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竜珠の在処【グロ】
日時: 2013/01/01 05:05
名前: 長引

裏ではお初の長引です^ ^
今回はグロに挑戦。表では描写できないようなものを存分に書きつくしたいと思いますww
タイトルはもしかしたら変わるかも…(汗

とりあえず前置きで色々話しても、この時点でgdgdになってしまうので、早速始めちゃいます^ ^
メンテ

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Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.1 )
日時: 2013/01/01 05:07
名前: 長引



バンッ

適当に銃から放たれた一発は、相手の目玉を撃ち抜いていた。
目玉からドロッとした白濁の液体が流れだす。
相手が呻きよろめきながら眼を押さえて怯んだ隙に、その巨大な躯体に近付いて余っている銃弾を全て撃ち込んでいく。
その躯体からはプシャァという音と共に、紅い鮮血を周りに撒き散らしていく。
それは滝のように降り注ぎ、少し熱を帯びた赤い液体は自分の体にも大量にかかり、自分の視界を紅く染めていった。
竜の血に塗れ、自分の体は恐怖に震えていた、と同時に、歓喜に震え上がってもいた。
まともに立っていられずに、その場に四つん這いになる。

「竜珠は…」

そう、自分が探し求めていたものは「竜珠」と言われている、竜が一匹ごとに持っていると言われている珠である。
竜珠には竜の持つ生命力が凝縮されており、それを持つと色々な力を身に宿すことができる、という伝説がある。
世界に生息する数十匹の竜に多くの人が挑んだが、その「竜珠」を手に入れた人は居ない。
それは、「竜珠」の隠し場所が分からない、という理由もあるようだが…

そう、俺が、竜珠を初めて手にする人間…!

そう思うと、立っていられる筈が無かった。

住処は目の前の洞窟、俺はそこから出てきた桃色の雌竜を狙って撃ったのだ。
もちろん、雌竜の方が躯体を覆う鱗が柔らかいため、銃で撃ちぬくことは可能だが、至近距離でないとまだまだ威力が足りない状況だ。
雄竜は雌竜より鱗が堅く、現在の技術で打ち破る方法は無いらしい。

「取りあえず、中に入ろう…」

と、体を起こした、その時、辺りに竜の気配を感じ、慌ててカサカサと音を立てて草陰に隠れる。

「な…っ!」

そいつは、空からやって来た。
そして血まみれの雌竜に勢いよく抱きついた。

「グルゥゥ…誰が…誰…」

怒りに震える蒼き雄竜からは、自分の体の奥底から恐怖で埋め尽くすような、そんなオーラが感じられた。
すると、その雄竜は自分の方をキッと睨みつけた。

その途端に踵を返し、もう訳も分からず逃げた。
竜の血が乾いて服が自分の体とくっついて気持ち悪くとも、とにかく走った。
「待て!」と竜が言ったが、待つ訳が無い。

後ろを振り返ってはいけない、振り返ったら負けだ、

そう思い続けて、足が勝手に全力で地面を後ろに蹴っていた。
竜珠よりも命の方が大事である。

―――また挑めばいい。竜珠を手に入れるまで…


それから数分して、町が見えてきた。
後ろを振り返っても、怒りのオーラを発した竜は見当たらなかった。
心臓に手を当て、前傾姿勢を取って息を整える。

「はぁ、はぁ、…なんとか、辿り、着いた…」

血に塗れた人間は、血腥い臭いを辺りに漂わせながら、町の入り口である鉄でできた門をくぐっていった。




雄竜は、雌竜の竜珠を手に取った。

「…許せぬ…あいつだけは…」

もう動かない、冷たくなった紅き雌竜を、雄竜は一晩中抱き続けていた。



=============
最初はこんな感じかな(^_^;)
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.2 )
日時: 2013/01/05 02:02
名前: 長引


それから一週間後、俺はまた「竜珠ハント」に出かけることにした。
今度は、竜の居ない隙を狙って洞窟に入り、竜珠を捜すことにした。
竜珠は竜の住処の中にあるに違いない。
雌竜が持っていなかったのは、住処の中にあるからだろう、と踏んでいた。



例の場所に来た。
冷たい北風に乗って、ひどく血腥さが漂ってくる。
当たり前と言えば当たり前か。


今日で、今日でやっと、竜珠の力を…

洞窟の中でスーッスーッと大きな呼吸音が聞こえる。寝ているのだろうか…
取りあえず、近くの草陰に隠れて出てくるのを待つことにした。


それから数時間が経つ。
まだ竜は中から出てこない。


と、その時、


ドス…ドス…

地面と空気がピリピリと振動する。

…!

俺は音を立てずに銃を構え、こっそりと気付かれずに竜を観察する。

その竜は、堅そうな濃い蒼色の鱗を身に纏い、長い尻尾を引きずりながら二足歩行で歩いてきた。
どこかの世界では「西洋竜」と言われるらしいが、こちらの世界ではそのようなくどい言い回しはしない。
竜は一種類しか生息しておらず、食物連鎖の最上位に立つ彼らはその連鎖に則っているためか個体数は少なく、この世界には数十匹しかいないという調査結果がある。
竜は住処であろう洞窟から出てくると、軽く背伸びをして「フワアァ〜〜」と声を出しながら欠伸をした。
…案外、人間っぽい所があるものだ。

それから竜はキョロキョロと周りを見回している。
黄色い眼がギロリと周囲を睨みつけており、あの桃色の竜の事もあって、かなり警戒しているようだ。
何を捜しているのか、と思っていると、唐突に竜は翼をバタバタと動かし始めた。
少しぎこちない様子で、何だか可愛らしくも思えた。

よし、早くどこか遠くに飛んで行け…

心の中でそう願いながら、竜が翼を動かす様子見ていると、竜の体がふわっと浮いた。
そのまま音も無くその場に留まっていると、不意にビュンッと空へと飛び立った。
俺は音を立てずに遠くへ飛んでいく竜の姿を見ていた。
優雅に飛んでいるその姿は、俺に向けたあの時の怒りの姿とはまるで違っていた。

ふぅ、と大きく息を吐くと、俺はゆっくりと洞窟へと歩みを進める。
入り口はあの竜が余裕で通れるほどの大きさ、高さは10m程あるだろう。
竜は山に大きな穴をあけて、そこに住んでいるというのを聞いたことがある。この穴も多分あの竜が造ったものだろう。
この穴の巨大さに驚きつつ、奥へと進んでいく。

「あっ…」

それは唐突に現れた。
目線の先には桃色に輝く水晶のような美しい球体があった。
小さな砂の山の上に乗っかっている。
俺はいつの間にか、まるでその美しさに吸い込まれるように歩いていた。

これで、俺は…!!

心臓ははち切れそうなぐらい強く脈打ち、冬なのに額からは一滴の汗が垂れていた。
高鳴る鼓動は洞窟中に響き渡り、それが一層俺の心をかき乱し、そして陶酔、意識は朦朧としていく。

と、砂の山の目の前まで来たとき、尋常でない悪寒に襲われた。
原因に勘付きハッと息を呑む。突然現実にぐいと引きずり込まれたような圧迫があった。
まさか…そうであって欲しくないと願いながらさっと後ろを振り返った。

「グルルゥ…」

残念だが、その勘は当たっていた。
蒼い竜は唸りながら、俺の方へと確実に近づいて来る。

その雄竜の威嚇に思わず「ひぃ…」と小さく声を上げており、体はわなわなと震えているようだった。
自分の体は自分の体でないような…、とにかく頭の中が色々騒ぎ出して狂っていた。



=======================
なかなか難しいwもういいかなww(まだ捕食&グロまで行ってねぇよwww
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.3 )
日時: 2013/01/12 02:41
名前: 長引

「グルルゥ…」

蒼い竜は唸りながら、俺の方へと確実に近づいて来る。
案外洞窟の奥行きはなく、奥に居る俺の所にも十分陽の光は入ってくる。
そう、光があるので、憤怒した竜の姿が見たくなくても見えてしまう。


「貴様が我が恋人を殺したのだな?」

「り…竜珠を…」

竜珠は既に後ろにあるのを忘れていた。

「愚か者!…貴様には罰を受けてもらわぬとな!」

グルァァァッ!!!

その咆哮は俺に一瞬の隙を与えてしまっていた。
気付いた時には既に俺の体は奴の尻尾に何周も巻きつけられていたのだ。
足から肩までみっちりとその肉厚な尻尾が絶え間無く絡み付いていた。
寒い冬にはいい感じの温かさだが、今は悠長に感想を言っている暇はない。
とりあえず足掻こうとしたが、それさえ許さずに尻尾はギュウギュウと俺の体を締め付ける。


「ククッ どうだ、苦しいかっ!」

「うぁ…っ……」

締め付けられる苦しみのあまり、小さく呻き声が漏れる。
ちらと見ると、復讐心に燃える竜の眼は妖しく黄色に輝いていた。

暫く竜は俺の苦しむ姿を愉しそうに見ていたが、飽きたのだろうか、少し締め付けが弱くなった。
思わず肩を上げ下げしながらゼーゼーと息をする。
クククッと竜の嗤う声が聞こえるも、あの眼を見ることはしなかった。

覚悟を決めて俺は竜の顔を見ると、命乞いをすることにした。

「ゆ、許してくれ!」

「我が恋人を殺した罪は…重いぞ。命に代えて償わせる。」

「お願いだ!頼むっ!」

「五月蝿い!黙れ、あの時アスナを助けようとしなかった愚か者は死ぬ運命なのだ!!」


今更あの時の「待て」が思い出された。
確かに「待て」と言ったが追いかけてくる気配は無かった。
なら何故待てと言ったのだろうか、

…それは恋人、もといアスナの手当てを頼もうとしたからだったのか

なら…あの時に引き返しておけば、命だけは助かったのかもしれない。


「今更だがな。」

「なっ…!」

こいつ、心を読めるのか…
唐突に言われたので視線があちこちに移動する。
端から見れば目が泳いでいるように見えるだろう、全くその通りだ。

「昔は人と話し相手になってやったりしていたのだがな…それは、もう昔の話だっ!」

竜はそう言い終わった直後、俺の体は先程よりも強い苦しみを襲う。
それは痛みへと変わり、体の至る所からメキメキと限界の音が聞こえる。
何だろうか、恋した相手を殺した俺への恨みだけが、このように復讐させているのではない気がする。
と思ったが、逃げだせもしない俺が考えることでは無いのも重々承知していた。
多分、この痛みから逃げようと別の事を考えているせいだと思った。
人は自分の身に危険が迫ると、現実逃避をするようだ。が、そのお陰で少しは痛みが楽なような気がする。
が、痛いのは変わらない。
…俺はいったい何を考えているのだろうか…抜け出す方法を……

「抜け出そうと考えても無駄だ。」

竜はそう言うと最後にグッと力を込めて骨がぎりぎり折れない程度に俺を締め上げると、尻尾の力を少し緩ませたため、俺は深呼吸できる余裕ができた。
とりあえず大きく息を吸って吐いた。
もう竜を睨む気力すら無く、ただ項垂れていた。

「もう絶望したのか?情けない…このような奴にアスナは殺されたというのか…」

「わ、悪かったなぁ!ただ竜珠を素直に渡してくれれば良かったんだっ!そうすりゃこんな事にはならなかったんだ!!」

もうヤケクソだった。
俺はどう足掻いたって、屠竜の罪から逃れることは出来ないと悟っているつもりだ。
もう長くない命なら、それを捨てる前に少しはガツンと言ってやりたかった。


「貴様は竜珠の在処を知っているか?」


=======================
更新遅くてすいません(^ ^;;) これでも頑張ってるんですよ(←自分で言うなwww)
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.4 )
日時: 2013/01/19 02:37
名前: 長引




「貴様は竜珠の在処を知っているか?」

竜は俺の目をじっと見つめてきた。

「こ、これだろ?」

と、洞窟の奥にある桃色の珠を指差した。
あれに違いない、と思っていた。

「ククッ あれは我らの卵だ。」

「…え……」

「竜珠など、元から無いのだ。ただの作り話に過ぎぬ。」

「そ…そんな…」

「貴様は、人間によって作られた戯言に振り回されただけの人間だ。そして、こうして貴様は罪を犯し、その罰を受けるのだ。」

頭が真っ白になった。
じゃあこれまでの苦労は何だったんだよ!!
こんなバカな事考えなければ、俺は早死にすることは無かったんだ。

「そ…そんなの嘘だ!!!」

「何とも哀れな人間だ…ククッ 絶望に満ちたその顔、我の好物だ。」

竜はそう言いながら、指を顎に当ててぐいと俺の顔を竜の顔に近付け、俺の絶望した様子を愉しげに眺めている。
そして竜は何も言わずに、ジュルリと音を出しながら大きく俺に見せつけるように舌なめずりをして、そのままその赤黒い舌を俺の頬へと押し当てた。
ベチョッという音がして、頬にネバネバとした気持ちの悪い感触が伝わる。汚らわしい。
頬に付いたネバネバした唾液を手で取ろうとするが、逆に自分の手まで唾液が絡み付き、結局は被害を広げただけであった。
それに、この唾液はかなり臭う。獣臭く血腥く鼻をつき吐き気のする異臭。

「貴様、なかなか旨いな。絶望も相まっていい味だ。」

「…」

「何だ?折角褒めてやっているのに、少しは喜んだらどうなのだ? ククッ」

「だ、誰がこんなことで…」

既に抜け出す気力は無く、言い返すも途中で途切れてしまう。
闇夜の中、必死に月明かりを求めて頭の中で足掻くような。
傍から見れば悪足掻きにしか見えないが、俺としては真剣だった。
ただ、いくら考えても此処から抜け出す方法など、無い。

「まぁよい。では、今からお前を処刑する。お前は死刑だ。
ククッ 骨の髄まで甚振ってやる…」

少し竜の方も怒りがピークからは落ち着いたのか、ほんの僅か眼に余裕が感じられる。
が、怒っているのには違いない。
それに、俺を虐めるのを今か今かと待ちわびているようでもあった。

=======================
み、短い?気にするなっ(オイッwww
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.5 )
日時: 2013/01/27 14:22
名前: 長引






「先ずは何をしようか…ククッ」

顔をグイと近づけて俺の顔をじっと見る。
竜が何を考えているのか分からないまま、俺は恐怖に支配されて怯えている。
ガクガクと音を鳴らしながら体中を震わせて何とか恐怖と悪臭に耐えているのも、いつかは限界が来るだろう。

「そうだ、逃げられぬように足を折っておかなければな。」

唐突に竜が、顔をニヤリとさせながらそう言った。
こんな状況で逃げようとは思わない、というより、逃げられる筈が無い。

「ななな、何を言っててんだあっ!」

口をまともに動かせずにどもってしまったが、そんなのどうでもいい。
足を折る、という言葉の恐怖に俺は身震いすることさえ許されなかった。

「ククッ 心配せずともたっぷりと時間をかけて殺してやる。」

身体が思うように動かない。喉ですら声を出す気を失っている。
足をバタつかせるも、上手く動かせずにいた。
何も考えられなかったし、足の方を見たくなかったし、こんな事になるのならば…

竜の顔は確実に近づいて来る。
ゆっくりと、狂気じみた笑顔を見せて…

堪えきれずに目を閉じたその時、俺の右足が生温かい空気に包まれる。
そうして右太股の辺りに湿った堅い何かが当たっていた。
足をバタつかせようとするも、自ら怪我をしに行くようなものだ。
恐怖と悔しさが、目の前にはだかったその時、

バキグシャッ

「アアアアァァァァッッッッ!!!!」

あらん限りの叫び声をあげた。

痛い!
いや、そんな淡々と3文字で表せるような痛さではない!
両腕と片足でじたばたと激しく動かしたが、そんなもので痛みが収まる気配はなかった。

目の前に食いちぎられた脚が見えた。竜はちょうど切断された脚を歯で押さえていた。
赤い血に染められたその切り口は、切れた筋肉の集まりと、その中心部のギザギザに折りとられた白い骨…
それを見た途端に強い吐き気に襲われながら、全身から血の気がサァーッと引いていった気がした。

しかし、それだけではない。
俺の目の前で、俺の足をその鋭い牙で噛み砕いたのだ。
バキッゴキッと、硬い骨が砕け散る音を出させながら、真っ白の鋭い牙が俺の血で染まっていく。

「や…止めてくれ…!」

自分の体の一部が壊される、それは俺にとてつもない不安と恐怖を心の奥底から引きずり出させているような感覚になって、思わずそう叫んだ。
しかし、竜からの返答は無かった。

骨もすっかり粉砕されて肉と混ざり合ってしまうと、今度はグチャァグチャァと、肉と骨と竜の唾液が混ざり合ったものを、わざと口の中で弄る音を大きくして、そしてわざと俺に見せつけるように舌で肉塊を押し付けたりしてミンチ状にしていく。もう原形など留めていなかった。
俺は特に何もすること…もとい、できることも無く、こんな光景を見る他に詮方ない。

「ゆ、許してくれ…俺は心から反省しているんだ…」

足をグチャグチャにされる光景を、黙って見ていられなかった。
痛みがなかなか引かない中、俺はなんとか必死に喉を動かして、その言葉を口にした。

「反省してももう遅い!アスナは戻ってこぬ!!」

竜は叫んだ、吼えた。
口内にあった肉片が俺の体にぶつかってきた。
酷く臭う唾液と、自らの血の臭い、鋭い刺激臭が俺の鼻を容赦なく突き刺し、嘔吐物が口まで昇ってきそうだった。
普段の俺が聞いたら悲痛の声であることは容易にわかるはずだろう。しかし、今の俺にはそれを悠長に聞いている余裕など、どこにも持て余していなかった。

「あ、謝っているだろ!せめて命だけは助けてくれ!」

とにかく自分の命は一番愛しいものだった。
ただ、それを言うのが逆効果になると思う前に声は出てしまっていた。

「黙れ!!!言ったはずだ。我は貴様を処刑すると。誰が何を言おうと…!」

竜はそう言った後、上を向いた。
そして、

ゴクリッ!

そう、俺の一部を飲み込んだのだ。
喉の膨らみを見れば分かる。鱗の皮膚を押しのけて飲み込まれていく様子が嫌でも見えてしまう。
ゆっくりと、ゆっくりと、俺に見せつけるように、下へと…
次はお前の体の番だ、待っているぞ、と聞こえた気がした。

俺の心は既にズタボロだった。が、生きることの貪欲さを失う訳にはいかない。
そう考えていたとき、目の前に、赤い景色が広がった。
ねばっとした液体が至る所で粘つき、それらが赤い景色に絡み合ってグジュグジュと厭な音を鳴らしている。
白く鋭く硬いモノの隙間に、先程の肉片が挟まっているのが見えた。

「ひぃ…!」

それは、見たくもない巨大な竜の口内であった。
息を吸いながらか細い悲鳴を上げる。こんな声、竜の耳に届かないだろう。
相変わらず、竜は俺を睨みつけていた。
その睨みにはすっかり慣れてしまったようだ、と言っても、見なければそれでいいという単純な話だった。
が、足だけはズキンズキンと激しく波打つような痛みに襲われていて、そう簡単に慣れさせはしなかった。

「ククッ まだ処刑は始まったばかりだ。もう降参か?」

「あ…ああ…あぁ、こここ降参する!助けてくれ!!」

頭も上手く働いていないようだ。理解するのに数秒かかった。
とにかく生きたい、その思いで頭の中は埋め尽くされていたのだ。

「ククッ 聞いてみただけだ。降参なんかさせるものか。」

その竜の冷たい言葉に、心がまた抉られた。
ただ、藁をも縋る思いで生へと繋げたい、その気持ちは絶対に折らないと改めて決意し、竜の方を睨んでやった。

「何だその目は? 我に抗おうというのか? ククッ 無駄だ。」

「無駄とはなんだ!奇跡だって起こる!」

「ククッ この状況下でどのような奇跡が起こるのだ?あ?」

軽く侮蔑の混じった返答だった。これ以上何をしても、竜も俺も、動じることは無いだろう。
ただ、真っ赤な口の中を見ると背筋がピンと張りつめる、それはまさしく恐怖からであった。
脳内に先程の肉片の欠片がよぎった。

「貴様を絶望の奥底まで突き落す。」

竜はそう淡々と呟いた。


=======================
とりあえずグロらしきものを入れてみたw
うーん…全開じゃないなwwもっと思い切ったグロを入れたい…!www
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.6 )
日時: 2013/02/04 18:00
名前: 長引





「貴様を絶望の奥底まで突き落す。」

そう聞こえた途端、俺は空中に浮いていた。
いや、浮いていたというよりは投げられたと言った方が正しいか。
外の穏やかな景色から血のように真っ赤な…
そして、蒸し暑く異臭のする空間に閉じ込められた。
竜の口の中だとは思いたくもない、考えたくもない。
だが、いまだ続く足の痛みがこの牙で…と思うと、そんな思考を無理矢理引きずり出している。
グジュグジュと嫌らしい音を立てながら、舌の先が既に無くなった右足に迫ってくる。

「うぅぁ…」

唾液が傷口に染みる。
とてつもなく痛い。
そこから血がダラダラと流れていて、それは唾液に絡まり、そして薄い赤色の液体になる。
これだけ血が出ているのに、意識はいつも通り変わらないのが不思議に思えた。

「我が魔法をかけた。お前は心臓を破壊されない限り意識は遠のかない。」

「ま、…

魔法だと!?
そんなものこの世界では想像上の物だったはずだ。
頭が痛い、もう何も考えられない。あまりにも痛い、今すぐにでも楽になりたい。
それをなんとか、歯を食いしばって耐えていた。

「ククッ まだ始まったばかりだぞ?」

すると、俺の体をぬめぬめした舌がぴったりと巻きついた。
ネトネトした唾液の感触が気持ち悪く、同時に肉厚な舌も気持ちの良いものではなかった。
いや、何だかおかしい、そう言い切ってしまうと違うような気がした。
…俺は何を考えているんだ。訳が分からないよ。
すると、舌がニュルニュルと動き出し、何事かと思っているうちにみっちりと舌に隙間なく巻き付けられ、息が苦しくなる。

「ウァッ…」

息ができない!
空気を求めようと、体をじたばたと動かしたり、手で肉厚な舌をボコボコと殴ったりして必死にもがいた。
だが、たかが人間の抵抗、舌は一向に力を緩めることなく、今度はさらにきつく締めだした。
唾液のぬめりで抵抗は少なくなるだろうと踏んだ俺が間違いだったのだ。
何も考えずに負けじと体を動かした。もう痛みなんてどうでもいい、とにかく空気を求めてはちゃめちゃに動き回った。
そして動き回る度に締め付けられる強さはますます強くなるばかりだった。

それよりも締め付ける力は強く、もう抵抗すら許されない。
少しずつ意識は薄れていく。

とその時、舌の力がふいに抜けた。
一瞬では分からなかったが、体が重力に従って下へ落ちていることに気付いた時、大きく息を吸った。

「ゲホッゲホッ」

あまりに血腥い異臭に咽た。しかし空気はこれだけしかない。
外の空気を吸おうにも、口はがっちりと閉じられ、牙は外に出させまいと脅しをかけていた。
我慢して口から息を吸った。臭いは幾分ましにはなったが、臭いのには変わり無かった。
足の痛みはいまだに続いていたが、それよりも苦しかった。

それから舌は俺の体を拾い上げ、幾度となく締め付けられた。
そうして、意識を失いかける直前でパッと離される。
もう何回されたか分からない。
早く殺してくれ、その願いだけが頭の中で騒いでいた。

それから数十分後、舌の上に寝そべって口で息をしていると口がゆっくりと開かれていく。
新鮮な空気が入ってくる。俺は思わず、足は使えないので手を使って舌の上を歩いていき、牙のすぐ近くに行って息を吸い込んだ。
それは新鮮な、外界の冷たい空気だった。

と、呼吸に気を取られているうちに、体を支えていた手が滑って鋭い牙に腹を打ちつけてしまった。
恐る恐る腹の方を見ると、そこに白い牙が刺さっていて、その周りに紅い斑点が飛び散っていた。

「馬鹿だな。自ら傷つけに行くとはな。」

そんなあざ笑う声が聞こえたかと思うと、今度は上の牙がゆっくりとこちらに向かって降りてきた。

「ひ…ひぃ!や、止めろ!」

この竜は俺を噛む気だ。
先程まで早く殺してくれと思っていたものの、いざ死を目の前にすると生きたいと思ってしまう。
気付けば、腹に刺さった牙を手で抜いていた。そして上から襲ってくる避けようとしたその時、

「アァ、ァァ〜、ァ〜!!!」

突如として牙の降りる速さが速くなり、肩に牙が刺さってしまった。それは堅い骨を貫通して、鎖骨の上に牙先が出ていた。

骨が折れて出血している中、俺は痛みにのたうち回りたかったが、この刺さった牙をどうにかしなければならない。
それは諦め、喉がかれるまで声を出した。痛みに声は途切れ途切れになり、痛みは収まる気配など無かった。
するとなんと、牙がぐいと動き出した。右へ左へと動くそれは、瞬く間に傷口を広げていた。

「うがぁぁ…」

声に力がこもらない。ずきずきと来る痛みに声を出すことが出来なくなってくる。

暫くすると、牙はずぼっと抜かれた。
恐る恐る見ると、鎖骨の上から奥の喉への入り口が見えた。
そこには断ち切られた筋と血管と、粉砕された骨の破片がちらほら見えた。
赤に白、めでたい色の組み合わせだ。皮肉られている気がした。

「あぁ…ぁ…」

巨大な敵に蹂躙され、何も出来ないもどかしさ、悔しさ、憎しみ…。

そんな感情が、ぽっかり開いている穴から抜け出ていくような気がした。
そんな中、あいつは追い打ちをかけるように、俺の体の至る所に牙で傷を付けていった。
今度は貫通しなかったものの、傷口は体の隅から隅までつけられていき、体は鮮血で彩られていった。

満身創痍の俺を、舌はベロリと舐めた。

「うあぁ…」

唾液が傷口に染みて痛い。
思わず体をくねらせるが、その動作によって唾液がさらに全身にまみれる。

「アアァァ…!」

脚を切断されたとき、牙が体を貫通したときとは違う、ひりひりとした痛み。全身やけどよりも酷いだろう。
そんな痛みに喚く俺をクククとあざ笑いながら、

「では、飲み込むとするか。」

===========
鬼畜ドラゴン萌え〜☆ww
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.7 )
日時: 2013/02/23 15:57
名前: 長引

「では飲み込むとするか。」

その声を聞いて思った。
もう俺には生きる希望など無い。
絶望は抵抗する気力を捻じ伏せた。

「どうした、先程までの威勢は何処へ行ったのだ?」

「うぅ…」

今にも泣きだしそうになっている。
俺はもう嫌だった。このまま死にたい、逃げられないのなら。なら死ねばいい、でも嫌だ。
あぁ、俺がこんな馬鹿げたことを考えなかったら今は幸せな暮らしが出来ているのか…
そうは思えなかった。
地上げ屋に追われたり、執拗なるいじめを受けていたりしたあの苦しい日常から一気に抜け出そうと考えたまで。俺の生活が普通の、一般的なものになる様子を思い浮かべることは到底出来なかった。

「抵抗せぬと落ちちまうぞ?」

嫌だ、諦めろ、
そんな極端な考えが頭の中を忙しなく飛び回っている。
落ち着け、そんなことを呟いたって、何も変わりやしなかった。
そう考えているうちに、舌にしがみついていた腕の力がふいに抜けた。

「あっ…」

それは、あっという間であった。
どんどん外界から離れていくかと思えば、突然体全体をゲル状の何かに覆われたような感触になり、それらが俺の体にしつこく纏わりついて、俺の体が吸収されているような感覚に陥る。気分の悪さはねっとりとしたまとわりつく粘液が助長していた。

光が少しずつ薄れていく。どんどん黒色が目に襲い掛かってくる。
手を伸ばしてその肉にしがみつこうとするが、ぬちゃっという音と共にその手は剥され、手にぬめりだけを残して体はズブズブと呑み込まれて、…その行く先は考えたくない。考えた所で、これからそれを、身をもって体感しなければならない事には違いない。

それから足が何か硬い…と言っても、石のように固いわけではない、何か筋肉質っぽい芯のある柔らかさと言うものか、そんな何かに当たった。
確認しようにも既に光はここまで届いておらず、ろくに勉強もしていなかった俺はこれが何なのか分からなかった。

「まだ胃に入るのは早い。」

そう震えた。聞こえた、というよりバイブのような低い震えが、この喉の肉を伝って体全体を振動させるといった具合であったのだ。
身体がビリビリとその震えの延長線上を彷徨っていた時、ふいに足の方からグイグイと肉が俺の体を押し上げてきた。更に気持ちの悪い粘液が顔に何重にもへばりついて、重力に逆らって上っていく。鼻と口で息をするのも一苦労の中、いつ嘔吐するか分からないような気分だった。
もう嫌だ。涙でも流したい気分だ。だが、涙を流したところでそれはこの粘つく気持ちの悪い液体と混ざって、俺の涙はどこに消えていくのやら。そんなもの、無駄だ。

それから、口の中まで戻された。
これで終わる筈が無い、そう思いながらも、心の何処かでは希望を持っていたのかもしれない。

「ククッ」

また嗤い声、そうして俺の体はまた恐怖のどん底へと突き落としにかかる。

「これで終わりだと思ったら大間違いだ。」

「あぁ…ぁ……」

止めろ、という言葉すら既に出なくなっていた。
必死に手で舌を掴もうとするが、それもツルッと滑り、俺の体はまた喉肉に呑み込まれていく。

ングッ…

俺はまた喉肉による責め苦に支配される。もう嫌だ、こんなこと…

ズリュ…ング…

繰り返し繰り返し、俺は食道を上がったり下がったり、揉みくちゃにされた。


…あれ?気持ちいいの?

分からない、ただ、今まで感じなかった温もりがふっと心の中に入ってきた。
ヌチヌチと言わせて俺の体を覆い尽くすこの肉は、俺にマッサージをしてくれているのか。

可笑しい。

訳が分からない。この竜は俺の感覚まで支配したというのか。
また俺の体は行き止まりまで来ると、上へ上へと上がっていく。

苦しい、気持ち悪い、でも、気持ちいい、…

「うぁぁぁぁっっ!」

頭が破裂しそうだ。叫び声を出さずにはいられなかった。

「止めろ、止めろ、止めてくれ!!」

もう何も考えたくない。全てを拒絶したい。
からだを捏ね繰り回して、もがいた。
だが喉肉はその一つ一つの抵抗を容易く受け止めていた。

「ククッ とうとう頭まで狂ってしまったか。」

そんな震え、もとい声を拒絶したい。でもできない。
分からない、何だって俺はこんな事を…

ゴクリッ

と俺はまたあの行き止まり…ではなかった。
そこはぽっかりと穴が開いていて、奥は光も無い闇、酸っぱくて腥い臭いがただよう空間、
胃。
嫌だ、必死に喉肉を掴もうとしたが、長時間に渡る責めにより力が入らない。
そして、…

「や、止めろ!!」


ドチャッ

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随分ほったらかしてました(汗
そして主人公が訳分からんことに…ww
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.8 )
日時: 2013/03/09 00:33
名前: 長引




ドチャッ

「ウアァァッ!」

漸くぼやけてきていた体全身の痛みが、一気に襲い掛かってきた。
奴らは俺の体を激しく鞭打ち、袋叩きにして打ちのめす。
胃液が俺の傷を刺激し、更に体全体を侵食しているのだ。
止めろ、こんな事をされる為に来たんじゃない、俺はあの苦痛で仕方のない状況から這い上がるために…

くそぅ!止めろ!!
俺はこんなもの、跳ね除けてみせる!

俺は必死でもがいた。
痛みなんか、何のこれしき…、とりあえず俺は生き延びるんだ!


…明るい未来のある現実を見たかった。
しかし、俺の目に映ったのは既にふやけた手であった。
輪郭がぼやけて見える。
目のせい、気のせいか、苦笑しつつもう一方の手を合わせてみた。
ぬちゃっとした何か、おぞましい、自分の物ではないような感触に悪寒がした。

「うわっ!!」

突如体が宙に浮いた。胃がグワングワンと揺れだしたのだ。
上下に揺れ、胃液と一緒にバシャンバシャンと胃壁に体を打ちつけられる。
要は俺の体に胃液を絡めている、ということになるのか、その痛さはもう痛みを通り越えたその刺激が肌を何事も無く通り過ぎて、内臓に到達しているようだった。

「あぐぁっ、うぐぁっ、あがっっ、うあっっ、」

それはひたすら続いた。
宙に浮く浮遊感に吐気を催させて気持ちが悪い。
その上に止め処無く突き刺す痛みを超越した何かは、俺の希望をグサリ、グサリ、と確実に突き刺して、崩させていった。
早くここから出してくれ、この苦痛から解放して、そう願うばかりであった。
だからもう体の皮膚が溶けてしまった事などもうどうでも良かった。早く、丸見えになった筋肉の筋一本一本にかかる胃液を止めてくれ!もう痛いのは、苦しいのは嫌なんだよ!

「もうそろそろ、だな」

ぼやぁとそう聞こえた。耳もはっきりしない。目もぼやけて見えなくなっているだろう、暗闇の中だがそんな気がするのは何故か分かる。
だが、もうどうでも良かった。
元々抗おうなんてことが間違っていた。素直に謝っていれば助かっていたのかもしれない。
そう考えると、目には胃液と混じった涙が溢れてきた。

ようやく、こんな形だけど楽になれるんだな。

そう心によぎった時、ぐにゅんぐにゅんと俺の体を胃壁が優しく包み込んでくれた。
何事かと心のどこかで思っていると、そのままぐいぐいと上へ押し上げてくれる。

そうか、吐き出してくれるのか。

ぬめぬめした、と言っても今はそんな感覚も慣れてしまったし、感じても意味がないが、そんな食道を俺は重力に逆らって昇っていった。その間も声も無く、すすり上げることもせずに涙を流していた。
涙はもう何が何だか分からない体液と一体となっている。

歓喜の涙か、後悔の涙か、

どちらにせよ助かる、こんな姿だけど大丈夫かな。
なんてことを考えていると、口の中、舌の上ににポンと乗せられた。
漸く戻ってきたあの時のあの場所、ここから出られる。

そう思った途端に口が開いた。あぁ久しぶりの外界だ。
少しひんやりとした風が、俺の体の根幹を撫でていく。
寒い。だが、それは幸せな事だった。
希望が満ち溢れてきた。
竜は地面すれすれのところで口を開いているようだった、案外、親切な所があるのかもしれない。

「出ても良いぞ」

竜は優しく声をかけてくれた。あぁ、心の底に暖かい何かが滔々と湧いてくる。
俺は声にならない声を張り上げた。ただただ嬉しいばかりであった。
そのまま腕らしきものを使って一心不乱に“外へ外へ”と何かに憑りつかれたかのように呟きながら、希望の世界を目指した。

「はぁ、はぁ、」

時間はかなりかかったが、ようやく手前まで辿り着いた。
そうして俺が牙に手をかけて、そのすぐ目の前に広がる地面に飛び降り…





「誰がお前を生かすと言った。」





飛び降りられなかった。
手で行く先を塞がれた。

「え…」

どういうこと…
牙の上にでろんと俯せに力なく垂れずには居られなかった。

頭はすっからかんの真っ白になっていた。
さっきまでの温かみは何だったのか?心の底に溜まった温もりは虚構なのか?
そんな混ぜこぜの感情に振り回されている中、追い打ちをかけるように竜はこう言った。

「ここまで戻したのは、最後にお前を噛み砕くためだ。」

竜は先ほどまでの温かみからは両極端な、絶対零度よりも冷たい声でそう言った。
もうパニックになった。
あれは心理作戦だったのか、持ち上げて突き落す、よくよく考えれば何とも単純な罠と言うべきか。
俺の心は今、強大な力で殴られて蹴飛ばされて捩じ伏せられている。
もう嫌だ。
止めろ!止めろっ!!
そうもがいても、体はいう事を聞かない。もう体力が残っていないみたいだ。
ぼやけた体ではもがいたって自分が苦しいだけだ。今も激痛が体の至る所を刺している。
このまま牙が降り下ろされたら、俺の頭にあの強靭な刃が突き刺さってしまうだろう、ここは断頭台だ。
あぁ牙が…早く逃げなければ…!

「今から、お前を


来るな…あぁ…



お願い…止めて…


死刑に処する!!!」




ガギンッ!!

ブシャァッッッッ!…


最後に見えたのは、飛び散った赤い、紅い、何か…

…そんな気がした。




================
勢いで一気に書いたらこうなったwwグロ感が出ないw
…初めてだからこれで良いかww(←駄目w
多分次が最終回になるかなww
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.9 )
日時: 2013/03/11 02:10
名前: 長引





================


これが、最後の止め、

「死刑に処する!!!」

ガギンッ

勢いよく口を閉じた。
最期の叫び声は無かったようだ。
牙に硬い骨が当たると、そのまま容易くその骨を貫通する。
中でぐにゃりと脳味噌の柔らかい感触が感じられる。

手にもべちゃっと人間の脳味噌が飛び散った。黄ばんだ赤色をしたそれは、血の匂いと混じって食欲をそそる匂いを漂わせていた。そしてその匂いを上回る味が、口内にほんのり広がっていく。少し苦みを持った独特のその味は、我を虜にしていった。餌と化した死体をもう一度ガブリと噛むと、その味はさらに濃厚なものになった。
もう復讐は終わった、意識がない限り虐めても無駄だ、しっかりと人間の旨味を噛みしめ、ゴリッゴリッと音を立てて牙で骨を砕いて咀嚼し、ニチャッヌチャッと汚らしい音を出しながら、口内全体にその旨味を広げていき、晩餐を享受していた。
舌の上に肉の塊を乗せて、舌をぐっと伸ばして見える位置に持ってくると、赤とか白とか黒とか黄色っぽい色とかが混じった唾液まみれの肉塊であった。あまりこの様にして喰った物を見ることは無いので、少し不思議な感覚だ。このようにして餌は我の胃の中へ入っていくのか。

暫くクチャクチャと口内で弄んでいると、そろそろ自分の唾液の味しかしなくなった。
飲み込むか、
そう呟くと、我は眼を閉じてぐっと上を向いた。

ングッ…ゴキュッ

ゆっくり飲み込んだ肉の塊は、喉肉を刺激しながら食道を滑り落ちていく。

ドチャッ…ジュワァァ…

胃に辿り着いた塊は、溜まっていた胃液に浸かり、あっという間に溶かされていったようだ。

グゲェェップ!

いつもより大きめのゲップが出た。胃も満足しているようだ。
おっと、手に脳味噌が飛び散っていたのを忘れていた。
舌を手に這わせて、残った脳味噌をベロンと舐めとった。
ほんのり脳味噌の風味を感じつつ、その手で腹を撫でた。



しばらくして我は塒に戻ると、塒の最奥部に置いてある竜珠をそっと持ち上げた。
そう、塒に置いていたあの珠こそ、本当のアスナの竜珠なのだ。あの人間には絶望を味わわせるためにそう言ったまでだ。
竜珠とは個々の竜が作り出せる、原理は違うが真珠のようなものだ。雌竜が求愛をする際に、人間の世界で言うエンゲージリングのようなものだ。確か人間の場合は雄の方が贈る物だったかと記憶している。
ただ、願いが叶うなどという出鱈目な効能などある訳がない。そのようなものがあれば我も欲しいものだ。

実は塒に竜珠があった時には驚いた。
もし、もっと早く塒に帰っていれば…
あの時はまだプロポーズされていなかった。つまり、あの日にするつもりだったのだ、我が帰って来る時に…

竜珠を胸に軽く当て、我はその場にうずくまった。だが、泣くまい。雄竜が涙を流すところなど、アスナには見せられない。
溢れ出る感情を堪え、眼を閉じてアスナの竜珠の温もりを躯全身で感じ取り…





寝てしまっていたようだ。
ふと外を見ると、西空は朱から黒へと移っている最中であった。
眼をごしごしと擦って、竜珠を右手に持ちながら左腕だけで伸びをしていると、山の裏側にある町が突如として騒がしくなった。確か喰った人間はあの町の方から来ていたな。
まさか夜になってあの人間が居ないと騒いでいるのか、などと思って苦笑しながら、聞き耳を立てつつこっそりと山の陰から覗いた。

「おい本当に石油かよ!?」
「あぁ間違いない!」
「これで俺らの将来は安泰だ!!」
「祭りだ祭りだ!」

予想とは違っていた。
見ていると、町の衆は皆深夜だというのにけたたましい音を立てて騒ぎ合っていた。その騒ぎは収まる気配は無さそうだ。

これでは寝ることが出来ぬ。仕方ない、町から遠く離れた山の方に行くとするか。

我は音を立てずに翼を開くと、無音で飛び立った。



それからあの町は国内でも有数の石油産出国になった。
油田の設備を作るためや、鉄道を開通させるため等で、人手不足になりそうだったと噂に聞いた。仕事のない貧しい若者がせっせと働いて設備を作り上げたという。
その騒ぎが大きかったせいか、行方不明者など誰も気にも留めなかったらしい。

あともう少し、油田の発見が早ければ…

変えられない過去に心を痛めるも、それ以上に哀れな人間のことを思えば、少しは楽になった。





ぼやけた世界の真ん中で、我はアスナの冥福を祈る。

そして、アスナの分まで生きよう。


胸に宛てがった竜珠は、その固い意志に答えるかのように、仄かに輝いていた。



      完

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え〜、何とか書き上げましたっ☆
思ったよりグロ感が出せなかったのは反省しないと(^_^;)
ただ、楽しく自由に書けたので良しとしましょう(えww

こんな小説を読んで下さった皆様に、感謝せずにはいられませぬm(_ _)m
では、また気が向けば此方にお邪魔すると思うので、その時は暖かい目で見てやってくださいね(^ ^)
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.10 )
日時: 2013/03/12 08:34
名前:

こんにちは、最初の辺りから楽しみに待ってました。丸呑みして消化で終わりと思いきやゆっくり味わってから外に出すと思わせてからの噛み砕く姿とても良かったです。
愛してた相手を個人の利益の為だけに殺されては許せませんよね。

次回作もあったら読んでみたいです。


(感想ここで良かったかな?)
メンテ
Re: 竜珠の在処【グロ】 ( No.11 )
日時: 2013/03/15 00:22
名前: 長引

榊さん、初めまして^^

た、楽しみに待っていて下さった!?嬉しいw感動で涙が出そうww

そうそう、そこが鬼畜ポイントなんですよねぇww そのまますんなりと溶かしきったり吐き出したりしたら面白くないでしょ?www←
やっぱり竜はガブガブ噛んでくれないと本当の素晴らしさは分かr(ry
そりゃ怒り狂っちゃいますよ〜wドラゴンなら尚更、徹底的に復讐されちゃいますぞww←勝手なイメージwww

はい、感想はここで合ってますよww

※この話を読んでいる皆様方もどしどし感想なり批評なりを書き残していって下さると、作者が非常に喜びますww←
メンテ

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