Re: 『独り』と『一匹』 ( No.1 ) |
- 日時: 2011/05/01 22:14
- 名前: 蒼空
- ――目の前に広がる風景はどこか懐かしい春の草木に一本の大きな桜の木。
――オレはなぜ、ここにいるのだろうか……。それ以前にオレは何者なのか……?
「っ……!」
――オレはズキリと頭が痛み、慌てて頭に手を当て、痛みを押さえる。 そうして、ようやく自分には『記憶』が失われていることに気づく。
「うぅ……まぁいいか……。しばらくすれば思い出すだろ……」
『うん……その方がいいと思うよ?』
オレは突然聞こえてくる声にびくりと身体を飛び上がらせてしまう。
「なっ……!?」
『そんなに驚かなくてもいいじゃんか……』
その声の主は強風を巻き起こし現れたのは純白を思わせるような竜!
だが、しょんぼりと肩を落とす姿はなぜか人間のような素振りも見せる……。 どこかおかしいところもあり、なぜか恐怖は無かった。
(今はこれくらいーw
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.2 ) |
- 日時: 2011/05/01 22:37
- 名前: スイト
- うむ、誤解がなければいいが…
あ、お初のスイトです。 どうぞよろしくです!!
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.3 ) |
- 日時: 2011/05/01 23:13
- 名前: 蒼空
- スイトさん
まだまだ上手く書けないでしょうがよろしくお願いいたしますw スイトさんも頑張ってくださいw
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.4 ) |
- 日時: 2011/05/01 23:38
- 名前: リオレイア
- 竜ですか……
人と竜…お互いに分かり合える存在であって欲しいです…
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.5 ) |
- 日時: 2011/05/02 00:30
- 名前: 雪風
- 蒼空さん初めまして!
いつも作品を見させてもらっています 純白の竜とは珍しいですね!
これからよろしくお願いします^^
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.6 ) |
- 日時: 2011/05/02 06:27
- 名前: ネイム
- お早うございます、
ネイムです。
一本の大きな桜… そして純白の竜様…最高ですね♪
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.7 ) |
- 日時: 2011/05/02 08:52
- 名前: 蒼空
- 『こんにちは、リング。私のことは知らないよね……』
「オ…オレは竜に知り合いなど……!………ん?リング?」
オレは純白の竜にそう呼ばれ、首を傾げる。自分の名前を忘れているとしても、聞き慣れた感覚があるはずだ。 しかし、それがない。
『うん、君のとりあえずの名前。名前さえ忘れているのでしょう? っと、私の名前はユキ。これもただの『呼び名』でしかないけどね』
どこか寂しそうな表情を見せるユキという名の竜。 しかし、すぐに優しく微笑んだ表情に変え、無理をしているのではないかとオレは心配になる。
『とりあえず、この世界について教えてあげるね♪』
「……そ、その涎はなんだ……?」
ジリジリと近づいていき、グバァと口を開けるユキ……!こちらはなすすべもなく言葉にできない悲鳴をあげてしまう。だんだんと視界が肉厚な舌しか見えなくなり、暖かい吐息を感じて……
『バクン……』
オレは鋭い牙が並ぶ巨大な口の中に閉じ込められてしまった……!
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.8 ) |
- 日時: 2011/05/02 08:58
- 名前: 蒼空
- リオレイアさん
まだまだ秘密も多く、なかなか先に進めませんが、じわじわと人と竜の関係を近づけていきますw
雪風さん
色、名前、すべて最後のために計算づくめですw上手く締められるかわかりませんががんばります!w応援ありがとうございます♪
ネイムさん
桜の花びらに白い竜……絵として映えるかなと思い、してみましたw 出逢いの場所。後で大切な場所になりますw
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.9 ) |
- 日時: 2011/05/02 16:41
- 名前: スイト
- 純白の竜…美しいな〜
そして徐々に暴かれる竜との関係…一体どうなるのやら… ネージュで例えると水色で美しいと裏腹に辺りを粉砕するわ氷の世界に変えるわの氷竜…ピキピキ…ギャー!!足が!!
ネージュ「何言ってるのかな〜?」
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.10 ) |
- 日時: 2011/05/02 18:51
- 名前: どんぐり
- 純白の竜って綺麗ですねw
一体これから何が起こるのか…
この世界=グパァ……良い世界♪(違
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.11 ) |
- 日時: 2011/05/03 08:48
- 名前: 蒼空
- 『グルル……!おとなしくして……!』
「そんなこと言われたって……いいから出せぇ!」
オレは柔らかい舌に寝かされ、生存本能と言うべきか、暴れだす。 それを宥めようとユキは何度かオレの身体を舐めあげてくるが、逆効果にしかならない。
『もう……!ん……ごくり』
「……!?」
オレは悲鳴すらあげる余裕もなく、長くせまい、かつ強靭な喉の筋肉に揉まれ、なすすべもなく落ちていく……。
『あー……うるさいから呑み込んじゃった♪』
「おいっ!喰ったってことは……吐き出せ!!」
呑み込まれたということは、ここは胃袋。 つまり、ここでは例外なく獲物を消化して血肉に変えるだけの空間である。 オレは不安に刈られ、慌てて暴れ始めるが、暖かく心地よい……。 それだけではなく、人間の抵抗など竜の胃袋をもってしたら大した刺激にすらならない。
『大丈夫、消化はしないよ。ただ私の記憶の一部を分け与えるだけ……』 優しい竜の声が上から降ってくるように響き渡る……。なんだか眠い。もう……。
――オレは意識を失った。
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.12 ) |
- 日時: 2011/05/03 08:54
- 名前: 蒼空
- スイトさん
ネージュさんも気苦労が多そうで大変ですね……w竜からしたら、自ら食べられたいなど、意味不明なのかも……w
どんぐりさん
純白の竜。雪をイメージしての色ですwなぜ、夏に近づくこの季節に?秘密ですw さぁ、これからどうなるのでしょう……?w
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.13 ) |
- 日時: 2011/05/03 09:25
- 名前: スイト
- 記憶か…
一体何の関係だろうか… 寒いよ…ネージュ… ガタガタ
ネージュ「仕方ないわね」
バクン…ゴクリ!
ああ〜温かい…氷竜なのに中がこんなに温かいんだ〜
ネージュ「やれやれね…」
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.14 ) |
- 日時: 2011/05/07 16:24
- 名前: 蒼空
- ――…………て
―――………おきて
――――………起きてっ!
『ベロリ……!!』
「うわぁ……!?」
生暖かい舌が身体を這う。その気持ち悪い感触に思わず飛び起きた……!
「うぅ………」
『あっ♪やっと起きた♪』
「こんな起こし方しなくてもいいだろ……」
『えへへ……だって美味しいからね……ベロ』
また柔らかく大きな舌が顔を舐める。大型犬にでも舐められたらこんな感じなのだろうか……。
(と、電池がないから今はここまでw
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Re: 『独り』と『一匹』 ( No.15 ) |
- 日時: 2011/06/04 12:46
- 名前: 蒼空
- 「それで、どう?ここの世界について分かった?」
「ただ、ユキに喰われただけで分かるわけが………わわっ!?待てよ……!!」
グルル、と小さく唸りながら舌なめずりを見せるユキ。下手をしたらまたオレは喰われてもおかしくない。 オレは無茶苦茶なやり方に不満を持ちつつも口に出さずに考え始める……。
――ここは夢。
――この桜の木は約束の場所だからね?また一年後………会おう
――……ごめん、約束守れなくて……
――ここで待ち続けるから……いつか、この桜の木で……
――はる……く……
「っ……!?」
「……どう……?」
オレは莫大な『記憶』に思わず頭を押さえてしまう。
この世界は誰かの夢の中ということが分かった。 一人はオレ。じゃぁ、もう一人の女の子は……?
「ねぇ……!聞いてる………!?」
ベロリ……!
「うわぁ……!?」
何も反応しないオレにユキは痺れを切らしたのかオレの頬を舐めあげる。また唾液でべたべた……
「あ、あぁ……なんとなくは分かったが……『誰』の夢の中なんだ?」
「ごめん、ここの構造、記憶については質問に答えられないの。話すとリングの記憶は一生元には戻らなくなるの」
「そ…そうなのか……」
ユキは何でも知っているようだが、教えられないと首を横に振る。 本当に人間味のある竜。不思議なやつだ。
「きゅるる……」
「ふふっ!お腹空いたよね。そろそろご飯にしよっか♪」
「……うん」
確かにここに来てから何も食べていない。身体的、精神的ともに使うとさすがのオレもお腹が空いてしまう。
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