に入らないボーマンダは、急に味見をする気が薄れていき……

「……謝っても……もう遅せーぜ、覚悟しな!」

味見に使っていた舌を使い、そのままエーフィーの体を巻き取ると、
大きく開いた口の中に引き込んでいった。
……口の中にエーフィーの頭が入ると、アグッと優しく口を閉じて、
エーフィーの頭だけを上手く咥え込み、舌の巻き付きから解放すると、
舌を口の中にシュルシュルと引っ込めた。

「んぐっ…… ううううううっ!!」

ボーマンダの口の中で上顎に押し付けられ、
唾液まみれの柔らかな舌にエーフィーの顔が、包まれるように沈み込んでいる。
完全に口を塞がれたエーフィーが、まともに声を出すことも出来ずに唸る事しかできずにいると……
ボーマンダがアグアグと口を動かし、
顎と舌の動きでエーフィーを口の奥へと徐々に押しやっていく。

その行為に為す術もなくエーフィーは、

「いやっ……あぅっ…… 」

……ヌチャ、ネチャ……と唾液と舌に揉まれている間、
まともに呼吸も出来ずに、エーフィーは苦しそうに空気を求めて、
喘ぎ声を出しながらボーマンダの喉の奥へと引きずり込まれ……
力尽きたかのように倒れたまま、舌の根元まで運ばれて行った。

……そして、ボーマンダは慎重に舌を動かして、
最後の言葉をエーフィーに贈った。

「じゃあなっ! 楽しかったぜ!」

それからゆっくりと頭を上に上げていき……それと同時に舌が動くと、
辛うじて喉の奥へ落ちずにすんでいた、エーフィーの体が滑り始めて……

そして、ボーマンダの喉が波打つように動いた。


ゴクンっ!!


「きゃぁぁぁ……」

エーフィーの最後の悲鳴と共に……ボーマンダはエーフィーを飲み下した。
唾液まみれで滑りやすくなっている喉を、
エーフィーは止まることなく滑り落ち続けていく。

最後の仕上げにと、ボーマンダは舌を出しジュルルリと、
ご満悦な顔で唾液を啜り舌なめずりをした。

その間にもボーマンダの喉が、エーフィーの体の大きさに膨れ……


ジュルジュル……ジュルル……ジュリッ……


喉を滑り落ちる音を立てて、
エーフィーの膨らみが徐々に腹へと移動し……


ズブズブ……ズブ……ズリュ!


最後にボーマンダのお腹が小さく膨らみ……エーフィは胃袋に収まってしまった。


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