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ヤマタノオロチ
日時: 2010/09/22 21:57
名前: ヴェラル

初めまして、ヴェラルといいます
小説はいつも見てるだけでしたが、今回載せることにしました

この小説には以下の要素が含まれています

・捕食物、初投稿・初執筆
・ポケモン×ポケモン
・かなり拙いです

基本的にグロなどはありません
小説は時々書いたりしますが、捕食は初めてなので表現が合ってなかったり、よくわからなかったりしたら指摘、意見等お願いします

Page: 1 |

ヤマタノオロチ ( No.1 )
日時: 2010/09/22 21:58
名前: ヴェラル




「…ここ、かな…?」


一匹のポケモンがある町に着く夕暮れの時。
そこは人気があるような場所ではなく、周りには木ばかり。森と言うほどではなく、雑木林というほどだろう。
その中に、小さな町があった。

地図には載ってはいるものの、町の名を知る者は極めて少なく、知っていてもどんな町かまでは知らない。
場所もまさに辺境というような場所。
遠くから町を見ても、人がいるような気配がする空気ではなかった。
言ってしまえば、ゴーストタウン…というべきだろう。しかしこのポケモンはそんな町に来た。




一体何故?何が目的?




それは彼の口から聞けることだろう。
ただ、この時点で1つ言えることがある。



彼は…踏み入れてはいけない領域に、踏み込んでしまうということだ。




























「さて…来たはいいものの、人がいなきゃ来た意味がない」


町には来たが、やはり人気はない様子。
家はいくつかあるものの、そのほとんどが廃れてて、住めるような状態じゃない。
中を覗いても人がいるはずもなく、ただガランとしてるだけである。


「まいったな…面白い話が聞けると思って、せっかく時間をかけてここまで来たのに…。何もなしで帰るなんて僕には出来ない」


何やらこのポケモン、調べ物をしてるようだ。だがこんな場所に来るほどだ。あまりいいものではないのだろう。
このポケモン…彼、バクフーンは背中にリュックを背負っている。その中はあまり詰め込まれてるわけではないが、
ここに来た目的に関するものでもあるのだろう。調べ物をしているのなら尚のこと。
おもむろに背負ってたリュックを下ろし、それを開けて中から何かを取り出す。見たところ、本のようだ。



「今回はこの話のことについて聞こうと思って来たのに…ま、人がいなくても痕跡だとかそういうのはあるかも」


その本はどうやら昔話、いわゆる伝説的な話を集めた本のようだ。
彼はそういったことに興味があるようで、今までもそういう話を聞いては各地に飛び、いろんな話を聞いてる。
今回もそれで来たようだ。それならこのような辺境な場所に一人で来るのも納得が行く。
どんなところだろうと自分の思ったことを成し遂げるなら危険な場所だろうと向かう、無鉄砲な性格なのだ、彼は。
だからと言って決していつも1人でいるような、根暗でもいじられるようなキャラでもない。現に友人はいる。
しかし彼自身は「自分1人で全部やるからこそ壮大な達成感が得られるんだ!」と言っていつも1人で飛びだす。
そんな性格だから、今まで幾多もの地を踏んだものの、その先で死にかけたことも少なくはない。
いくつか挙げたいところだが、その間に彼が帰ってしまうかもしれない。それほど1つが長くなるんだ。承知してくれ。



「えっと…あったあった。この話だ」


本をパラパラとめくり、開いたページには「ヤマタノオロチ」と書かれている。
多くの人は知っているだろう。ヤマタノオロチとはどんな話なのかを。
だがここでは、今は敢えて語らない。どの道語ることになる。それが先になるか後になるかの違いだけだ。



「この話の原点…それがここにあるっていう話を聞いてここに来たんだ。ただの噂話かもしれないけど、来てみないとそれはわからないからね」


どうやらそれが今回の目的のようだ。いつもこんなことばかりしてるようだが…少しは学習をするべきじゃないかと。
そんなことを言っても、彼は絶対に聞き入れないだろう。たとえ聞いたところで何も変わらない。無鉄砲と言うのはそういう性格だからだ。


「とりあえずは探索。そうだな…やっぱりまずは町長が住んでたと思われる家を探そう」


そうして探索を始め、家を片っ端から調べることに。
とは言ったものの、鍵がかかってる家とかかってない家があるため、すべてを探していくのは無理のようだ。
だがその程度で諦めたりはしない。第一ここで諦めるようだったらこんなことしていないだろう。


Re: ヤマタノオロチ ( No.2 )
日時: 2010/09/23 20:14
名前: hunt◆q1mu6R6UYC2

初めまして、huntといいます。

バクフーンの無鉄砲な性格って、なんだか夏目漱石の坊ちゃんみたいですね(どうでもいいんですが…)。

タイトルがヤマタノオロチ、というだけあって、捕食者は蛇系のポケモンですよね。最近発売されたブラックやホワイトに出て来るポケモンを登場させる予定はありますか?
Re: ヤマタノオロチ ( No.3 )
日時: 2010/09/23 22:45
名前: ヴェラル

初めてのレスありがとうございます


坊っちゃんはあまり深く読んだことはないけど、確かにそんな感じは…

捕食者は蛇系ですね。当初はカイリューとか大型系のも考えてたんですが、タイトルがタイトルですので
別の捕食者はまた別の作品を書いたりした時にでも

ブラック・ホワイトのポケモンですか
まだクリアはしてないので、今のところ出す予定はないです
ただ場合によっては公開されてるポケモンを出したりするかもしれません。ですが気まぐれなのであまり期待はしない方がいいです
Re: ヤマタノオロチ ( No.4 )
日時: 2010/09/23 23:49
名前: S

お初です
伝説を現地に飛んで、直に調べるというのは場合によっては罰当たりな気がするが、危険を承知で調べるとか
バクフーンの色々な思い方が自分と似てる・・・w(バクフーンみたいな勇気は持ち合わせていないけど・・・
というか、まだ深くは知らないのにキャラがめっちゃ気に入ってしまったw
こんなにインテリ系なバクフーンはマジ欲しいw

「自分1人で全部やるからこそ壮大な達成感が得られるんだ!」
う〜ん、いいね、いいねぇw全くもってその通りっw

捕食者は蛇・・・ですか
蛇バッチコイwカイリューだってバッチコイw
ブラック、ホワイト版系はよくは知らないがバッチコイw


・・・初対面なのに、こんなに馴れ馴れしくしてすみません(汗
Re: ヤマタノオロチ ( No.5 )
日時: 2010/09/24 00:32
名前: ヴェラル

初めまして。レスありがとうございます

確かに伝説の地を調べたりすると罰当たりなことや、祟りが起こるなんて話はリアルでもありますね。言われて気付きましたが

気に入ってもらえて嬉しいですw
これから彼には冒険と危険が待ってますので、その活躍っっぷりをどうぞ楽しみにw

蛇系のポケモンは限られてはいるものの、何となく予想がつくのではないでしょうか
設定というか、話の雰囲気からして
予想が当たるか裏切るか、それは読んでのお楽しみ♪

ブラック・ホワイトのは使うとしても、事前公開されてるキャラとかで、ネタバレしない程度のを出そうかなと思ってます

親しく接してくれた方がこちらとしては嬉しいというか、やりやすいですよw
こういう気楽に出来る場で堅苦しいやり取りっていうのはしたくないので

では明日辺り次を載せていきたいと思います♪
Re: ヤマタノオロチ ( No.6 )
日時: 2010/09/24 22:32
名前: ヴェラル


「ここにある本は様々あるけど、気難しそうな本もあってなかなか見つからないな…」


大方の本は漁ったものの、特にこれと言ったものはないようだ。
それに家を探し回ってからまだ休んでない。体もかなり疲れてる。これ以上探索をするのは賢明とは言えない。


「足も痛いな。しょうがない…ここらでちょっと休むかな」


悪いと思っていながらもベッドに腰掛け、体を休めるバクフーン。
自然と疲れからか、ため息が出る。そのまま寝転がりそうになるのを少し堪え、整然と並んでる本棚に目を移す。
さっきまで探して行った本棚ではあるが、それでもまだすべて見たわけじゃない。
ざっと見たら3分の1もいってないんじゃないかと思うほどの数がある。見ただけでやる気は失せる。常人なら。


「こんなに数あると時間かかるよな。でもこれだけあるなら1つぐらい何かあるだろ!」


前向きと言うか、向う見ずと言うか…どちらにしろ、止める気はないようだ。
ズラーッと並ぶ本。軽く眼を通しても本の題名なんて読めないだろう。
しかし…


「……ん?なんだ?あの本……」


彼はその本の中で気になる本を見つけたようだ。執念と言うやつだろうか。
多く並んでる本の中に手を伸ばし、1冊だけ手に取る。その本は少し厚みのある本で、古めかしい表紙だった。


「なかなか面白そうな本だな。僕にもってこいじゃないか」


その古めかしい表紙を見て好奇心をくすぐられたのか、ベッドに腰掛けその本を読むことに。
題名は掠れてよく読めないものの、雰囲気だけで内容を察することは出来そうだ。
あれこれ言ってる時間がもったいない、と呟きながら早速ページをめくる。
題名が書かれてあったであろうページと前置きを飛ばしてみると、2ページを使って絵が描かれている。
それが何を意味してるのか、どんな絵なのか。それは流石に彼にもわからない。
だが様々なものを調べてきた彼には唯一わかったことがある。




これは間違いなく僕が探してるものだ!




一瞬でそれを悟り、声を出すのを堪えて歓喜している。トレジャーハンターの域に達しているようだ。
勢いは止まらずそのままページをめくっていく。ページはどれも色あせていて、一層古めかしい雰囲気をかもし出している。
めくっていると何やら文章が書かれているページを見つけた。


「なになに…『得も知れぬもの、ここに来たり。我、惨劇を記す』…何があったって言うんだ?」


惨劇という言葉に少しの恐怖心を感じつつも、好奇心の方が勝ってるようですぐさま手を進める。


「次は…『今、眼前にかつての友あり。我、ただ走るのみ』…ここだけでも、相当ヤバイことが起きてるってことがわかる。
 これがどこで、いつ起きたのかまではわからないものの、追究してみる価値はありそうだ」


当初の目的も忘れて本を読むことに没頭している。今誰かが話しかけても反応すら示さないんじゃないかと思うほど。
しかし次のページには何も書かれてなく、あれ?と思いながらページをめくるも白紙。
まためくると白紙。白紙。それが十数ページも続いた。
しかしあるページに来ると、続きと思われる文章が書かれていた。






『 我  森の 中

 奴  うしろ   きて
 
 おと    きこえ   










                     いた 』





「…さながら、ホラーみたいだな…」

その声は誰が聞いても震えてるのがわかる。
幾多の危険をくぐりぬけて来た彼だが、やはり怖いものはあるようだ。
それでも尚ページをめくってみるものの、それ以降は何もないようで、白紙しかなかった。
最後のページに書いてある言葉を除いて…。


「最後のページ…なんだ?『う ま い』って…あとはこれしかないのか?」


他に何か書かれてないか、本の裏表紙や目につかないようなところに何かないかと探してみるものの、これ以上は本当に何もないようだ。
結局、成果は何もなし。得たのは恐怖だけ。内心安堵もあったのか、ふぅ…と言いながら本を閉じ、それをしまいに戻る。
その時だった。


「そこにいるのは誰かな?」


「!?」
Re: ヤマタノオロチ ( No.7 )
日時: 2010/09/25 00:08
名前: hunt◆q1mu6R6UYC2

本にある白紙…結構大事なことが省略されてるって感じがしますね。

それにしても、最後に出て来たのは誰なんだろう?今後のキーキャラクターみたいな感じだったり…?
捕食者も含めて、続きが楽しみです。

ところで、Sさんと比べると、僕は堅苦しい感じのやり取りしか出来てないですよね…本当にすみません。
Re: ヤマタノオロチ ( No.8 )
日時: 2010/09/25 00:41
名前: ヴェラル

>huntさん

結構鋭いですね
あの白紙はホラーチックにするためだけじゃなくて、ちゃんとした意味も持ってるんですよ
どういったことなのか、それは今後の展開で明らかになりますので

最後に出てきたキャラも重要ですよ。何せこの話、登場人物少ないので
まだ捕食とは行きませんが、前フリがあるからこそ見せ場が映えますから、楽しみにしててください

やり取りのことは別にそこまで深く考えなくても…(汗
俺の言い方が悪かったんだと思いますけど…まぁ気構えすることなく書いてくれれば…ってとこですかね
それに俺自身は読んで、感想とかを書いてくださるだけでも嬉しいので、本当気軽に書いてくれればなーと
言葉使いがどうとかってことではないので


とりあえず、感想ありがとうございます
Re: ヤマタノオロチ ( No.9 )
日時: 2010/09/25 06:27
名前: リオレイア

惨劇に白紙のページ、謎の人物(?)
気になりますねぇ…
やっぱり捕食者はドラゴンタイプになるのですかね?
Re: ヤマタノオロチ ( No.10 )
日時: 2010/09/25 09:55
名前: S

無我夢中で読んでいる所で、誰も居なさそうなのに読み終わった所で丁度良く話し掛けられたら
読み終わる所を待っていたようでホラー・・・w
それにしても白紙とは、誰かに消されたよう・・・なのかな(汗

hunt氏
こんな接し方だと人によっては不快に思われる事もありますので
そこまで考えなくても・・・w
Re: ヤマタノオロチ ( No.11 )
日時: 2010/09/25 11:46
名前: ヴェラル

>リオレイアさん
初めまして
あの本はかなり重要な要素になっているので、先々でその謎や疑問も解かれていきますよ

捕食者…やっぱりドラゴンもいいですよね
ここに来てグラついてきちゃったな…

じゃあ、みなさん捕食者は蛇とドラゴン、どちらがいいですか?
内容としては、捕食者が変わるだけで変わってもあまり変化はないので、出来ればお好きな方を


>Sさん
あの部分は意図的にホラーチックにさせてみましたw
本のことに関しては話が進めばちゃーんと話してくれますので、楽しみにしていてください
Re: ヤマタノオロチ ( No.12 )
日時: 2010/09/25 12:25
名前: 名無しのゴンベエ

クオリティの高い内容にいつも楽しく読ませていただいてますー
蛇の捕食が好きで、まず一番にタイトルに惹かれた私としては、蛇を希望しますね。

続き、頑張ってください!
Re: ヤマタノオロチ ( No.13 )
日時: 2010/09/25 15:45
名前: リオレイア

僕は完全にドラゴン希望ですね。
ドラゴンにだったら何されても…

セルモス
「ふーん…何だかお腹空いてきたなぁ…」

ちょw…セルモス!あうぅ…
Re: ヤマタノオロチ ( No.14 )
日時: 2010/09/26 00:07
名前: S

どっちかって言うとドラゴン派だけど、蛇も捨て難い・・・
捕食シチュエーションにもよるが、自分は決められないので皆さんにお任せしますw

・・・毎度思うが、自分は何回も投稿してるのに
リオレイア氏のセルモスたんのように、とっても力入れてて気に入ってるキャラが居ないな・・・(汗
Re: ヤマタノオロチ ( No.15 )
日時: 2010/09/26 22:26
名前: ヴェラル

みなさんありがとうございます


現時点だとどっちがいいっていうのは半々ってところですね…
もしこれが続くようだったら、俺が決めるってことになるんでしょうね

今それを決めるわけではないので、捕食シーンが出るまでに多数決で決められるといいかな


ということで今日も載せていきます
Re: ヤマタノオロチ ( No.16 )
日時: 2010/09/26 22:28
名前: ヴェラル

さっきの文章もあって体が強張ってる。カチコチに固まって、表情も固まってる。
振り向こうにも振り向けない。もしそれが…そんなことを考えてしまって、余計動けないでいる。
そのままでいると足音が聞こえる。今声をかけてきた奴がこっちに来てるんだろうか。
じゃあ幽霊じゃ…そう思えたから心に少しばかりの余裕は出来た。だが同時に、自分のしたことに気付いた。


今自分はどこにいる?

辺境にある村の中

そこにある町長と思われる家にいる

そして後ろには人がいる

もし…その人がこの町に住んでた人だったら…いや、そうでなくても…




僕は泥棒と同然




…どうしようもないことを僕はした。
そして取り返しのつかないことをしてる。
どうやって弁解すればいいんだ。


「聞こえてるのかな?」


言い訳やら何やらを考えてると、後ろからさせるかと言わんばかりに声をかけてくる。しかも近い。
もう諦めるしかない、か…。


「……は、はい……」


震えはしてないものの、か細く小さな声で聞き取れるかどうか、そんな声だった。
体は動かせるようにはなったものの、未だに振り向けないでいる。
よく見れば体が小さく震えてる。どんな目的があろうと、自分のしたことを自覚してるから来る震えなのだろう。


「こっちを向いてくれないか?話がしづらいんだ」


「……わかり、ました……」


いつまでもこうしてるわけにもいかない。言われたからにはそうするしか…。
観念してゆっくりと体を向ける。しかし顔はうつ伏せにしたまま。
そこから見えるのは相手の足元、足だけ。それを見るだけでも、相手は自分より大きいようだ。ますます怖くなる。


「顔を上げてくれ。私は少し話を聞きたいだけだ」


「……はい……」


ゆっくりと、顔を上げる。しかし相手の顔は見えず、そのまま見上げる形になる。
話しかけてきた相手はカイリューだった。見た目からかなり年を取ってるようだ。
その表情は怒ってるわけでもなく、見れば穏やかな感じがする。


「それで、何をしてたのかな?」


「えっと……ちょっと、調べ物をしようと思って…」


「ふぅん…調べ物、か。何を調べているのか聞きたいな。茶でも飲みながら聞くとしよう。こっちに来なさい」


「え?あ…はい…」


怒られると、咎めを受けると思いながら聞いていたため、拍子抜けしまった。
気付けばいつの間にか部屋を出てるカイリュー。慌てて後を追い、私室を出てすぐのところにあるダイニングに向かう。























「ほぅ、昔の伝説に関わる話を調べてる、と」


「はい。今回もある話のことを聞きたくて…」


あれから数分。僕はダイニングにあるテーブルのイスに座っていた。
カイリューさんから怒られることもなく、お茶を出されて何の調べ物をしていたのか…それを聞かれていたところだ。
それにしても…このお茶美味しいな。見る限りただの緑茶か何かだと思うんだけど…普通のお茶の味じゃない。きっと高級品なのかも。


「今回も、ということは他にもいろいろ調べてたようだな。して、今回はどんな話を調べてるのかな?」


「あ、そうだ。それについて聞きたいことがいろいろありまして…この話です」


すぐさま本を取り出し、例の「ヤマタノオロチ」のページを開いてカイリューに見せる。
カイリューは本を手にして内容を見ていく。時々頷きながら読んでる様子を見てると、本をテーブルに置いた。


「一般的な話だな。それで、君はこの話の何を知りたくてここに来たのかな?」


「僕は、この村が「ヤマタノオロチ」の原点だと言う話を聞いて、ここに来たんです。確証はない、ただの噂話に過ぎませんが」


「それでも、その話が本当かもしれないと思ったからここに来たんだろ?」


「まぁ…そうです。やっぱり少しでもそこに可能性があるのなら調べてみたくて」


「ほぅ…なかなかいい心がけじゃないか。私は好きだぞ、そういう考え方は」


「そうですか。では、何か知ってたりしませんか?何でもいいんですけど」
Re: ヤマタノオロチ ( No.17 )
日時: 2010/09/27 07:53
名前: リオレイア

年をとったカイリューとは、新鮮ですな。みる限り捕食者では無いようですが、カイリューにはぷにドラのイメージしか無いので…
Re: ヤマタノオロチ ( No.18 )
日時: 2010/09/27 14:09
名前: ヴェラル

>リオレイアさん

確かにカイリューっていうとぷにドラですよね
でもあえてこういう形にしてみました。ただの思いつきに近いんですけどw
Re: ヤマタノオロチ ( No.19 )
日時: 2010/09/27 22:48
名前: S

何だか、いきなりまったりとした状況にw
カイリュー・・・が仮の姿で
先程の茶は最後の晩餐・・・的なフラグ(謎)を感じたのは自分だけっぽいな(汗
Re: ヤマタノオロチ ( No.20 )
日時: 2010/09/28 22:13
名前: ヴェラル

>Sさん
まぁホラーチックからのほほんとしたその落差がまたいいかとw
そのフラグはどうでしょうかね…次辺りで一気に加速していきますよ
Re: ヤマタノオロチ ( No.21 )
日時: 2010/09/28 22:41
名前: 闇銀

はじめましてです 闇銀といいます
僕もぷにドラカイリューは結構好みです♪
続きが加速していくとのことで 楽しみです
Re: ヤマタノオロチ ( No.22 )
日時: 2010/09/29 01:56
名前: W.WOLF

お初です♪
年配?のカイリューが出てきましたか。
この先の展開、どうなるのか楽しみです。
頑張ってください。
Re: ヤマタノオロチ ( No.23 )
日時: 2010/09/29 22:49
名前: ヴェラル

>闇銀さん
初めましてです
カイリュー=ぷにドラは定義としてあるようなもんですね、ほとんど。今回は違いますけど
次の話では展開が畳みかけるように進むので楽しみにしていてください

>W.WOLFさん
初めましてです
このカイリューは重要なポジションにいるのでちょっと変わったカイリューとして出してみました
一言で言うと、クライマックスに差し掛かるところですかね


次の話は早ければ今週中(土曜日まで)には上げられると思います
捕食とまでは行きませんが、次は重要な話が盛りだくさんとなっています
Re: ヤマタノオロチ ( No.24 )
日時: 2010/10/02 22:46
名前: ヴェラル

「知っていたとしても、それが真実かどうかはわかりませんよ?」


「…どういう、意味ですか?」


そう聞くとカイリューは顎に手をあて、少し考え込んでしまった。
しかしすぐに顔を上げてこう言ってきた。


「少し長くなりますが、聞きますか?」


「……はい。聞いてみたいです」


長くなるかどうかは関係ない。何故真実かどうかわからないのか、それを聞きたかったから。
言われた時、何故か自分を否定された気もしたから少しムキになっちゃって…。


「では…まず歴史と言うのは、すべてがすべて事実ではないのです。いきなり難しいことを言うかもしれませんが、それは本当のことなのです。
 歴史というのはほとんどが書物で記されてることがあります。昔を知るにはそれを頼るしかありませんが、そこに嘘を書きこまれていたら…」


「けどそれを頼るしかないのなら、結局手掛かりはそれしかないんじゃ…」


「だから、あなたのように真実を求める人は「調べる」ということをするんです。もし私が言う言葉の中に嘘が紛れていたら、どうですか?
 それをそのまま鵜呑みにすることは出来ないはずです。今回もその噂話を聞いて、興味が湧いたから調べるために来たんですものね」


「…………」


「…少し難しすぎましたね。ではこの話はまた次の機会にでも。今日はもう遅いですからね」


言われて目が自然と部屋にかかっている壁時計に目が行く。
見ればもう深夜の域に達しそうな時間帯だった。いつの間にこんな時間になってたんだろう。
そう言われたからか、はたまた疲れからか、眠気が出てきた。我慢できずあくびを1つしてしまう。


「流石に疲れたでしょう。こんな町に来るだけでも大変ですから。今日はここに泊っていってください」


「えっ。でも失礼じゃ…」


「いえいえ。久しぶりの来客ですし、何より面白い話も聞けました。出来たら明日もここで気の行くまで調べてほしいので」


「そうですか…では、お言葉に甘えて」






























すっかり夜が更けた時間。月の光も窓から差し込んでる私室に、僕は一人寝ていた。
カイリューさんに「客室がないので私の部屋を使ってください」と半ば強引に言われ私室にあるベッドを遣わさせてもらってる。
悪いかったな…とは思いつつも、多分他のところで寝かせてはくれないし、宿屋みたいなのがあるわけでもないから、仕方ないかな。
けど、僕は寝れなかった。寝ようと目を瞑っても一向に眠れる気がしない。さっきはあんなに眠かったのに…。
このまま横になってても寝れる気がしないので、とりあえずカイリューさんの様子でも見てこようかな。
そう思ってベッドから下りて、私室の出口に向かう。部屋はダイニングしかないからそっちで寝てるだろうから。


「カイリューさんいます…あれ?いない?」


ダイニングを覗いてみると、カイリューさんの姿が見当たらない。他にどこか部屋があるわけでもないから、どこかに行ったのかも。
危険だろうけど、外に探しに行ってみないと。
玄関を開けて外に出ると、街灯なんてものはないし、家の光もないから頼りになるのは月明かりだけ。
空を見れば月が真上にある。綺麗な満月だ。視線を落として周りを見れば、森しかない。見える範囲だけだとカイリューの姿は見えない。
離れたところにいるのかな…少しぐらいなら散策してもいいだろう。そう思って森の中を覗いてみる。
かなり暗い。月明かりが所々差し込んでるものの、数歩先ぐらいまでしかはっきりと見えない。一寸先は闇ってこういうものなのかな。
とりあえず…行ってみるかな。一応自分ほのおタイプだし、明かりぐらいは何とかなるだろう。










「…随分この中にいるけど、何か…肌寒い感じがするのは気のせいかな…」


あれからどれくらい経ったかはわからないけど、僕はまだ森の中にいた。時期があっても、こんなに寒くなるかな…。
でも、最初はカイリューさんを探すはずだったのに…僕はいつの間にか、何かに引き込まれていた。
何かとはなんだよ、と言われたら説明は出来ないけど、この森には何かある。そんな感じがしてるんだ。
事実を言えば…途中迷ったりしたけど。それでも探してる最中に引き込まれていったんだ。


「カイリューさんを見つけるのもいいけど、やっぱり探ってみたいな…」


好奇心が僕を駆り立てる。本当はそんなことしてる場合じゃないけど、本能には逆らえないんだ。
開けたらいけないって言われたら開けたくなるのと同じさ。わかるだろ?
それはそうと…やっぱり暗いから危ないな。ちょっとよそ見してたら木の根に足を取られちゃう。
あと気になることが1つ。これも気のせいなのかもしれないけど…音がするんだ。後ろから。
少し前から、葉が擦れる音がしてる。歩いても歩いても、音が離れない。何か…いるの、かな。



「…走ってみようかな…」


足元に注意しながら歩くペースを速くする。それでも音はしっかりとついてくる。
怖くなって軽く走り出す。足を取られないように走るが、後ろもさらに速くなる。
好奇心よりも、恐怖が強くなってくる。何で追ってくるんだ?あれは何なんだ?疑問と同時に逃げなきゃと体が自然に動く。
余裕がない。逃げたい。ただ逃げたい。速く逃げたい。振り返ったら捕まる。止まったら捕まる。何をされるかわかんない。
それ以前に何がいるのかもわからない。

怖い! 怖い!! 怖い!!!


「はぁ…はぁ…いたっ!」


全力で逃げてる最中で、足が木の根に引っ掛かり、そのまま転んでしまった。
怪我はないものの、走り過ぎて足が…。
立ち上がろうとするが先に、ガサガサと音がする。ビクッと体が跳ねて、そのまま後ずさりで逃げようとするも、運悪く木にぶつかる。
どうにも出来ず、ただ音が近づいてくるのを聞いて、ビクビクしてることしか出来ない。
自分では気付いてないけど、涙も出そうになってる。



音が、すぐそこまで来た。
















「……ん?なんだ君か…」


「カ、カイリュー…さん?」


「少し散歩を兼ねてこの辺を見て回ってたんだが、まさか君がいるとは」


よ、よかった…カイリューさんだったのか。逃げる必要なかったんじゃ…待てよ?


「あの…カイリューさん、1つ聞いてもいいですか?」


「ん?何かな?答えられることなら何でも答えるよ」


「さっき…僕のこと、追いかけてきたんですか?」


「追いかけて…どういうことかな?話が見えないんだが」


「僕…さっきまで、何かに追いかけられてたんです。走っても走っても追いかけてきて…必死に逃げて、ここに来たんです。
 そしたらカイリューさんが来てくれたんです。でも…そんなことがあった後に、ここでカイリューさんと会うって…。
 さらに言うと…僕を追いかけたのが…カイリューさん、だったら…どうして、僕を追いかけたのか。それがわからなくて…」


「だから、私がここに来た経緯を知りたい…と?」


「はい…」


カイリューさんだったら逃げる必要は確かになかった。でもそこで生まれる疑問。
『何故追いかけてきた?』
僕が何かした?それなら明日にでも言えば済むし、夜中でも家の中で済む話。なのに、今こうして話してる場所は森の中。
ここまで来る必要は何?僕を追いかけてきた理由は?
考えれば考えるほど疑問が湧き出てくる。けど、そんなことを考えても無駄。
だって…カイリューさんからそれを聞けばすべてわかるから。


「…………」


「カイリューさん…どうして、僕を追いかけたんですか?」


「……1つ、話をしてみないか?君が私の家に来てから、疑問に思ってるであろう話だ」


「話…?それは、どういう…」


「あの本さ。私が君を見つけた時、君が手にしていたあの本に関する話を、今ここでしようと…ね」
Re: ヤマタノオロチ ( No.25 )
日時: 2010/10/02 22:51
名前: ヴェラル

少し短めですが、この後の部分は会話が主となるので、一旦区切らせてもらいました

展開の仕方が速かったりして目まぐるしく感じるかもしれませんね、改めて読むと
次の話は最初の時に読んだ本のことについていよいよ語られます。そしてカイリューが取った行動についても

それと、次を上げたあとにアンケートを取る予定でいます
もし良かったらそちらの方もよろしくお願いします
Re: ヤマタノオロチ ( No.26 )
日時: 2010/10/03 09:58
名前: S

カイリュー(ちょっと疑問系)怖い・・・
自分ならあんなの耐えられないw

次回に期待w
Re: ヤマタノオロチ ( No.27 )
日時: 2010/10/03 12:43
名前: リオレイア

なんか…怪しい…
と、言うわけで…股尾さん、201系電車で跳ね飛ばしちゃいなさい(笑)
Re: ヤマタノオロチ ( No.28 )
日時: 2010/10/04 23:05
名前: ヴェラル

>Sさん
ここからカイリューの本性が明かされていきますよ
大人しい人が怒ると怖いように、このカイリューもまたおぞましい恐怖を見せてくれるでしょうw


>リオレイアさん
怪しいですよね、そうですよね
じゃあここで1つ足がかりを残しておきましょう。次で話すことですが
「何故カイリューだけがあの町にいたのか?」
それがあのカイリューの素性に繋がってきます
そしてカイリューは年を老いていようと飛ぶことはできますよw


次の話は少し間が開くかもしれませんが、なるべく早く上げたいと思うので…来週の11日(祝・月)の夜までに上げようと思います
締め切り決めて追い込んだ方が絶対に書けるんでw
もし都合上上げられそうになかったら、ここに連絡として書きこみます
Re: ヤマタノオロチ ( No.29 )
日時: 2010/10/06 13:24
名前: W.WOLF

いよいよなのか・・・?
カイリューはどのように豹変するのだろう。
Re: ヤマタノオロチ ( No.30 )
日時: 2010/10/11 21:49
名前: ヴェラル

>W・WOLFさん
いよいよですよぉ、ここからカイリューが何者なのか、どんな奴なのかがわかります


ということで、続きを上げたいと思います
話の後にちょっとしたアンケートを置いておきますので、良かったらお願いします
Re: ヤマタノオロチ ( No.31 )
日時: 2010/10/11 21:51
名前: ヴェラル


「……あの本……」


「あれはこの町に住んでいた者が持っていたようだ。と言っても、誰が持っていたのかは知らないが」


口調が変わってる。まるで今まで演技をしていて、それを取りやめたように。
それに心なしか、声も違う。同じ声であるけど、その声に込められたものが、明らかに違う。
僕は嫌な予感しか、いや…予感なんて遅い、もう実感しているんだ。体全体で、目の前にいる『恐怖』を…。


「本の中身は、この町で起こったある出来事について書かれていたんです。昔の話ですがね。
 いつの話かは忘れましたが、ここに襲撃者が来たのです」


「襲撃者…?」


「その者は町を襲うと、辺りを瞬く間に惨劇へと変えました。本の所持者はそんな中で書き綴っていたようです。
 しかし…時間が経てば当然人はいなくなる。襲撃者に襲われたんですからね。運が良いのか悪いのか、最後に残ったのが本の所持者。
 本を読んだ君も覚えてるでしょ?本の中間辺りに書いてあった文章を」


中間に書いてあった…そこは確か「自分は森を走ってる」という内容が書かれていたページのことだろう。
本のはっきりとした内容はあのページが最後。つまりはそれが最後のメッセージでもあったのかも。
町から離れて逃げた所持者は森の中に逃げ込み、尚も逃げ続けた。しかし襲撃者はそれを逃さず追い、最終的には…。
所持者がどうなったのかは、文面からはわからない。ただ言えることは、無事で済まなかったと言うことだ。
…ある程度は予想ついてたけど、言われたらより鮮明に確信を持てる。それと同時に、ある恐怖を持った疑問が現れる。


「覚えているのならいいんです。本の内容が途切れたということは、所持者も消え、また他に本に記すことが出来る者がいなくなった。
 つまりは…誰もいなくなった。さて、ここで君に1つ質問を…いや、クイズと言うべきか。私は今、その惨劇で誰もいなくなったと言った。
 なら…その惨劇のことを知ってる私。つまり惨劇の時、私もこの町にいたのに、どうしてここにいるんでしょうか?」


やっぱり…僕が思ってたものと同じ。いや、それしかない。それ以外に思いつかない。
そしてその答えはもう出てる。疑問が出たと同時にその答えは出てた。
だから今…確信を持った、答えを問いかける…。










「……あなたが、襲撃者だから……ですよね?」











「……ご名答。君ならわかると思ってましたよ」


表情が変わった。笑顔だ。楽しそうな笑顔をしてるのに、恐怖しか感じ取れない。
口角を上げて歯が見える。見せてるのかもしれない。どちらにしろ、目からは異様なものを感じる。まともに見ることが出来ない。
目を見たら…食われる。飲み込まれそうな気がしてならない。一瞬で自分が崩れる。そんな感覚を体が包んでる。
完全に場を支配してる。一歩、いや手を動かすことさえ困難に感じるぐらいに、圧迫されてる。どうしようも出来ない…。


「だが1つ、修正すべきことがありますね。これは私の言い方が悪かったのですが、本当は襲撃者ではなく、捕食者が襲ったんですよ」


「…捕食者…?」


「そう、捕食です。わからないなら簡潔に言うと、食事と言うべきか。聞こえはいいが、やることはそんな良いものじゃないですよ。
 私は昔、この町を襲いました。昔はそういう捕食者というのも、それなりにいたんですよ。けど、こうやって栄えたりしたことにより、
 容易に捕食をすることが出来なくなった。故にこういった田舎や辺境のような場所を襲っていたんです。このような場所なら、
 誰かに見られることなく捕食をすることが出来る。リスクが低く円滑にしやすんですよね」


「…だから、こんな辺境で起こった出来事を知られることはない。知るのは自分だけ…危険なことなんてない」


「よくわかってるじゃないですか。なら自分がどんな状況か、より鮮明に把握出来たでしょう」


どんな状況か…そんなこと、言われるまでもない。捕食者が目の前にいるのなら、僕は被食者…悪い言い方をすれば餌。
逃げることなんて到底叶わない。でも、このまま食われるの?食われたら、僕は…。


「そろそろお話をするのも飽きてきました」


そう聞いてハッとカイリューさんを見ると、大きな手を伸ばして僕を捕まえようとしてる。
本能的に逃げなきゃと思うものの、体はピクリとも動かない。まるで石になったかのように。
ただ見ることしか出来ない僕は、呆気なく捕まってしまう。その手は見たものより大きく、体がすっぽり収まりそうなぐらい。
こうなってしまってはどう足掻いても無理。このまま食われるのかな…。


「私も久しぶりに楽しめるとあって、嬉しいですね。ただこんな老いぼれであることに変わりはない。食うにしても時間をかけないといけませんね」


「…やっぱり、食うんですか…?」


「何度言わなくてもわかってるはずですよ。私は捕食者。することは決まってます」


「…………」

Re: ヤマタノオロチ ( No.32 )
日時: 2010/10/11 21:58
名前: ヴェラル

このあと当然バクフーンは食われます。まだ捕食じゃないのかよ、と文句を言いたくなる人もいると思いますが、次で捕食になります
そしてアンケートですが…

この話、ハッピーエンド バッドエンド、どっちかいいですか?

どちらを選んでも捕食はされます
ただ捕食された後に出されるか否か、端的に言えばそれだけですね
アンケートなので気軽にこっちが見てみたいなという方をお願いします
(ただし、バッドエンドでも消化表現などはありません)
Re: ヤマタノオロチ ( No.33 )
日時: 2010/10/11 22:09
名前: S

あの本は彼食者が演じられたシナリオ・・・一体何人が犯されたんだ・・・w
ヴェラルさんの文章力半端無いwそしてカイリューの正体怖すぎるw

それから
どうせ食われるのなら、バッドエンドという結末を自分は希望します(笑
バクフーンは金銀時代からの蝶お気に入りだから、心残りも有るけど・・・
Re: ヤマタノオロチ ( No.34 )
日時: 2010/10/12 00:09
名前: giratina

断然BADで!!
バクフーン、君の事は忘れない。
(多分
Re: ヤマタノオロチ ( No.35 )
日時: 2010/10/14 18:33
名前: ヴェラル

>Sさん
そんなに文章力ありますかね?ちょっと昔から小説は書いてますけど、自分ではまだまだだと思ってますよ

バクフーンは俺も好きです。だからこうやって被食者として出したんですよね(ぇ


>giratinaさん
初めまして。コメントありがとうございます
バクフーンはどんな気持ちで血肉にされるんでしょうか…


ということで、バッドルートで行こうかと思います
次はやっとの捕食シーンになります。最初の注意書きにもありますが、捕食物は初めてなのでいろいろ雑になるかもしれませんが、よかったら読んでください
Re: ヤマタノオロチ ( No.36 )
日時: 2010/10/15 01:50
名前: ヴェラル

次のを執筆してる最中ですが、また聞いてみたいことがあったので書いておきます

これが終わったあとの話なんですけど、ポケモンの話がいいか、獣・竜系統の話がいいか、聞いてみたいので
どちらも話の大まかな構成は出来てるのでどちらでもすぐに書けます
ちなみに捕食者だけ言うと、ポケモンは蛇、片方は竜です

何か質問があれば応えられる範囲で答えようと思います

最後に、本来は自分で決めるようなことまでこちらから質問ばかりしてすみません
理由というか言い訳を残すとすれば、読んでくれる人の要望に応えたいからです
こういう場に載せる小説は読んでくれる人がいないと意味がありませんから、出来る限り読んでくれる人がどういうのが欲しいのかを聞いておきたくて

ふと思って書いたことなので特に気にしないでください。頭の片隅に置く程度で
そんなこといいから早く話書いてこいって言われそうなので、この辺にしておきます

バクフーンも早く楽にさせてあげないといけませんとね
Re: ヤマタノオロチ ( No.37 )
日時: 2010/10/15 06:10
名前: リオレイア

僕は、獣・竜系統が良いですぅ…
ドラゴンさんの温かいお腹に入りたい…
Re: ヤマタノオロチ ( No.38 )
日時: 2010/10/15 16:40
名前: S

獣・竜系バッチコイw
バクフーンの最後は一体・・・気長に待ってますw
Re: ヤマタノオロチ ( No.39 )
日時: 2010/10/17 00:59
名前: ヴェラル

>リオレイアさん Sさん
やはり獣・竜系がいいですか
ポケモンばっか続いてもあれですしね、次は獣・竜で行きます
多分、今月中に新しいのを載せられると思うので、もしよかったらそちらも読んでください


では捕食シーンとなる次を上げたいと思います
Re: ヤマタノオロチ ( No.40 )
日時: 2010/10/17 01:04
名前: ヴェラル


「僕は…やっぱり、食われたくないです…」


「誰とて食われたくないものですよ。私は食いたくて仕方ありませんがね」


少し口に目をやれば、端からよだれが垂れてる。それを見るだけで体にゾクッと悪寒が走る。
今度は恐怖よりも逃げたい気持ちが勝り、必死になって逃げようと体を動かす。けど結果は見えてる。
しっかりと捕まれてて、その手から逃げるなんてもはや不可能じゃないかと思うほど。
諦めたくない。食われたくなんかない。でも…


「さて、これ以上時間をかけるわけにはいきません」


「うぅ……」


ゆっくりと持ち上げられ、口元に近づけられる。
思わず目を瞑る。目の前で何が行われるかはわかってる。だからこそ見たくない。見ようなんて誰が思うか。
けど音はどうやっても防げない。
グパァ…と口が開かれる音がする。目を瞑ってるからよりはっきりと耳に残る。
見てないのに目蓋の裏に今ある光景が映し出されそうな、そんな感覚すらする。
舌がネチャネチャと動いてる。粘り気のある音が耳を支配し、体は嫌悪感に支配される。まだ食われてもないのに。
体をくねらせながらうっすらと目を開けると、予想してた通り目の前にはバックリと開けられた口。口内と言うべきか。
鋭い牙からは何本もの糸が垂れ、舌はうねうねとその中に入ってくるものを待ち遠しそうにしてる。
逃げようにも今入れられようとしてる瞬間で、もし逃げる術があったとしても遅いだろう。
諦めたくない…そう思いたい気持ちはあるものの、諦めざるを得ない状況を前にしたら、無意味なんだ。
逃げようとするのをやめて、僕は大人しく口の中に放り込まれた。


「うぅ…気持ち悪い…」


放り込まれてすぐに舌が巻きついてきた。顔から下は包み込まれてて、唾液が毛に染み込んできてる。
味を確かめるように時々舌を動かす度に気持ち悪い感触に見舞われる。


「やめて…はぅ…んんっ!?」


どうにかしようと体を動かしてると、舌が顔にまで伸びてきた。
口や鼻までも塞ぐようにしてきたため息が出来ない。
動かそうにも舌の締め付けは予想以上に強くてまったく動かせない。


「んーっ!んんー!!」


声を出そうにも出せない。そんなことはわかってるけど、助けを求めたいから。
苦しくて、意識も遠のいてきた…声も出せなくなってきてる。


「んん…んぅ……」


意識が切れる……そう思った時、舌が解かれた。
気絶せずに済んだものの、体に力が入らなくてぐったりと舌の上に横たわる。
でもそのままでいては何をされるかわからないから、せめて体を起こそうと試みてみる。
しかし、毛が唾液を吸ったせいか体は思ったより重く感じた。
だけどどうにかしてみようと腕に力を入れようとしてみるも、持ちあがらない。
そうやってもたもたしてるうちにまた舌が動きだした。


「ぅわっ!今度は何を……」


予告もなく動いたから舌に顔をぶつけながらどうなるのか、その動きを見る。
ゆっくりと動く舌は僕に隙を与えずに次の動きを見せた。グイッと上に持ち上げて上あごに押し付けて来たんだ。
それと同時に僕の顔は舌に埋まる形になってしまう。グイグイしたから押しつけられて、柔らかい舌に顔がどんどん埋まる。
当然暴れることも声を出すことも出来ない。もはや助けを呼ぼうと声を出す気力さえない。
ただ次第に苦しくなるのに対して、小さく体を動かす程度しか僕には出来ることがない。
それでもまだ舌は離れない。ピチャ…ヌチャ…と耳元で音がしてる。なんだか、この音が心地よく感じるように…。
そんなことを思った時にようやく舌が離れた。


「げほっ…うぅ……力が…」


口に入った唾液を咳き込んで出すものの、完全に体から力が抜けてしまった。限界だった。
抵抗する力なんてない。もはや首を動かす力さえ残ってないのかも。
小さく息をするのがやっとみたい。体は唾液でベトベト。気持ち悪い感触だけが残ってる。
動けない…。何も出来ない…。絶望すらどこかへ行ってしまった…。
それを感じたのか否か、舌がまた持ち上がった。今度は傾斜がついてる。
ゆっくり、ゆっくりと体が下へ滑ってる。でも今の僕には関係なかった。何も出来ないんだから。
流れに委ねながら、ふと前に見える光に意識を向ける。
口が少しだけ開いて、そこから月明かりが…ちょうど月が見える。満月だった。
満月…いろんな話で満月は、不思議な力を持ってると言われてる存在。魔性の力を秘めてるとか言われてるところもある。
…最後まで、僕は懲りてなかったのかな…。

気がつけばもう腰が喉に入ってる。でも、もう覚悟は出来てる。
力を抜いて、胎動に身を任せる。ゴクリ、ゴクリと音を立てながら僕の体を呑み込んでいく。
胴、胸、首、あっという間に頭まで来た。
もう見られないなら、少しでも…と思い、意味もなくまだ見える月を見た。
魔性の力…か。今度は満月にちなんだ話でも、調べてみようかな…。
















ゴクンッ

Re: ヤマタノオロチ ( No.41 )
日時: 2010/10/17 02:23
名前: リオレイア

う、羨ましい……
カイリューさん、凄く優しいです!!
Re: ヤマタノオロチ ( No.42 )
日時: 2010/10/17 17:45
名前: S

カイリューの捕食が何処と無く・・・何て言うのかな・・・
ともあれ満足(笑
Re: ヤマタノオロチ ( No.43 )
日時: 2010/10/17 21:33
名前: ヴェラル

>リオレイアさん
口でいじめた後はまた楽しみが待っていますよ
中でも動かせるつもりなのでまだまだ楽しめるかと


>Sさん
もし何か不満のようなものがおありでしたら、一言だけ言い訳を
「カイリューが年だから」
…まあ、次も中でバクフーンにはいろいろ受けてもらうので、そちらの方もw
Re: ヤマタノオロチ ( No.44 )
日時: 2010/10/20 23:14
名前: ヴェラル



「んっ…くぅ……なかなか、美味しかったですよ。私としては君を食べるのは惜しいと思っていたんですがね。
 食べる以前に楽しませてくれますから。君のその好奇心旺盛なところとか、嫌いじゃないので。
 それと、私もこんな老いぼれな体をしてますけど、少々時間をかけすぎましたかね。まあ昔みたいにバクバク食えるわけじゃないので。
 さて…明日にはもういないでしょうから、早いうちに戻りましょうかね」


喉をゆっくりと下っていく膨らみを手で感じ取りながら森の中をカイリューは歩いて行く。
バクフーンはそれと同時に食道を通っていた。全身を緩く締め付けながらも胎動で下へと運ばれていく。
動く気はない。けど逆にそれが良かったのか、食道の動きが何故か気持ち良く感じる。
優しく締め付けてくれて、まるで自分の体を労わってくれてるような…。
でも少し目を開けて周りを見れば、辺りは真っ暗。気味の悪い音が耳に入り、肉が体に纏わりつく。やっぱり気持ち良いはずがない。
そうこうしてると、足に解放感のようなものを感じた。締めつけられるような感覚がなくなった。つまりは、胃に着いたということ。
ズリュ、グリュ…というやっぱり耳障りな音がして、体がどんどん胃に流し込まれるように動いていく。
そして直後に、全身が胃に落ちる。収まるって言った方が正しいのかも。


「うくっ…ここまで来ちゃったか……まあ、食われたらここ以外ないんだけどね」


気持ちを切り替えて、ちょっとだけ前向きにするようにしてみた。細かく言えば、自分らしくいよう、と。
どうせ何かをしてもここから出られるわけじゃない。だったら少しぐらいは楽な気持ちでいたいと思ったから。


「予想してたより、そんなに狭くないんだな…。ちょっと、動いてみようかな」


何だかんだで食道にいた時の感触が気持ち良かったのか、体もちょっとぐらいは動くようにはなってた。本当にちょっとだけどね。
立ち上がってから上を見れば、自分が入ってきたであろう門があった。今はキッチリと閉められてて、開けようにも無理がありそう。
第一に手が届くような高さじゃない。ジャンプして届いたとしても、掴む場所もないから…やっぱり出るのは無理かな。


「今更出ようなんてしょうがないけどさ。それはそうと…」


目線を落として、壁に目を移す。ここはカイリュー、捕食者であるカイリューの胃の中。
壁はゆったりとした動きで揺らぐように動いてる。足元を見ても同じで、とても今いる場所が胃だなんて到底思えない。
試しに触ってみようかな…と。


「…うわっ、沈む。軽く手押しただけなのに、手首まで沈みそうだった。思ってたより柔らかいんだな…。
 と言うことは、ここでジャンプなんかしてみたら………腰まで、いくんじゃないのかな?」


これはこれでよく考えれば、食われて胃の中にいるような奴が言うことじゃないよね。
でもまあ…滅多に体験出来ないことを今感じてるわけだし、誰にも文句言われるわけじゃないし。
あと少しの時間、出来る限りのことはしたいな。後悔しないで、気持ち良く…ね。


「ん…?中で動いてますね…弱らせたからもう動かないと思ってましたけど、意外と元気ですね」


「でもこんだけ柔らかいのか…俺の身体もこんな風になってるのかな」


興味しんしんで壁を触っていく。絶えずゆっくりと動いて、少し力を入れれば手首が沈むぐらい柔らかい。
こんなところで食べた物を溶かすだなんで、正直信じられない。そう言っても結局溶かされるんだよね。
なら溶かされる前にしたいことはしておきたいかな…。


「元気があるなら、楽しませてもらいますかね」


「どんなことしようかな…って、な、なんだ!?」


周りを見ながらいろいろ考えていると、壁が迫ってきた。多分カイリューが外から押してきてるのかも。
慌てて逃げようと距離を取るも、逃げ場なんてあるはずがない。そもそもあったらこんなとこにいつまでもいないよ。
なんてことを言ってるうちに壁がどんどん迫ってくる。なるべく逃げようと背にある壁に身体をくっつけるものの、結局は変わらない。


「まずいって…来るなよ!」


目の前まで来て、思わず抵抗するために手を前に出した。相手は柔らかすぎるぐらいの壁だということを忘れて。
当然手は壁に吸いこまれるように沈み、そのまま腕まで沈んでいく。驚く暇もなく壁が迫り、密着…もとい圧迫される。
なんとか顔を逸らすものの、状況が変わるわけじゃない。柔らかい壁とは言え、圧迫されれば苦しい。


「くぅ…腕が、動かない…!」


どうにかしようとまずは腕を戻そうとしてみるが、まるで腕全部を掴まれたかのようにガッチリとして動かない。
体勢が体勢なのもあるだろけど、それでもここまで動かないのはおかしい。こんな柔らかい壁なのに…。


「このままじゃ、どうやっても……んっ?!」


頑張って腕を引き抜こうとしてると、逆に腕が引き込まれるように動いた。もちろん腕を押し込むわけがない。
……取り込まれてる?壁の中に取り込もうとしてるのか?いや、それしかもう考えられない。


「冗談じゃない!痛い苦しみよりも、生き埋めのような苦しみなんて……!」


必死になって身体を離そうとする。けど腕が中にあるからどうやっても離れられない。
抜こうとすればするほど身体は壁に埋まっていく。足に力を入れても沈むだけで踏ん張れない。
あっという間に肩がめり込み、顔も埋まり始める。もう、ダメなのかな…。

























「……ふぅ、ようやく収まりましたか。随分時間がかかりましたね。やはりこの老体では限度がある…というところですかね。
 しかし…楽しめましたよ、なかなかに。ここまで楽しめたのは久しぶりです。感謝してますよ。お礼にゆっくりと取り込んであげます。
 では戻りましょうかな。動いたとはいえ、今日は満足しましたから。いつも彼のような来客が訪れてくれれば、私も嬉しいのに。
 まあ…あまり贅沢を言うのは止めましょう。さてさて…次はどんな方がここに訪れるんでしょうかね…」


月明かりが照らす暗い森を歩くカイリュー。その後ろ姿は、老いていながらもどこか狂気のようなものを感じ取れるほどだった。

今日もまた、カイリューの声がする。


「今日はここに泊まりなさい」


地図にもないこの町で、今も日々声が響く。
Re: ヤマタノオロチ ( No.45 )
日時: 2010/10/21 19:56
名前: S

こりゃ鬼畜・・・w
限りの無い惨劇という感じで締められるのもいいですw
Re: ヤマタノオロチ ( No.46 )
日時: 2010/10/22 22:53
名前: ヴェラル

>Sさん
辺境という場にあるので、こういう形になるだろうなーと思ってこうしてみました
ヤマタノオロチに捧げる生贄は年々絶えずやってくるそうです。性別・種族問わず




次は獣・竜系統。捕食者は竜という設定で話を書いていきたいと思います
いつあげられるかはわかりませんが、早いうちにあげたいと思ってます

次の竜はプニに近いよ!でかいけど!

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