Re: 秘境に住むモノ ( No.1 ) |
- 日時: 2016/03/05 03:45
- 名前: muyumayu
- そこは昔から、立ち入ってはならないとされる秘境のダンジョン。
世にも珍しい財宝があると囁かれ、何人もの冒険者がダンジョンへ訪れ、帰った者はいないという。
そして今日も、ダンジョンの入り口に挑戦者が現れた。
丈夫そうで、しかし動きやすさに特化した鎧、頭部への攻撃を確実に受け流す兜、素早く動ける靴、金属を容易く断てる剣、魔法攻撃を防ぐ盾。いかにも、これからゆく場所に相応しい格好だった。兜で顔は見えないが、がっしりとした体つきがこの者の性別を物語る。 これから行く場所への緊張感か、彼の体は震えていた。 彼は一つ深く深呼吸をすると、ダンジョンへと足を踏み入れた。
ダンジョンの中は一本道の洞窟のような造りになっていた。ところどころに淡く光る水晶があり、秘境らしさが出ている。しかし彼にとってはそれ以上に、敵の強さに唖然としていた。 手強いというわけではない。むしろ逆で、あまりにも拍子抜けする弱さなのだ。 始めの町の外ほどではないにしても、この強さの差は何なのだろうか。もしや、最深部に強力な敵が。 彼はそう予期した。
予測は当たったようだ。 大して強くもない敵を蹴散らしながら、彼は最新部に辿り着いた。 おそらく、ここで何人もの犠牲が出たのだろう。気を引き締めなければ。 彼は歯を食いしばる。 「あれ?またお客さん?毎日毎日よく来るねぇ」 人間の言葉でそれは言い、彼の緊張感を高める。人間の言葉を話せるのはそれだけ知能が高いという事を、彼はこれまでの経験で知っていた。やがて、奥からそれは現れた。
軽い地響きを鳴らしながら踏み出された足、突き出された手、頭部、腹部、太く長い尻尾。 それは巨大な紅色をしたドラゴンだった。彼の大きさなど、ドラゴンの足にすっぽりおさまってしまうほどだ。彼は剣を構え、わけもわからぬ雄叫びを上げてドラゴンへと突き進んだ。
しかし勝負はあっさりついた。 彼の剣をドラゴンが爪先で掴み上げ、彼は空中に上げられた。落ちたら相当な高さだ。彼は剣にしがみつくのに必死だった。 「話し合いの余地ぐらい、残してほしいものね」 ドラゴンは彼の掴んでいる剣ごと顔へと近付け、そんな事を言う。そしてゆっくり足元へ下ろした。 「でも、貴方は私に敵意を向けた。そして貴方は私に負けた」 彼はぐっと歯ぎしりをする。体格差もあったが、明らかに素早さの点で彼は劣っていた。攻撃さえしなければここで死ぬような事もなかったのかもしれない。欠いていた冷静さを今になって取り戻し、深い後悔に包まれる。
「どうする?まだ戦ってみる?」 彼は首を横に振り兜を外した。さらに、剣と盾を遠くへ放った。彼はよく通る声で言い放った。 「俺の負けだ。裂くなり食うなり好きにしろ!」 「往生際がいいのね。それじゃあ、貴方は特別に、私の子供にしちゃおうかな?それとも、いつも通り食べちゃおうかな?」 「俺は…」
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Re: 秘境に住むモノ ( No.2 ) |
- 日時: 2016/03/05 03:46
- 名前: muyumayu
- 「子供に、されたい」
彼は少し頬を赤らめながらそう告げた。彼はどんな方法であれ、生きる希望に賭けていた。例え元の生活ができなくなっても、生きられるのなら、と。 「ふふっ、子供として生まれ変わったら、可愛がってあげるからね。…その前に」 彼はびくっと体を震わせた。 生まれ変わる、結局は死ぬんじゃないか。その前に何をされるのか。 彼の中に不安が立ち込める。 「生まれ変わる、というのは肉体を再構成するだけよ。痛みも苦しみもない。けれど、一度は私に敵意を向けたのだから、その罰を与えてあげなきゃ」 ドラゴンは不気味にほくそ笑みを浮かべると、彼の身に纏っていた鎧のみを爪でいとも容易く引き裂いてしまった。特に寒いわけではないが、誰かに裸に近い姿を見せるのは恥ずかしく、彼はその場にうずくまった。 「何をそんなに恥ずかしがっているんだろう…」 不思議そうにドラゴンはそう呟くと、彼を爪で傷つけないよう、慎重に手に乗せ、ダンジョンのさらに奥へ向かった。
そこは干し草の積まれた部屋だった。ドラゴンは彼を干し草の上に寝かせ、 「手で隠すのは構わないから、仰向けになって」 と命じた。逆らうと何をされるか分からないと恐れた彼は、恥ずかしさをこらえつつ仰向けになった。 「いい子いい子。それじゃあ…覚悟してね♪」 ドラゴンは彼に跨がるように足を移動させた。彼の目の前にはドラゴンの陰部が丸見えで、目を逸らそうとしたその瞬間。ドラゴンは一気に腰を下ろした。 ドラゴンの陰部にはとても甘い香りが満ちていた。それがむわっと漂い強くなり、彼に覆い被さる。彼は咄嗟に目を閉じたものの呼吸が苦しく、甘い甘い粘液を何度も飲んでしまった。ドラゴンが腰を上げた頃、既に彼は恍惚とした表情でどこかぼんやりしていた。ドラゴンは構わず再び腰を下ろす。 今度は少し力がこもっており、彼の頭部は何度も膣内に入り込んだ。その度に頬に触れる柔らかな肉の壁が心地よさを与え、また先程よりも明らかに強くなった香りに、彼は悶えていた。
「もう動けなくなってしまったみたいだね」 ドラゴンはそう言うと、また腰を下ろす。しかし今度はただ陰部を覆い被せるだけでなく、膣に引き込もうとしていた。彼はなすがまま、膣へと引き込まれていく。 やがて彼は胎内へと送られた。ドラゴンの胎内もほのかに甘い香りが漂い、なによりも肉壁の柔らかさと温もりが彼を落ち着かせた。 不意に、胎内に粘液が流れ込み、ただでさえしにくい呼吸が更に困難となった。彼は肉壁に身を寄せ、薄れゆく意識の中で生まれ変わった後の事を考えていた。 一方、ドラゴンは下腹部を撫でながら、子守唄を唄っていた。我が子の誕生の為に。
ドラゴンの住むダンジョンは、もうどこにもなかった。
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