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とある竜医と女王竜の記録2
日時: 2011/02/15 17:15
名前: ゴルダ

という訳で、第二部スタート。
今回もなりきりの方のキャラとここのキャラは別物です
メンテ

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Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.251 )
日時: 2011/04/16 20:36
名前: スイト

おお…閃光玉に変身するとは〜
海へ向かっているという事はエレニム…まさか…

バチバチバチバチ…

エレニム「…………………」

う、嘘です…電撃吐くのは勘弁…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.252 )
日時: 2011/04/17 20:55
名前: ゴルダ

>スイトさん
バハムード「まだまだあるぞ」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.253 )
日時: 2011/04/18 16:35
名前: ゴルダ

そしてまたゴルダの方はというと、覆いかぶさって来た何者かを払いのけて身構える。
その正体は、オーダイルの皮を被ったワニのような何かであった。
目付きどころか、その爪や牙などが異常なまでに変化している。

「何だこいつは、カトレアのオーダイルと全く違う…いや、オーダイルの皮を被ったワニの怪物か」

突進しつつ噛みついて来るその怪物の一撃を避け、ゴルダはある手榴弾を出す。
それは雷撃手榴弾と呼ばれるもので、ウィズダムが暇を持て余して作った武器の一つである。

「いや、こいつはダークルギアに取っておこう。それにこいつに構っていても仕方ない」

と呟いて手榴弾片付けると、オーダイルのような怪物を無視して先を急ぐ。
一方、バハムードはサンダースも丸呑みにして先に南の海岸へとたどり着く。

「まだ来てないか、何やってんだ兄貴は」

来たはいいものの、ダークルギアの気配が全く無い。
バハムードは腹に溜まって邪魔になっていたブースターとサンダースを吐き出す。
吐き出された2匹はどうやら洗脳が解けたらしく、再び襲うこともなくどこかへ消えた。

「あら、お一人ですか」

突如聞いた事のある声がしたかと思えば、いきなりダークルギアが姿を現す。
その紫の体からは言うまでもない禍々しい雰囲気が漂っている。
バハムードは変身を解いて向き直ると

「仕方ねえ、まず俺と勝負しろ」

愛用の槍を構えてダークルギアに宣戦布告する。
ダークルギアはクスクス笑って

「あなたに私の相手が務まりますかね…それから、時間稼ぎな戦いしたら覚悟してくださいね?」

挑発するような一言を言って身構えた。

「あら、もう終わりですか…残念です」

「うぐっ」

サイコキネシスで宙に持ち上げられたバハムードが悪態をつく。
いきなりの大技が命中した結果がこれである。

「ま、敗者は食べるだけですが」

そう言って、ダークルギアはバハムードを銜えて丸呑みにする。

「おう、お前もか」

胃へと落とされた瞬間、すぐに目に入ったウィズダムが声を掛けてくる。

「やれやれだぜ」

バハムードが首を回しながら言うと、ウィズダムは

「ちょいと協力してくれ、ここから出るためにも」

とバハムードに言う。
何だとバハムードが聞くとウィズダムは自分が計画していた手段を話す。

「なるほど、それなら協力してやる」

バハムードはあっさり了承した。

その頃ゴルダはというと、ようやく南の海岸近くの道にある下水道から出て来た。
例のオーダイルに似た怪物はなんとかやり過ごして今に至る。

「さて、ダークルギアは…居た」

海をじっと見ているダークルギアの背後にゴルダはこっそり近寄る。
それに気付いたのか、ダークルギアが振り返った。

「ちっ…」

「ふう、もう戦う気なんてありませんのでご安心を。洗脳も解きました、支配した所で退屈で面白くないと言うのが分かりましたので」

ダークルギアの意外な一言にゴルダは面食らう。
ダークルギアはさらにゴルダに話を続け

「10割悪な訳じゃないんですよ私も、封印されている間に大分改心出来ましたし」

「へぇ、じゃあその腹に居る奴らを吐き出してもらおうか」

雷撃手榴弾を持ちつつゴルダが言うとダークルギアは頷いて

「離れた方がよろしいかと、汚いですよ」

とゴルダに忠告すると、いきなり汚らしい音を立てて骨やらなんやらを吐き出した。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.254 )
日時: 2011/04/18 16:48
名前: スイト

ほ、骨!?
う〜ん…ゴルダさんを錯覚させるためなのか…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.255 )
日時: 2011/04/18 21:34
名前: ロンギヌス

消化されて…?
や、やばいじゃないですか!!(バハムードの運命が

やっぱりルギアは(ダーク問わず)ポケモン界最強の捕食者ですなぁ…w
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.256 )
日時: 2011/04/18 22:34
名前: トマート

あらあら。しょうがねぇな、ダークルギアの奴…

トメ「骨になるのはご勘弁だなぁ…」

ルギ「おめぇら…なにこっちを見ながら言ってんだ…?」
おっと失礼…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.257 )
日時: 2011/04/19 08:51
名前: ゴルダ

>スイトさん
ダークルギア「何か言いましたか?」
何か障るような事言わなかったかな?

>ロンギヌスさん
バハムード&ウィズダム「大丈夫だ、問題ない」

>トマートさん
ダークルギア「あなたもいかが?」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.258 )
日時: 2011/04/19 12:19
名前: ゴルダ

吐き出された物の中から、やっと出られたと言う顔をしたウィズダムとバハムードがポケモンを抱えてのそのそと歩いて来た。
どうせなので、1対1の話をしようとダークルギアに持ちかけると

「あら、愚かなのか馬鹿なのかは分かりませんがいいですよ。ここではダメですが」

その一言で、ゴルダは悟られないように警戒しつつ頷く。
一瞬ダークルギアに怪しまれるもゴルダはなんとかやり過ごす。

「ま、付いて来て下さいな」

と言われ、一緒に海へと潜る。
やって来たのは、シオリアス沖合にある封印のための神殿らしき場所。
その周囲を警備するように、カイオーガが泳いでいたがダークルギアを見てふんとそっぽを向く。

「ああ、気になさらず。私の封印が解けてからあんな調子です」

中に入るや、急に水位が減って足程度にまで下がった。
ビチャビチャと水音を立てながら奥へと進んだ所で、ダークルギアはどっかりと座る。

「あら、座らないので?」

と聞かれてゴルダは

「立ってる方が楽だ」

と言い返した。
ダークルギアは不思議な人だと言いたそうな目をしながら

「何から話しましょうか?」

何から話そうかと聞く。
ゴルダは真っ先に封印を解いたのは誰だと聞き返す。

「ああ、私の封印を解いた輩ですか?あの頭よさそうな方じゃないですよ。タチが悪そうなどっかの魔術師が私の封印を解いたので」

それを聞いて、ゴルダは何だとと言って面食らう。
ダークルギアは話を続け

「あの方はその輩が来て少し経ってから来ましたね、私がその輩を食べようとした時に」

ウィズダムが来たのはその少し後だと言う。
それを聞いたゴルダはほうと頷く。

「私があなたに聞きたいのはただ1つ…私をどうするつもりで?」

「どうもしない、改心したっつうならそれ以上構う必要もなし」

それを聞いて、ダークルギアはつまらなそうな顔をする。
これ以上長居は無用と判断したゴルダは

「じゃ、もう荒ぶったりすんなよ。俺は帰るぜ」

と言って帰ろうとする。
しかし、突然サイコキネシスで足止めされたかと思えば引き戻されて

「どうせなので、構って行って下さいな?」

と言ってきた。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.259 )
日時: 2011/04/19 16:29
名前: スイト

うむ…僕も身を預けに行ってこよう…

ネージュ「ちゃっかりとジェネラスに頼んでたわよね…」

う…い、一応ね…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.260 )
日時: 2011/04/20 08:21
名前: ゴルダ

>スイトさん
ニヤニヤしながら待ってるようです
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.261 )
日時: 2011/04/20 14:38
名前: ゴルダ

一方、その頃スリュムヴォルドでは。謎のメイド服姿の吸血鬼がやって来ていた。

「ほう、竜医とな。名は?」

国務をしつつエルフィサリドは聞く、この最近で仕事量が倍増し。手が離せない状態である。
謎のメイド服吸血鬼は銀髪をかき上げて

「サフィ=アルヴォールド、闇竜王国アヴァルス出身。見知り置きを」

エルフィサリドに一礼する。
実はサフィ、大学時代はゴルダと同期卒でありライバルでもあったという過去を持っている。
そして、スリュムヴォルドへやって来たのもゴルダがここに居ると言う情報を掴んだからである。

「で、ゴルダはどこかしら?」

サフィがエルフィサリドに聞くと

「うーん、出かけてていないわよ」

エルフィサリドはここには居ないと答える。
サフィはそうとだけ言うと、背を向けてどこかへ行ってしまう。

こちらは再びゴルダとダークルギア、サイコキネシスをどうにか振り払い、身構える。

「ちょっと腹に収まってくれるだけでいいですから、ね?」

「だが断る」

ゴルダはここでようやく電撃手榴弾を取り出す。
一見スプレー缶タイプの手榴弾だが、爆発すると雷の3倍近くの放電をするトンデモ武器である。

「ふっ、私に電気など効く訳がありませんがね」

と言うダークルギアを無視し、ゴルダはピンを抜く。
しかし、すぐには投げずに信管起動時間のギリギリまで待って投げつけた。
投げつけた次の瞬間、落雷でもあったかのようなすざましい音と共に手榴弾が爆裂して放電する。

「ぐぅっ…効くとは思いませんでしたよ」

「無力化系統の魔法が仕組まれてるからな、それもう1個」

ゴルダがもう1個投げようとした所で、ダークルギアに取り押さえられた。
そして、無言でそのまま銜えて呑み込む。

「やりやがったなあの野郎」

長い食道を通って胃へ落とされ、ゴルダは悪態をつく。
思った以上に広く、そして柔軟な胃の中でどうしたもんかと先ほどの電撃手榴弾を持ちながら考える。
考えていたゴルダが気が付いた時にはいつの間にかピンを抜いていて、向こう側の胃壁へと投げつけていた。

「ぐうぅ…耳が潰れるかと思った」

胃壁に取り込まれた手榴弾が爆発した瞬間、意の中に普通なら鼓膜が破けるほど強烈な音が響く。
しかも、その電撃で胃が刺激されたのか。胃液が分泌され始める。

「くっ、俺もつくづく馬鹿だな」

呑気にそんな事を言っているうちに、胃液が足首辺りまで溜まって来た。
しかし、ここで足に焼けるような感覚がしないことから、この胃液に消化作用が無い事に気付く。
ここでゴルダは、何をやらかそうとしているのかを考察し始める。
もちろん、その間にもどんどん胃液は溜まっていき。首の根元辺りまで溜まって来た。

「うぶっ…」

完全に胃液に沈むほどに溜まった所で、突然ダークルギアが精神に干渉してくる。
まともに精神障壁を施していないため、簡単に精神に侵入されてしまう。
もちろん抵抗をするゴルダだが、動きを封じられた。

「ふむ、なかなか面白い精神状態ですね。気に入ったのでちょっと細工させてもらいましょうか」

ここでゴルダは気を失う。

「あの野郎、ご丁寧に海岸まで送ってくれるとは」

気が付くと、ゴルダは南の海岸のどこかの岩場の上にほったらかされていた。
こんなところに居てもどうしようもないと、ゴルダは起き上がってカトレアの家へと行く。

「無事だったのね、何よりよ」

リーフに言われ、ゴルダはそりゃどうもと言って風呂を借りる。
カトレアの話によると、バハムードはウィズダムと先に帰ったとの事だった。

「まあいい、少し寝てから俺は帰るぜ」

ゴルダはベッドを借りて盛大に寝ころがる。
しかし、その夢でダークルギアが出て来て

「少し細工させてもらいました、ご用があれば呼んでくださいね?」

とだけ言って消えた。
数時間の仮眠の後、スリュムヴォルドへ戻ったゴルダだが

「なんでお前が居るんだ、竜の血を引く吸血鬼。サフィ=アルヴォールド…ドラゴンブリーダーやってたんじゃないのかよ?」

戻るやなぜか居たサフィにゴルダは聞く、サフィは呑気な顔で

「ああ、詐欺られて借金背負った挙句そのカタに取られたのよ」

と答える。
ゴルダは若干呆れたような顔をして

「また俺とライバルになりに来たのか?」

と聞くとサフィは首を横に振って

「竜医少ないんでしょ?だから来てやったのよ」

と答える。
こうして、ゴルダの仲間に竜の血を引く吸血鬼ことサフィが仲間に加わった。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.262 )
日時: 2011/04/20 16:40
名前: スイト

おお…
ダークルギアを呼べるようになったとは…
頼もしいのかどうか難しい…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.263 )
日時: 2011/04/20 21:11
名前: ゴルダ

>スイトさん
ゴルダ「絶対に呼ばねぇよ」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.264 )
日時: 2011/04/21 09:00
名前: ゴルダ

サフィがやって来て1週間、元ライバルと言うだけのことはあり。その技術と知識もなかなかである。
もちろん、ゴルダが夜勤に回る時間も少なくなって寝る時間が増えていた。

「ふー」

夜勤交代前の休憩時間中に、サフィがため息を漏らす。
ゴルダはもしやと思ってサフィに

「血でも足りないのか?」

と思いきって聞く。
サフィはそれもそうだけどと答えて

「捕食的な意味で誰かしゃぶりたいのよね」

とぶっきらぼうに言う。
ゴルダはそうかそうかと聞き流してフラグを回避しようとしたが

「ねえ、暇なら後で付き合って」

とサフィに言われて回避フラグをへし折られた。
その夜、意地でも暇を作るまいとゴルダは溜まりに溜めていた作業をする。

「うーん、どうしたもんか」

片付けをしながら呟いていると、いつの間にかサフィが部屋に入って来ていたのでゴルダは驚く。
またもやフラグを回避しようとゴルダはサフィに飲まないかと薦める。

「あら、気が利くのね。でも今はいいわ」

しかしサフィは見透かしていたかのように、今はいいと断る。
もはやゴルダに回避手段は無い。

「ま、いきなりなんてことは無いけどね。とりあえずは…」

サフィは銀の体毛を持つ竜に変身して

「毛並み、崩れたからやって」

ゴルダに毛の手入れを要求してきた。
無言かつ慣れた手つきで手入れをするゴルダだが、聖リフィル王国に居た時はしょっちゅうフラミーの毛の手入れをしていたのだ。

「あんた上手いわね、これだけ慣れた手つきでやる奴なんてあんまり居ないのよね。やらせても下手くそばっかりだし」

「コツさえ分かれば硬めの毛でも綺麗にできる、要は慣れだ。技術は手に覚えさせろとか言うだろ?」

竜用の整毛剤を使いつつ、体毛を揉みながらゴルダは言う。
30分ほどそれを続け、サフィの毛は大分まともな質感を取り戻す。

「ふふふ、ありがと」

「お前だからやった」

礼を言われて、ゴルダはサフィだからやったと言い返す。
そして、サフィはゴルダの顔をベロリと舐めて来た。

「やめんか、まだ風呂入ってないんだし。汚いぞ」

顔を舐められたゴルダは汚いからやめろと言うが、サフィは構わず押し倒して

「あら、私が舐め回して綺麗にしてあげるわよ」

「だからやめ…ぶっ」

また顔を舐められ、ゴルダはこれはどうしようもないと黙りこむ。
サフィはそのまま足から銜えていき、口内へ収める。
悪臭のしない口内で、サフィはゴルダを舐め回し始めた。

「まあ、服邪魔だけどいいかな」

全身唾液まみれにした後、サフィはズルッと呑み込む。

「ご馳走様」

食道を通り抜け、狭くも広くもない胃へとゴルダは落とされた。
不思議な香りがするのを無視すれば、悪くない場所である。

「変な香りがするの除けば大丈夫だ問題ないと言った所だな」

次第に強くなる変な香りを無視し、ゴルダは寝てしまった。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.265 )
日時: 2011/04/21 16:58
名前: スイト

甘い香りね〜といっても中で寝れればOKですかな…

テリーヌ「私もいいかしら?」

あ、テリーヌは薄茶色の毛だっけ…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.266 )
日時: 2011/04/21 17:13
名前: ロンギヌス

芳香か悪臭…(どちらも好みw
最高のゆりかごじゃないですか!

しかし竜用の整毛クリーム…楽天で検索しても売っていないぃ!!!!…w(是非とも購入したいのにw
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.267 )
日時: 2011/04/21 22:30
名前: ゴルダ

>スイトさん
ゴルダ「時間空いてるからいいぞ?」

バハムード「兄貴、セレノアも」

ゴルダ「断る、あいついちゃもん付けばっかりしやがる」

>ロンギヌスさん
ゴルダ「売ってる訳ないだろ、全部手作りの自家製だ」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.268 )
日時: 2011/04/22 12:39
名前: ゴルダ

翌朝、そのままサフィの中で一晩過ごしてゴルダは吐き出される。
吐き出された後にまた舐め上げられ、床が体液と唾液でビチャビチャになった。

「あら、拭かないとね」

元の姿に戻ったサフィはゴルダを拭きつつ、床も拭いた。
ゴルダが朝食を取ろうと広間へ行くと、アルカトラスと見なれない白髪赤目の女がエルフィサリドと話をしていた。
アルカトラスがゴルダに気付き、おはようと声を掛ける。

「よう、爺さん。んで…こんな朝から何の用だ?」

「少し雷竜王国エルダリスで問題が起きてな」

何だよとゴルダは朝食を取りながら聞くと

「私から説明しよう、おっと…私はこの世界の生を司り管理する始祖竜。シア=アルシェリアだ、よろしく」

白髪の女ことシアに言われ、ゴルダは食事の手を止めてとりあえずはと握手を交わす。
シアはそのまま話を続け

「エルダリスに異界から来たと思わしき龍が暴れ回っていてな、説得しようにも私の話すら聞かない…」

ふむと頷き、ゴルダは朝食を食べるのに戻る。
シアはそのゴルダの態度を全く気に留めずに

「お前にそいつの鉄拳制裁を頼みたい」

シアに言われ、言うだろうと思っていた顔をしたゴルダは

「お断りだ、俺はただのしかない竜医。そいつを止める力は俺に無い」

そんな力は無いと拒否した。
しかしシアは

「アルカトラスから聞いたところ、お前の潜在能力は半端じゃないらしい。それを引き出せば出来るはずだ」

意地でも行かせるつもりか、潜在能力を引き出せばどうにかなると言って諦めない。
これは断ってもループするだろうと、ゴルダは分かったと了承する。

「ふむ、では付いて来い」

シアに言われてゴルダは付いていく。
スリュムヴォルドを出て、光竜王国セイグリッドのはるか北。
そこには天まで届くような塔が建っていた。

「飛べるか?」

とシアに聞かれ、ゴルダは当たり前だと答える。
シアはそうかと頷いて、白い翼を出して飛んで行った。ゴルダは浮遊呪文で一気に塔の頂上を目指す。

「ようこそ、始祖の塔へ。アルカトラスでもあまり来ない場所だ」

シアはそう言って、いきなり元の姿と思わし数mの白い竜に変身する。

「本当は20mぐらいはあるが、それだといちいち頭下げないといけないからこの体長だ」

ゴルダはいつか神話事典で見た、始祖竜の姿とシアを照らし合わせながら見上げる。
神話では、祖龍ミラルーツと呼ばれる龍から独自に進化をしたのが始祖竜であると言われていた。

「少し荒い真似をするが…許せ」

シアはゴルダをいきなり銜え、長めの舌で舐め回し始める。
もちろん、相変わらずの図太さで全く反応しない。

「お前は一体何なんだ?普通の者なら抵抗するのだが」

「いつもの事で慣れ切った」

それを聞いたシアは不思議な奴もいるんだなと呟いて呑み込む。
長い食道を落ち、ゴルダは胃へと入れられる。
何を糧にしているかは不明だが、臭いというものが全くしない不思議な胃である。

「ぬうっ!」

胃壁にもたれ、のんびりしていると突然鋭い頭痛がゴルダを襲う。
次の瞬間、全身が一瞬熱くなったと思うとすぐに元に戻った。

「これで一応目覚めさせることはできた」

とシアは言ってゴルダを吐き出す。
吐き出されたゴルダはどや顔で肩を回し、シアを見る。

「こっちへ来い、装備を与えよう」

シアはまたゴルダに来いと言い、謎の部屋へと連れてくる。

「いい防具だな」

連れて来られた部屋でゴルダが見たのは、青白く光る全身一式の防具だった。
ただの防具とは違い、桁違いの威圧感や魔力が感じられる。

「歴代の賢竜の亡骸から作られた全身一式の防具、今まで着れた者は誰一人と居ない」

これを俺に装備しろと言うのかと聞くゴルダにシアは頷きながら言う。
もうこの際だと、ゴルダは頭の方を装備する。

「お、装備出来た」

「普通なら、装備した瞬間に脱ぐものが多数なのだがな。魔力があまりにも強すぎる」

シアの話を聞き流し、ゴルダは装備し終えた。
その青白い防具から発せられる魔力は、アルカトラスにも対等に張り合えるほどの量である。

「武器はそこら辺にあるのを適当に持って行け、この世界に存在する全ての属性を使える武器ばっかりだ」

シアは山積みにされた武器を指して言う。
その中から大剣を選び装備したゴルダに、シアは

「さあ、行け。エルダリスへ」

と言って転送呪文でゴルダをエルダリスへ飛ばした。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.269 )
日時: 2011/04/22 16:50
名前: スイト

裏にいた祖竜様が登場とは…
エルダリスと言えばジンオウガさんがいる場所…そして異界の龍か〜

エレニム「祖竜…ですか…」

ちょ、エレニムどうしたの?

エレニム「いえ、見るのは初めてですので…」

エレニムは海竜だしね…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.270 )
日時: 2011/04/22 23:03
名前: ロンギヌス

防具一式完備とは…なかなか破れそうにありませんな…

カイ「何でそこで対抗心燃やしてるの?」

いやいや…硬いヨロイは割りたくなるって言うだろ?

キチッ…『METAL(闘士)__MAXIMUM DRIVE』
『ARMS(武装)!!__MAXIMUM DRIVE』

(あとゴルダさんってネーミングお上手ですよね。国名はまた…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.271 )
日時: 2011/04/23 00:28
名前: ゴルダ

>スイトさん
一応MHFに登場する奴です

???「我は全てを破壊し、作り替えるもの」

>ロンギヌスさん
シア「マスターディスペレーション!…愚か者、歴代賢竜の魂を壊す気か?天罰を下してやる」

あ、食われた

うーん、名前はピースを偶然はめ込んで出来たといった。直感とかで決めてるな…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.272 )
日時: 2011/04/23 14:20
名前: ゴルダ

転送されたゴルダが現れたのは、エルダリスのはるか上空だった。
もちろん、重力に従って地面へ向かってまっすぐにゴルダは落ちていく。

「この場合だと…」

防具の能力か、すぐに対応法が頭に浮かび。ゴルダはふと頭に出た呪文を使い、そのまま落下する。
そして、ゴルダは勢いよく地面に足を着地させて顔を上げる。
既にほとんどの国民が避難しており、人っ子一人おらず。おそらく例の龍の仕業か、辺りは瓦礫が散乱している。

「これはひどい」

防具の能力のせいで、すぐに被害額を計算し始めたがゴルダはそれを叩き潰す。
しばらく歩いていると、どこからか気配を感じ。ゴルダは大剣に手を伸ばして警戒する。

「ありゃなんだ?見た事のない龍だ、もしやあいつか」

黒っぽい鱗を持つ体に、鰭のような翼を持つ龍が瓦礫を何かの力で浮遊させてぶつけ、建物を破壊していた。
ゴルダはすぐに防具の能力で、その龍の能力が魔法なのか何なのかを考察するが。龍からは魔力らしいものが全く関知されない。

「念力みたいなもんか…?」

と考えていると、瓦礫がこちらへと飛んでくる。
すぐどこへ避ければいいかが分かったので回避するが、それと同時に気付かれる。

「我は、我は…破壊し、作り替えるもの。我が名は極龍ルコディオラ…我が前に立ちはだかるものは食らい、消す…」

極龍ルコディオラと名乗った龍はまた瓦礫を飛ばすかと思えば、イビルジョーのような黒いブレスを吐く。
それが龍属性ブレスだと避けた後すぐにゴルダは判断する。

「『調停者』兼、『制裁者』…始祖竜の命により参った。お前に『制裁』を与える」

大剣を構え、ゴルダはルコディオラに言い放つ。
ルコディオラは良いだろうと言わんばかりに咆哮を上げ、ゴルダと向き合う。
もちろん、すぐにゴルダは弱点分析を始める。

しかし、避けている間に

「ぐあっ!」

見切っていたはずの瓦礫投げ攻撃がかすり、ゴルダはふっ飛ばされる。
その後も何度も同じ目に会い、ゴルダは回復魔法を使う。

「演算がズレているだと…?糖分も十分、疲労度もそんなにない。原因…まさかあいつが?」

原因を考えていると、すぐにルコディオラが瓦礫を浮遊させている能力を思い出す。
あれが念力系統の能力なら、自分の頭に干渉し。演算の邪魔をすることもできると考えた。

「感付いたか、我の力を見くびるなよ」

ルコディオラは自信満々に言う。
ゴルダはすぐに対策を施そうとするが、ルコディオラに持ち上げられて阻止される。

「演算できないのでは勝ち目がない」

チッと舌打ちしてゴルダはルコディオラを睨む。
ルコディオラはそんな事は気にせず、グイッと口元へ引き寄せる。

「せいぜい腹壊しな、クソ龍」

舌で巻き取られ、口内に引き込まれながらゴルダは言い放つ。
もちろん、散々舐め回されて唾液まみれにされた後。呑み込まれた。
長い食道に押し込まれ、そして図隊の割にあった広さの胃へと送り込まれる。

「…よし、干渉対策完了。しかしどうするか」

ルコディオラの胃の中で頭に干渉されないように対策を施すが、このままでは消化されてしまう。
どうしようか考えた末、手当たり次第にあれこれ試してみようと言う結論に至る。

「…っ!」

拳を魔法で強化し、勢いよく殴った瞬間。あっという間に胃が縮んで取り押さえられる。
ほとんど隙間もないほどに密着され、ゴルダは胃壁に埋められた。

「やべえぞこれは」

消化も覚悟した瞬間、突然がっくりと意識が途切れたかと思うと。いつの間にかシアの頭の上に乗っかっていた。

「危機一髪だったな、さて、仕切り直しと行こうか『制裁者』よ」

どうやらシアが出してくれたらしい。
今度こそはとシアの頭から飛び降り、ゴルダは大剣を構える。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.273 )
日時: 2011/04/23 14:54
名前: どんぐり

念力で演算を邪魔するとは、手強い相手ですな(誰

『制裁者』って何かカッコイイ…

メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.274 )
日時: 2011/04/23 15:43
名前: スイト

口調が創造主並みですな…
極龍様の翼がかっこよすぎる…
「調停者」と「制裁者」…争いを静める者と罰を下す者かな?
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.275 )
日時: 2011/04/23 16:56
名前: ゴルダ

>どんぐりさん
ゴルダ「厄介きわまりない」

>スイトさん
シア「何か言ったか?」
ゴルダ「簡単にいえばそうだな」

ルコディオラはGoogle画像検索で沢山出る
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.276 )
日時: 2011/04/23 22:10
名前: ロンギヌス

民衆も大変ですな…この世界…
シアさんの危機一髪救出劇…お見事!(万能じゃないかあああああw
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.277 )
日時: 2011/04/24 12:07
名前: ゴルダ

>ロンギヌスさん
シア「『制裁者』に簡単にくたばってもらっては困るからな」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.278 )
日時: 2011/04/25 16:35
名前: ゴルダ

その後、何とかルコディオラを追っ払い2人は帰路につく。

「御苦労、その調子で今後も頼む」

転送魔法でそのままスリュムヴォルドへ送り返され、ゴルダは城の敷地内にあるウィズダムが作らせた畑に墜落する。
丁度ウィズダムが野菜を採取している目の前で、畑の中へ突っ込んでしまったがためにウィズダムに渋い顔で見られた。

「シアに言っといてくれ、転送魔法使う時は転送先での高度を計算しろとな」

グチャグチャになってしまった野菜を全て採取しながら、ウィズダムは不機嫌そうにゴルダに言う。
後々聞くと、新品種の野菜がようやく収穫できる日だったとの事。

「さて、こいつを脱いで仕事復帰すっか」

防具を外し、いつもの服装になったゴルダは部屋を出る。
入れ違いにサフィが掃除用具を持って部屋へと入ったが、ゴルダは気にせずに病院の方へと向かう。

「ああ、兄貴。ちょっと来てくれ」

バハムードに言われ、ゴルダが付いていくと同僚の竜医があれこれ調べ物をしていた。
何だ何だとゴルダが聞くと、バハムードは魔法電子顕微鏡を差し出す。

「狂捕食病菌…か」

狂捕食病とは、竜族に感染する病気で。これに感染すると食欲に歯止めが利かなくなり、延々と捕食行為を繰り返すと言う病気である。
治療法は、殺処分にするかワクチンを投与するかのどちらか。
しかし、ドランザニアがこれを上手い具合に改良して、ウイルス兵器に改良していると言う噂をゴルダは聞いたことがあった。

「調べたところ、こいつは改良・改造型であることが判明した。食欲のリミッターを一時的にぶっ壊すようコントロールできるようにな」

ゴルダはやれやれとため息交じりに言い、菌は安全に処分するように伝えるが

「その他にも何かありそうだから、まだ処分はできないな」

バハムードはまだ何かありそうなので処分できないと言う。
ゴルダは厳重に処分するようにとだけ伝え、部屋を出て診察室へ行く。

「狂捕食病菌…ドランザニアの奴らめ」

独り言を漏らしつつ、診察を続けているとリーフがやって来て

「ちょっと聖リフィル王国行かない?アルガティアが来いって言ってるけど」

「めんどくさいが呼んでるなら仕方ないか」

仕方がないから行くかと言うゴルダに、リーフは無表情な顔で見つめて来た。
この日も夜勤からは外れていたので、さっさと城へと戻る。

「部屋、少し掃除しといたわ」

サフィに言われ、ゴルダはこりゃどうもと言う。
部屋へ入ると、小奇麗に掃除されていて。書類も積まれていた。

「狂捕食病菌の改良・改造型か…」

ゴルダは呟きながら、仮眠に入った。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.279 )
日時: 2011/04/25 16:58
名前: スイト

狂捕食病菌…
イビルジョーみたいになるのか〜エレニム大丈夫かな〜

エレニム「クシュン!!」

ネージュ「あら…風邪?」

エレニム「いえ…」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.280 )
日時: 2011/04/25 17:46
名前: ゴルダ

>スイトさん
ゴルダ「しかも、改良・改造型。何が起こるか分からん」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.281 )
日時: 2011/04/26 12:34
名前: ゴルダ

仮眠から目が覚めると、やけに騒がしいのにゴルダは気付く。
また何だと部屋を出ようとすると、変身したサフィがすごい形相で従者を追いまわしていたので扉を閉める。

「どうも嫌な予感がするな」

ゴルダは再び扉を開けてサフィが居ないことを確認して病院の方へと行く。
やはりゴルダの予想した通りで、狂捕食病菌を置いてあった部屋が乱雑としていた。

「ああ、兄貴。ちょっとした事故でサフィにあの菌がぶっかかってしまった」

やはりかとゴルダは言うと、すぐにワクチンを用意しろと伝えて城へ戻る。
もちろん、サフィを止めるためであるが。

「何をどうやったら菌がぶっかかるやら」

ぶつぶつ言いながらゴルダはサフィを探す。
案の定、城下町が見渡せる場所で涎を尽きることなく垂らしつつ町を眺めていたので後ろから近寄る。

「捕まえたぞ、このアンポンタンが」

後ろからモフっと抱き付いたつもりが、残像だったかのように姿が消え。ゴルダは地面へ向けて転落する。
もちろん、ゴルダもただ転落死するほど馬鹿ではないので浮遊呪文で元の場所へと戻った。

「あいつが1枚上手だったか」

城壁をよじ登り、ゴルダはサフィを追って再び城内を回る。
途中でバハムードがワクチンを見つけたと言ってゴルダに渡した。

「ここに居ない方がいいぞ」

ゴルダはバハムードに忠告し、サフィを追う。
今度はウィズダムが作らせた畑に植えてある野菜を引っこ抜いては食べてを繰り返しているのを発見する。

「今度こそは…あれ?」

ついさっきまでそこで野菜を貪っていたサフィの姿が消えたので、ゴルダが振り向くと

「捕まえたっ」

サフィに前足で地面へ抑えつけられた。
一瞬だけ土に顔を埋める羽目になったゴルダだが、すぐに持ち上げられて近くの貯水池へ放り込まれる。

「やりやがったな…」

ゴルダは貯水池から濡れた体を起こし、サフィを睨む。
もちろん、また瞬間移動でもしたかのように。今度は尻尾で拘束される。

「こいつ、ぶっかかった割には正気を保ってるな」

ゴルダは拘束された状態でごそごそとワクチンを隠しながら思う。
サフィはそのままゴルダを銜え、口内で散々舐め回したり甘噛みした後に呑み込む。
食道を、通り抜けて胃へと落ちたゴルダは、持っていたワクチンを出して

「普通ではありえない方法で投与する、試してみる価値は大いにあり」

その胃壁へと注射を突き刺して投与した。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.282 )
日時: 2011/04/26 17:56
名前: スイト

うん…凄く痛いね…
特に海竜であるあいつは…

テリーヌ「海中暴れ回るかもしれませんわ」


エレニム「クシュン!!さいきん噂されているような」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.283 )
日時: 2011/04/26 18:11
名前: ゴルダ

>スイトさん
ゴルダ「ん?お前の後ろに…って食われやがった」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.284 )
日時: 2011/04/26 22:12
名前: ロンギヌス

うわぉ…胃壁にブスって痛そう…(怒らせると後々怖いですしねw

胃の中に追われてた従者はいたのだろうか…(それとも逃げ切れたかな?
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.285 )
日時: 2011/04/27 12:18
名前: ゴルダ

>ロンギヌスさん
ゴルダ「居る訳ないだろうが…常識的に考えて」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.286 )
日時: 2011/04/27 13:47
名前: ゴルダ

その後はどうなったかと言えば、刺した際に胃に刺激が走り。ゴルダは思いっきり吐き出され。また貯水池へ突っ込んだ。
ワクチンがすぐに効いたのか、サフィは正気に戻って人の姿へと戻る。

「ったく…今度同じことがあったらただじゃ済まないぞ」

ゴルダは貯水池から上がるとバハムード達を呼び、今後同じことが無いようにと厳重注意する。
話を聞いたところ、1人が厳重に密封せずに容器を渡したのが原因だった。

「もういい、下がれ。俺は寝る」

リーフに聞いたところ、明日の朝行くとの事なのでその日は寝てしまう。
翌朝、さっさと用事済ませてくるわよとリーフに引っ張られて聖リフィル王国へと行く。

「おおう、久っしぶりだね。アルガティアなら食事中だよ」

相変わらずなポポイに言われつつ、広間へ行くと丁度食事を終わらせた所だった。
2人を見て、アルガティアは自室へと招く。
アルガティアがリーフを抱いていると言う妙な光景を目にしてもゴルダは全く動じない。

「で、話って?」

「久々に占いと未来予言したら大変な結果が出て来てね…」

ゴルダはほうと頷き、そのまま話を聞く。

「まず一つ、ゴルダに関するものだけど…あり得ないほど多くの困難な試練が待ち構えていると言うのが悪い方の結果」

良い方もあるのかとゴルダが聞くと、アルガティアは頷いて

「良い方の結果は…仲間がその試練を攻略するための手助けをするというもの、誰かとは正確に出なかったけど」

そうかそうかと頷き、ゴルダは予言の方はと聞く

「まず確実に、ドランザニアは滅びる。それから、奴らは歴史を変えようとする。それが滅びへの引き金となる」

完璧にリーフの相手をせざるを得なくなった様子のアルガティアを見て、ゴルダは自室を出る。
自室を出ると、ポポイが暇そうにしてたので

「ん、手合わせするか?」

「いや、オイラがボロ負けになるからいいよ」

手合わせするかと聞くゴルダだが、ポポイはすぐに拒否してくる。
ゴルダはそうかとつまらなそうに呟き、城の中庭へ出た。

「もうそろそろ灼熱期…いや、夏だな」

仕事の事などで季節などを全く気に留めていなかったがために、ゴルダは夏の日差しを見て言う。
相変わらず中庭には花などが植えられており、いつも綺麗にされている。

「さて、先帰るか」

居ても仕方ないと思い、帰ろうとしたゴルダの前にフラミーが現れて何かをしてほしそうな目をする。

「毛の手入れか?ま、サフィが居るから午前中戻らずとも大丈夫だろう。降りてきな」

フラミーに降りてくるように伝えて、ゴルダは毛の手入れを始める。
昔から良くやっていたので、どこを重点的にやればいいのかも完璧に把握している。

「これでよし、ついでに竜ノミも殺しておこう」

ついでにと竜ノミ用殺虫薬を取り出してゴルダは竜ノミを駆除した。
駆除し終えると、突然フラミーがキスをしてきたかと思えば銜えてくる。

「おい待て、殺虫薬出したまんまだ。待て」

もちろんフラミーはそれを無視し、口の中へ押し込み。呑み込んだ。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.287 )
日時: 2011/04/27 17:02
名前: スイト

以前もこんな目にあったような…(汗)
モフモフ〜フラミー〜♪
可愛いとしか言いようがない♪

ネージュ「そういえば毛並みした後に気づいたけどテリーヌも本当はモフ…て何言ってるの私」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.288 )
日時: 2011/04/28 08:00
名前: ゴルダ

>スイトさん
フラミー「実は僕♀だよ」

聖剣伝説3のwikipediaの項目を見るとそうなっていた、俺もびっくりである。

ゴルダ「おい、俺にあんな能力付けて大丈夫か?」

大丈夫だ、問題ない
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.289 )
日時: 2011/04/28 10:30
名前: ゴルダ

ゴルダはフラミーの胃の中で揉まれ続け、やれやれと胃壁へもたれる。
毎度の事なので、いつもの如く動じないが。

「おおっと」

いきなり胃壁に上へ上へと押し出され、ゴルダはフラミーの前足の中へ吐き出される。
吐き出された直後、フラミーはゴルダを抱きしめて拭くようにすり寄った。

「おいおい、せっかく手入れしたばかり…むぅ」

綺麗に体液などを拭きとられ、ゴルダは解放される。
そして、解放されたと思いきやまたキスをされてゴルダは多少赤くなった。

「お前な、自分の性別分かってやってるのか?」

ゴルダはフラミーに言うが、フラミーは関係ないもんと言う顔をする。
これにはゴルダもやれやれと言わざるを得ない。

「んじゃ、俺は帰るぞ」

ゴルダはそのままスリュムヴォルドへと帰る。
そして何事も無かったかのように仕事を始めるが、妙に体に違和感を感じるようになる。

「ムズムズすんな、一体なんだ?」

それ以外にこれと言った症状がないのでゴルダは無視した。
しかし、昼休みの時間になってからと言うもの。さらに違和感を感じるようになる。

「悪い、体調すぐれないから午後は休むわ」

ゴルダは午後の担当を他の者に任せて、自分の部屋で寝てしまう。

それから何時間寝たのかは分からないが、起きるとやけに気分がよくなっていた。
しかし、寝る前とは違う違和感にゴルダは気付く。

「なんじゃこりゃ、こんな能力いつの間に」

ふと鏡を見てみれば、いつの間にかフラミーの瓜二つの姿になっていた。
何がどうなったのかは分からないが、とりあえず元の姿には戻れたのでゴルダはほっとする。

「あいつに聞く以外になしか」

ゴルダはシアの所へと向かう。

「あー、やっぱりなっちゃったのね。接触した事のある相手に変身できる能力」

「なんじゃそりゃ?」

シアに訳を説明した所、そんな事を言われてゴルダはぽかんとする。

「まんまさ、多分今までに接触した奴全てに変身できるだろう。上手く使いこなせよ」

と言って、シアはゴルダを帰した。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.290 )
日時: 2011/04/28 17:22
名前: スイト

うむむ…
接触した奴全てに変身ができるって…多すぎるじゃないかー!!
ポケモンとモンハンなどその他もろもろ…多すぎるな〜(汗)

ネージュ「あら?そういえば…」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.291 )
日時: 2011/04/30 01:33
名前: ゴルダ

スイトさん
ゴルダ「多すぎて把握が困難だ」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.292 )
日時: 2011/04/30 08:05
名前: リオレイア

接触した何にでもだと!?羨ましい…
リオレウスになりたいなぁ…
成れたらリオレイアと番になってやる!
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.293 )
日時: 2011/05/02 12:59
名前: ゴルダ

>リオレイアさん
ゴルダ「ナナ・テスカトリにだって…おっとこれ以上は禁則事項だ」

メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.294 )
日時: 2011/05/02 16:26
名前: ゴルダ

何者をも引き寄せない、年がら年中ブリザードに閉ざされた氷竜王国リヴァルスの多々ある中の、とある雪山。
そんな雪山にも、一匹の氷竜が主として住んでいる。
ほどよく銀と青が混ざった体毛に覆われ、体毛と同じ色の翼を持ち、何人をも凍り付かせる事ができそうな青く鋭い目、そして美しい体つき。
しかしこの氷竜、生まれてこの方住んでいる雪山から一切出た事がない。
「暇ね、いっそのこと一時的にブリザード止めてみようかしら」
氷竜はそう呟くと、自身の住処の奥にあった吹雪の魔法石を台座から取る。
すると、ブリザードは嘘のように止み。静まりかえる。
「ここまで来れた奴を、夫にしようかしら」
氷竜はニヤニヤしながら、訪れるであろう者を待つ。
一方その頃、リヴァルスでは。バハムードが、ブリザードの止んだあの雪山へと向かっていた。
たまたま用事で来たところに白羽の矢が立てられ、この結果となっている。
「寒い寒い、ブリザード止んでも寒いものは寒いな」
防寒具を装備しているが、それを突き抜けるように寒さがバハムードを襲う。
「確かこの辺りに洞窟が…」
あまりの寒さに、持って来たホットドリンクを全部飲み干し、バハムードは洞窟を探す。
洞窟は簡単に見つかり、バハムードは警戒しつつ中へ入る。
「何か居る気配がするな」
バハムードが少し進んだ途端、何かふさふさしたものにつまずいた。
なんだと思い、バハムードがそれを調べると
「尻尾…?」
それは青と銀が混ざった毛に覆われた尻尾だった。
バハムードが尻尾を体の方へ辿っていくと
「竜?しかもかなり綺麗だ」
同じ毛の色をした竜がすやすやと寝ていた。
バハムードは竜を起こさないように注意しつつ、さらに洞窟の中を調べ。帰ろうとした時だった。
「?、何かが巻き付いたような…」
何かふさふさしたものが巻き付いたような感触がしたので、ふと体を見れば。先ほどの尻尾が巻き付いていた。
「どういうことだ?」
身をよじって抵抗するも、尻尾はしっかり巻き付いていて振り払うのは無駄だった。
「あら、私の夫なるつもりの者に逃げられちゃ困るのよ」
突然、綺麗な声がしたかと思うと。さっきまで寝ていた竜がバハムードの方に顔を向ける。
「いきなり言われても困るぞ」
バハムードは竜に言う。
若干冷気が出ている所から、この竜は氷竜のようだ。「じゃあ、こうしてでも分からせるしかないわね」
氷竜はバハムードを少し冷たい程度の舌で舐め上げる。
「うっ…そう来るか」
何をされるか予想が付いたバハムードは氷竜に言う。
「ええ、もちろん」
氷竜は一言だけ言って、バハムードを舌で舐め上げながら器用に呑み込んだ。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.295 )
日時: 2011/05/02 16:28
名前: ゴルダ

「ごちそうさま」
氷竜が腹をさすると同時に、バハムードは胃へと落とされた。
「なんという心地いい温かさにされた胃だよ」
氷竜だと言うのに、胃の中は丁度いい温かさにされているのにバハムードは驚く。
「返事次第だけど、今は溶かさないわ」
氷竜が言うとバハムードは
「この場合だと、答えは一つだけだろ?」
返事はただ一つだろと聞く。
それを聞いて、氷竜はふふっと笑い
「素直なのね、気に入ったわ。あなたの夫になってあげる」
いきなりバハムードを夫に宣言する。
「まあいいか」
すぐに納得したバハムードはそんな返事を返す。
「あなた、名前は?」
氷竜に聞かれ、バハムードは
「バハムード・アルカトラス」
と名乗る。
氷竜は少し考えた後に
「あの聖竜の孫なのね」
と言った。
バハムードは深く探りを入れずに氷竜に
「お前こそ、名前は?」
と名前を聞く。
「私に名前なんかないわ、付けてくれるかしら?」
氷竜は自分に名はないと言い、バハムードに名前を付けるように頼む。
バハムードは氷竜にそぐわう名前を考えるが、浮かんで来ない。
しかし、異界のとある国で粉雪を意味するブルファーシュネーを文字り
「よし、ブルシュネー…ブルシュネー・アルカトラスだ」
ブルシュネーと名付ける。
「いい名前をありがとう、バハムード」
氷竜改めブルシュネーは、胃壁でグニグニとバハムードを揉む。
「うぐ…まったく」
こうしてバハムードは、氷竜を嫁として受け入れてしまった。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.296 )
日時: 2011/05/02 17:42
名前: スイト

ひゃ〜バハムードさんが…(汗)
氷竜なのに胃の中は暖かいのか〜そういえばネージュも氷竜なのに暖かい…あ、でも性格はきち…う!?さむ…

ヒュウウウゥゥゥ……

ネージュ「何か言った?」

言ってない!言ってない!
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.297 )
日時: 2011/05/02 18:15
名前: ゴルダ

>スイトさん
バハムード「ご愁傷様」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.298 )
日時: 2011/05/02 18:56
名前: どんぐり

冷たい世界から暖かい胃袋って良いですねw
バハムードさん、ブルシュネーさん、末永くお幸せに♪
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.299 )
日時: 2011/05/02 19:27
名前: ゴルダ

>どんぐりさん
ブルシュネー「あら…?」
目付けられたようですな
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.300 )
日時: 2011/05/03 13:44
名前: ゴルダ

その頃、ゴルダはエルフィサリドが体調不良のために溜まっている書類の処理に追われていた。

「まさかアレが多忙のこの日に来てしまうとは」

ゴルダの言う、アレとは。雌や女性なら誰でも定期的にやってくる症状である。
今日はそのアレがひどく、エルフィサリドは寝込んでしまっている。

「薬も頑として拒否する…意地でも耐える根性は褒めてやりたいもんだ」

一人でぶつぶつ言いながら、ゴルダは書類をどんどん片付けていく。
従者は一人も居らず、ゴルダはぽつんと佇んでいる。
側近の権限で、一時的に従者に暇を与えて休ませているからだ。

「ふう、ようやく終わった」

夏も本格的に入って来ており、書類を片付けた頃には汗だくになっていた。
それでもゴルダは風呂に入らず、エルフィサリドの部屋へ行く。

「ご苦労、流石私の側近だ」

症状が良くなったのか、ティータイム中のエルフィサリドが居た。
ゴルダはやれやれと言って、向かい合った椅子に座る。

「夏か、蚊が湧きだす時期だ」

エルフィサリドが淹れた茶を飲みつつゴルダは言う。
「ろくに人間の姿で寝れなくなるわ」

腕に止まっていた蚊を叩き殺しながら、エルフィサリドは言う。

「ドランザニアマラリアと、竜マラリアが大流行して。大変な事になった時があったな」

ゴルダが流すように言うと、エルフィサリドは

「遠い昔にな」

と答える。
時間を見てこうしちゃ居られないと、ゴルダはあの畑へ行く。

「水やりすっかり忘れてた、危ない危ない」

ウィズダムに、水やりを任せられていたゴルダは決まった時間にここへ来て水やりをしている。
少しでも忘れると、ウィズダムがいろいろとうるさいのでサボりは禁物だった。

「頭使って水やりの装置作りゃあいいもんを…」

ゴルダはそう言って、水やりを終わらせる。

「城の裏山行くか」

部屋で着替えると、ゴルダは城の裏山へ向かう。
特にこれと言った理由はなく、ただ行きたいから行くといった感じである。

「ここも蚊が多いな」

虫除け剤を腕などに塗りながら、ゴルダは山へと入る。
そこそこ奥に入ったところで、見慣れた足跡を見つける。

「また来ているのか、あいつ」

ゴルダの言うあいつとは、紛れもない黒狼である。
最近は居心地がいいのか、よくこの山へ現れているようだ。

「会いたくないもんだ」

「ほう、儂の顔など見たくないとな」

ゴルダがぼそっと言った瞬間、後ろにあの黒狼が居た。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.301 )
日時: 2011/05/04 11:55
名前: ゴルダ

「やれやれだぜ」

片手剣を半抜き状態にして、ゴルダは警戒する。
そんなゴルダを、黒狼はやすやすと前足で押し倒す。
もちろん、ゴルダもやられっぱなしではない。
押し返すついでに、その前足の肉球をふにふにとしだす。

「これ、くすぐったいぞ。止めぬか」

いきなり肉球をふにふにされて、黒狼は少し驚くも。前足に体重をかけて封じにかかる。
ゴルダも封じられまいと、さらに力を込める。
さすがにこれでは埒が明かないと思った黒狼は、最終手段として妖術を使う。

「妖術使うとは、この卑怯者が」

妖術で力を抜かれ、ゴルダはしっかりと押さえ付けられる。
無論、こうなった以上選択肢はただ一つ

「さて、今日も頂くかのう」

黒狼に食われるだけだ。
ゴルダは全身をベタベタになるまで舐められ、宙に放り上げられる。

「がっ!」

木が生い茂っているだけに、ゴルダは放り上げられた時に木の太い枝に頭を盛大にぶつける。
そして、落ちた先にあったのは大きく開かれた黒狼の口。
その身は重力に従って、口の中へ収まる。

「いてて、頭打った…さっさと食えよ」

いつもの態度で黒狼に言うゴルダだが、黒狼は

「ふふふ、今日は少しばかり遊ばせてもらうぞ」

と言ってまずは普通に呑み込む。
ここまではいつもと変わらないが、噴門辺りまで来るといきなり口へと押し戻す。

「うぐっ…おい、何する気だ」

黒狼はゴルダの問いを無視し、呑み込んでは戻しを繰り返す。
それが一時間以上繰り返され、ゴルダは唾液と体液を異常なまでにすり付けられた。

「そろそろいいじゃろう」
黒狼は何の反応も見せなくなったゴルダを、今度はしっかりと呑み込む。

「これだからやめられんな…」

そんなことを呟きつつ、横になった黒狼の腹は次第にしぼんでいった。
メンテ
Re: とある竜医と女王 ( No.302 )
日時: 2011/05/04 12:53
名前: リーフ

リーフ「まったく…何回消化されたのかしら…」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.303 )
日時: 2011/05/04 19:30
名前: スイト

下っては上がる、下っては上がるというループ…

ネージュ「遊ぶのにちょうどいいわね」

え?
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.304 )
日時: 2011/05/04 23:23
名前: セイル

また黒狼さんだ〜
ひょっとして…
ゴルダ様
黒狼さん気にってますか?
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.305 )
日時: 2011/05/05 07:41
名前: ゴルダ

>リーフ
ゴルダ「知らんな」

>スイトさん
ゴルダ「自分でフラグ立ててどうする」
お前人の事言えるか?

>セイルさん
言わずかな、気に入ってます
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.306 )
日時: 2011/05/05 08:09
名前: セイル

そうですか!
ありがとうございます!
これからもお願いします

黒狼「ククッ……儂を気にっておるのか?
可愛い奴じゃの。

あの…目がもう獲物狙ってます……
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.307 )
日時: 2011/05/05 19:26
名前: ゴルダ

>セイルさん
Oh...
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.308 )
日時: 2011/05/06 00:17
名前: ロンギヌス

ひぃふうみぃ…ダメだ、数えきれない…

海王「あれ〜、なにしてるの?」

ゴルダさんが今までに喰われた回数だよ。多分このサイトでは一番多いんじゃないかなーと。(羨ましいw

海王「よし♪ じゃあ負けないように…」

いや…間に合ってます
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.309 )
日時: 2011/05/06 08:56
名前: ゴルダ

>ロンギヌスさん
まあ、両者とも投稿数300超えてますもの
ゴルダ「累計回数?知らんな」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.310 )
日時: 2011/05/06 11:45
名前: ゴルダ

消化されきった直後にゴルダは復活する。
しかし、いつもと違ってその顔は妙ににやけていた。

「俺がやられっぱなしだと思うな、黒狼…」

ゴルダの手には、謎の空き瓶が握られていたが。実はこれ、下剤であった。
もちろん、竜用に調合された代物なので黒狼からすればひとたまりもないだろう。

「ふっ…」

ゴルダは鼻で笑い、その場を後にする。
その後ゴルダは、川に出て釣りを始めた。山へ来たのはこれが目的である。

「うーん、今日は釣れないな」

結局釣れないので引き上げて森の中を歩いていると

「おっ、はて誰だったかな」

白い龍が居たのですぐに記憶を引っ張り出して調べる。
しかし、記憶を引っ張り出した所でゴルダはうげっと言う顔をする。

「ハクがこんな所にいるとは、厄介だな」

ソラ以上にハクには良い記憶が無いので、ゴルダはなんとか無視しようとするも

「あら、お久しぶりですね。どこへ行かれますの?」

気配を悟られて見つかった。
それでもゴルダは持っていたモドリ玉ならぬ帰り玉を投げつけてその場を離脱する。

「ふむ、まあ私から逃げるとは…」

ハクはその場を離れる。

「危ない危ない、また変な事されるかと思った」

ゴルダは胸をなでおろす、しかし帰ってから診察に戻り。休憩をしていると

「客よ」

とサフィに言われて城へ行ってみれば、ハクが来ていた。
これはどうしようもないとゴルダはハクに

「なんでまた、ここへ?」

と思いきって聞いてみる。
ハクは少し考えてソラの名を出して

「ここへ来ましたよね?」

と聞く、ゴルダは確かに来たと答える。
それを聞いたハクはくすくすと笑い

「だから来たのですよ、ゴルダ様に会うために」

と言って至近距離まで近寄って来る。

「お断りだぞ」

とゴルダは言うが、ハクは巻き付いて来た上に

「断っても、ダメですよ?」

と言ってキスをする。
こうなった以上は、恒例の回避不可フラグが立った事を意味する。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.311 )
日時: 2011/05/06 17:43
名前: スイト

やられっぱなしはさすがに困りますしね〜
何か脱出する方法はないのかー!!

ネージュ「何を?」

いや、別に…
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.312 )
日時: 2011/05/07 08:31
名前: ゴルダ

>スイトさん
まーたフラグ立てた
ゴルダ「累積2回」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.313 )
日時: 2011/05/07 12:37
名前: どんぐり

お久しぶりです
確かに回数多いですね!良い毎日を(殴
後、何気に私ブルシュネーさんに目をつけられてたのね(汗
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.314 )
日時: 2011/05/09 07:05
名前: ゴルダ

>どんぐりさん
あの時からね
ゴルダ「ご愁傷様、それから。ついに俺の姿が追加されたらしい、チャットの名簿から見てくれ」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.315 )
日時: 2011/05/09 17:07
名前: ゴルダ

「とは言っても、今はその気では無いですが」

ハクはそう言って、ゴルダを解放する。
久々のフラグ回避に一安心し、もう何もないだろとゴルダはハクに聞いた。

「ええ、特には。もう少し居させてもらいますけど」

「じゃ、失礼する。仕事があるんでな」

ゴルダはハクから逃げるようにして、病院へと戻る。
そして戻るや、休憩室で煙草のようなものに火を付けてふかす。

「あーあ、全く。疲れるな」

リヴァルスに居るバハムードからの報告書が来ていたので、それを読む。
報告書に目を通していると、ゴルダはある文に目が留まる。

「ちょっとこりゃ、どういうこった?」

氷竜を妻にしたやらどうやら書いてあったので、どう言う事だと読み進める。
読み進めるうちに、こうなった経緯が書いてあるのでゴルダは納得した。

「ほう、なるほどね。そう言うパターンもあるのか」

とは呟くものの、急にエルフィサリドとの関係が浮上して

「あいつがこのまま側近で通すとは思えないがな、後継者問題もいずれ出る」

しかし、後継者問題を考えてしまうと。他にリーフとカトレアが居るのを思い出す。
リーフは今のところ除外しても、カトレアがどう出るかが分からなかった。

「うーん、一夫多妻になっちまうか」

等と考えているとサフィがやって来て、交代しろと言ってくる。
ゴルダははいはいと言って、診察を代わった。

「特に異常はありませんがね、風邪でしょう。薬出しときますので」

頭の片隅でまだ考えつつ、ゴルダは診察をしていた。
しかも、サフィの事も出て来たので四つ巴に発展している。

「くっそ、考えていても仕方がない」

今日は夜勤の担当に入っており、ゴルダは夜勤の準備に入る。
そして、夜勤に入って数時間後。
パソコンをいじっていると、突然差出人不明の添付ファイル付きのメールが送られてきた。

「ウイルス反応、なし…誰からだ?」

添付ファイルは動画で、タイトルは文字化けしていて分からない。
ゴルダがその動画ファイルを開くと、赤暗色の髪をした女が出て来た。

「ふふふ、始めましてかしら?ゴルダ=アルカトラス…私はアルーティア」

何処となくミラバルカンの雰囲気がする女は、どや顔をしながら話を続ける。

「ドランザニアから私は雇われ、数日以内にお前とその関係する奴を歴史上から消す…意味が分かるか?」

ゴルダは、歴史など変えられるはずがないと思いながら動画を見ていたが

「お前、歴史が変えられないと思っているな?大間違いだ…表の世界には現れない国があるのを知っているか?」

ゴルダはその国に聞き覚えがあった、裏の世界で時空の流れや時の流れを管理す国があった事を。
その国の名は、時竜王国クロノスと呼ばれていた。

「そう、時竜王国クロノス…その国にある時の杖と、時空時計…それらがあれば歴史を変えられる」

ゴルダは、何だとと動画に言い放つ。
アルーティアは怪しげに笑いながら

「私は数日以内にそれを入手する、もう行き方も調べた。せいぜい己の存在が消えるまでの時間を楽しめ。では…」

と言うと、背を向けた。動画はここで途切れる。
これは大変だと、ゴルダはすぐにサフィに夜勤を一時的に任せ。光竜王国セイグリッドへ行く。

「爺さん大変だ、奴らが俺らを消しにかかってきた」
いきなり書斎に押し入られて、アルカトラスは何だと言う顔をする。
ゴルダは、アルカトラスにメールに添付されて来た動画の件を話す。

「落ち付け、孫よ。既に策は講じてある」

それを聞いたアルカトラスは、落ち付けとゴルダを諭した。
アルカトラスは、明日の朝。またエルフィサリド達を集めて来いと言ってゴルダを帰す。
帰されたゴルダはエルフィサリド達を集め、話をする。

「なるほど、いよいよか」

エルフィサリドは落ち着いた様子で言う。
一方、リーフは無言でやる気満々の雰囲気を出している。

「そこで、明日セイグリッドへ行く。これは俺たち全員の問題だ、以上」

そのひはそのまま解散し、ゴルダは夜勤へと戻る。
そして翌朝、リヴァルスとシオリアスから急きょバハムードとカトレアを呼び戻し。一行はセイグリッドへ行く。

「ともかく、第一段階は時の杖と時空時計を死守する事。それには時竜王国クロノスへ行かなければならん」

アルカトラスは、時竜王国クロノスへ通じるゲートを開く。
いよいよかとゴルダ達一行は気合を入れ、時竜王国クロノスへと向かった。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.316 )
日時: 2011/05/10 12:40
名前: ゴルダ

「ふむ、何でこんなにゴーストタウンなんだろうな」

城下町らしき場所へ降り立った一行だが、人っ子一人居ない町中でゴルダは呟く。
そこでサフィが

「先代国王が『新天地(フロンティア)を目指して行け』と言って移住させた結果こうなったそうよ」

先代国王が行った移住計画でこうなったと話す。
それにしてはゴーストタウンになりすぎだと、ゴルダが突っ込むとサフィは

「移住政策を派手にやりすぎた結果、一部を除いて居なくなってしまったのよ」

と言う。
リーフはそれは失敗だわねと冷静に言う。

「あそこの様ね、それにしても小さい事」

目の前にある、城とは言えないほどに小さな城を指してカトレアが言う。
城は襲撃された形跡があり、非常に荒れていた。

「これはひどい」

城へ入り、ほとんど瓦礫状態の城内を見てゴルダが言う。
奥へ奥へと進むと、リヴァイドに良く似た体の竜が王座で頭を抱えていた。

「っと、時竜王国クロノスの国王、エーヴィヒか?」

ゴルダが竜に聞くと、その竜は頭を上げて

「ええ、一応は…それより、アルーティアとかいう女が仲間引き連れて百年ほど前のドランザニアへ行ってしまったわ。時の杖と時空時計を奪って」

それは大変だと、ゴルダはすぐに行けるかとクロノスへ聞く。
クロノスは少し悩んだ後に首を横に振り

「あのアルーティアとの戦闘で魔力を大分使ってしまって…どうにか補給しないと時間移動はできないわ」

魔力が足りないので、補給しないと時間移動はできないと答える。
ゴルダはごそごそと、ある薬を出してエーヴィヒへ差し出す。

「まあ、これで回復するから飲め」

「効くかしら?」

エーヴィヒが疑うような目で見る。
ゴルダは時間がないからさっさと飲めとエーヴィヒに言う。
エーヴィヒは何も言わずにそれを取って飲む。

「おいしくないわね、でも魔力は戻ったわ。さあ行くわよ」

切り替えの早いエーヴィヒに面食らいながら、一行はアルーティアが仲間を引き連れて行ったと思わしき百年ほど前へ遡る。
降り立った場所は、ドランザニアのどこかのようだった。

「まずは二手に分かれよう、ここと。スリュムヴォルドの方で」

とゴルダは言い、リーフとサフィを引き連れてそそくさと行こうとするがカトレアに

「待って、時雨を連れて行って」

時雨を連れて行ってと言うので、連れていく。
バハムード、エルフィサリド、カトレアとリーフ、ゴルダ、サフィの二手に分かれた所で

「私は奴らの残留魔力を追って教えるわ、さああ。早く行って」

エーヴィヒがアルーティア一行を追跡すると言うので一行は二手へ分かれた。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.317 )
日時: 2011/05/11 14:24
名前: ゴルダ

「懐かしいわね、この辺り」

サフィの言葉にゴルダはほう、と言う。

「丁度スリュムヴォルドが一度滅んだ辺りを見て来ているのよ、ドランザニアもまだそんなに開発が進んでなかったし」

「それでこんなに自然があるのか、地図だとこの辺は百年ほど後には開発が進んで工場があるらしいな」

端末をいじりつつ、ゴルダは言う。
しかしそうしてもいられないので、一行は移動する。

「何処まで行くの?」

リーフに聞かれ、ゴルダは元実家と答えた。

「この時代はまだ俺らが生まれていない、奴らが殺るなら親父と母さん。両方始末すればいい」

それを聞いて、リーフはなるほどねと納得する。
歩き続けて数十分、ずっと端末を見ていたゴルダの足が止まった。

「どうしたの?」

時雨が聞くと、ゴルダは端末をあれこれいじって

「地図がエラーで表示できなくなった、それどころか端末が使えなくなった。俺はもう地図がないと元実家の場所が分からん」

端末が使えなくなったと話す。
リーフは呆れたような顔をして

「せめてアナログな地図ぐらい持っておきなさいよ…ほら」

と言うと、ゴルダに地図と現在位置を調べるための魔道具を貸す。
使ってみるものの、これもまたまともに動かない。

「どうなってんのかしら、壊れてはいないはずだけど」

本当に壊れていないか調べるリーフに、サフィは

「古代魔法の気配、しない?エルフなら分かるでしょ、おそらくそれが原因」

と聞く、リーフはわずかにするわねと答える。
一方ゴルダは、何かが居ないか気配を探っていたが。突然

「何かが居る」

何かの気配を感じて、リーフ達に注意を促す。
すると、突然何か透明なものが動いたかと思えば

「避けろ!」

突然太刀の大振りゴルダ達を襲う、それを避けると透明なものが姿を現し。
蒼火竜のような暗い青色をした髪の男が現れ

「アルーティア様からの命、貴様らにはここで消えてもらおう」

太刀を構え直しながら言う。人の姿をしているだけで人間ではないようだ。
ゴルダはさらに、賢者の竜特有の魔力の流れを感じるが。どうにもこの男は弱かった。

「わずかに賢竜の血が混じってる…こいつは一筋縄で行く相手じゃないな」

暗い青髪の男はまた姿を消し

「俺の姿を捉えられるか?」

と挑発する。
それを聞いたサフィが、ヒュッとナイフを投げつけると。いとも簡単に男へ突き刺さる。

「くっ…」

「あら、弱い。とんだ内弁慶ね」

とサフィが言うと、男はまた姿を消し。サフィを背後から蹴り飛ばす。
もちろんサフィは受け身を取って着地する。

「行きな、こいつは私一人で十分」

サフィはゴルダ達に行けと言って行かせる。
油断しなければ捕食してさっさと終わらせられると思っていたからの行動だった。

「さ、遊んであげる」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.318 )
日時: 2011/05/11 17:13
名前: スイト

久しぶりに来れた…
た、太刀だと…

ネージュ「そういえばスイトはそれしか使わない主義だっけ…」

エレニム「そうですね〜」

太刀なら… ジャキン!

ネージュ「こらこら…漆黒爪で張り合わないの」
メンテ
Re: とある竜医と女王 ( No.319 )
日時: 2011/05/11 18:05
名前: リーフ

間にあうのかな…?

リーフ「…ホンキで暴れていいかしら?」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.320 )
日時: 2011/05/12 08:49
名前: ゴルダ

>スイトさん
サフィ「噛ませ犬よただの」
うん、ネタバレするとぶっちゃけ噛ませ犬

>リーフ
エーヴィヒ「やめて、歴史改編出来るようになっているのに」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.321 )
日時: 2011/05/12 10:09
名前: ゴルダ

サフィに任せ、先に進んだはいいものの。現在地が分からないのではどうしようもない。
相変わらず、端末はエラーを吐き出して使えずじまいである。

「あんた、何か感じない?」

リーフに聞かれ、ゴルダは一応と答える。
どうやら、リーフはディスぺレーションを使う気で居るらしいが。根源が分からないので使えないらしい。
丁度、例の鎧を密かに装備して来ていた事を思い出したゴルダは察知できないかと試してみる。

「こっから13時方向、桁違いの魔力検出」

それを聞いたリーフはその方向へディスぺレーションを放つ。
次の瞬間、ガラスでも割れたような音が鳴り響き。ゴルダの端末のエラーが直る。


「腹立たしい、実に腹立たしい」

その方向から、ローブ姿の男が現れた。
2人ともその男が、人の姿を取っているに過ぎない事をとっくに感知している。

「アルーティアの邪魔をさせる訳にはいかんな、消えてもらおうか」

男が構えると、リーフが前に立って

「行って、私がなんとかするから。あんたに消えられると困るの」

ゴルダに自分がなんとかするので、先に行けと告げる。

「任せたぜ」

端末で現在位置を確認し、ゴルダは時雨と先へと進んだ。
その一方、サフィはと言うと。

「とんだかませ犬だわ」

変身して男をボコボコにしていた、男は太刀も折られて攻撃手段がない。
余裕な表情で、サフィは犬のように後ろ足で頭を掻きながら

「もっと強いかと思ってたんだけどね、アップにもならないわ」

と言う。
それを挑発と受け取った男は、サフィに殴りかかる。
がしかし、軽々あしらわれた揚句。肉球がある前足で抑えつけられた。

「ぐっ…!」

「ほら、悶えなさいよ」

まだ頭を後ろ足で掻きながら、サフィは器用に男を前足でグリグリと踏みにじる。
普通の足ではない、肉球の付いた足で踏みにじられ

「うっ…あぅ」

最初は抵抗していたものの、その前足でグリグリとされて次第に悶え始める。

「あら、とんでもない畜生野郎ね。終わりにしましょ」

サフィは頭を掻くのをやめ、男を頭から銜えこむ。
頭から銜えられて、男はかなり抵抗する。
しかしサフィが舌を巻き付け、一気に口内へ引き込んだのでそれは無駄に終わった。

「いままでになく、不味いわね。どう言う事かしら」

少し舐め回しながら、舌に感じた不味い味にサフィは渋い顔をする。
しかし、さっさと呑み込み。消化して合流しなければならないので、そのまま一気に呑み込む。

「あー、このもたれそうな違和感…」

リミッターでも外したかのように大量の胃液を出し、男を消化してしまうとサフィは元の姿へ戻る。
しかし、胃液を出し過ぎて胃壁が荒れたかん何なのかは不明だが。急に胸やけが襲う。

「っ…」

常用していた薬を飲み、サフィは2人の後を追う。
そして、ゴルダはと言うと。なんとか両親が殺されるのを防いでいた。

「ふぅ…雑魚で助かった」

「全くだわ」

シーカーライフルを下ろし、ゴルダは煙草のようなものに火を付ける。
眼前には、2人でくつろぐ両親の姿があった。

「親父、もっと上手く情報収集できなかったのかよ…おかげで地球侵略は防げたが」

ゴルダは屍に証拠隠滅用の魔法をかけて消し、時雨に乗ってその場を離れる。
その頃リーフは、例のローブ姿の男を倒していた。

「やるな、リーフ…だがこれで終わったと思うな。さらばだ」

ローブ姿の男は、煙のように姿を眩ませてその場から消える。
消えたと同時に、サフィが合流する。

「今のは?」

「なかなか骨があったわ。さ、ゴルダと合流するわよ」

サフィの問いを無視し、リーフはゴルダと合流するためにその場を移動した。
そのまたその頃、エーヴィヒはと言うと

「見つけた、アルーティア…今度は逃がさないわよ」

ようやくアルーティアを発見した所だった。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.322 )
日時: 2011/05/13 10:32
名前: ゴルダ

2者が奮闘している一方で、スリュムヴォルドへ向かったエルフィサリド一行はと言うと。

「見失ったか」

「ええ、確実にね」

スリュムヴォルドへたどり着き、アルーティアの手下を見つけたが。見失ってしまっていた。
エルフィサリドは単独で追跡していたので、バハムードとカトレアで別の手下を追跡している。
ちなみに、セレノアはと言うと。あれこれ口出しされてうるさいのでバハムードが自身へ一体化させている。

「エーヴィヒは追跡サポートすると言ってしないし」

カトレアが言うと、バハムードはそうだなと言う。
一方のエルフィサリドも、単独追跡で一行に連絡をよこさない。
とりあえず、どうするかと話していると。何処からかゴルダ達がやって来て合流する。


「何?エルフィーが単独で?まあいい、残りを探そう。何人いる?」

ゴルダがバハムードに聞くと

「エルフィサリドが3人追跡して、俺らは残る3人。6人だ」

バハムードは6人と答える。
ゴルダは端末を開き、その6人を追跡しようとする。

「見つけた、3人この近くに潜んでい…消えた?」

がしかし、その反応が次の瞬間には切れてしまう。
何事だと思っていると、たいそう腹を膨らませたエルフィサリドが何処となく現れた。

「始末完了、さあ。時空時計と時の杖持っている阿呆を探しましょ」

腹がどうしようもなくモゴモゴと動いているが、誰も気に留めなかった。
それは遡ること1時間ほど前、手下6人を見つけて追いかけたものの。二手に分かれて逃げられてしまう。
そこで、エルフィサリドは3人をカトレアとバハムードに任せ。残る3人を残留した気をたどって追跡していた。

「あの時は城から出られなかったけど、こんなに賑わっていたのね」

当時は城から出る事をあまり許されていなかったがために、エルフィサリドは先代国王…両親の代の城下町をあまり知らない。
しかし、自分の代と変わらず。町はにぎわいを見せていた。

「居た、逃げられると思って?ふふふ…」

不可視化を発動し、3人の背後から近寄る。
一方3人は、そうとも知らずに逃げ場のない路地裏へと入った。

「ここならあの水竜も追ってこまい」

「ああ、ひとまず安心だ」

「何かフラグ立てているような気がするんだが、気のせいか?」

3人目が言った一言で、3人は何者かの気配を感じる。
その次の瞬間、3人は何かに捕えられた。

「何だ!?」

と言っているうちに、3人は何かの口へ放り入れられて呑み込まれる。

「ちょろいわ…」

ケフッと軽いゲップをして、エルフィサリドはついでにと残る3人も探す。
残る3人はと言うと、カトレアとバハムードを振り切って町中へ紛れ込んでいる。
しかし、エルフィサリドはそれを逃さない。

「…」

「…」

「…」

3人は無言かつ無表情で互いの顔を見る。
丁度漁港の外れで、人が全くいない。ここならば誰も来ないだろうと3人は思っていた。

「!?」

しかし、突然何かが巻き付き。拘束された揚句口へと放り込まれて呑み込まれる。
これもまた、不可視化で後ろから近寄り。エルフィサリドが捕食したのだった。

「ちょろすぎて話にならないわ、本当に」

近くにゴルダ達の気を感じ、エルフィサリドは膨れた腹を揺らしながら移動する。

「ん…?分かった」

突然、エーヴィヒから意思による会話をされ。ゴルダはそれに応じて頷く。
なんなのとリーフが聞くとゴルダは

「奴ら、聖リフィル王国へ行ったらしい。すぐ追うぞ」

アルーティアが聖リフィル王国へ行ったと言い、一行は移動する。
途中でエーヴィヒととも合流し、一行は聖リフィル王国へと入った。
メンテ
Re: とある竜医と女王 ( No.323 )
日時: 2011/05/13 17:58
名前: リーフ

今後の展開に期待なのです…w

リーフ「なんだか…眠いわね…」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.324 )
日時: 2011/05/13 18:08
名前: 名無しのゴンベエ

スイトです
僕も期待中ですね

ネ―ジュ「どうなるかね」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.325 )
日時: 2011/05/13 18:21
名前: ロンギヌス

なんでだろ…
竜の捕食者は正面きって喰ってる時より、脇役相手にさりげなく呑んでる方が萌える…(これが僕の性?

とうとうリフィルに進撃ですか…期待してますw
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.326 )
日時: 2011/05/14 08:48
名前: ゴルダ

>リーフ
サフィ「何か飲む?」

>スイトさん
大方予想はつくかと
ゴルダ「あの魔道具は確か…いや、何でもない」

>ロンギヌスさん
エルフィサリド「ほら、あなたの後ろにも」
やめろ、楽屋裏でやりなさい

サフィの画像も追加したよ!
いつものように名簿から見てね
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.327 )
日時: 2011/05/14 10:32
名前: ゴルダ

「っ…なんなのこのエルフ、強いってレベルじゃないわよ!」

アルーティアはリフィル城に乗り込んだまでは良かったが、幼少のアルガティアに見つかって戦闘する羽目になる。
まだほんの5歳ほどの外見にも関わらず、アルガティアの強さはアルーティアにとって異常であった。

「通さないわよ、絶対」

このままでは、ゴルダ達が来る前にアルーティアは倒されてしまうだろう。
アルーティアは、このままではボコボコにされると思い。

「くっ、撤退だ」

アルーティアは移動系統の魔法を使い、その場を離れる。
しかし、移動した先で

「しまった…!」

「年貢の納め時だぜ?」

「覚悟してね?」

エーヴィヒ達と鉢合わせになってしまう。
こうなった以上、逃げるしかないとアルーティアは移動魔法をまた使う。

「逃げられたわね、でも逃がさない」

リーフが何かを詠唱すると、アルーティアが目の前へ現れる。
流石にアルーティアも逃げられないと分かったのか、身構えた。

「ったく、よくも色々と面倒かけさせてくれたじゃないの?」

本気モードになりかけたリーフに、アルーティアは例の魔道具を取り出すと

「どうやらこれ、武器になるみたいね」

と言って、時空時計を弓にし。矢を放とうとした瞬間

「!?」

突然、アルーティアは思いっきりふっ飛ばされる。
それと同時に、時の杖と時空時計を落としてしまう。
リーフはそれを素早く回収し、エーヴィヒへと返す。

「くっ…失敗か」

アルーティアが悪態をついていると、あのローブ姿の男が現れ

「情けないな、姉さん」

「ブラドリス…くっ、ここは元の時代へ戻るぞ」

アルーティアを引き連れて、その場に時空の歪みを作り。逃げた。
逃げられた事に物凄く機嫌を悪くしたリーフは、エーヴィヒに

「ほら、さっさと元の時代へ」

と命令する。
エーヴィヒは頷いて、全員を連れて現代へと戻った。

「しかし、なんでアルーティアの奴はあんな風に?」

現代へと戻ってきたゴルダが、エーヴィヒへ聞く

「プロテクト(保護魔法)よ、奴はそれに気付かなかったの」

エーヴィヒはその問いに、保護魔法が掛かっていたと答える。
リーフはそれを聞いて、とんでもない頭の悪さねと言う。

その頃、アルーティアとブラドリスはというと

「厄介な事になった、もし俺と姉さんがシアの弟と妹だとバレたら大問題だ」

「大問題どころじゃないわ、消されるわ」

なんとかアジトへとたどり着き、今後どうするかを話していた。
実はこの2人、シアから関係を絶縁してこのような事をしているのだ。
理由は無論、不明であるが。

「ともかく、失敗した以上は新たな作戦考えるわよ。あのゴルダとか言う男、野放しにしとくと消されるわ」

「ああ、そうだな」

と言って、新たな作戦を考え始める。
その頃、ゴルダ達はというと。スリュムヴォルドへ帰還していた。

「どうもあいつらが一発で諦めるとは思わんな、今後も注意しよう」

とゴルダは提案して各自持ち場へ戻る。
朝から振り回されて動いていたので、少し寝ようと寝転がっていると

「ねえ、久々に血飲ませて?」

掃除をしに入ってきたサフィに言われ、ゴルダは多少難色の色を示す。
半分は竜の血を引いてるので、そんなに飲まずとも大丈夫だが。やはり飲まないでいるのは体調を崩すらしい。

「首出して」

サフィに言われ、ゴルダは首を出す。
そしてサフィは首輪に注意しつつ、その首に噛みついた。

「…っ」

第三者から見れば、どうみても抱き付いているようにしか見えない体勢でサフィは血を吸う。
数分吸った後、突然サフィは変身する。

「どうも吸ったらリミッター外れるのよね」

「ああそうかい」

かなりの量を吸われたにもかかわらず平然としているゴルダに、サフィは前足の肉球でふにふいする。

「やめろ、くすぐったい」

とは言うものの、ベッドの上に押し倒されてされているのではどうしようもない。
ふにふにされているゴルダの方も、段々やめろと言わなくなってきた。

「あら、気持ちいいの。こっちの方がもっと気持ちいいんじゃないかしら?」

と言ってサフィはゴルダを銜え、舌で舐め回した後。呑み込んだ。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.328 )
日時: 2011/05/14 14:42
名前: スイト

血…血が足らん…(?)
と、それは置いといてと…

ネージュ「?」

〜♪〜♪〜♪〜♪

ネージュ「何オカリナ吹いてるの?」

いや、これも時空移動の一つだからさ〜
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.329 )
日時: 2011/05/15 13:37
名前: ゴルダ

>スイトさん
ゴルダ「ムジュラの仮面だったか?初日に戻すのは」
うむ
メンテ
Re: とある竜医と女王 ( No.330 )
日時: 2011/05/15 17:25
名前: リーフ

リーフ「紅茶…のみたい…zzz」


ムジュラの難易度は高かった…w
ダンジョン少ないから自然とハート少なくなりがちだし…w
リーフ「お面全部集めたのよね わざわざ」
難易度高いといえば時オカの裏…w

メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.331 )
日時: 2011/05/16 07:43
名前: ゴルダ

>リーフ
サフィ「ほら、紅茶」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.332 )
日時: 2011/05/16 08:30
名前: ゴルダ

「ふふっ、いつもありがと」

散々胃の中でいじり倒し、ゴルダを吐き出したサフィが言う。
すぐさま風呂へ入ろうとするゴルダだが、突然端末にメールが入る。

「また送信元が分からん奴だな」

と呟きつつ、ゴルダがメールを開く。メールには

「今夜12時、シオリアスの南の海岸で待つ」

とだけ書いてあった。
何のこっちゃと思いつつ、ゴルダは

『断る』

と返事を打って返信する。
何の嫌がらせだと思いつつ、ゴルダは風呂へと入る。
風呂から上がると返事が来ており。メールには

「ともかく来い、さもなくばどうなっても知らんぞ」

と書いてあった。
随分喧嘩腰だなとゴルダは思いつつ、仕事へ戻ってその時を待つ。
夕方、ゴルダは一旦カトレアの所へ行き。時間まで過ごす事にする。

「へえ、そんなメールが…ね」

話を聞いた時雨とカトレアが口をそろえて言う。
そんなこんなで話しているうちに時間が近付き、ゴルダは言われたとおり海岸へ行く。

「貴様、ブラドリスか…まさか俺を始末しに来たか?片腹痛いな」

ゴルダはそこに居たローブ姿の男ことブラドリスに言う。
ブラドリスはクックックと笑うと

「その通り、その前にお前に一ついい事を教えてやろう」

ゴルダがほうと言うと、ブラドリスは口を開き

「炎竜王国フレイルティア、地竜王国アストライズは滅亡した。ドランザニアの手でな」

いきなり爆弾発言をする。
それを聞いて、ゴルダは少し動揺するが冷静になり

「どう言う事だ?」

と聞く。
ブラドリスはまたクックックと笑い

「フレイルティアはウイルス兵器でパンデミックが発生、民の9割9分9厘が死亡。アストライズは魔法弾道ミサイルとか言ったか?あれで北*の拳の世界だ」

とゴルダに説明する。
それを聞いたゴルダは、調停者兼制裁者の姿になり

「それだけか?では消えるのはお前だ」

特に考えもせず、裏をかく方法で切りかかる。
ブラドリスはそれを避けると

「ここではダメだ、シオリアス城へ行こう」

シオリアス政府からも忘れ去られているシオリアス城へ行こうと言い出す。
ゴルダはいいだろうと、その場を移動する。

「さあ、始めようか」

城へ来るや、ブラドリスはローブを脱ぎ捨て、黒き鱗を持つあの竜へと変身する。

「黒暗竜…ミラボレアスとは微妙に違う進化をした種族」

「姉さんは紅蓮竜、ミラバルカンが微妙に独自に進化した種族」

ブラドリスが吐いたブレスを、計算していたかのようにゴルダは避ける。
こうして、ゴルダのまためんどくさい一夜が幕を開けた。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.333 )
日時: 2011/05/17 08:23
名前: ゴルダ

「ああ、この程度か。アップ程度にしかならん」

ブラドリスを打ち負かしたゴルダが言う。
とはいっても、その数十分前には捕食されていたが。

「っち、しぶとい奴め」

大して強くないブラドリスだが、耐久力に自信があるのか。なかなか折れない。
ゴルダもこれは予想外だったらしく、参ったと言う顔をする。

「これもそれも、姉さんに虐められ過ぎた結果…何言わせやがる!」

自分からバラしておいて、逆上したブラドリスはゴルダを尻尾で振り払う。
盛大にふっ飛ばされたゴルダだが、受け身を取って何とか体勢を戻す。

「ええい、これで終わらせてやるわ」

ブラドリスは一気に距離を縮め、ゴルダを銜えこんだ。
最初は抵抗したが、舐め回されてゴルダはむっとした顔で大人しくする。

「ん…?うげぇっ!」

ある程度舐め回した所で呑み込もうとしたブラドリスだが、急にゴルダを吐き出す。
思いっきり地面へ叩きつけられ、少し痛そうにしたゴルダだが。それよりも吐き出された事に不快感を感じていた。

「まずっ…おぇっ…お前みたいな不味い人間は初めてだ…げぇっ…」

これにキレたゴルダに、ブラドリスはボコボコにされて今に至る。

「ぐっ…覚えてろ」

ブラドリスは人の姿へ戻り、その場を後にした。
気が付けば、日が昇り始めており。ふと端末の現在時刻を見ると5時過ぎだった。

「帰って寝るか」

ゴルダはそのままスリュムヴォルドへと帰り、床へつく。
その日の昼、目を覚まして食事をしているゴルダにエルフィサリドが

「どうだゴルダ、金ならいくらでも出してやるからサフィとリーフの3人で旅行でもしてきたらどうだ?」

サフィとリーフの3人で旅行に行かないかと持ち出してきたので、ゴルダは竜乳を思いっきり吹きだす。
どう言う風の吹き回しだと、聞くとエルフィサリドは

「いつもお前達が活躍しているからな、行って来い」

とだけ言い。資料を投げてよこす。

「ふむ、色々あるんだな…」

ゴルダはその資料を見ながら思慮にふける。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.334 )
日時: 2011/05/17 08:29
名前: ゴルダ

ゴルダ「また結構短いが大丈夫か?」

大丈夫だ、問題ない。
それより、ここで投票取ります。ゴルダ達にやってほしい旅行は?

1.寝台列車で横断旅行

2.船で旅、あるいは別の国へ

3.ホテルに泊まろう

4.その他

選択肢によっては、また他方の作品のキャラとのクロスや。新キャラの登場もありえます
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.335 )
日時: 2011/05/17 09:42
名前: セイル

別の国へいって
捕食パラダイス
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.336 )
日時: 2011/05/17 11:32
名前: ロンギヌス

↑賛成ですw
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.337 )
日時: 2011/05/17 18:02
名前: 名無しのゴンベエ

スイトです
僕も同意
メンテ
Re: とある竜医と女王 ( No.338 )
日時: 2011/05/17 18:15
名前: リーフ

旅行ね
リーフ「いろんな国をみて回りたいわ…w」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.339 )
日時: 2011/05/17 23:27
名前: ゴルダ

コメントありがとー

ゴルダ「チャー研ネタを使うな。ふむ、他国へ旅行か」

もう、どこかは決まってる(ヒソヒソ

ゴルダ「大丈夫か?」

大丈夫だ問題ない
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.340 )
日時: 2011/05/18 14:14
名前: ゴルダ

「よし、どうせ他の国へ行くなら。異世界の国へ行こう」

とゴルダは言い、異世界のある国のドランザニア語のマップを出す。
それには「日本」と書いてあった。

「日本か…あそこは色々と法が厳しいが、その面治安はいいらしいな」

そのマップを見たエルフィサリドが呟く。
ドランザニアが色々と手を出しているとは聞いているので、少しばかり心配だったがそうと決めたゴルダは

「とりあえず、プランはあいつに任せるか」

と呟き、ウィズダムへメールを入れる。
即座に返事が返ってきたかと思えば、メールには

「日本へ行くなら、秋葉原という場所へ行って買い物を頼まれてくれないか?」

と書いてあり、パソコンのソフト等と思わしきリストがずらりと並んでいた。
ゴルダが単純計算したところ、日本円で百万は余裕で行く金額だったので

「後で金出せよ」

とメールを返すと、ウィズダムは分かったと返してくる。
その数時間後、日本の主要地を全部回ると言うトンデモ計画をウィズダムは送りつけてくる。

「『こんなに回って大丈夫か?』と言いたくなる計画だな…まあいい」

エルフィサリドはその計画を見ても何も言わずに了承する。
そして、出発の日を迎えた。

「いかに普通の人間っぽく見せるか…だな」

半分人間ではないことを隠すために、あれこれと魔法で対策をしたゴルダが言う。
スリュムヴォルドからは直接行けないので、一度シオリアスへ行って。そこから飛行機で日本へ向かうというルートで行く。

「メイド服以外の服は…慣れないわ」

メイド服を脱ぎ、普段着を着用したサフィが言う。
髪の色と目の色がおかしいが、後はいたって普通の人間なのでサフィは普段着にするだけでよかった。
一方リーフは、幻術まがいの魔法でゴルダとサフィ以外からは普通に人間に見えるようにしていた。

「さて、行こうか」

3人は飛行機へ搭乗し、日本へと向かう。
それから大体5時間が経過した頃、シオリアスを発った飛行機は日本のある国際空港へ着陸する。
同じ乗客から漂う人外の雰囲気を感じつつ、ゴルダ達は飛行機を降り。入国手続きを取って空港を後にする。

「で、ここどこなの?」

サフィに聞かれ、ゴルダは端末をいじって

「東京…らしいな、とりあえず少し時間あるからどっか行くか」

荷物をガラガラと引きながら、ゴルダはタクシーを拾う。

「何処でもいい、適当に行ってくれ」

ゴルダは運転手に日本語で言う。
運転手は頷いて、発車した。
そのまま30分ほど乗っていると、急に運転手が

「あんたら、ドランザニアとか言う国から来た連中だろ?」

と聞かれ、ゴルダは

「同じ語圏のスリュムヴォルドという国だ」

と答える。
運転手はそのまま車を走らせながら

「この国も、ドランザニアと国交を始めてから。訳の分からないのが大量に入って来るようになったよ」

ドランザニアの話を始めた、ゴルダはそれに

「ふむ」

と頷く。
運転手はさらに話を続け

「まずあのゲームの中にしか居なかったはずのポケモンが、この国にすっかりあふれてしまってね。政府も法整備やらなんやらで大変さ」

日本にポケモンがあふれ返っていると話す。
それを聞いたゴルダは黙って聞き続ける。

「しかも、ポケモン以外にも。伝説でしか語られなかった竜なんかも居るもんだから、本当に大変な事になってるよ。変な事件も多いし」

運転手が言った、変な事件にピクリと反応したゴルダは詳しく話してくれと言う。
運転手は一呼吸置いた後に

「行方不明事件さ、この数年であまりにも人が居なくってしまうもんだから。警察も大忙しらしい」

と話す。
ゴルダはそれに

「食べられたんじゃないかな?その…ポケモンとかに」

食われたのではと言う。
運転手は新宿と呼ばれる場所へ入ったあたりで

「お客さん、悪いけどこの辺で降りてもらえないかな?お詫びに安くしとくからさ。こういう話はあまりするもんじゃないよ?誰が聞いてるかわからない」

ゴルダ達に降りてくれと促す。
まずい事を離してしまったかと、ゴルダは思いながらも料金を払って降りる。

「この世界にも…ねぇ」

サフィは何かの気配を感じながら呟く。
泊まる予定のホテルはこの新宿にあると、ウィズダムの予定表には書いてあったが

「チェックインの時間までまだあるな…」

現地時間とホテルのチェックイン時間を照らし合わせると、まだ3時間以上あった。

「お腹空いた」

とサフィが言うので、どこかで食事にしようと3人は荷物を引いて探す。
その途中、街中に人だかりができていると思えば

「ポケモンバトル…か、やはり話は本当だったな」

2対2のポケモンタッグバトルが行われている最中だった。
3人はそれを無視し、適当なレストランで食事を取る。

「まあ、ここならろくでもない事は起きそうにないからようやく休める」

食事を取りながら、ゴルダは言う。
サフィとリーフは頷くだけで何も言わずに食事を続ける。
そして食事を追える事には、ホテルにチェックインできる時間になっていたので3人はホテルへ向かう。

「これまたでかくて高そうだな」

ひとまずチェックインを済ませて部屋へ入ったゴルダが言う。
ウィズダムが何を考えたかは分からないが、あきらかに部屋は最上位クラスだった。

「後は晩飯まで暇だな、俺はちょっと寄る場所あるから行ってくるぜ」

ベッドでゴロゴロしている2人を置いて、ゴルダは秋葉原へと向かった。
メンテ
Re: とある竜医と女王 ( No.341 )
日時: 2011/05/18 18:12
名前: リーフ

まさかの日本ですか…ww
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.342 )
日時: 2011/05/18 21:09
名前: 名無しのゴンベエ

日本とは…それとスイトです
ピカアッ!!

ネージュ(?)「こういう息抜きもいいわね」

ジェネラス(?)「そうだな」

あ!!人間に変身か!!…ジェネラスは灰色の髪型…そしてネージュは水色ロン毛…(体の色と瞳が共通)
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.343 )
日時: 2011/05/18 22:28
名前: ロンギヌス

警察いらねぇぇぇぇえええwwww
こういう東京ならぜひ市民権もらいたいですねw

カイオ「命賭けてよ?」

あー…護衛してくれたりなんか…

カイオ「ひひ…しない♪」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.344 )
日時: 2011/05/19 08:10
名前: ゴルダ

>リーフ
そのまさかさ!
ゴルダ「札幌、名古屋、京都、大阪、福岡…どれだけ回らす気だウィズダムは」

>スイトさん
容姿は要注意ね
ゴルダ「幻術使わないと怪しまれるぞ」

>ロンギヌスさん
ヤ○ザもポケモン使って色々やってるから、警察も自衛隊も居るよ。
自衛隊は…だけどね、ドランザニアがやらかして
ゴルダ「まあな」
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.345 )
日時: 2011/05/19 12:38
名前: ゴルダ

「さて、とっとと買ってホテル戻るか」

新宿駅で少し迷ったが、なんとか秋葉原まで来たゴルダはソ*ップへと足を運ぶ。
ちなみに、リストにはP*otoShopCS5などのグラフィックソフトがずらりと並んでいた。
ゴルダがそれらのソフトを全部ほしいと言うと、店員は度肝を抜かれたような顔をする。

「いやはや、こんなにソフトを買われていく人を見た事がないので」

そして、レジで会計をする時。ゴルダは現金をドンと出したのでまたもや店員の度肝を抜く。
クレジットカードは無いのかと聞く店員に、ゴルダは無いと答える。

「クレジットカードか、俺の持っているのはこの世界では使えないしな」

釣銭をぐいぐいと財布へ押し込み、ゴルダは次なるものを買うためにア*メイトへ向かう。
その途中で、ゴルダはチンピラらしき若者にポケモン勝負を挑まれた。

「おっさん、負けたら有り金…全部よこしな」

ゴルダはいいだろうと言う。
チンピラはポチエナを繰り出してきた。

「行け」

ゴルダが適当に出したのは、カトレアから借りた時雨だった。
チンピラは勝ち目がないと言わんばかりの目をするが、勝負は勝負なので

「後1匹、出していいぞ?ハンデだ」

と言って、チンピラが出したのはサンダースだった。
時雨のタイプ的に厄介かと思えたが、時雨が大丈夫だ問題ないと言う顔をしたのでゴルダは任せる。
結果は言うまでもない、生半可な電気タイプの技を受け付けないように鍛えている時雨にサンダースの電撃は通用しなかった。

「俺のポケモンバトルルール…負けた奴は勝った奴に食われる」

「なっ…うわぁぁぁ!」

チンピラが気付いた時には、時雨はチンピラを抑えつけ。頭から銜えようとしていた。
ゴルダが密かに使った魔法のせいか、通行人は全く気付いていない。

「おい、誰…うぷっ」

チンピラは通行人を呼びとめようとするが、無駄な努力に終わる。
全身を舐め回され、涎だらけになったチンピラはズルズルと時雨に呑み込まれた。
続いてそのポケモンも、一口で時雨に呑み込まれる。

「さて、戻れ時雨」

ゴルダは満足そうにする時雨を戻し、ア*メイトへ入る。
ア*メイトでゴルダが買ったのは、各種カードゲームのスターターパックとブースターパックを段ボールごと買った。
もちろん、このまま持ち帰ることはできないので例の能力でしまう。

「ヴ*ンガード…か、なんとなくこいつもらっちまったが」

ゴルダが手にしているのは「ウインガル」という名の青い犬のカードである。
つい最近、ウィズダムがとんでもないクオリティーでこのウインガルを描いていたのをゴルダは思いだす。

「あのクオリティー、どっから湧いて来たんだ全く…俺も描けるが」

実はゴルダとウィズダム、両者とも密かに絵描きをしていて。ライバル関係なのだ。
ときたま互いにお題を出しては、どちらがクオリティーが高いのを描けるかなども勝負している。

「まあいい、部屋戻って模写してみっか」

大量のソフトのパッケージが入った紙袋を持って、ゴルダは新宿の泊まっているホテルへ戻った。
戻ると、サフィはゴルダが持ってきたノートパソコンで何かをしていた。

「くそっ、パスワード付けてなかったな」

勝手に使われているのを見て、ゴルダは悪態をつく。
とりあえずいろいろあって疲れたので、ゴルダはベッドへダイブする。

「ねえ、神室町とか行ってみない?」

「あんな危ない所にか?構わんが」

ゴルダはぶっきらぼうに了承する。
これが、また一騒動起こすとは誰も知らない。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.346 )
日時: 2011/05/20 10:08
名前: ゴルダ

夕食後、3人はその神室町とやらへ足を運ぶ。
いかにもな店が立ち並び、人でごった返していた。

「いかにも人の欲望が渦巻いている町って感じがするな」

「そうね」

ゴルダが言うと、リーフとサフィは口をそろえて言い返す。
そうして歩いているうちに、ゴルダはスーツ姿の男と肩がぶつかった。

「おい、ワレ。ぶつかっといて無視かコラ」

男に言われ、ゴルダは

「今、わざとぶつかるようにして歩いて来たな。その分際で何を言う」

男がわざとぶつかるようにして歩いて来たと言い返す。
男はゴルダに至近距離まで近寄り

「なんじゃ、俺が嘘言ってる言うのか?」

自分が嘘を言っているのかと聞く。
ゴルダはこれに頷いてそうだと答え

「お前…極道もんか、悪い事は言わん。去れ」

男に去れと忠告する。
しかし、極道と見破られた男は

「お前、極道嘗めてんのか?体で分からしたるわ!」

と言って殴りかかるが、ゴルダに軽くあしらわれ。投げ飛ばされた。
投げ飛ばされた男は、立ち上がると覚えとけと言う顔をして去る。

「あんなゴミみたいな人間も居るのね」

去っていく男を見て、リーフが言う。

「日本はヤクザというのが、それ以外はマフィアという集団が居るのよ」

密かに隠し持っていた手投げナイフを出し、サフィは言う。
その後、しばし神室町を散策していると。ガラの悪そうな男たちが小刀などを持って3人の前へ立ちはだかる。

「おう、うちの若いもんが世話なったな」

年のいった、ヘルガーを連れたいかつい男がゴルダに言う。
ゴルダはそれを見て、ふむと呟くと

「ポケモンバトルか?」

「いんや…お前ら、こいつらブッ殺したれや!」

いかつい男が他の者に言うと、ほかの男たちはポケモンや武器を構えて向かってきた。
ゴルダはやれやれとため息をつきながら時雨を出す。
サフィは変身し、リーフは魔法で細工をして戦闘態勢へ入る。

「あら、ご馳走いっぱいね」

時雨はジュルリと舌なめずりをする。
ゴルダは次々と小刀で切りかかって来る男たちをあしらい、投げ飛ばす。

「何すんじゃ、離せ!」

サフィに掴まれた男が空中でむなしく小刀を振り回す。
それを見て、サフィはニヤリとし

「ええ、離してあげる。口の中にね!」

男を口の中へと放り込む。
舐め回すのすらめんどくさかったサフィは、一気に呑み込む。
呑み込まれた後も、中で必死になって暴れるのでサフィは胃壁で抑えつけ。大量の胃液を出して消化する。

「話にならない、魔法使うまでもなし。弱すぎ」

リーフにボコボコにされた男たちは這いずって逃げて行く。
一方、ゴルダはほとんどを時雨に任せ。自分は余りの相手をしていた。

「くそっ…覚えてろ」

残った者を連れて、いかつい男は逃げて行った。
ゴルダは時雨を戻し、煙草のようなものへ火を付ける。

「話にならん」

サフィも元の姿へ戻り、リーフも戦闘態勢を解く。
リーフの魔法のおかげで、周りを行く人々にはゴルダ達はどうでもよく映っている。

「ホテルへ戻ろう」

「そうね」

「疲れたわ」

急ぎ足でゴルダ達は新宿の泊まっているホテルへと戻る。
ホテルへ戻り、風呂にまったり浸っているゴルダに

「発信元不明、誰かしら」

突如電話がかかって来る。
ゴルダが電話を取ると

「やあ、ゴルダ=アルカトラス君。日本は楽しんでいるかな?」

馴れ馴れしい口調で電話の主が話してくる。

「誰だ?変な用なら切るぞ」

ゴルダが切ろうとすると、電話の主は

「名乗るほどのものじゃない、だが…これだけは言っておこう。このままタダで帰れると思うなよ、では」

とだけ言って、一方的に電話を切る。
何者だったんだと思いつつも、ゴルダは風呂から上がった。

「タダで帰れると思うな…か」

ゴルダが呟いた一方、ドランザニアでは大変な事になっていた。
シオリアスのある企業の工場から流出したウイルス兵器がばら撒かれ、国中パニック状態である。
そのウイルス兵器の名はVore-Virus、通称Vウイルスと呼ばれるウイルスだった。
このVウイルスは、捕食者をさらなる捕食者へと進化させるとんでもないウイルス。
感染すれば捕食者へ、あるいは上位の捕食者へと肉体が進化する上に理性が崩壊し。食べる事だけを考えるようになる。
ちなみに人間にも感染し、その場合はゾンビも真っ青の化け物へと変貌して獲物を漁る。

「予想を上回る効果だ、よしよし…このままドランザニアは滅びてしまえばいい。そうすれば、新たなるこの世界の全ての拠点はシオリアスへとシフトするのだ」

この男、シオリアスにあるフェヴェルス社と言う企業の社長で。名をフェヴェルス=ロッシュフォードと言う。
某ゲームの傘社と同じように、表は普通の製薬機関連企業。裏ではウイルス兵器を開発。
意図的にドランザニアへウイルスをばら撒いて、国を滅亡へと招こうとしている。

「周辺国へ通達し、国境を封鎖させよ。」

アルガティアが予言した、ドランザニアの崩壊とはこの事だったのだろう。
その日、ドランザニアという国は死んだ。
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.347 )
日時: 2011/05/21 21:22
名前: ゴルダ

その一方、ゴルダ達はというと。東京を出て愛知・岐阜・京都・大阪・広島と周り、福岡からまた東京へと戻ってきている。
シオリアスへと戻るためだ。

「ようやく帰れる」

ゴルダは出発ロビーでコーラを一気飲みしながら言う。
すでに飛行機は到着しており、後は搭乗開始を待つだけだ。

「まあ、いろいろあって楽しかったわね」

「そうね」

そして搭乗開始時刻になり、3人は飛行機へ乗り込む。
そして飛行機はシオリアスへと飛び立ち、ゴルダ達は元の世界へと帰ってきた。

「ふう、こっからスリュムヴォルドまでは船か」

まだ3人は、ドランザニアで起こった悪夢を知らないでいた。
それに、この船での悪夢すらも。

「最後の最後で船旅とは」

客室のベッドに寝転がったゴルダが言う。
3人とも疲れていたので、それぞれベッドで寝てしまった。

3人が眠っている頃、船の船底にある極秘倉庫では地獄絵図が広がっていた。

「くっそ、弾が足りん!」

「ぐぎゃああ!」

運んでいた荷物を見張っていた、フェヴェルス社という会社の私設警備隊の隊員達。
彼らは積荷になっていた会社が極秘裏に研究していたVの怪物に襲われていた。
怪物は、瞬く間に船員や乗客を襲い。捕食した。
もちろん、操舵室にいた船員も襲われ。船は停止する。
それから3時間ほどたったある時、ゴルダは嫌な予感がして目が覚める。

「何か嫌な予感がする、ものすごく嫌な予感が」

ゴルダは愛用の50AEカスタムを装備し、客室を出る。
客室を出たゴルダの前に広がっていたのは

「なんてことだ、これはひどい…」

べったりと一面に広がる血痕だった。
ゴルダはすぐにサフィとリーフを起こす。

「何よ…」

「眠い」

文句をたれながら起きた2人にゴルダは

「この船から脱出するぞ、もう生存者は俺たちだけだ」

船から脱出するという。
冗談でしょというサフィに、ゴルダは客室の扉を開けて

「これが現実だ」

と言う。
辺り一面に広がる血痕を見たサフィは

「これどういうこと?」

と聞くが、ゴルダは分からんと答える。
リーフはすでに何かに気づいている様で

「とんでもない化け物乗せてるわ、この船」

とだけ言う。
メンテ
Re: とある竜医と女王 ( No.348 )
日時: 2011/05/21 21:58
名前: リーフ

リーフ「どんなのでも けちらしてあげたいわ…戦い足りないもの」

あらら…w
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.349 )
日時: 2011/05/23 07:54
名前: ゴルダ

>リーフ
あるかは知らんな
メンテ
Re: とある竜医と女王竜の記録2 ( No.350 )
日時: 2011/05/23 11:22
名前: ゴルダ

考えた結果、打ち切りにしてスレッドロックをかける事にしたよ。

ゴルダ「モチベーションが致命的に低いんだろう?妥当な判断だ」

いやはや、申し訳ない。
しかしモチベーション低いまま書いていても、グダグタしたり、わけのわからないものになりかねない。
ここは打ち切って、新しいのを考えるよ。
メンテ

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