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Re: わにドラ?【エロ/cock/Unbirt ( No.1 )
日時: 2010/07/02 18:27
名前: ROM-Liza

No.1「お仕置き」


「ハァ……、ハァ……」


 久しぶりの空気。段々冷めていく体。頭がクラクラする。


「今日もごちそうさま」


 オルガの野郎は、息絶え絶えのあたしを手に持ちながら、機嫌良くそう言った。

 “今夜も”あたしは食後に舐め回された。あいつに飼われ始めてから毎晩だ。
こういう扱いには大分慣れてきたけど、正直体力的に辛い。


「体、洗わなきゃね」


 オルガは私を持って外に出た。

 住処の外は、すぐそこを川が流れている。いつもここで体を洗う。
このままじゃ、涎の臭いと粘つきで寝られたもんじゃない。

 オルガはあたしを地上に降ろした。せめてもの願いで、体を洗うのは自分でやらせてもらっている。
近くでオルガが監視するのが条件だけど。


「あー、痛てぇ」


 首をコキコキと鳴らしながら、オルガに聞こえないように呟く。
容赦なく舌で抑えつけられたり、たまに体を牙にぶつけられたりするから、体の至る所が痛い。

 まずは左腕を水に浸ける。それだけじゃ粘っこい涎は落ちないから、右手でゴシゴシと力を入れて擦る。
同じように全身を洗っていく。これが結構面倒だ。手の届きにくい翼も洗わなくちゃいけない。

 オルガに洗ってもらえば早いのかもしれないけど、あたし一人じゃ何もさせてもらえないのは何だか苦痛だ。

 加えて、嫌らしいことをされないか不安なのもある。



 一通り体を洗い終えると、どっと疲れが襲ってきた。
これでまた明日、同じような目に遭うと思うと溜息が出る。

 全く、いつまで続くんだ、こんな生活。

 こんな目に遭うくらいだったら、まだあのヒコザルとブイゼルのガキ共に悪戯されてる方がマシ――でもないな。

 ただ、オルガに縛られてばかりの毎日じゃ、気が滅入りそうになる。自由に外を飛び回りたい。
涎塗れじゃない飯を食いたい。毎日毎日舐め回されるのも勘弁だ。

 こんな所から早く逃げ出したいとは思う。だけど、オルガは抜け目のない奴だった。
大きな体をしているくせに、小さなあたしが怪しい行動をとればすぐにそれに気付く。
お陰で脱走計画は実行する前に諦める羽目になる。


「どうにかなんないかな」


 思わず大きな声が出てしまった。慌てて後ろを振り向く。


 スゥ、スゥ


 寝ていた。オルガは胡座をかきながら、顔を下に向けている。寝息が静かだから、全然気付かなかった。

 待てよ、これは逃げ出すチャンスなんじゃないか?
あたしの羽音程度であいつは起きないだろうから、川さえ渡ればこっちのもんだ。
草むらにでも紛れ込んだら、小さなあたしのことなんか見つけられないだろう。

 そうと決まればさっさと逃げよう。あたしは躊躇いなく羽ばたいた。


「――え!?」


 すぐに間の抜けた声をあげる。空気を掻いた翼が、とても重かった。
少し前に、体中を水で洗ったのを思い出す。翼もまだしっとり塗れていた。

 上手く羽ばたくことができずに、グッと水面が近づく。


「ちょっとおおおぉぉぉ!!」


 そこを渾身の力で、空気を叩きつけるように羽ばたいて、ギリギリのところで体が上昇した。
だけど、それは気休めにもならない程度で、またすぐに落ちていく。


 パシャン


 結局あたしは川の中に落ちた。

 沈まないように、必死に足をばたつかせる。
オルガの膝より少し上くらいの浅い川だけど、あたしの体長じゃ川底に足が着かない。

 そしてあたしは全く泳げなかった。


「わぷっ、た、助けて……!」


 助けを呼ぼうとしても、水の流れる音に殆ど掻き消されて、口に水が入ってくるだけだ。
手で水を掻いても掻いても、どんどん流されていく。

 その内、疲れが限界までやって来た。足がもたついてきている。
おまけに、息継ぎが上手くいかなくて意識も朦朧としてきた。


「誰……か……」


 とうとう手足に力が入らなくなって、体が一気に沈んだ。
ゴポンと変な音が聞こえてからは、騒がしかった川の流れも、遠くの方でくぐもった音になっている。

 ヤバい、死ぬ。そう思いながらも意識はぼんやりしていて、体も動かない。
あたしの体は少しずつ暗闇に吸い込まれていく。

 その時、あたしの両側に水面から大きな何かが飛び込んできた。
魚かな、と呑気に考えていると、ふと底の方から勢い良く体が持ち上げられた。

 水面を突き破って外に出る。空気が口にどっと押し寄せてくると、思い切り咽せた。

 呼吸を整えながら状況を確かめる。さっき水中に飛び込んできたものは、あたしが今乗っているコレらしい。
大きな、水色の手のようだ。……嫌な予感がする。

 恐る恐る顔を上げる。


「何をしてるのかなぁ?」


 暗闇に黄色く光る三白眼が、あたしをギロリと睨みつけていた。



 住処に戻ると、あたしは自分で焚き火を起こしてそれにあたった。
体がまだぶるぶると震えている。


「寒そうだね。俺の口の中の方が温かいんじゃない?」

「え、遠慮しとく!」


 慌てて断る。冗談なんだろうけど、今のあたしにはそれを軽く受け流す心の余裕がなかった。

 震えてるのは、寒さだけが理由じゃない。逃げようとしたのが奴にバレないかが、心配でたまらなかった。
もしバレたら、お仕置きだと言って何をされるか分からない。


「それにしても、どうして溺れてたの?」


 ――来た。顔が引き攣りそうになるのを抑える。


「……足が滑ったんだよ。体が洗い終わったから、立ち上がろうとして」

「そうか」


 オルガが頷く。特別疑うような目はしていない。上手く誤魔化せたか。


「嘘はいけないよ」


 見透かしたような言葉にびくりと体を震わせる。
そして次の瞬間には、あたしの体は焚き火の前から攫われていた。
オルガの顔が視界一面に映る。何処か不機嫌そうに見える。


「さっき君が体を洗ってた場所を確認したけど、滑り落ちた跡はなかったよ。
地面を強く蹴ったような跡ならあったけどね」


 忽ちあたしは青くなる。


「本当は逃げようとしたんだろう?」

「……ごめんなさい」


 観念して俯く。こういう時は、素直に謝った方が身の為だ。
下手に反抗しようとすれば、余計酷い目に遭う。
“悪いこと”には厳しくしつける、それがこいつの信条らしい。

 オルガはあたしの頭を撫でた。


「素直で良い子だ。でも、始めに嘘をついちゃったのは良くないね」

「……」 

「悪いことをしたら、罰を受けなきゃいけないんだよ」

「……痛いのとか、嫌だからな」


 もう最悪だ。涙が出そうになる。


「ハハ、可愛いなあ。そんなに怯えなくて大丈夫だよ。
君に惨いことをする訳ないだろ」


 どうだか。あたしのことに飽きたら、食べ物とみなして噛み砕くかもしれない。

 だからこそ、こいつを怒らせるのはタブーだ。“ペット”として、魅力的じゃないといけない。

 その為にも、あたしは文句一つ言わずに、目の前に差し出されたオルガの手に上る。


「早速、仰向けに寝てみてくれるかな?」


 何をするのか気になるけど、とにかく言われたとおりにする。


「硬くならないで。力を抜いていいよ」


 そうは言われても、緊張してなかなか上手くいかない。


「まあいいや。じゃあ始めるよ?」


 そう言って、オルガは指を一本近付けてきた。

段々向かってくる太い指に、不安になって目を瞑る。そして――


 グッ

「あっ!?」


 思わず声を漏らす。股の間に刺激を感じた。

 見ると、指の腹であたしの恥部をぐりぐりとこねくり回している。


「うぅっ、な、何してんだ」

「何って、お仕置きだよ。気持ちいいだろ?」


 ふと押し付ける力が強くなる。それと同時に、快感が体中を突き抜けた。
口の端から、涎と一緒に微かな声が漏れる。

 あたしの恥部は刺激に敏感なようだった。
こんな体だから、今まで使わずに放っておいた所為かもしれない。


「や、やめ……あぅっ」

「だーめ。これは罰なんだから」


 にやりとしてそう言うと、今度は、指をギュッと押し付けては離す、押し付けては離すを繰り返し始めた。
刺激に強弱がついて、余計に快感が増していく。

 あたしの恥部はこんなことの為にあるんじゃない。本当なら、大切な誰かに対して使うものだ。
それなのに、こんな体で生まれてきたから――。
こんな外道にイカされるだなんて、悔しくて仕方ない。

 それでも、快感は快感だった。目から溢れ出てるのは、何の涙なんだか。

 絶頂スレスレの状態が長く続いた所為で、頭はおかしくなりかけている。
すると、オルガの指が止まった。股の周りはびしょびしょに濡れていた。


 べろんっ


 入れ替わりに、あたしの両足を外へ押しやって、大きな舌が股の間をなぞる。


「――っ!!」


 不意の仕打ちに、あたしは絶頂を迎えてしまった。