Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.124 ) | 
- 日時: 2010/12/22 15:32
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「休暇だ?」
  「病院へ行きたいのですが・・・」
  「ほざけ、却下する。さっさと仕事へ戻れ」
  「・・・ならば」
  カチャッ・・・
  「何をする?」
  「人間のクズが、俺はロボットじゃねえんだよ・・・死ね」
  パラララララッ!
  「またか・・・」
  手入れをしている内にいつのまにか寝ており、別の悪夢を見たゴルダは起きる。これもまた、別の事件のフラッシュバックだった。
  「こうも続くとそろそろヤバいな・・・本当に」
  ふらふらと起き上がって片手剣を片付ける。
  「昼飯の支度しないと・・・」
  再びズタボロになった精神を引きずりながら、台所へ向かう。
  「これでいいか」
  冷凍庫に入っていた冷凍食品を引っ張り出し、ゴルダはそれを電子レンジへ入れる。
  「・・・」
  電子レンジで温めている間に、流しに溜まった洗い物をする事にした。
  「いい包丁だな・・・よく腕も切れそうだ」
  ゴルダは自分の傷跡だらけの腕を見ながら包丁を握った。傷跡はすべて従軍時代に軍用ナイフや竜用のメスで切った時にできたものである。
  「本当は連邦軍に入らずに、開業するつもりだったのにな」
  ゴルダは連邦大学竜医学部で、3本の指に入る成績を有しており、竜医師試験もトップクラスの成績で合格した。
  「フリーで開業考えていた矢先に奴らが来たんだよな・・・」
  竜医師試験に合格し、個人開業を考えていた矢先。突然連邦軍の幹部が大学にやって来て、ゴルダを無理矢理引き抜いたのだった。
  「学長も学長だ、名誉のために俺を売りやがって・・・」
  その時に連邦大学の学長は、ゴルダが独自に調べたルートで。己の名誉のために承諾したと言う。
  「どいつもこいつも俺を物みたいに扱いやがって・・・」
  いつの間にか、ゴルダの腕から血が垂れていた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.125 ) | 
- 日時: 2010/12/22 15:33
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん だんだん過去が分かってきます  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.126 ) | 
- 日時: 2010/12/22 16:38
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「くそ、また無意識に切ってしまった。腕も包丁も流しもみんな血だらけだ」
  気が付くと流しが真っ赤になっていたので、あわてて流す。
  「薬は・・・あった」
  ゴルダは応急処置用の傷薬を出し、腕に付いた血を拭き取って傷へかける。
  「塞がったな・・・よし」
  何事もなかったかのように流しを片付け、冷え切った冷凍食品を食べて昼食を済ませた。
  「今度こそ寝れそうだな・・・」
  昼飯を食べ終わり、ゴルダはまた横になる。
  しかし、寝ようとした時にエルフィサリド達が帰って来た。
  「お帰り・・・」
  調子が悪そうにゴルダは言う。
  「どうした、調子悪そうだな」
  エルフィサリドにじっと見られ、ゴルダは頷く。
  「なんだか血生臭いぞ?」
  スンスンと鼻を鳴らし、エルフィサリドは聞く。ゴルダはしまったという顔をしてゴミ箱をどうにかしようとする。
  「見せろ」
  エルフィサリドはゴミ箱をひったくって中を見る。
  「何をした?怒らないから言ってみろ」
  血だらけのキッチンペーパーをつまんで、エルフィサリドが聞く。
  「腕切った」
  さらりとゴルダは言う、それを聞いたエルフィサリドは何故だと言う顔をする。
  「鬱と心的外傷後ストレス障害を患ってるのさ、理由を聞くか?」
  エルフィサリドに続いて、シスイと時雨も頷いた。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.127 ) | 
- 日時: 2010/12/24 10:19
 - 名前: ゴルダ
  
 - 今から十数年前の事、ドランザニア連邦国立ドランザニア連邦大学。この日は、連邦の最難関資格の1つである竜医師試験が行われていた。
  「よし、もう未練は無い」
  当時、竜医学部竜医学科の学生だったゴルダは竜医師試験を受験していた。6年余りの在学の成果が、この試験1つで決まるだけの事もあり。ゴルダは念入りに回答の見直しをしていた。
  「あとは試験終了まで待つだけか」
  3回は見直し、問題ないと判断したゴルダは解答用紙を伏せてのんびりしていた。
  「試験終了、解答用紙を置いて速やかに退室しなさい」
  数分後、試験終了の合図とともに受験生が一斉に部屋から出て行った。
  「で、兄貴。手ごたえは?」
  家へ帰ると、弟のバハムードに試験はどうだったと聞かれる。
  「ぼちぼちだ、合格はしているだろう」
  ゴルダは合格している可能性が高いと答える。
  「ならいいんだがな・・・」
  バハムードはほっと胸をなでおろす。
  「これで個人開業の道が開けるってわけだ」
  ゴルダは嬉しそうに言う、しかし・・・現実は残酷だった。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.128 ) | 
- 日時: 2010/12/24 10:56
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「よし・・・合格している!」
  合否結果の通知を受け取り、ゴルダは拳を握りしめた。
  「ゴルダくん、学長室へ来てもらえないかな?学長がお呼びだ」
  教授に言われ、ゴルダは学長室へ向かう。
  「失礼します・・・」
  学長室へ入ると、連邦軍の幹部らしき男が二人居た。
  「まあ、とりあえず座りたまえ」
  学長に座るように言われ、ゴルダは座る。
  「単刀直入に話すが、君を連邦陸軍の騎竜隊の竜医として推薦することにした」
  「何ですって?急に言われても困りますが、俺はもう個人開業するって決めているんですから」
  「君の意見は聞いてない、これは決定事項だ。すぐに職が見つかっただけでもありがたいと思ってほしいな」
  学長の言葉に、ゴルダは心の中で舌打ちした。
  「卒業後、すぐに配属だ」
  連邦軍の幹部から書類を渡され、ゴルダは憤りを抑えながら学長室を出た。
  「何だって!?連邦軍に?」
  その夜、バハムードに昼間の事を話すと。バハムードは怒りをあらわにする。
  「俺が明日にでもその学長の所に乗り込んで、取り消しさせてやる!兄貴の将来勝手に決められてたまるか!」
  「いや、もういい・・・仕方のない事だ」
  バハムードの気持ちだけを受け取り、ゴルダは制した。
  「絶対許さねえ、俺はこんな国捨ててやる」
  どこへ行く?とゴルダが聞くとバハムードは
  「光竜王国セイグリッドにでも逃げるさ」
  と答える。
  「そうか、互いに離れ離れか」
  ゴルダは注いだウォッカを飲み干す。
  「大丈夫、手紙ぐらい出すさ」
  いつ旅立つんだとゴルダが聞くと、バハムードはこの数日の間にはと答える。
  「元気でやれよ」
  「兄貴こそ、今日は飲もうぜ」
  その夜、2人は朝まで飲んだ。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.129 ) | 
- 日時: 2010/12/24 11:10
 - 名前: ゴルダ
  
 - バハムードが旅立って数ヵ月後、ゴルダもいよいよ連邦軍へ配属される日が来た。
  「貴様が新たな竜医か、ふん・・・せいぜい数カ月で尻尾巻いて逃げるなよ?我が軍は厳しいぞ」
  配属初日から上官に言われ、ゴルダは見返してやると言う目付きで見返す。
  「せいぜいくたばるなよ」
  こうしてゴルダの軍専属の竜医としての生活が始まった。
  「もっと速く走れ!」
  竜医ではあるものの、他の兵士との毎日のトレーニングをやらされていた。
  「ふぅ・・・」
  竜医には体力も必要と、日ごろからジョギングなどをしていたゴルダには走り込みは朝飯前だった。
  しかし、ゴルダを苦しめたのは・・・。
  「のろまが、戦場は1秒以下の時間を争うんだぞ!治療はテキパキやれ!」
  上官から容赦なく浴びせられる罵声だった、ひどい時には1日に100回以上浴びせられる事もあった。
  「ったく、竜医でもないくせにあああだこうだ言いやがって・・・」
  その日の訓練を終え、ゴルダは兵士宿舎に戻って来た。ストレスを発散しようにも規則で酒などは一切禁止されており、飲めなかった。
  「寝よう・・・」
  寝て忘れようと、ゴルダはすぐに眠った。
  このような軍での生活が5年ほど続き、ゴルダの精神は徐々に崩れていった。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.130 ) | 
- 日時: 2010/12/24 11:13
 - 名前: ゴルダ
  
 - 中の人からお知らせ
  今日の夕方に帰省してしまうので、PCからネットを使うのが非常に難しくなります。(自宅にネット回線が無いため) 携帯からは量が多く、多分そこからは更新しません。 ネットカフェなどを使えば更新できる可能性がありますが、可能性は低いです。 ただしチャットには出没するのでどうぞ、それではみなさんよいお年を。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.131 ) | 
- 日時: 2010/12/25 07:10
 - 名前: リオレイア
  
 - ……軍隊ってのは人を使い捨てにする場所ではあるが……
 よし、二個戦車連隊と一個歩兵戦闘群、三個爆撃小隊を用意しろ! 大学と軍司令部を完膚なきまでに破壊する!  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.132 ) | 
- 日時: 2010/12/26 11:30
 - 名前: ゴルダ
  
 - 軍に配属されて5年が経過したある日の事。
  「用事とは何でしょうか?」
  上官に呼ばれ、ゴルダは上官の部屋へ来ていた。
  「先の出兵の件の事だ」
  先の出兵の件と言われ、ゴルダは隣国のアルタイル帝国への進軍の事を思い出す。
  「それがどうかしましたか?」
  ゴルダが聞くと、急に上官は烈火のごとく怒りだし
  「全部お前のせいだ、お前のせいで俺は降格処分を喰らった!」
  と怒鳴り散らした。
  「あまりにも理不尽過ぎやしませんか?そもそも降格したのは上官の指揮に不備が・・・」
  あまりにも理不尽だと、ゴルダはすかさず反論する。
  「黙れ!俺に口答えする気か?貴様などこうしてやる!」
  しかし、上官は聞く耳を持たず。ゴルダにM92Fを向けると、迷わずに引き金を引いた。
  ドン!
  上官はゴルダに向け、マガジンが空になるまで発砲し続けた。
  結果、ゴルダは腹部を中心に被弾し。手術を受けることになった。
  「目が覚めたか?早速だが仕事へ戻ってもらおう」
  手術が終わり、ゴルダが目を覚ますや。別の上官はゴルダにすぐに仕事に戻るように命令した。
  「分かりました・・・」
  上官の命令には逆らえず、ゴルダは抜糸もしていない体を引きずり。衛生面に厳重に注意しながら仕事へ戻った。
  それから、数ヵ月後・・・。
  「うぐぅ・・・」
  何とか抜糸も済み、普通の生活へ戻ったゴルダだったが。度重なる精神的ストレスにより、すっかり体調を崩していた。
  「おいおい、無理するなよ?」
  騎竜にも心配されるほどに、ゴルダは体調を崩していた。
  「大丈夫だ、この程度」
  口ではそう言うものの、内面は限界を超えていた。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.133 ) | 
- 日時: 2010/12/26 11:32
 - 名前: ゴルダ
  
 - ネカフェからレス返し、余裕ができたので更新しています。
  >リオレイアさん その程度の戦力では倒せないと思いますが; ゴルダ「ド変態な兵器を作っているらしい」  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.134 ) | 
- 日時: 2010/12/26 11:49
 - 名前: ゴルダ
  
 - 内面が限界を超えて半年、ゴルダは今も無茶をして従軍している。
  「うぐぐ・・・」
  ついには押さえも利かなくなり、欝のような症状も出てきていた。
  「・・・」
  その夜、ゴルダは竜舎の隅でうずくまっていた。
  「クク・・・」
  何をしているかと思えば、なんと竜用のメスで自分の腕を切っていたのである。
  「クク、もう俺は血を見ないと落ち着けない・・・」
  ある程度切り終えて落ち着くと、ゴルダは傷薬を大量にかけて傷を塞いだ。
  それからというもの、何かがあるたびにゴルダは腕を切るようになってしまった。
  しかしそれも、1ヶ月が経つころには収まっていた。
  「ったく、どうしようもなく使えない野郎だな」
  衛生兵との合同訓練で言われたこの一言が、ゴルダに深く刺さった。
  「竜医ってのは皆こんな感じかよ、よく先の出兵で活躍できたな」
  これにはゴルダは怒り、小銃を衛生兵に向けて発砲した。
  「何てことをしてくれたんだ・・・まあいい、精神状態の不安定さによる、異常行動で片付けておく」
  なぜかまったく咎められず、精神異常による行動で片付けられた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.135 ) | 
- 日時: 2010/12/26 13:06
 - 名前: ゴルダ
  
 - さらに5年が経ち、ゴルダは大佐クラスまで昇格していた。
  しかし、以前として罵声は続き。ゴルダはある手段を使って入手した精神安定剤がないとまともに仕事ができなくなっていた。
  「このままだと本当にマズい、休暇を取って病院に行こう・・・」
  そう決心したゴルダは、上官に休暇の申請をしに行った。
  「休暇だ?」
  上官はめんどくさそうな顔をする。
  「病院へ行きたいのですが・・・」
  ゴルダは休暇を取得したい理由を話す。
  「ほざけ、却下する。さっさと仕事へ戻れ」
  上官は病院と聞くや、申請書に「却下」の印を押して仕事へ戻れと言った。
  「・・・ならば」
  カチャッ・・・
  何かが吹っ切れたゴルダは、ダムダム弾をセットしたMP5を構える
  「何をする?」
  突然MP5を向けられた上官は困惑する。
  「人間のクズが、俺はロボットじゃねえんだよ・・・死ね」
  ゴルダはそう言い放つち、引き金を引く。
  パラララララッ!
  無慈悲で凶悪なダムダム弾が、上官を蜂の巣にした。
  「ふ、まだ殺し足りない」
  撃ち尽くしたMP5を投げ捨て、ゴルダはその場を去った。
  その後、ゴルダの仕業であることが判明したらしいが。またもや精神状態の不安定による異常行動で片付けられた。
  そして、ゴルダが軍を抜け出す数ヶ月前の事・・・。
  「くそ、要治療の数が多すぎる」
  連邦内の国との小競り合いで騎竜が多く負傷し、ゴルダは治療のために大忙しだった。
  「ゴルダ大佐は居るか?」
  治療で死ぬほど忙しい中、一人の兵士がある資料をゴルダへ渡した。
  「殺処分命令書・・・?」
  ゴルダはその命令書に目を疑った。
  「なぜ殺処分なんだ!?治療すればまだ助かるだろうが!」
  命令書を破り捨て、ゴルダは怒鳴る。
  「上層部からの命令は絶対だ、明け渡せ」
  兵士は明け渡しを命じた。
  「断る、こいつらは使い捨ての道具じゃねえんだぞ!出て行け!」
  ゴルダは竜用のメスを振り回し、兵を追い払おうとする。
  「ええい、退かぬか!実力行使されたいのか?」
  兵士はホルスターから拳銃を引き抜こうとする。
  「ならばこっちから実力行使してやる」
  ヒュン!ザシュッ、ドサッ・・・
  切れ味を異常なまでに上げた軍用ナイフで、ゴルダは兵士の腕を切り落とした。
  「どうだ、腕を切り落とされた気分は?あいつらの苦しみはこんなもんじゃねえ。次は首だ・・・」
  悶え苦しんで七転八倒している兵士の首に、ゴルダは ナイフを振り下ろした。
  「もうこんな軍、こっちから御免だ」
  ついにゴルダは、軍から逃げ出す計画を立てた。  
  | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.136 ) | 
- 日時: 2010/12/26 13:17
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「休暇?まあいいだろう」
  翌日、ゴルダは静養を理由に1週間の休暇願いを出した。今度はすんなりと受理され、ゴルダの計画の出だしは上手くいった。
  「ククク・・・」
  ゴルダは竜舎にあった道具と薬を全て持ち出し、家へ戻った。
  「すっかり埃だらけだな」
  帰ってこれても、半日などの短い時間だったので。掃除していない家の中はすっかり埃だらけだった。
  「とりあえず必要ないもん売って金に変えるか」
  その日はいらない物を売り飛ばし、金にする事だけで一日が終わった。
  翌日、ゴルダは家を売り払い。食料をそこそこ買い込み。武器をあれこれ購入して旅立った。
  「近隣の国へ亡命しよう・・・」
  これが後に、エルフィサリド達との出会いにつながるのである。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.137 ) | 
- 日時: 2010/12/26 20:19
 - 名前: akod
  
 - 小説しびれる…
 表現がすごい… って言うかここまで伸ばせるのがすごいです。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.138 ) | 
- 日時: 2010/12/27 00:08
 - 名前: リオレイア
  
 - …………言葉も出ん…
 そもそも後方部隊である医療班を前線に出し、挙げ句の果てに指揮の一端を任せるなど… 軍では無くただの武装したならず者集団だ… 抜け出して正解だったな…  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.139 ) | 
- 日時: 2010/12/27 00:40
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >akodさん 中学辺りから小説は書いてましたので、それに。まだまだですよ 
  >リオレイアさん 指揮うんぬんは、上官が降格処分食らった腹いせでの当て付けです。 降格処分食らった原因も、この上官がバカで。ゴルダを前線に引っ張り出したから  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.140 ) | 
- 日時: 2010/12/27 10:58
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「寝れない上に薬もなしか、やれやれ」
  ついに2週間近く不眠が続き、ゴルダの精神状態は最悪を通り越していた。
  「これは・・・」
  やつれた体に鞭打ち、荷物を探っていると竜用の強力な睡眠薬が出てきた。
  「試してみる価値はあるな」
  ゴルダは中身を飲み干し、横になる。
  「やっと寝れそうだ」
  ゴルダは、2週間ぶりに安眠することができた。
  「もうこんな時間か」
  ゴルダが起きると、すっかり日が暮れて暗く。月が顔を見せている時間になっている。
  「飯作ろう」
  そして、夕食準備のために台所へ立つ。
  「ふう、今日は一人か・・・」
  一人寂しく夕食を作り、夕食を食べて風呂に入り。外で一人晩酌をしていると、ゴルダは妙な気分に襲われる。
  「あの時も周りに味方は誰一人として居なかった」
  突如ぶり返してきた症状に、ゴルダは何を血迷ったのか、M92FSを取り出す。
  「もう生きるのも面倒だ」
  マガジンに弾が1発だけ入っているのを確認し、ゴルダは銃口を頭へ向ける。
  「あばよ、エルフィサリド・・・」
  ゴルダが引き金を引こうとした瞬間・・・
  「何をやっているんですかあなたは!?」
  帰ってきたシルベールにそれを見られ、取り押さえられた。
  「ぐっ・・・」
  取り押さえられると、ゴルダは静かにM92FSを下ろし、片付ける。
  「自殺なんて、なんてことを考えるんですか?」
  取り押さえた状態で、シルベールが聞く。
  「生きるのがめんどくさくなった」
  ゴルダは答える。するとシルベールは、取り押さえた状態からゴルダを抱きしめた。
  「エルフィサリドは、一度側近を自殺で失っているんです。もしあなたが同じことをしたら、今度は後を追うかもしれませんよ?2度としないでください」
  ゴルダは頷く。
  「しかし、お仕置きは必要ですね」
  シルベールはゴルダを見てニヤリとする、ゴルダは抱きしめられているので逃げることはできない。
  「その代わり、エルフィサリドには黙っててあげますよ」
  そう言いつつ、シルベールはペロッとゴルダを舐めた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.141 ) | 
- 日時: 2010/12/27 11:58
 - 名前: リオレイア
  
 - きっと、エルフィー達なら荒んだ心も癒やしてくれる筈…
 希望を捨てないで  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.142 ) | 
- 日時: 2010/12/29 10:25
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん ネタバレを避けるためにあまり言いませんが、この症状が後にある能力を覚醒させるかもしれません。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.143 ) | 
- 日時: 2010/12/29 11:01
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「ひゃう」
  舐められたゴルダは変な声を上げる。
  「もっとも、エルフィサリドに知られてそっちからお仕置きされたいなら話は別ですが・・・その場合はどうなっても私は責任を取りませんので」
  大抵どうなるか予想のついているゴルダは、シルベールのお仕置きを受け入れることにした。
  「まあ、当然ですよね」
  アムッ
  「んむっ!」
  頭を銜え込まれ、ゴルダはビクッと震える。
  「まあまあ・・・ですね、可もなく不可もなく」
  「あうぅ、なんだよそれ」
  顔を舐め回されながら、ゴルダは言う。
  ズルズル
  そうこうしているうちに、シルベールはゴルダをどんどん口内へ引き込んで行き。最後には足しか外に出ていない状態になった。
  「うーん、ようやくおいしいと感じてきました。後から来るんですね」
  シルベールに言われ、ゴルダは悪態をつく。
  「ではそろそろ」
  ズルッ
  ついには足も口内へ入り、ゴルダはシルベールの食道を下って胃へと落とされた。
  「ご馳走様です、消化までするようなお仕置きではないのでごゆっくり」
  グニュグニュ
  シルベールは外から胃をもみ始める。
  「うぐぐ、眠くなるとは・・・」
  そのままゴルダはエルフィサリドが帰ってくるまでシルベールの胃の中で寝続けた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.144 ) | 
- 日時: 2010/12/29 12:24
 - 名前: ゴルダ
  
 - 翌朝、ゴルダはエルフィサリド達とと今後どうするかを話していた。
  「とりあえず、このままここにいても仕方が無いことは事実。スリュムヴォルドの地へ一刻も早く戻らねば」
  この意見には全員が頷く。
  「しかし、まだ後2人足りない。炎竜王国に居るウォータードラゴン、どこに居るかわからんルギアのウィズダム・・・」
  エルフィサリドは、未だにどこにいるか分からない2人の従者の名を言った。
  「連邦で、同じ名前の賢者の竜が会社を持っていた気がするが・・・無論兵器関係のな」
  ゴルダはウィズダムという名前に反応し、記憶にあったことを言う。
  「そういえばウィズダム、もう一つの姿があるとかほのめかしてたわ。一度も見せてくれたこと無いけど」
  カトレアも、それに関連するかのようなことを言った。
  「関連性が無いとは言い切れませんね」
  シルベールが言うと、全員が頷く。
  「じゃあ、ちょっと連邦行って調べてくるわ~」
  リレーヌは家を飛び出していった。
  「炎竜王国は立地が厳しい場所あるからな、簡単には行けん」
  ゴルダも、炎竜王国フレイルティアは周辺が活火山と普通の山で囲まれた中にあることを知っていた。
  「まあ、ウォータードラゴンの事だ、海から大回りしてフレイルティアへ行ったのだろう」
  「となると・・・国王に会えるリオレウスなりリオレイアあたりを探して、エルフィーからの伝令を伝えさせるしかないか」
  エルフィサリドは少し考えると、地竜王国アストライズへ行こうと言い出した。
  「アストライズ?あんな砂漠と鉱山が織り交じる国にか、まああそこが一番フレイルティアに近いからな」
  ゴルダはこれに賛成した。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.145 ) | 
- 日時: 2010/12/29 13:59
 - 名前: リオレイア
  
 - 地竜王国はただ単純に通過点にするのでは無く、鉱山の鉱床がどんなのがあるのでしょうね~?(そっちかい)
 レウスは火山に来ますがレイアは来ませんよ~ 彼女は結構わがままですから(笑)  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.146 ) | 
- 日時: 2010/12/30 10:59
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん フレイルティアの火山は、祭りとそのとき執り行われる儀式以外では立ち入り禁止ですよ。 炎竜王国では火山には神が住むといわれる神聖な場所なので、勝手に入ってはいけないんです。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.147 ) | 
- 日時: 2010/12/30 11:39
 - 名前: ゴルダ
  
 - その日の昼、ゴルダ一行はアストライズへ向けて旅立った。
  「飛んだほうが早いわよ?」
  カトレアの意見にゴルダは賛成するが、エルフィサリドは渋い顔をする。
  「連邦に見つからないルート使うから大丈夫よ」
  カトレアがそう言うも、エルフィサリドは渋い顔をしたままだった。
  「行くしかないだろ、決めたら即行動」
  ゴルダに言われ、エルフィサリドはしぶしぶ了承した。
  飛んで行ったので、アストライズへは数時間で着いた。
  「問題のリオレウスかリオレイアを探さないと・・・」
  地竜王国の手前で降り立ち、ゴルダ一行は王国へと足を進めていた。
  「しかし、ガレオスがやかましいな」
  砂漠地帯ということもあり、砂中をガレオスが泳ぎ回っていた。最初こそは無視していたが、次第に歩くのを邪魔するようになってきたりと、ゴルダをイラつかせた。
  「ええい、うざったい!」
  ついには飛び掛ってきたガレオスにゴルダは激怒し、どこから入手したか分からない音爆弾を乱投し。ガレオスを全て砂中から引きずり出した。
  「10個も投げるか普通?まったく、耳が痛い・・・」
  ようやく王国内へ入り、いまだに耳鳴りがするエルフィサリドが言う。
  「とりあえず宿とっておくから探してきたら?」
  カトレアに言われ、ゴルダはエルフィサリドとフレイルティアのリオレウスとリオレイアを探すために二手に分かれた。
  「地竜も地竜人も筋肉質なのが多いな」
  城下町を歩いていると、よく目に入る竜人や竜を眺めながら言った。
  「オラオラ、痺れてぇのか!?どけどけ!」
  ドカドカと走って来るドスゲネポスを横目に、ゴルダは情報を集めていた。
  「ありがとう、ここ最近は来ないとな・・・」
  独り言を言いながら歩いていると、いきなりドスゲネポスと目が合い
  「おう、そこのお前。今ぶつかったろ?」
  いちゃもんをつけて来た。
  「何のことだ?」
  ゴルダはとぼける。
  「ざけんなよコラ!今俺とぶつかったろ?謝りな」
  なおもいちゃもんを付けるドスゲネポスに、ゴルダは腕の骨を鳴らした。
  「ああ?やんのかコラ?」
  ドスゲネポスに聞かれ、ゴルダは片手剣を引き抜く。
  「ふ、売られた喧嘩は買うまでよ」
  ゴルダは指でドスゲネポスを挑発する。
  「他所もんはブッ飛ばしたるわ!」
  ドスゲネポスは完全に挑発に乗ってきた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.148 ) | 
- 日時: 2010/12/30 12:01
 - 名前: ゴルダ
  
 - それから30分ほどの決闘の後、ゴルダはドスゲネポスをボコボコにしていた。
  「命までは取らん、傷薬やるから失せな」
  ゴルダはドスゲネポスに傷薬を投げてよこす。
  「覚えてろよ・・・ぐっ」
  ドスゲネポスは傷薬を拾い、逃げていった。
  「ガラが悪いのが居るな」
  ゴルダはさらに情報収集をし、とある場所へ来た。
  「確かに多いな」
  そこは飛竜がよく降りてくる場所だった、ここならと探しているとエルフィサリドと合流した。
  「まだ見つからんか」
  エルフィサリドはため息をつく。
  「根気よくやらないとダメだ」
  ゴルダの言葉に、エルフィサリドはそうだなと言う。その後も探し続けていると、1匹のリオレウス亜種と出会った。
  「ああ、国王に伝令か。いいぜ、俺の友達が側近補佐だ」
  このリオレウス亜種こそは国王に会える役職ではないが、その友達が側近補佐なので伝令は伝えられると話した。
  「じゃあ・・・これを頼む」
  エルフィサリドは、1通の手紙をリオレウス亜種へ渡す。
  「おうよ、任せとけ」
  リオレウス亜種はそう言って飛び立った。
  その頃、連邦へ行っているリレーヌはというと・・・
  ワイズコーポレーションという会社のウィズダム社長が、昨日から行方不明になっているという情報を新聞から手に入れていた。
  「点と点が繋がりそうだわ」
  とあるカフェでその新聞を読みながら、リレーヌはつぶやく。
  「あら?」
  コーヒーを飲んでいると、見慣れない青い髪に青い目の男がこそこそとしているのを見つけた。
  「ねえ」
  リレーヌはその男に声をかけた。
  「何だお前・・・名はリレーヌとか言ったか?」
  声をかけると、突如男に質問されてリレーヌは頷く。
  「ふむ・・・もう一つの俺がお前を知っているらししい」
  と謎の男に言われ、リレーヌは小声で
  「もしかしてウィズダムかしら?」
  と聞く。
  「いかにも、俺は確かにウィズダムという名前だ」
  男はそうだと答えた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.149 ) | 
- 日時: 2010/12/30 13:44
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「あんた、行方不明だって新聞に出てるけどどうしたの?」
  リレーヌが聞く、落ち着きをを取り戻したウィズダムはリレーヌの席へ座り。連邦に嫌気をさして、会社にある兵器に関係するデータを全て抹消し。そのまま行方をくらませたと説明した。
  「新聞見る限り、結構な会社ねえ。あんたがカトレアの言ってたもう一人のウィズダムよね?」
  リレーヌは聞く。
  「まあ、そうなるな。本来の姿は賢者の竜・・・もう一つのルギアの姿は、俺が召還魔法に失敗したときの事故でくっ付いてしまったのさ。詳しくは今度話す」
  とウィズダムは説明する。
  「へえ、で・・・やっぱし頭キレるの?」
  リレーヌが聞くと、ウィズダムは頷いて
  「一度だけ連邦政府に、経済政策関係で口出ししたことはある。知力はそこら辺のやつには負けない自身はある」
  と答える。
  「で、さっさとここからおさらばしましょうよ」
  リレーヌはウィズダムに言う、ウィズダムはそれに賛同し。連邦を離れ、フォルトハイムのカトレアの家へ帰ってきた。
  「カトレアとエルフィサリドは?」
  椅子に腰掛けるや、どこからともなくノートパソコンを出したウィズダムが聞く。
  「新しい側近とアストライズへ用事に」
  リレーヌは答える。
  「ふむ、フレイルティアにでも用事か?」
  ウィズダムが言うと、リレーヌは頷く。
  「なるほど、まあウォータードラゴンがあそこに居るからな」
  ウィズダムはノートパソコンをいじりながら言う。
  「腹減ってない?」
  リレーヌが聞くと、ウィズダムは頷く。
  「じゃあ準備するわ」
  リレーヌが準備しようとすると、ウィズダムはやめさせた。
  「何よ?」
  ウィズダムはノートパソコンの画面から目を離してリレーヌを見る。
  「もう一人の俺が、食事ならそこにあると言っている」
 
 
   
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.150 ) | 
- 日時: 2010/12/30 19:49
 - 名前: リオレイア
  
 - ガレオスが可哀想…
 ↑基本的に魚竜も好き、あの無表情さって結構可愛いと思いませんか?
  ドスゲネポスがうざったいのは何時もの事です(笑) そしてウィズダムさんの意外な姿が!?  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.151 ) | 
- 日時: 2010/12/31 14:18
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  ゴルダ「元から機嫌が悪かったがためにやった」 賢者の竜も元ネタがあります、多分分からないと思われますが。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.152 ) | 
- 日時: 2010/12/31 17:20
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「冗談、よね?」
  リレーヌは後ずさりする。逃げれる確率は、相手がウィズダムということもあって、皆無に等しい。
  「では、もう一人の俺に代わろう」
  リレーヌは家を飛び出した。
  「逃がさぬ」
  ウィズダムも続いて、後を追った。もちろんリレーヌの気などは把握している。 「ここまで来たら大丈夫…よね?」
  リレーヌは、フォルトハイムの最南端にある森に来た。ここはリレーヌが一人でのんびりしたい時に来る場所で、リレーヌ以外には誰もいない。
  「逃げられると思いました?」
  突然ウィズダムの声がしたので、リレーヌが振り返ると、そこにはルギア姿のウィズダムが立っていた。
  「あなたの気の特徴は把握しているので…逃げられませんよ」
  ウィズダムは、そう言いながら近寄る。
  「んもぅ、あんたがその気なら…」
  リレーヌは、ウィズダムにナイトバーストを放つ。しかしウィズダムは平然として立っていた。
  「その程度で?」
  ウィズダムは、フッと翼に息をかける。
  「うぐぐ…」
  リレーヌはシャワーズに変身すると、近くの池に飛び込む。
  「無駄ですのに」
  ウィズダムはなにをするかと思えば、池の水を吸いはじめる。
  それを知らないリレーヌは、水と同化したままウィズダムの胃に入った。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.153 ) | 
- 日時: 2010/12/31 18:30
 - 名前: リオレイア
  
 - んー…
 ポケモンって…デフォルメされすぎてる気が… やっぱりモンハンなみにゴツゴツしてほしいなぁ…  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.154 ) | 
- 日時: 2010/12/31 20:38
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん pixivでポケットクリーチャーでタグ検索してみては?  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.155 ) | 
- 日時: 2011/01/01 11:08
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「やけに静かねぇ・・・」
 水に溶け込んでいたリレーヌは、ひょっこり顔を出す。
  「なんだか足元がやたらグニャグニャするわ」
  変身を解き、足元を触るとそれが胃壁であることに気付く。
  「ご馳走様でした」
  ウィズダムの声が聞こえて来た。
  「や~ん」
  踏みつけたりして抵抗はしてみたものの、柔軟な胃壁の前には全くもって無駄なあがきだった。
  「満足しましたので、そろそろ出しますよ」
  と言って、ウィズダムはリレーヌを吐き出す。
  「うぅ、全身ベタベタよぉ」 
  リレーヌはその場にぐてっとする。体毛が唾液を吸ってずっしり重くなり、動ける状態ではなかった。
  「・・・ほらよ」
  再び賢者の竜の姿を取ったウィズダムは、リレーヌにタオルのようなものを渡す。
  「ありがとう」
  リレーヌはぶっきらぼうに受け取り、体を拭いた。
 
  場所は変わって、ゴルダ一行はと言うと。宿の部屋でのんびりしていた。
  「こんな砂漠の国でも紅茶が取れるとはな」
  アストライズ産の紅茶を飲みながらゴルダは言う。
  しかし、そののんびりした空気はある来襲警報で壊された。
  「何だ?」
  突如響くサイレンと鐘の音に、ゴルダ達は動揺する。
  「何があった?」
  ゴルダは宿の主に聞く。
  「凶悪竜ヴァレンベレスだ、早くあんた達も避難しな」
  ゴルダはその名を聞くや、頭の中からその情報を引き出した。
  「凶悪竜ヴァレンベレス、一匹でも小さい国なら滅ぼせるというとんでもない竜だ。悪食で肉なら人間だろうが何だろうが食っちまう奴だ」
  話を聞いていたエルフィサリドは、ふむと頷く。
  「スリュムヴォルドも奴に悩まされた。幸い翼がないのが救いだ」
  外からは大砲と思われる爆音が、断続的に聞こえた。どうやらすぐそこまで来ているようだ。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.156 ) | 
- 日時: 2011/01/01 16:26
 - 名前: ロンギヌス
  
 - お、恐ろしい(素晴らしいw)ですねヴァレンペレス・・
 ぜひ垣間見えたい  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.157 ) | 
- 日時: 2011/01/01 16:44
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >ロンギヌスさん 自ブログの小説で登場予定の奴を出しました  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.158 ) | 
- 日時: 2011/01/01 17:42
 - 名前: ゴルダ
  
 - 何を思ったのか、ゴルダはヴァレンベレスと戦闘中の王国軍を見るために国の入り口へ来ていた。
  「撃て撃て!一匹たりとも近付けさせるな!」
  砲撃隊長と思わしき王国軍の兵士が、次々と180mm榴弾砲を発射していた。ゴルダはそれが連邦国製造とわかるや歯軋りをする。
  「貴様何をしている?民間人は早く避難しろ」
  それを王国軍の兵士に見つかり、つまみ出された。
  「どうにかして外へ出れないものか」
  ゴルダはしばらく考えると、エルフィサリドから授かった能力のひとつに気中の水分と同化して、姿を消せる能力があるのを思い出したが。地竜王国は乾燥地域であることを思い出し、断念した。
  「くそ、どうすれば・・・」
  再び悩んでいると、どこからともなくカトレアが現れて
  「気体に同化することは考えてないの?私とエルフィサリドは血の割合は違えど風水竜・・・エルフィサリドが国王なのは、水竜の方に血が最も偏っているから。私は5分5分」
  カトレアはボールを手のひらの上で転がしながら言う。
  「で、カトレアは何をしに来たんだ?」
  ゴルダが聞くと、カトレアはニコッとして
  「あなたと同じ、ヴァレンベレスを止めに行くの」
  と答える。
  「本気か?」
  ゴルダが聞くカトレアは頷いた。
  「なら行こう」
  ゴルダはカトレアとともに気体に同化し、国の外へ出た。
  「砲撃はまだ続いているのか」
  あちらこちらに空いた穴を見てゴルダは呟く。そうこうしている間にも、榴弾は次々と飛んでくる。
  「やつらは住む環境で体色などを変えたりする、しかし血より赤い紅蓮の目だけは変わらない。それを探そう」
  と言っているそばから、砂をかぶったガレオスと同じ体色をした15メートルほどの四足歩行の竜が4匹、アストライズへ向かっていた。
  「行くぞ」
  ゴルダとカトレアはその竜の方へと向かった。
  「うわぁぁ!逃げろぉ!」
  「こっちへ来るぞ、気をつけろ!」
  全種族が共存してからまったく見なくなったはずのモンスターハンターが、ヴァレンベレスの討伐に当たっていた。
  「ぐぎゃあ!」
  バクッ、クチャベキッ!
  1人のハンターがヴァレンベレスに銜えられた直後に噛み砕かれ、餌食となった。
  「こりゃあひどい」
  ある程度近付き、傍観しながらゴルダは言う。傍観している間にも、ハンターはどんどんヴァレンベレスに食われていき、ついには全滅した。榴弾砲を撃っていた兵士たちもいつの間にか退却して誰もいなくなっていた。
  「さて、そろそろ出番ですかね」
  ゴルダは、謎のライトボウガンをどこからともなく取り出して構える。
  「本当にあいつらは・・・迷惑極まりないわ」
  カトレアも出せるだけのポケモンをすべて出した。  
  | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.159 ) | 
- 日時: 2011/01/01 17:56
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「はっ、全然手ごたえねえ。こりゃ国も簡単に没落だな」
  1匹の問いに、他の3匹は頷く。
  「3匹やられてしまったが、まだまだいけるぞ手前ら。今日は宴だ、行くぞ!」
  5匹が門へ突進しようとすると、カトレアとそのポケモン達とゴルダが立ちはだかった。
  「ああん?ハンターの生き残りか?」
  1匹がカトレア達を見る、ゴルダはライトボウガンに玉を装填する。
  「死にたくなければ去れ、装填している弾薬は竜殺しの毒を使った猛毒弾だ」
  ゴルダはヴァレンベレス達に銃口を向けて警告する。
  「面白い、じゃあ俺達を満足させてみな。そしたら今日は帰ってやろう、そうじゃなければ・・・分かるな?」
  4匹はニヤニヤしてカトレア達を見る。
  「来いよ」
  「来なさい」
  4匹がカトレア達に向かって来た。
  30分後、なんとか2匹を倒したものの。ゴルダはライトボウガンが弾切れを起こし、カトレアのポケモン達も大部分が疲れて戦闘不能になっていた。
  「やるじゃねえか・・・だがまだまだだ」
  1匹はもう嫌だと逃げ出したが、リーダー格の1匹はいまだに残っていた。
  「カトレア、もういいから下がれ」
  ゴルダはカトレアにここで引くように言う。カトレアはそれを素直に受け入れ、その場を離れる。
  「己を犠牲にするってか?まあいい・・・お前の負けだな」
  ニヤニヤするヴァレンベレスを見てゴルダは、ライトボウガンを捨てる。
  「さて、俺をここまで楽しませてくれた情けだ。噛み砕くような真似はしねぇ」
  グパッ
  ヴァレンベレスの血生臭い息が、ゴルダの顔にかかった。
  「覚悟はいいか?」
  バクッ
  そして、ゴルダは銜えられた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.160 ) | 
- 日時: 2011/01/02 12:36
 - 名前: リオレイア
  
 - おお!
 なんと羨ましい竜が! ゴルダさん……自ら喰われるとは…何か策が?  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.161 ) | 
- 日時: 2011/01/02 12:58
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん ゴルダ「策はない」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.162 ) | 
- 日時: 2011/01/02 21:22
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「ゲホッ、ものすごい臭いだ・・・」
  ヴァレンベレスの口内へ収められたゴルダは、その悪臭に咳き込む。
  「さぁて、どうしてやろうか」
  ジュルッ・・・
  「うぐぐ・・・」
  舐め回され、悪臭をすり付けられるたびにゴルダの意識は少しずつ遠のいでいき、最後には気絶した。
  「へへっ、もう気絶したか」
  ヴァレンベルスは気絶したゴルダを、さらに舐め回す。
  臭い唾液まみれにされたゴルダは、その悪臭で意識を取り戻した。
  「・・・」
  吐き気をもよおしながらも、ゴルダはその臭いに耐えた。
  「さて、呑み込むか」
  ズルッ・・・
  ヴァレンベレスは頭を傾け、ゴルダを呑み込む。
  「くそったれが・・・」
  臭い喉を下り、臭い食道へとゴルダは送られる。
  「どこもかしこも臭い、悪食なだけあるな」
  ドチャッ
  そしてゴルダは、蒸し暑くて口内よりさらに臭い胃へと送られる。
  「密閉されてるだけあって、耐えるに耐えきれない・・・ぐぉえっ!」
  消化しかけの屍を見ながら、ゴルダは吐き出した。
  「どうだ?俺の胃は」
  グニュグニュ・・・
  「うぁぁ、やめろ・・・」
  消化しかけの屍と混ぜ合わされ、ゴルダは無駄な抵抗をする。
  「よし、消化の時間だ」
  ジュワァァ・・・
  突如、胃液が分泌される。
  「~っ!」
  胃液が肌に触れ、溶かされる激痛でゴルダは暴れる。
  「おっと、させないぜ」
  ギュウウ・・・
  急に胃壁が縮まり、ゴルダを屍と一緒に包み込む。
  「・・・」
  そして、ゴルダは消化された。
  「うまかったぜ」
  ゲフッ
  ヴァレンベレスのゲップが砂漠に響いた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.163 ) | 
- 日時: 2011/01/02 23:02
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「なんだと?」
  カトレアの話を聞いたエルフィサリドは動揺する、もしまたこれで側近を失ったりすればひとたまりもない。
  「行ってくる」
  エルフィサリドはカトレアに言うと、国の外の砂漠へと出た。
  「居た・・・」
  エルフィサリドはすぐにヴァレンベレスを発見した。 なにやら考えている様子だった。
  「おうおう、こりゃあスリュムヴォルドの王女じゃねえか」
  ヴァレンベレスに言われ、エルフィサリドは水の矢を放つ。
  「おいおい、不意打ちはないだろ」
  ヴァレンヴェレスはそれを避けきれず、直撃して顔をしかめながら言う。
  「やはり食ったか」
  エルフィサリドは静かに言うと、魔方陣なしで蘇生魔法の構えに入る。ヴァレンベレスはそれを不思議そうに見ていた。
  「ひどい目にあったぜまったく」
  すると、消化されたはずのゴルダがその場に復活した。
  「さあ、この落とし前をどうつけてくれようか」
  エルフィサリドはヴァレンベレスをきっと睨む。
  「うぐぐ・・・分かったよ、降参だ。好きにしやがれ」
  ヴァレンベレスは諦めを付けたのか、降参する。
  「そうだな、落とし前として・・・私に仕えるんだ、アルガント」
  アルガントと呼ばれたヴァレンベルスはきょとんとして、なぜ俺の名を知っていると聞いてくる。
  「お前が人間に育てられた証拠だ、その人間の名前をそのままとって付けた。で、お前はその人間を食った」
  アルガントはぎくりという顔をして、エルフィサリドを見る。
  「しかし、どうやって連れて回ろうか」
  エルフィサリドが考えていると、ゴルダはカトレアからもらったハイパーボールを取り出す。
  「そんなものに入るか?」
  エルフィサリドは心配そうに聞く。
  「一か八かだろ、おりゃ!」
  ゴルダはアルガントにハイパーボールを投げつけた。 アルガントは簡単にボールに収まり、ある意味でゲットされた。
  「またもやゲットだぜ」
  ゴルダはニヤリとする。
 
   
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.164 ) | 
- 日時: 2011/01/03 01:27
 - 名前: リオレイア
  
 - 悪食…屍とぐちゃぐちゃに…
 あう…アルガント様、お口に入れて下さ~い!  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.165 ) | 
- 日時: 2011/01/03 08:35
 - 名前: ロンギヌス
  
 - 屍といっしょにか…
 それでもいいから呑んでくれ…  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.166 ) | 
- 日時: 2011/01/03 10:27
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん ゴルダ「死ぬ以上に臭いぞ?」
  >ロンギヌスさん ゴルダ「行ってもいいのは、悪臭地獄に飛び込む覚悟のあるやつだけだ」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.167 ) | 
- 日時: 2011/01/03 13:04
 - 名前: ゴルダ
  
 - 場所は変わって、炎竜王国フレイルティア。周りを山々に囲まれ。海か空から入るしかない特殊な場所に位置している。
  この国は、リオレウスとリオレイアが連邦周辺国で最も多く居る場所でもある。
  そして、この国を治めている国王はフレイルティア4世という火竜である。
  その容姿は、リオレウスより赤い鱗で身を纏い。4足歩行するオードソックスなファイアドラゴンで。その雄々しい容姿にひかれる者は後を絶たない。
  また、本来対となる属性のウォータードラゴンを妻に持ち、珍しい夫婦としても有名である。
  「何だ?エルフィサリドからだと?ご苦労」
  青い鱗に覆われ、3つの頭を持つ妻のウォータードラゴンと、のんびりした時間を過ごしているフレイルティア4世の前に。1人の竜人が伝令と思わしき手紙を持ってきたので、それを読ませる。
  「スリュムヴォルド再建・・・か、最近連邦の動きがおかしいが大丈夫だろうか」
  フレイルティア4世は、エルフィサリドがスリュムヴォルドを再建するので。妻であるウォータードラゴンをこちらに向かわせてほしいという伝令を聞いて呟く。
  「私は行くよ、呼ばれちゃ行くしかないからね」
  ウォータードラゴンは、3つの首を起こして言う。
  「まあ、待たぬかミズチ。これをエルフィサリドへもって行け」
  フレイルティア4世は、ミズチと呼んだウォータードラゴンに謎の荷物を渡した。
  「これは?」
  ミズチはきょとんとして、フレイルティア4世を見る。
  「近いうち、連邦と周辺諸国で全面戦争が起こるだろう。そうなったときの我々諸国の対応を書いてある」
  フレイルティア4世は荷物の中身を説明した。
  「では、私は行くよ」
  ミズチはそう言って、城を出て海へと向かう。
  「ミズチ様!またどこかへ?」
  外へ出るや、民達がごそってミズチに声をかけてきた。
  「私は急いでいる、道をあけてくれ」
  ミズチが言うと、民達はすぐに道をあける。
  「やれやれ、また忙しくなりそうだ」
  ミズチは海へ入り、アストライズへと泳ぎだした。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.168 ) | 
- 日時: 2011/01/03 15:59
 - 名前: リオレイア
  
 - うーむ…
 レウスとレイアがたくさん…たくさん…たくさん! これわ旅行の準備だ!まずは…青春18きっぷに… えーと…お土産に神戸牛を……  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.169 ) | 
- 日時: 2011/01/03 22:53
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん 直行の船が出ております  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.170 ) | 
- 日時: 2011/01/06 09:35
 - 名前: ゴルダ
  
 - 再び話はフォルトハイムに戻り、ウィズダムはスリュムヴォルドの現状を調べていた。
  「周りは川と湖、そして海・・・か」
  残っていた地図を見ながら、ウィズダムは何かの計算をしている。
  「何の計算しているの?」
  リレーヌが聞くと、ウィズダムは再建した時の経済基盤を考察していると答える。
  「へえ・・・やっぱりそこらへんもちゃんと考えているのね」
  リレーヌは感心にしたように頷く。
  「光竜王国セイグリッドと強力できれば一番いいが」
  ウィズダムはため息をつくと、再び地図を見つつ計算に戻った。
  そして、場所はアストライズへ戻る。
  「ふう、疲れた」
  夜、宿の温泉に浸かりながらゴルダは呟く。ヴァレンベレスをゲットした後、アストライズへ戻ると行く人々にあの竜を倒したのかと聞かれ続けて、ゴルダは撃退したの一点張りで通して宿へと逃げて来ていた。
  「む、先に入っていたのか」
  途中からいきなりエルフィサリドが入って来て、ゴルダは上がろうとする。
  「どうした?私との混浴がそんなに嫌か?」
  エルフィサリドが上目使いで聞いてくる。
  「混浴などできるか、第一混浴などと言う風習は東方の国の風習じゃないのか?」
  頑に拒むゴルダにエルフィサリドは
  「私からの命を聞けないのか?これはお仕置きだな」
  と脅す。さすがにお仕置きだけは勘弁と、ゴルダはしぶしぶ戻って入いった。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.171 ) | 
- 日時: 2011/01/06 10:14
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「・・・」
  「どうした?」
  上がろうと隙を伺うゴルダを見て、エルフィサリドはどうしたと理由を聞く。
  「どうも従軍時代の癖が抜けん」
  ゴルダは癖が抜けないと答える。
  「癖・・・か、確かにそう簡単には抜けぬな」
  エルフィサリドは納得したように頷く。
  「しかし、お前の命ならば仕方ない」
  と言うゴルダに、エルフィサリドは無茶はするなと言う。
  「無茶はしてないさ」
  ゴルダがさらりと言い返すと、エルフィサリドはゴルダを叩く。
  「叩く事ないだろうが」
  ゴルダは渋い顔でエルフィサリドを見た。
  その頃、アストライズの沿岸部ではミズチがようやく泳ぎ着いた所だった。
  「ふう、全く・・・」
  ようやく泳ぎ着き、竜人の姿になったミズチは町へと向かって歩き出す。
  「おい、あれフレイルティアの国王の妻じゃねえか?」
  時々ヒソヒソと噂されたが、ミズチは気にすることなく伝令書にあった宿へと向かう。
  「ああ、居ますよ。2階の部屋です」
  宿の主にエルフィサリドがどこの部屋に泊まっているかを聞き、その部屋へ向かう。
  「む、ミズチではないか」
  部屋の前へ来ると、風呂上がりのエルフィサリドが従者らしき男を連れてやって来た。
  「エルフィーの親衛隊か?」
  男がエルフィサリドに聞く、エルフィサリドは頷いた。
  「ああ、忘れてた。私の新しい側近だ」
  エルフィサリドは男を指して言う。
  「ゴルダ・アルカトラス、見知り置きを」
  男はゴルダと名を名乗った。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.172 ) | 
- 日時: 2011/01/06 15:30
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「お前がか、ふむ・・・なかなか期待できそうだ」
  じろじろとゴルダを見ながら、ミズチは言う。
  「それに、うまそうだ・・・私は魚介類以外は口にはしないが」
  ゴルダはその一言に身構えるが、エルフィサリドが制す。
  「初対面早々、それは無いだろう」
  エルフィサリドが言うと、ゴルダも頷く。
  「夫は問答無用で食うだろうが」
  「それより話なら部屋に入らんか?」
  ゴルダに言われ、2人は部屋へ入る。
  「なるほど、本気で再建をな・・・」
  注がれた地酒を飲みながらミズチは頷く。ゴルダは紅茶を入れるつもりだったが、ミズチが地酒に気付いて入れろと言うので、仕方なく入れた結果こうなった。
  「夫か全然地酒を飲ませてくれぬからな、酔ったら暴れると言う理由だけで。今は治っていると言うのに」
  豪快に飲むミズチを見て、そりゃ飲ませたくないなとゴルダは思った。
  「明日にはフォルトハイムへ一旦帰る、その後再びスリュムヴォルドへ向けて旅立つ」
  「早い方がいいだろうからな、それよりこれを」
  ミズチはエルフィサリドに謎の書類を渡す。
  「フレイルティア4世からか、どれどれ」
  エルフィサリドはそう言って、その書類を開く。
  「各周辺国と連盟を結ぶ・・・か、上手く行くかだな。特に闇竜王国辺やポケモン達が治めるあの国の辺りとの交渉が難航しそうだ」
  連盟を結ぶという方法が書いてあるのを読んで、エルフィサリドは言う。
  「ちと外がうるさいな、黙らせてくるわ」
  外から騒がしい声がするので、ゴルダは外へ出る。
  「ん?てめえは昼間の!」
  外で騒いでいたのは、昼間ボコボコにしたドスゲネポスと、何人かのハンターだった。おそらくハンターの方はヴァレンベレスの襲来の際に隠れていたのだろう。
  「道端で酒飲んで騒ぐのはいかがと思われる」
  口では穏やかに言うが、後ろ手で3つのハイパーボールをいじりながらゴルダは言う。
  「あ?やんのか?」
  口で言っても聞かなさそうなので、ゴルダは3つのボールを投げた。
  「ケッ、やっと出番か」
  「容赦しないですよ」
  「ヒャッハー!」
  もちろん、ヴァレンベレスも居た。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.173 ) | 
- 日時: 2011/01/06 15:36
 - 名前: ロンギヌス
  
 - あらら・・・フラグが立っちゃいましたねw
 ご冥福を。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.174 ) | 
- 日時: 2011/01/06 18:20
 - 名前: リオレイア
  
 - ハンター達は荒くれ者が多いが…
 あの面子じゃあね… 同盟か…広域連合みたいな物かな?そういえば連邦の技術レベルが気になるな…  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.175 ) | 
- 日時: 2011/01/06 20:05
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >ロンギヌスさん 人生終了のお知らせです
  >リオレイアさん 魔法技術抜きなら、日本に少し劣る程度。 国名はまだ決めてないけど、ポケモンが治める国は現実世界のどの国とも技術は雲泥の差  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.176 ) | 
- 日時: 2011/01/07 11:53
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「ヴァレンベレスにポケモンだと・・・?」
  「フラグ立てちまったか?」
  ハンターもドスゲネポスも、ゴルダが出したグラエナとザングースにヴァレンベレスを見て驚く。
  「全員俺の飯だぜぇ!」
  アルガントがやけにやる気なので、ゴルダはグラエナとザングースを戻す。
  「やべえぜこれは・・・とりあえず逃げろ!」
  ドスゲネポスが言うと、数人のハンター達も逃げ出す。
  「飯を逃がすかよ」
  バクッ、グシャッ・・・
  アルガントはドスゲネポスを銜え込み、一気に噛み砕いて呑み込む。
  「満足しねえな、お前たちも頂くぜ」
  武器を構えたまま腰を抜かしているハンターを見て、アルガントはニヤリとする。
  「バカ騒ぎの代償はその肉体を持って払ってもらおうか?」
  傍で傍観していたゴルダが言う。
  「てめえ・・・」
  先ほどまで腰を抜かしていたハンター数人が立ち上がる。
  「お、戦うってか?手加減しないぜ?」
  アルガントが挑発すると、ハンター達は真っ先に向かって来た。
  数分後、そこには防具と武器をガラクタにされたハンターが転がっていた。
  「なんだこいつ、強すぎる」
  「どおりで武器がすぐにメゲた訳だ・・・」
  アルガントはニヤリとすると
  「俺に食われる覚悟はできたか?」
  と聞いた。もはやこの数人のハンターには死亡フラグしか残っていなかった。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.177 ) | 
- 日時: 2011/01/07 15:38
 - 名前: リオレイア
  
 - アルガンド様!
 是非、私めを食して下さい!  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.178 ) | 
- 日時: 2011/01/07 16:47
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん ゴルダ「構わぬとのことだ、臭いからこっちに来るなと言ってるから俺が返事を代弁する」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.179 ) | 
- 日時: 2011/01/08 12:26
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「ちっ、ここで諦めんのがハンターだ」
  ハンターの1人がボロボロの片手剣を構えて向かって来た、しかしアルガントは平然とした顔ではたき。吹っ飛ばす。
  「そんなガラクタ防具で大丈夫か?」
  傍観しているゴルダは煽るように聞く、煽りに乗ったハンター達は真っ先にゴルダへ向かってくる。
  「へへっ、馬鹿め。罠にまんまと掛かりやがって」
  実はこれ、アルガントとゴルダがさっさと片付けるために考えた罠だったのだ。
  「な、何だ・・・うわっ、臭せえ!」
  アルガントの悪食者特有の臭い息を受け、ハンター達は気絶する。
  バクッ
  アルガントはハンター達を銜え込み、口内へ閉じ込める。
  「どうせだし、舐め回してみっかな」
  ジュルジュル・・・
  唾液に舌、口内と全てが臭い空間でハンター達は悪臭という名の底なし沼へ沈められていく。
  「うぉえっ!」
  1人が悪臭のあまり吐き出すと、残る数人も続けて吐き出し。暴れ出すが舌に拘束されているので身動きが取れない。
  「もっと臭い場所へ落としてやるぜ」
  ズルッ・・・
  アルガントの頭が傾き、ハンター達を呑み込む。呑み込まれたハンター達は、臭くてぐにょぐにょした食道へ押しやられ、胃へと下っていく。
  グニョグニョ、ドチャッ
  「ご馳走様、やっぱり人間は美味しいぜ」
  アルガントはゲフッとゲップを出した。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.180 ) | 
- 日時: 2011/01/08 14:30
 - 名前: ゴルダ
  
 - アルガントがゲップをした後、胃の中ではすぐに消化が始まった。
  胃の中の濃い悪臭はもはや毒ガス同然で、ハンター達はあっという間に再び気絶し。意識のないまま消化されていった。
  「ご苦労、戻れ」
  ゴルダはアルガントをボールへ戻し、宿の部屋へ戻る。
  「では、明日フォルトハイムへ戻ると言う事でいいな?」
  ゴルダが部屋へ戻ると、エルフィサリドが何か話を付けた所だった。
  「帰るのか?」
  ゴルダが聞くと、エルフィサリドは頷く。
  「事を急がねばならぬ時が来た」
  ミズチの話によると、最近の連邦がスリュムヴォルドの領土を実質支配しようともくろんでいるとの噂が立っているとの事だった。
  「今はまだ民が残っているからいいとして、奴らが来たら虐殺されかねない」
  ミズチとカトレアはうんうんと頷く。
  「とりあえず、今日はもう寝るぞ」
  エルフィサリドに言われ、ゴルダははいはいと言って床に就く。
  翌朝、一行はフォルトハイムへ戻った。
  「よし、分かった。再建計画はもう立ててある」
  ウィズダムは話を聞いて答える。
  「では、先遣として私とゴルダで先にスリュムヴォルドへ入る」
  こうして、再建計画は大きく動いた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.181 ) | 
- 日時: 2011/01/08 21:09
 - 名前: リオレイア
  
 - アルガンド様…
 ぐにょぐにょした食道とは…また、えらく魅力的な物をお持ちで…… エルフィー様、連邦に対抗するために、どうぞ… ・ニミッツ級原子力航空母艦 ・タイコンデロガ級イージス巡洋艦  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.182 ) | 
- 日時: 2011/01/09 14:21
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  リオレイアさん エルフィサリド「あらら、どこから入手したのかしら?そんなの比じゃない空母も巡洋艦くらい用意出来るのよ?」
  ウィズダム「魔動力空母というのがあってだな…それにポケモンが治める国では…」
  ネタバレそこまで、いい加減にしろ
  アルガント「イビルジョーより臭いそ、俺は」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.183 ) | 
- 日時: 2011/01/09 15:56
 - 名前: リオレイア
  
 - エルフィー様
 そんなのが… ならば、秘蔵の… ポセイドン戦略核ミサイル を… アルガンド様 なんと…ぐにょぐにょした食道だけでも魅力的なのに… 臭気まで… あう…お口に飛び込みたい…  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.184 ) | 
- 日時: 2011/01/09 21:54
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん ウィズダム「下手したら一発で関東が北斗の拳の世界になる、魔法弾道ミサイルという架空のミサイルがあってだな…」 おい、ネタバレするな
  アルガント「臭さに耐えられるなら歓迎するぜ」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.185 ) | 
- 日時: 2011/01/10 00:33
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「気をつけるんだぞ」
  「お気をつけて」
  仲間に見送られ、二人はスリュムヴォルドへ向けて飛び立つ。
  「今も民が居るのか?」
  ゴルダが聞くと、エルフィサリドは頷く。
  「連邦軍が去った後に戻って来たものが多いらしい。私は詳しくは知らない」
  「そうか、種族の割合はどんな感じだ?」
  「人間と竜人と竜がバランスよくだな」
  そうこう話をしている間に、二人はスリュムヴォルド近郊へ来ていた。
  「ここからは歩きだ」
  ゴルダはエルフィサリドから降りると、先を歩く。
  「でかい川だな」
  川岸を歩きながらゴルダが言う。上流に近いのか、川の流れは急で深かった。
  「ここで釣れるイワナは、岩塩で塩焼きにするとおいしいぞ」
  エルフィサリドは、ひたすらこのあたりで手に入る食材のおいしい食べ方を話し続けた。
  「特産キノコか、久しぶりに見たな」
  人の姿ではしゃぎながら採取をしているエルフィサリドを見て、ゴルダはエルフィサリドの意外な一面を感じ取った。
  「前の側近はこういうのが大好きで、私をよく連れ出してくれた」
  山菜をゴルダに押し付けつつ、エルフィサリドは言う。
  「大丈夫か?」
  それを聞いたゴルダは、何か心の傷痕に触れたのではと気にする。
  「あ、いや・・・何でもない」
  エルフィサリドは、それっきり話さなくなった。
  そして数時間歩くと、一つの集落に出た。
  「ここが・・・か」
  川沿いにぽつぽつと建つ家々を見ながら、ゴルダは感心する。
  「ようこそ水竜王国スリュムヴォルドへ」
  エルフィサリドは言った。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.186 ) | 
- 日時: 2011/01/10 02:20
 - 名前: リオレイア
  
 - いよいよですか~♪
 素敵な所っぽくて楽しみです。モンハンの森丘のエリア1をイメージしたら良いのかな? どんな竜さんが住んでいるのだろ?
  魔法弾道ミサイルか… ならば…トライデント戦略核ミサイルを… あれならMIRV(複数個別誘導再突入体)だから半径250キロを同時攻撃出来る。 最終突入速度はマッハ8だから撃墜はほぼ不可能。 これで連邦を……  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.187 ) | 
- 日時: 2011/01/10 09:41
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオルイアさん ウィズダム「結界障壁によるMD(ミサイル防衛)をどうにかしないと無理だぞ?今思えば、あんなのを連邦に明け渡すんじゃなかった」
  エルフィサリド「ふふふ、いい場所だぞ?」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.188 ) | 
- 日時: 2011/01/10 13:43
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「辺境の地かここは?」
  ゴルダはずんずん先に行くエルフィサリドに聞く。住んでるものがほとんど居らず、ぽつぽつとある家も廃墟になっているものが多かった。
  「いや、この辺りは水害の被害に会いやすいからな。よっぽどの事がない限り住むものは居ない」
  さらにしばらく歩くと、まとまった家が建てられているのが見えてきた。
  「この辺りからは住んでるものが多い、土がいいからいい畑になる。品種改良された湿気に強い小麦なども昔は盛んに作られてた」
  ときどき見る竜人などが、エルフィサリドに手を振っているのを見ながら。ゴルダは話を聞く。
  「さて、城までもう少しだ」
  エルフィサリドがやって来たのは、山の前にあるさほど深くもない湖だった。
  「まさか、この中に入り口があるとか言わないよな?」
  ゴルダは透明度の高い湖を覗き込んで聞く。
  「何を馬鹿な事を聞くんだ?当たり前だ」
  エルフィサリドはさらりと答える。
  「いや、絶対溺れるし」
  これは無理だろという顔をするゴルダに、エルフィサリドはゴルダをドボンと湖に沈める。
  「!?」
  「安心するがいい、私の能力があるから溺れはしない」
  息が出来ないのではと思っていたゴルダだが、エルフィサリドの言う通り。潜ってない時と同じように息が出来た。
  「付いて来い」
  ゴルダはエルフィサリドに続き、水中にある洞窟を通り。山の中にある洞窟に出た。
  「寒いな…」
  ゴルダは、なぜか持っていたホットドリンクを一気飲みする。
  「氷竜王国はもっと寒いぞ、水竜王国のすぐ北にある国だ」
  平然としているエルフィサリドに、なおも付いて行くと、神殿らしき場所へ来た。
  「水神と水竜の神殿だ、この連邦の水を司っている」
  神殿の中は、藻などでぬめねめしていて非常に滑りやすかった。
  「さあ、城を守っている結界を解いて王国をさらに復活へと近付けよう」
  エルフィサリドがある場所に宝玉をはめると、突然地震のように地面が揺れる。
  「さあ、スリュムヴォルド城の復活だ」
  なんとか立っていたゴルダは、藻で足を滑らせて藻の中に倒れこんだ。
  「行くぞ、何をしている?」
  いつの間にか元の姿に戻っていたエルフィサリドに、尻尾で背に乗せられ。その場を離れた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.189 ) | 
- 日時: 2011/01/10 20:27
 - 名前: リオレイア
  
 - うーむ…
 どんな城なんだろ…? 王国の復活か…楽しみです♪ そして、連邦をどうするか…  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.190 ) | 
- 日時: 2011/01/10 20:36
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「シンプルな作りだな」
  城の中へ入り、エルフィサリドの背で構造を眺めながらゴルダは言う。
  「初代国王が、城は見栄を張るものではないと言って。外観も中もシンプルな作りにしたのよ、おかげで城の保全にかかる予算もそんなにいらないのよ」
  エルフィサリドから説明され、ゴルダは頷く。
  「いざというときには、民を城へ避難させて最低限の生活が出来るようにも作られてるわ」
  エルフィサリドは、ある一つの部屋へ来た。
  「ここが私の部屋」
  やたら広い部屋の中に降ろされ、ゴルダは何かを調べるように動き回る。
  「悪くない」
  ゴルダの変な行動を見て、エルフィサリドは何をしていると聞いた。
  「ちょっとな」
  としかゴルダは答えなかった。
  「それより、腹が減ったな」
  エルフィサリドに言われて、ゴルダは先ほど採取した山菜などを見る。
  「米がないな…」
  などと、ゴルダが言うとエルフィサリドは
  「お前が私の飯だ」
  と言い放つ。
  「えっ、冗談だろ?」
  ゴルダは、これまたどこから入手したのか分からないモドリ玉を取り出す。
  「冗談じゃなかったらなんだ?」
  エルフィサリドが聞くと、ゴルダはモドリ玉を叩きつけて逃げていた。
  「ふふふ…城の事を隅々まで知り尽くしている私とかくれんぼか、面白い」
  かくれんぼと認識したエルフィサリドは、ニヤリと笑った。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.191 ) | 
- 日時: 2011/01/10 21:24
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん 本当に城か?というくらいシンプル
  エルフィサリド「多分、フルボッコだ」
   
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.192 ) | 
- 日時: 2011/01/10 21:59
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「キッチンか」
  なぜかモドリ玉で移動した先は、キッチンだった。
  「全部代物じゃないか・・・」
  鍋などを見てると
  「どこかしら、逃がさないわよ?」
  という声が聞こえて来た。 「マズい、隠れねば」
  ゴルダは樽の後ろに隠れる。
  「あらら、いないわ」
  エルフィサリドは、ある程度見回るとキッチンから出ていった。
  「ふぅ、さて・・・移動だ」
  ゴルダがキッチンを出た瞬間
  「見つけたわよ」
  エルフィサリドと運悪く目が合ってしまった。
  「やべぇ!」
  ゴルダは図書室と思わしき部屋へ入る。
  「隠れても無駄よ~」
  呑気に言いながら近づく声を聞いて、ゴルダはとりあえずはと本棚の上に飛び乗って隠れた。
  「そんな分かりやすい場所に隠れて大丈夫?」
  振り向くと、エルフィサリドが尻尾を振りながらニヤニヤしていた。
  「うおっ!」
  シュルッ!
  慌てて逃げようとするゴルダを、エルフィサリドは尻尾で捕まえる。
  「ちっ・・・お前が二枚も三枚も上手だ」
  尻尾に捕まったゴルダは悪態をついた。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.193 ) | 
- 日時: 2011/01/10 23:53
 - 名前: リオレイア
  
 - エルフィー様のしっぽ…
 ぎゅうってされたいな!それでそのままお口に入れられちゃいたいなぁ♪  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.194 ) | 
- 日時: 2011/01/11 11:46
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん エルフィサリド「来るがいい・・・」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.195 ) | 
- 日時: 2011/01/11 12:42
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「お前も変わらんな、今までの側近と」
  ゴルダを解放してエルフィサリドが言う。
  「どう言う意味だそりゃ?」
  ポカンとしてゴルダは聞く。
  「今までの側近全員、私と最低一回はかくれんぼをした経験がある。それだけだ」
  ゴルダはそうかと頷く。
  「ああそうそう、どうも胃の調子がおかしいから診てくれないかしら?後は少し痛む」
  エルフィサリドに言われ、ゴルダは
  「変なもの食ったんじゃないのか?」
  とは言うものの準備をした。
  「じゃあ、頼んだわよ」
  ズルッ、ゴクン。
  エルフィサリドはゴルダを口に入れ、呑み込む。
  「どうせ消化されるのがオチだろう」
  独り言をつぶやきながら胃へ到達し、ゴルダは胃壁を触診し始める。
  「飲みすぎもあるようだが、ここまでひどくなるはずがないんだがな」
  グニュグニュと胃壁を触診しながら、ゴルダは何かが束で刺さっているのに気付く。
  「針・・・か、ただの針ではなさそうだが。出してもらった後に調べよう」
  ゴルダは束になった針を抜き、再び刺さらないように片付けた。
  グニャァ・・・ギュウウ・・・
  針を抜いた瞬間、突如胃壁が縮まってゴルダを取り押さえる。
  「やっぱりこうなるか、やれやれ」
  ゴルダは転移呪文で道具を外へ押しやり、されるがままになった。  
 | 
  Re: とある竜医と女王 ( No.196 ) | 
- 日時: 2011/01/11 12:51
 - 名前: リーフ
  
 - リーフ「エルフィーさん 遊びにきたよ♪」
 
  文章力 すごいです…w  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.197 ) | 
- 日時: 2011/01/11 14:41
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リーフさん エルフィサリド「どうしたのかしら?」
  どうも、しかしまだまだ  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.198 ) | 
- 日時: 2011/01/11 16:19
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「ぐぅ・・・しかしあの針、どっかで見た覚えがあるな。・・・考えても仕方ないか」
  あっという間に胃壁に包まれ、ゴルダは心の中で言う。
  グニュグニュ・・・
  突如密着したままの胃壁に揉み解されて、ゴルダの体から力が抜けた。
  「なんだ、今日は気だけか」
  少しがっかりしたように呟くと、ゴルダは揉み解されながら気を失った。
  「ふう、今日は気だけで勘弁してやろう」
  腹を撫でながらエルフィサリドは言い、しばらくしてゴルダを吐きだす。
  「飲み過ぎと異物が刺さってたのが不調の原因だ」
  復活したゴルダは針の束を見せながら説明する。
  「で、何だその針は?」
  エルフィサリドはゴルダに聞くが、ゴルダは調べてみないと分からないの返事しか返さなかった。
  「やはりこれか・・・」
  ゴルダが開いている本に、エルフィサリドの胃に刺さっていた針の束の説明が載っていた。
  本には胃の大きさに合わせて大きくなったり小さくなったりすると書かれており、大抵はこれに毒を塗って使用すると書かれていた。
  「しかし何の毒が・・・とりあえず万能解毒剤飲ませとくか」
  ゴルダは誰が何のためにこの針を使ったのかを考えずに万能解毒剤を出してエルフィサリドに飲ませた。
  実はこの針、アストライズで宿に泊まった時に出された食事の中に混入していたもので。宿の主が入れたものだったが、ゴルダは結局気付かずじまいで終わった。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.199 ) | 
- 日時: 2011/01/11 21:58
 - 名前: リオレイア
  
 - 消化されずですか~
 確かに残念…柔らかい胃壁に揉み溶かされたいな♪  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.200 ) | 
- 日時: 2011/01/11 23:04
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん ゴルダ「マジでヤバいぞ…」  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.201 ) | 
- 日時: 2011/01/13 00:53
 - 名前: ゴルダ
  
 - ここらでドランザニアについて説明を…
  ・元はドランザニア民主共和国という一つの国だったが、ある内乱で崩壊。その後、隣国を強制併合し。ドランザニア連邦国という独裁国家になる。
  ・独裁国家体制は十年ほどで倒されるも、連邦国時代に各種族が分裂して国家を形成していたので。民主共和国へ戻すのが事実上不可能となり、現在に至る。
  ・ドランザニアの他の諸国は炎・水・氷・風・雷・地・闇・光の竜王国、ポケモンが治める国、エルフが治める国、獣人が治める国が存在する
  ・ドランザニア自体は、連邦内の諸国に技術などの遅れを取っている。(しかし、魔法技術を除いて現実世界での日本より1つ下程度の技術はある)
  ・ポケモンが治める国がもっとも技術面でリードしている(現実世界の国々真っ青レベル)
  あまり書くとネタバレにつながるのでこの辺で止めます  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.202 ) | 
- 日時: 2011/01/13 13:57
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「いい湯だな」
  その夜、2人は風呂に浸かっていた。
  「それはそうだが、こんなところに露天風呂なんか置いて大丈夫か?」
  「大丈夫だ、問題ない」
  しかし、その風呂の場所と言うのが海まで見渡せる絶好の場所という非常に問題な場所で。本来なら防衛などに使われるべき場所である事にゴルダは気付いていた。
  「防衛の観点なら問題ない、いつもはここの露天風呂は使わない。ただ今日は王国再建にさらに一歩近づいたいい日だからな」
  ゴルダはそれにすんなり納得する。
  風呂から上がり、二人で酒を飲み交わしながらゴルダは昔考えていた個人開業の話をする。
  「ああ、構わんぞ、光竜王国セイグリッドからも竜医と人間の医者も派遣させる」
  特に驚く様子もなく、ゴルダはそうかと頷く。
  「明日にはカトレア達も来るはずだ、それに明日から忙しくなるぞ。ともかく寝よう」
  エルフィサリドに言われて、ゴルダは同意する。
  「なあ」
  寝ようとした時に、ゴルダはエルフィサリドに言う。
  「どうした?」
  エルフィサリドはゴルダに聞く。
  「耐えられるが、寒い」
  ゴルダは答える。
  「すぐ北が氷竜王国だからな・・・まあしかし、今日の寒気は異常だ」
  エルフィサリドはゴルダを抱き寄せて寝てしまった。  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.203 ) | 
- 日時: 2011/01/13 14:29
 - 名前: リオレイア
  
 - ぶ!エルフィー様!
 ぼ、僕も抱いて下さい!鼻血で御身を汚すかも知れませんが…  
 | 
  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.204 ) | 
- 日時: 2011/01/13 15:45
 - 名前: ゴルダ
  
 - 翌朝、ゴルダが目を覚まし。外を見てみると辺り一面が雪景色になっていた。
  「どう言う事だこれは?」
  今の時期は秋から冬への移り変わりで、確かに寒い方ではあったが。ここまで急激な変化は異常だった。
  「リヴァイドめ、また荒ぶったか」
  起きて来たエルフィサリドが言う。
  「誰だそいつ?」
  ゴルダが聞くと、エルフィサリドは氷竜王国の現国王だと答える。
  「氷竜王国リヴァルス、丁度この城の向こうにある山が国境線だ。」
  エルフィサリドはいきなりゴルダを乗せ、その山を目指す。
  「早いうちに注意しとかねばな、まあいつもの事だが」
  ちょうど山の上に差し掛かったところでエルフィサリドは言う。
  「これ全部領土・・・ってか寒いな」
  眼下に映る集落を見ながら、ゴルダはまたホットドリンクを飲む。ちょうど飲み終えたと同時に、エルフィサリドは地面へ降り立った。
  「雪なんて久しぶりだぜ」
  時々雪玉をエルフィサリドにぶつけながらゴルダは言う。
  「荒ぶってるリヴァイドの事だ、城には居ないだろう」
  エルフィサリドは向きを変え、集落を外れて広い雪原へとやって来た。
  「これまたギアノスがうるさい」
  攻撃こそはしてこないものの、威嚇してくるギアノスをゴルダは嫌そうな目で見る。しばらく見ていると、ドスギアノスが現れ。ギアノス達を引き連れてどこかへ行ってしまった。
  「誰を威嚇しているんだと言ってたな、ああこの近くはバギィとドスバギィも出るから注意しろよ。他はベリオロスとクシャルダオラとキリンにティガレックスがよく現れる。まあクシャルダオラは来ないだろう。今日はそんなに吹雪が強くない」
  ペラペラしゃべっていると、目の前で見た事もない青い竜とベリオロスが睨み合っていた。
  「あれが氷竜王国リヴァルス国王のリヴァイドだが・・・やれやれ原因はこれか。いつもの事だけに」
  エルフィサリドの一言で、ゴルダは2匹の喧嘩が雪が降った原因だと確信した。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.205 ) | 
- 日時: 2011/01/13 15:56
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん エルフィサリド「その時は拭いてもらうわよ」  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.206 ) | 
- 日時: 2011/01/13 17:20
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「あなたもよく飽きませんね」
  ベリオロスが沈黙を破り、リヴァイドに言う。リヴァイドは氷塊をベロオロスへ投げ飛ばした。
  「いつもあんな調子か?」
  ゴルダがエルフィサリドに聞くと、エルフィサリドは頷いて
  「無論のこと、国政だけはしっかりやっているからあまり文句は言えぬが」
  と言った。そう話している間にも、リヴァイドとベリオロスは互いに氷塊やらブレスやらを当て合っていた。
  「・・・ちっ」
  「・・・くっ」
  互いにスタミナでも切れたのか、突然攻撃がやんだ。
  「スタミナ切れか?」
  「魔力切れですか?」
  2人は同時に言う、そしてベリオロスは奥へ行き。リヴァイドはこちらにやって来た。
  「悪いなエルフィサリド」
  突然リヴァイドはエルフィサリドに謝る。
  「おかげでスリュムヴォルドが雪景色だぞ?いつもの事だから何も言わないが」
  リヴァイドはいいじゃないかと流した。
  「その人間は新たな側近か?」
  リヴァイドがゴルダに気付いてエルフィサリドに聞くと、エルフィサリドはそうだと答える。
  「ふむ・・・見た感じ潜在魔力は悪くないな」
  青い目でゴルダを見ながらリヴァイドは言う。一方、ゴルダは何があってもいいようにメスを後ろ手で握っていた。
  「まあ、おいしそうでもあるな。潜在魔力が魔力なだけに」
  などと言うリヴァイドに、ゴルダは急にメスを突き付けた。
  「っと、いい線いってるが・・・甘いな」
  しかし、すぐにリヴァイドに奪われた。
  「食っていいか?」
  リヴァイドがエルフィサリドに聞いたので、ゴルダはぎくりとする。
  「蘇生しろよ?」
  と言ったエルフィサリドにリヴァイドは
  「任せとけ」
  と答えた。
 
 
   
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.207 ) | 
- 日時: 2011/01/13 22:59
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「ふむ・・・」
  リヴァイドはゴルダを至近距離まで近付け、あちこちをぺたぺたと触りだした。
  「冷たくはないんだな」
  触られても全く冷たくないのに気付いたゴルダが言う。
  「冷気抑えてるからだ」
  ガシッ、ズルッ
  リヴァイドはゴルダを掴み、頭から呑み込み始めた。
  「想像してたより温かいな」
  ズルズル、グニュグニュ
  などと思っているうちに、どんどん口の中から食道へと体は落ちて行った。
  ズルッ、ゴクン
  最後には足が入り、リヴァイドは口を閉じる。
  「ごちそうさま」
  膨れた腹を抱え、リヴァイドはエルフィサリドと城に戻った。
  「胃も同様に温かいが、狭い・・・」
  ギュウギュウと胃壁に締め付けられ、身動きすら出来ない胃の中にゴルダは押しやられた。
  ジュワジュワ
  「胃液か・・・?冷たっ!」
  分泌された胃液に触れた瞬間、ゴルダの体を寒気が駆け巡った。
  胃液に触れるたびに寒気は増加し、体は冷たくなり眠気が襲う。
  「ここ・・・で寝た・・・ら・・・」
  襲い来る眠気に勝てるはずもなく、ゴルダは寝てしまう。
  寝てしまったゴルダを、冷たい胃液がどんどん消化していった。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.208 ) | 
- 日時: 2011/01/14 20:01
 - 名前: リオレイア
  
 - ベリオロスにクシャルダオラ、ティガレックス!
 良いなぁ~♪特にクシャルダオラたん! あの碧い目に睨まれ、お口が近づいて来たら… スリュムヴォルドは良いところだ! リヴァイド様にも会いやすそうだなぁ♪温かいお腹に収まりたいです!  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.209 ) | 
- 日時: 2011/01/15 01:42
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん エルフィサリド「よくぞ言った、お前に永住権を与えよう」
  ゴルダ「俺の名簿にある画像がリヴァイドの姿だ」  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.210 ) | 
- 日時: 2011/01/15 02:17
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「ありゃりゃ、いつの間に蘇生されていたのか」
  ゴルダが気がつくと、どこかの部屋のベッドで寝かされていた。
  「起きましたか?こちらへ、リヴァイド様がお待ちです」
  従者らしき男に案内され、ゴルダはエルフィサリドとリヴァイドが待つ部屋へと向かう。
  「ご無礼のないように」
  ゴルダは従者にある部屋の前へ連れてこられる。ゴルダは何の前触れもなく部屋へと入った。
  「おう、目が覚めたか」
  部屋の中では、リヴァイドとエルフィサリドが朝食を食べていた。
  「座ってお前も食え」
  リヴァイドに言われ、ゴルダは腰掛ける。
  「ここは穀物がまったく育たないから、輸入に頼るほかない」
  硬そうなパンで作られたサンドを噛み千切りながらリヴァイドは言う。
  「その辺も、ウィズダムになるべくどうにかさせよう。これ以上連邦に頼るわけにもいかんだろ?」
  同じように噛み千切りながら、エルフィサリドはリヴァイドに聞く。
  「もう連邦からは一切輸入していない、フォルトハイムなどからの輸入に切り替えた」
  リヴァイドはサンドを口の中へ押し込み、飲み込み終えてからエルフィサリドに言った。
  ゴルダはそんな2人を見ながら黙々と用意された食事を腹に収める作業に没頭する。
  「さて、そろそろ帰るよ。完全に再建次第、同盟の件での話をしよう」
  エルフィサリドは、ゆで卵を口に押し込んでいるゴルダを連れて、リヴァルス城を後にする。
  「あら、お帰りエルフィサリド」
  2人が帰ると、カトレア達はすでにスリュムヴォルドへやってきていた。
  「ミズチ、海まで行くから付き合ってくれないか?ゴルダも」
  ウィズダムに言われ、ゴルダとミズチは海へと向かう。
  「漁港の跡地か」
  廃墟となり、風化した小屋などを見てゴルダは呟く。他にも船の残骸などがいたるところに転がっていた。
  「そうだ、昔はここは漁港で。水揚げされたばかりの魚などがよく売られていた」
  元の3つの頭がある竜の姿へ戻ったミズチは、涎をたらしながら言う。
  「廃墟を取り壊し、船の残骸を撤去するだけで結構な予算が要るな」
  ウィズダムは、漁港の跡地を歩き回りながらぶつぶつと呟いていた。
  「ふむう、腹が減ったな。ゴルダ・・・私と魚を取らないか?」
  ミズチに聞かれ、ゴルダは二つ返事で
  「ああ、いいぞ」
  と了承した。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.211 ) | 
- 日時: 2011/01/15 22:22
 - 名前: リオレイア
  
 - ふふ…ミズチさん、お腹が空いたならば僕を……
 エルフィー様!え、永住権など…… 一生お仕えします! ……あと、リオレイアやリオレウス、ジンオウガは居ますか?  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.212 ) | 
- 日時: 2011/01/15 22:25
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「水温は・・・可もなく不可もなくだな」
  ミズチに次いで海へ飛び込んだゴルダは呟く。
  「お前は魚を追い込んでくれ」
  と言って、ミズチは潜る。 「さて、やりますか」
  ゴルダは大剣ほどある銛を何処からか出し、潜った。
  「・・・」
  エルフィサリドの血のおかげで、泳ぎやすくなった体を駆使し、ゴルダは魚をミズチの方へと追い込む。
  追い込むまではよかったが、この後予期せぬ出来事が起きるとは二人とも知らなかった。
  「よし、ここらで引くか」 あとはミズチがひたすら食べるだけなので、海から上がろうとゴルダは海面へと泳ぐ。
  ガバッ!
  しかし、泳ごうとした瞬間。ゴルダの真上に居た魚を取ろうとしたミズチの口に捕らわれた。
  「なんだって・・・うがっ!」
  グシャッ!
  魚と一緒に噛み砕かれ、ゴルダは絶命する。
  「何か魚以外に噛み砕いた気がするが、気のせいだろう」
  ゴクン
  ミズチは屍と化してしまったゴルダを呑み込む。
  「戻るか」
  ミズチは元の場所に戻った。
  「ゴルダはどこだ?」
  ウィズダムに聞かれ、ミズチはようやくいないのに気付く。
  「さっきまで居たんだが」 二人がキョロキョロと探していると、海から人が上がって来たが。二人はすぐにそれがゴルダだと分かった。
  「噛み砕きやがって、おかげで一度死んだぞ」
  ウィズダムに真水を出してもらい、体に付いた潮を流しながらゴルダは言う。
  「では、なんで生きている?」
  ミズチが聞くとゴルダは
  「声がしたのさ、『聖竜は言っている、ここで死ぬ運命(さだめ)ではないと』ってな」
  と答えた。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.213 ) | 
- 日時: 2011/01/15 22:42
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん 居る上に、今後出ますよ エルフィサリド「今なら従者として迎え入れてやろう」  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.214 ) | 
- 日時: 2011/01/16 05:47
 - 名前: リオレイア
  
 - うわ~
 ミズチさんの牙…噛み砕かれるのも…良いかも!? エルフィー様… 身に余る光栄です! 先ずは王国の再建に当たって建設重機をご用意させて頂きます!  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.215 ) | 
- 日時: 2011/01/16 13:17
 - 名前: ゴルダ
  
 - レス返し
  >リオレイアさん エルフィサリド「それなりのを手配してもらわないと困るぞ?」  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.216 ) | 
- 日時: 2011/01/16 14:49
 - 名前: ロンギヌス
  
 - 復活無限ループが羨ましい…ほぼ何でもし放題じゃないか!!(では早速ミズチさんに喰い殺してもらおう
  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.217 ) | 
- 日時: 2011/01/16 18:07
 - 名前: ゴルダ
  
 - >ロンギヌスさん
 神は言っている、無謀なことはやめろと  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.218 ) | 
- 日時: 2011/01/17 14:50
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「聖竜か、このドランザニアに居る聖竜はただ1匹。光竜王国セイグリッドの国王アルカトラスだ」
  「アルカトラス!?」
  ウィズダムにその事を話し、聖竜はただ1匹しか居ないと聞かされ。その名を聞いた瞬間、ゴルダが反応する。
  「ああ、ちなみに明日にでも竜医と医者の派遣を要請しに行かなければならん。エルフィサリドは内政で忙しいだろう」
  「俺もついて行ってもいいか?」
  ウィズダムがセイグリッドへ行くと言うと、ゴルダは自分も行くと言いだす。
  「ふむ・・・仕事である事は自覚しているのはいい。と言うか、ついて来い。唯一の竜医であるお前が来た方が話がしやすい」
  とウィズダムは言い返し、ゴルダも行く事になった。
  「とりあえず、城に戻るぞ」
  3人はひとまず城へ戻った。
  「またよろしく頼むぞ、お前達・・・」
  城へ戻ると、エルフィサリドが数人の竜人と話をしていた。
  「誰だ?」
  ゴルダが聞くと、ウィズダムは王国軍の幹部達だと言う。
  「フォルトファイム、フレイルティアから陸上兵器は購入できるとして・・・海上と航空兵器をどうするかだな、」
  ウィズダムはぶつぶつと独り言を言いながら、自分の部屋へ戻る。
  「さて、俺も飯の準備を・・・」
  とゴルダがキッチンへ行こうとすると、後ろから視線を視線を感じて振り返ると時雨が立っていた。
  「なんだよ」
  早く準備をしたいゴルダは、若干イライラして聞く。
  「カトレアが呼んでたわ」
  時雨は答えた。ゴルダはイライラを押さえながらカトレアの部屋に行った。
  「何の用だ?」
  部屋で呑気に座っているカトレアに、ゴルダは聞く。
  「食べてもいい?」
  カトレアは単刀直入に聞き返してきた。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.219 ) | 
- 日時: 2011/01/17 17:56
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「へ?今から飯の準備なんだが」
  うまく言いくるめて逃げようとしたゴルダだが、カトレアに
  「あら、心配いらないわよ。準備なら後からでも」
  と言われて完璧に逃げられなくなった。
  「モドリ玉も使ったからな・・・くそ」
  などと独り言を言っている間に、カトレアは元の姿へ戻っていた。
  「どこからがいい?」
  尻尾でツンツンしながらカトレアが聞く。
  「やるならさっさとしろよ」
  とゴルダは答えるが、これに機嫌を悪くしたカトレアは、突然ゴルダを足で抑えつける。
  「ぐっ・・・」
  言い方が悪かったと自覚したのか、ゴルダは渋い顔になる。
  「お仕置きが必要ね」
  カトレアは意地悪くニヤリとする。
  「おい、ちょっと・・・」
  「問答無用」
  ベロッ
  抵抗しているゴルダを、カトレアは舐め上げる。
  「ひゃうっ」
  舐め上げられ、ゴルダはビクッと震える。
  「まだまだこんなもんじゃないわよ?」
  カトレアはさらに意地悪くニヤリ笑った。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.220 ) | 
- 日時: 2011/01/17 21:02
 - 名前: リオレイア
  
 - カトレアさま……
 い~なぁ~(羨望の眼差し)
  エルフィー様! 海上兵器ならばロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦とチャーリー級戦略原子力潜水艦をどうぞ! 前者は優秀な原子力潜水艦で、後者は核ミサイルを搭載しております! 何なら自衛隊のそうりゅう級をご用意しますが… 他にもかの「大和」を始め、駆逐艦からイージス艦まで揃えております! 航空機ならば「フライヤー号」からF-35まで何でも申し付け下さい!  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.221 ) | 
- 日時: 2011/01/17 21:16
 - 名前: ゴルダ
  
 - >リオレイアさん
 エルフィサリド「国防はウィズダムが担当…しかしいろいろうるさいから注意して」
  カトレア「あらあら」  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.222 ) | 
- 日時: 2011/01/17 23:33
 - 名前: ゴルダ
  
 - 「うぐぅ、勘弁してくれ」
  何度も舐め回され、涎まみれのゴルダが懇願する。
  「この程度じゃ、私の気が静まらないわ」
  バクッ
  カトレアはゴルダを銜え、口内に収める。
  「ふふふ、本番はこれからよ」
  ジュルッ、ギュウ・・・
  「あぅ・・・」
  舌が巻き付き、ゴルダを拘束する。
  「これが本当のお仕置きってものよ」
  「これ以上やられると悶え死ぬ、謝るから勘弁してくれ」
  その後、1時間以上甘噛みされたり舌で締め上げられたりしてゴルダは限界を超えて悶絶しそうになっていた。
  「そうね、これから私をカトレアお姉様って呼ぶなら考えてもいいわ」
  「言わせた・・・うわっ!」
  カトレアの条件に、ゴルダは突っ込みを入れようとするが。舌で締め上げられ、阻止される。
  「悶え死にさせようかしら?」
  脅しにも聞こえる口調で、カトレアが言う。
  「ぐぐ・・・カトレアお姉様、やめてください。ついでに出してください」
  あっさり素直になり、ゴルダは言う。
  「素直ね、分かったわ」
  ズルッ
  「はへ?話が違うぞ」
  呑み込もうとするカトレアに抗議するが、カトレアは聞く耳を持たずにゴルダを呑み込む。
  ゴクン
  「むぅ・・・」
  ゴルダは食道を下って行った。  
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  Re: とある竜医と女王竜の記録 ( No.223 ) | 
- 日時: 2011/01/17 23:36
 - 名前: リオレイア
  
 - カトレアお姉さまぁ!
 ぺろぺろってして、甘噛みして呑んで下さぁい!その後、お腹でぎゅうってしてトロトロに溶かして下さい!  
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