Re: 人形のたからさがし ( No.1 ) |
- 日時: 2012/09/21 20:10
- 名前: ねじゅみ
- 一気に投稿しちゃいます!
『茶』の部屋。 土とも合わなく、これは『茶』の空間。 そこに一人の青年が『茶』に蒼の色を混ぜ込む。 蒼の薔薇を大切に持っている、藤色の髪に黒のメッシュをかけた青年。 ボロボロのコートとタンクトップをお気に入りのファッションとしている。 名はギャリー。 ゲルテナ展の美術館で展示物を見ていたところ、突然未知の世界に迷い込む。 そして未知の世界は展示物が動き出す『裏』の世界であった。 展示物の目的は『遊ぶ』こと。 『遊ぶ』選択をし、薔薇を取った愚かな者は薔薇と一心同体となり、薔薇の花弁が散るたびに、命を削る。 そして花弁がすべて散るとその命も薔薇と共に眠りにつく。 展示物はその一部始終を『遊ぶ』。 花弁が散っても永遠に。 『遊ぶ』と遊び続ける。
ほかに二人の薔薇の持ち主がいる。 ギャリーと同じように美術館から裏の世界につれてこられた9歳の少女、イヴ。 彼女は赤の薔薇を持ち、誕生日プレゼントのハンカチを大事に持っている。 もう一人は裏の世界で出会ったイヴと同い年ぐらいのメアリー。 彼女は黄の薔薇を持ち、人懐っこい性格で、イヴ達と行動する事をのぞんだ。
しかし展示物の襲撃により、イヴ達は分散されてしまう。 ギャリー、イヴとメアリーと分かれてしまった三人は、できれば避けたいものだが別行動をとることにした。
ギャリーはパレットの失った七つの絵の具玉をかき集めていた。 毒ガスの中に死に物狂いに取りに行ったり、サーカス野郎に怒られたり。 薔薇を活けると元気になる不思議な水の入った花瓶を使うため問題はないが、命懸けなものは実に多い。 さらには変な気持ち悪い人形も追いかけてくるし。 アタシは『大人』だから展示物達がわざと苦しい目にあわせているのかもしれない。 ・・・イヴがこんな目に合わない事を祈るわ。 しかし一番のイヴへの不安は先程本棚にあったゲルテナの本の『M』のページ・・・。 『アレ』は衝撃的過ぎた。 どこか怪しいとは思っていたけれど、やっぱり・・・。 アタシはイヴとメアリーに不安を抱きながら、残り二つの絵の具玉を探していた。 すると、鍵の掛かっていた部屋の扉の隣に、またあの気持ち悪い人形がいた。 青黒い肌、裂けた口を縫い止めるような閉じたツギハギの口、赤と黒の目、白の瞳、ぼさぼさの汚らしい長い髪の毛。 まさに気持ち悪いという言葉が似合う人形。 「なによ・・・またあんた?」 よく見ると人形の腹が膨れていた。 まさかとは思うが・・・。 「気持ち悪いけど・・・やるしかないわね」 ギャリーは震えた手で恐る恐る人形の腹を裂いた。 綿が少しぶちまけ、ビクッと肩を揺らしたが、腹の奥には赤の絵の具玉があった。 「あった!!」 赤の絵の具玉はギャリーの手に触れるとパレットの部屋に消えて戻っていった。 と、そのとき、腹を裂かれた人形がケケケッと笑う。 「っ!?」 びくついたギャリーは素早く後ずさりするが、人形はそんなギャリーを無視して部屋の鍵を開け、入って行った。 扉は、開け放してある。 「・・・嫌な予感しかしないけど、入るしかないわね・・・」 きっとこの部屋に最後の絵の具玉が残っている。 後、一つなのだ。 絵の具玉を集めてなにが起こるかは分からないが、集めなくてはいけないと思っていた。 知らずのうちにイヴのことを助けているのかもしれなかったから。 ギャリーは開け放された扉を少し開け、静かに入っていった。
そこは無数の人形の部屋だった。 アタシについてまわってた小さい人形と、子供と同じぐらいのサイズの人形が無数に置かれている部屋だった。 すべての人形がアタシをみてニヤーっと笑って見ている。 凍りつくような寒気。 ぞぞぞっと体の毛一本一本がさわだつ。 しかし恐怖に包み込もうとする意識の中に安堵があった。 最後の白の絵の具玉が灰色に塗られたキャンバスの手前に置かれていた。 「・・・あっ!」 ギャリーは恐怖を押しのけ、白の絵の具玉に飛び付くように取った。 すると白の絵の具玉は消えていく。 ほっと安堵の息を漏らしたギャリーはさっさとこの部屋から出ようと早歩きで扉へ向かう。 そして、ドアノブを回した。
ガチッ
「えっ」 あかない。 何度も、やってみる。
ガチッガチガチチッ
「うそっ!部屋に入る時は開いてたのに!」 そして後ろから人形達の笑い声が部屋に響く。
キャキャキャキャ
そしてどこの人形からか、声を発した。
「ギャリー また たからさがし しようよ カギは どーこだ? キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャ」
「えっ!!?」 部屋が暗転する。 また明るくなったかと思うと、青と黒の部屋になっていた。 そして灰色のキャンバスから―――。 巨大な手が――――――。 でてきた。 「ーーーっ!!!!!まずい、まずいわよこれ!」 ギャリーは腹の膨れた人形を片っ端に裂いていった。 しかし、出てくるのは石ころや気味の悪い虫。 「ぎゃー!!なっなによこれ!!!」 悲鳴を上げている間にも巨大な人形が姿を現していく。 もはやあれは人形とはいえない。 四つん這いになった姿は獣そのもの。 「まずい・・・まずい・・・あった!!!鍵だわっ・・・・・・っつ!!!」 とうとう鍵を見つけた。 が、巨大人形が完全に姿をあらわにし、ギャリーの体を巨大な手で叩きつけるように押さえつける。 その拍子に鍵は遠くの方へ放り出されてしまった。 「くうっ・・・離しなさい!!!このばけも・・・・・・がっあっ!!!」 巨大な手には小さいギャリーの体を握り、締め付ける。 そして。
「ねえ ギャリー ? 」
「っ!?」
「ギャリー の まけ わたし おなか すいちゃった ごはん に しよ ? 」
心音が止ま―――――――――
「あっああっあっ・・・!」 人形達の笑い声が響く青の部屋で、言葉にならない声を絞り出す。 ギャリーを押さえつける冷たく、無機質な巨大な手は少しの抵抗をも許さない。 少し身をよじれば握りつぶす気で締め付け、ナイフをギャリーの体に次々と突き刺すような痛みが彼を襲う。
「ギャリー しずかに して いまは ごはんの じかんよ 」
ギッ・・・ミシシッ・・・
「がっうあっあ゛あ゛ああ!!」 痛い痛い痛い痛い!! 骨のきしむ音が生々しく響く。 痛みと恐怖にガタガタと震え、涙をボロボロとこぼし始めた。 そして人形は静かにならないギャリーに苛立ちの念を抱く。 人形は無機質な巨大な目でギャリーを睨みつける。
「ギャリー うるさい よ? 頭 から だったら ギャリー うるさく ない キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャ」
震えながらも自らの未来を冷静に考えられた。 やばい。 殺される。 頭から・・・ってその大口でアタシの首ごと食いちぎるのか、それともあの鋭い爪で跳ね飛ばすのか。 どちらにしろ、生の道は、ない。 と、その時、
ベチャァ・・・
「っ!!?;」 突然目の前が闇に包まれる。 闇といっても赤の入り混じった不安定な闇。 鼻も口もふさがれて、息ができない。 闇がギャリーの顔に絡みつくと、生温かい液体が顔に髪に絡みついていく。
ジュル、ネチュ・・・ネチャァ・・・
「んんっぶ、あっ!!ゲホッゲホッ」 ようやく闇から開放され、酸素を取り入れるために激しくせき込む。 視界も開放され自分の顔を触る。 触ると、ねっとりとした液体が糸を引いていた。 取ろうとしても手にも液体が絡みつき、無駄な努力となる。 「な、なによ、これ・・・アタシ、なにされたの・・・?」 人形達がキャキャキャと笑う。
「ギャリー おいしい ね わたしの ごはんに ぴったり うれしい」
「え?美味しいってアンタいったい何をしたん・・・・・」 ふと、目の前が赤黒く染まる。 そこには巨大で長い赤、液体を引いたもの、舌と思われるものがあった。 「やっ・・・!!」
グニュウ・・・グチュ・・・
「んあ、や、やめっ・・・んんっ口にだえ・・・っひい・・・」 再び舌はゆっくりと、舌に絡みつく唾液を塗りたくるように舐めあげていく。 まるで雨を傘なしに帰ってきた人のように美しい藤色の髪もぐしょぐしょに濡れていく。 あまりにも大量の粘着質な液体が降りかかり、誤って口の中に生暖かいそれが注ぎ込まれる。 味はない。匂いもない。 しかし気色悪い。 だがギャリーは泣きそうにその唾液を飲み込んでいた。 彼の顔の横には人形の爪が鈍い光を発している。 つまりそういうことなのだ。 だがギャリーは頭の隅で酔いしれているのを感じていた。 こんな得体の知れない人形の舌なんぞに。 と、舌が解放される。 どうしたのかと、人形の唾液を垂らしながら息を漏らすが、これも一瞬のひと時であった。 ぬらり、と気配が背中に張り付く。 こめかみに冷たいものを感じながら、人形に振り向く。 と―――。 「ひっ!!・・・・・ひゃあっ!///」 肉厚な舌はギャリーの後ろから一気に舐め上げ、ボロボロのコートを濡らす。 あんな気持ち悪い人形に舐められてるなんて実際屈辱的だった。 でもあの舌、温かくも冷たくて、気持ちいのよね・・・。 とっさに生まれてしまった快感の感情をしまいこもうとするが、人形は次の行動に出る。
「ギャリー もっと ちょうだい あなたの 命 」
「ひうっあっちょっ////どこ入って・・・んんっ///」 コートの下に潜り込み、タンクトップを器用に出し、肌へ舌を這わせる。 自在に動く赤いものは、ギャリーの上半身を舐め回していく。 彼の体はビクッと跳ね上がる。 「んひいっ!////」 感じる場所は乳首。 太い舌が絡みついて絞りとったり、弄んだり。 唾液に濡れた桃色の乳首がいやらしくたっている。 「はっはあっああ・・・///・・・いっ!」 ギャリーは下半身の感覚を感じる。 これは・・・・・・。 こんな人形に舐められて感じてるなんて。 自分に対する怒りと憎悪が快感を押さえこむ。 人形はやっと舌をギャリーの服の下から引き抜く。 「っ・・・はあっはあ・・・次は・・・・何する気、よ・・・・」 ギャリーがぼそりと呟いた瞬間―――。 ぐりん首を伸ばし、人形の頭が突如目の前に現れる。 人形は唾液にまみれた舌を汚らしく出しっぱなしにし、顔の半分はある裂けた口をガパリと開いた。 「えっ・・・」 人形とは思えないリアル。 開かれた口は無数の糸が引き、気持ち悪い音を奏でる。 そして人形達の笑い声が響いた。
「キャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャキャ ギャリー いただきます 」
視界が闇に染まる。
「んん゛っ!!!」 顔をすっぽり口内に収められる。 なんとか脱出しようともがくが、巨大な手がそれを許さない。 巨大な手は地面に押し付けずに物を持つようにギャリーの体勢を変える。 中に蠢くのは赤い肉厚のある舌。 人形はギャリーの体を呑み込みながら再び味わう。 今度はしっかりと、毛の一本一本を、耳を、喉仏を味わう。 ジュルジュルと唾液をかき混ぜ音を立てて蠢く舌はギャリーを追い詰める。 「ふぁ・・・///みっ耳はっ・・・駄目・・・っんはあぁっ・・・///」 顔についた唾液が伝うのでさえ感じてくる。 しかし、その快感は一瞬で凍りつく。 人形がいきなりジーンズを下ろし、下着も下ろした。 「ぎゃーっ!!;;なにしてんのっ・・・よ・・・・・・・」
熱いものが秘部に当たっているのを感じた。
なにか・・・・ケツに当たっている・・・。 そんなばかな、人形だよ人形。 体内リアルでもここまでリアルなわけ・・・。
「ねえ ギャリー わたしね ギャリー ほしい 」
「え」 ウソでしょ。 これって・・・人形の・・・。 視界は唾液の闇に呑まれそれが何かは見ることはできない。 しかし、それが何かは、確信してしまった。
ツプッズズッ・・・
「んああ゛あ゛っ!!!あぐっうっ・・・」 それはゆっくり入ってきた。 狭い入口を無理やりこじ開けるように。 太く熱を帯びたそれは肉壁の中を進み、確実にギャリーの中へとはいっていく。 人形のソレが実に不快でたまらなかった。 しかし次第に快感に呑まれていく。
ズチュウッ・・・
「んあっ!はああっ・・・//////はいっ・・・ちゃったわ・・・・////」 人形のソレがギャリーの中に収まる。 未体験の感覚にギャリーはただ喘ぐのみとなった。
ズッ・・・グチュッズプッズッグチュッ・・・
人形が腰を振り始める。 肉壁とソレがすれあう感覚は互いの快感にさせ、快楽を与える。 快楽が押し寄せるたびにギャリーのソレも熱く固くなっていく。 「ふぁっあっ////ちょ、やだッ激しッ・・・ひうあぁっ!////」 押し寄せる快楽の波。 波打ち際からどんどん奥へと進んでいく。 溺れてもかまわない。 快楽を手に入れられるのなら、なんでもいい。 「あっもっムリ・・・・イクッ・・・////ああああっ!////」
ドクッ・・・ビュルッ・・・
ギャリーは絶頂を迎え、白濁の液体を空に放つ。 その拍子に肉壁を締め付けられ、人形も限界が迫る。
「ギャリー の とっても いい すき 」
人形も絶頂を迎え、白濁の液体をギャリーの中にぶち込んだ。
ドグッ!!
「ああぁんっ////熱うっ・・・////」 ギャリーの中に熱いモノが注ぎ込まれ、ギャリーの腹にたまる。 そして挿れられていたものをズルリと引きぬいた。 「んんっ・・・///」 秘部はひくひくとさせ、白濁の液体が漏れ出していた。 ギャリーは人形に犯された、そんな考えはもはや持っていなかった。 ギャリーに愛を与えた者と認識する。 「アンタ・・・・アタシを喰いなさいよ・・・///アタシ、アンタが好き・・・・・///」 人形は無表情だが、少し間が空くと、口内で響かせる。
「ギャリー わたしも すき 好き 」
果てたギャリーの体を一気に口内に収めた。
狭い口内に放り込まれた体。 さらに熱を帯びた舌がギャリーのすべてを舐めつくす。 服も大事なギャリーの一部。 破りも、ちょっと裂けたりもしない。 優しく、しかし激しく舐め回していく。 「ふうっんっはあっ・・・////ねえ、キスして・・・・」 ギャリーの要望に答えるように舌の先をギャリーの口の中に侵入させる。 大きさが全く違う舌同士が絡み合い、それを示す。 「んっ・・・チュク・・・ふぅん・・・あん・・・・///」 ギャリーが口をあけると人形もそれを止める。 「ねえ・・・・・・アンタと一つにさせてよ・・・いいわよね・・・・・・」 舌は迷うことなく喉奥の闇へと放り込んだ。 狭い肉壁をゆっくりと通り、前運動で送られていく。 「んぶっ、んんっ・・・」 狭くて呼吸がしにくいが、それはすぐに解放された。 広い肉の部屋に滑り落ちる。 肉が波打ち、心音が響く。 ここが、胃。 肉壁がギャリーになつくように狭まり、ギャリーの体を優しく揉む。 「ふ・・・・んんっ///」 粘液に包まれたギャリーはほうっと一息つく。 ギャリーは優しい笑みを浮かべていた。 「アンタ・・・・・寂しかっただけなんだよね・・・でも醜い姿だから、見捨てられて・・・・でも大丈夫よ、アンタにはアタシがついてるから・・・」 ギャリーはにこっと笑うと、眠気を感じ、目を閉じる。 ギャリーの手には薔薇は無かった。
人形は膨れた腹を見つめていた。 そしてギャリーが落とした青の薔薇。 人形はギャリーの薔薇を慎重に拾う。
「・・・ギャリー 」
周りの人形は笑顔ではなく悲しみの顔をしていた。
「ギャリー 遊んで くれて ありがとう わたし ギャリー 好き だから 」
巨大な人形は部屋から消えていた。 残ったのは悲しみの人形。 そして一枚の青い薔薇の花弁だった。
<To be continued…?>
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