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迷い人 
日時: 2010/07/06 12:58
名前: 孤人

暗い部屋の中…今日も同じ日々を歩む青年の不思議な物語…

『…眠い』

大きな体を引きずって朝食が置かれた台所へ向かいいつもと変わらぬ朝を迎えていた

『…いつもと変わらない毎日…何も面白いことがない…』

彼の名前は奥田 孤人 『オクダ コヒト』
いつも変わらぬ毎日に飽き飽きしている青年だ

『…さて…と』

いつものように自分の部屋に入ると古いパソコンを起動する

『…カタカタ…カチッ』

そのままキーボードとマウスの音だけが暗い部屋の中に響いていた

『…いいな…こんな世界に行ってみたいよ…』

パソコンに映し出されていた幻想的なイラストを見て呟く

『…存在しないから無理か』

この世界は嘘や偽りだらけ 人々は争いそして環境を破壊して自分の住みよい世界を作ろうとしていた…子供達はいつもこの世界とは違う世界に憧れていた…ここにいる青年も同じ…

『…もしいけるなら…この体も魂も何でも差し出す…だから…』

そこで言葉が止まりかける

『何度言ったことか…聞いてくれる人はいないか…』

そのままベッドに倒れこんで目を瞑ってしまう

『…クスクス』

何かが聞こえる…笑い声が聞こえると飛び起きる

『誰だ…!』

周りに警戒しながら傍においてあった竹刀を構える

『アナタは何でも差し出すって言ったわね?』

姿の見えない相手に警戒しながら返事をする

『ああ…こんなくだらない世界とはおさらばしたい…』
『いいわよ?私の世界にいらっしゃい。あなたが何処まで生き延びれるのか見物だわ…♪』

その声と同時に地震が起きたように激しく揺れていく

『…?!』
『フフ…アナタは彼らに食べられずに私のところへ来れるかしら?』

地震が収まるとその声も聞こえなくなり慌ててカーテンを開けて外を見た

『…面白いこともあるもんだな』

辺り一面が巨大な森に囲まれていた…まるで森の海だった…

Page: 1 |

Re: 迷い人 ( No.1 )
日時: 2010/07/06 13:19
名前: 孤人

小説初心者ですけど書いてみました^^

今のところ登場人物は2人ですね
人物紹介をします

・『奥田 孤人』オクダ コヒト
・身長 175cm 
・年齢 17歳
・能力 手先が器用 剣道3段 工作技術 銃器知識

何処にでもいる平凡な高校生 ある日いつものように願いをしていたら別の世界へ連れて行かれる

思い込みが激しいが他人に優しく自己犠牲もするという一面を持つ 暗い過去を持ち自分から話したりもする

『???』

孤人の願いを聞き入れた声だけの人物 
Re: 迷い人 ( No.2 )
日時: 2010/07/06 18:12
名前: リオレイア

気になる設定ですなぁ…
しかし、主人公の思っている事が自分と似ている…
願いの対象はドラゴンに逢いたいですがね(笑)
Re: 迷い人第2話 異世界の脅威 ( No.3 )
日時: 2010/07/06 20:31
名前: 孤人

緑の海の中の巨木の上にコンクリートが剥き出しの部屋があった…窓からは一人の青年が辺りを呆然と見渡している

『…高いな。ここから落ちたら一たまりもないな…』

巨木の上に微妙なバランスで支えられ少しでも何か衝撃が加われば落ちてしまいそうだ

『…とりあえず荷物をまとめて降りたほうがよさそうだな…』

傍に転がってたウェストポーチに 救急箱 カッターナイフ ペットボトル飲料水 飴玉 を詰め込み壁に立てかけられてる物に気づいて悩む

『趣味で集めてた模造刀とモデルガンのライフル…どっちを持っていこう』

模造刀は切れないが鉄製で威力がありそうだ 一方ライフルは空気銃だが改造して威力を高めており小さな蟲なら一撃だが 弾に限りがある

『…とりあえずどっちを持っていこう…』

悩んでいると窓にこちらを覗いてる影が見える…

『ピギャァァァ!』

その声と共に窓ガラスを破って侵入してきた

『…!何だこいつ…』

とっさに壁に立てかけてあった物を手に取る!

選択肢

A 模造刀で切りかかる Aを選んだ人はルートAに
>>8

B ライフルで撃ち抜く Bを選んだ人はルートBに
>>9
Re: 迷い人 ( No.4 )
日時: 2010/07/06 22:14
名前: S

お初です
Aを選んだ自分は早速BADENDに・・・w
選択肢で今後の展開はおもしろいです
Re: 迷い人 ( No.5 )
日時: 2010/07/06 23:34
名前: ケイル

ワーム捕食とは珍しい
自分はワーム系は若干苦手ではありますが、
食べられて、別の生き物に変えられて吐き出されるっていうのは
けっこういいなぁと思いますw

ところで、分岐はこれからもありますか?
よければAルートで1レス、Bルートで1レスという風に掲示板を使ってもらえると
各ルートの文章の始まりがわかりやすいかなぁと思いますw
Re: 迷い人 ( No.6 )
日時: 2010/07/07 01:15
名前: リオレイア

ワームは苦手ですね…
なんか虫自体苦手でして…
でも、ドラゴンが出てきたら抵抗しなさそうな自分ww
此からも分岐に期待してます。
Re: 迷い人 コメ返し ( No.7 )
日時: 2010/07/07 08:01
名前: 孤人

リオレイアさん>最近異世界への憧れが多いですね^^異世界&ファンタジーが僕の王道です

Sさん>ノベルゲームのように選択肢があると面白そうだと思って考えました^^

ケイルさん>化け物に体を変えられてしまうというのは面白いですよね^^分岐の意見についてですがそのAルートの分岐とBルートの分岐とで1レスづつ使ってもよろしいですか?

リオレイアさん> 僕は蟲でも化け物でも竜でもなんでもいけます〜 群がられるのは流石に嫌だけどね^^;
Re: 迷い人 第2話ルートA ( No.8 )
日時: 2010/07/07 08:35
名前: 孤人

ルートA

『この…!』

模造刀を手に取り振りかざす…が

ガキン… 『?!』

長身で更に刃渡りの長い刀は天井に突き刺さり抜けなくなる

『ピギャァァァ!』

獲物を狙う巨大なワームのような蟲はそのまま孤人に体当たりを食らわせる

『ガハァ…』

まともに体当たりを食らってベッドに倒れこみ

『ピギィィ…』

孤人に覆いかぶさり手足を拘束されてしまう

『やめろ…!離せ…!』

必死に抵抗するが3mはある巨大な蟲に覆いかぶされて抵抗もむなしく終わってしまう

『グプゥ…グパァ…』 『あがっ…何を…』

巨大なワームのような蟲は僕を抱きしめたままお腹に針を突き刺してきた

『体が…痺れる…』

動けなくなる僕を抱きしめたままワームの口が大きく開いて頭が包まれてしまう…

『うわぁ…臭い…うぅ…』

痺れたまま抵抗できずに頭から肩…腰…膝…そして最後に両足が口の中に消えていく…

『ゴクリ…ゲフッ♪』

僕は呑み込まれた…大きな蟲は満足そうにゲップをする…

『臭い…!気持ち悪い…!』

体中に粘つく粘液が絡んできて今にも吐きそうなほどの悪臭に今にも吐きそうだった…そして最悪なのが体が痺れて抵抗すらできない…

『うわぁぁ…あぁ!』

それを楽しむかのようにワームの細長い胃袋が左右に動き始め僕の体を揺らしていく

『う…うぁぁ…』

僕はあまりの悪臭に吐いてしまう…そしてそれを待ってたようにいきなり細長い何かが僕の口の中に侵入する

『う…?!モガ…』

触手のようなそれは僕の口の奥まで入ってきた…何かがお腹の中に送り込まれてしまう…

『僕…どうなってしまうんだろ…』

動けぬままやがて弄ばれて疲れ果てて眠ってしまった…二度と目が覚めない眠りに…

『数日後』ワームの寝床と化した僕の部屋で僕を丸呑みしたワームが起き上がる…

『グプゥ…ゲロォ…』

ワームの口から孤人だった生き物が吐き出される…

『ピギィィィ…!』

そして獲物を求めて外に這い出ていく…

BADEND1 来て早々化け物へ…
Re: 迷い人 第2話 Bルート ( No.9 )
日時: 2010/07/07 08:37
名前: 孤人

Bルート

すかさず弾をこめてあったライフルでワーム状の蟲の大きな目を狙い打つ

ダン…『ピギャァァァ!』

視覚を奪われてその場に倒れて暴れている

『…これで終わりだ』

模造刀とはいえ先端は鋭い刃なため簡単に蟲に突き刺さる

『ピギャァ…』

そして活動を停止した蟲から刀を引き抜く

『…俺の世界とは明らかに違う生き物だな…』

ここにいたらまずい…そう思ってリュックサックを取り出して使えそうな物を詰めていきそしてリュックサックと刀とライフルを背中に担いで窓から下を見下ろす…

『ここから落ちたら確実に死ぬな…』

地上から100mはある木の上から下を見下ろす…幸い高所恐怖症ではないため降りれそうだがさっきの蟲に襲われたら一たまりもない…

『…いくしかないか』

そして異世界へ足を踏み入れた…

to be continued
Re: 迷い人 第3話 夜の住人 ( No.10 )
日時: 2010/07/07 09:05
名前: 孤人

緑色の何処までも続く森の中を一人の青年が手に模擬銃を構えながら歩いている

『さっきから妙な化け物しかいない…人はいないのか…?』

無事にあの巨木から降りることができたがあのワームの襲撃が激しい…運よく1体づつと遭遇するからいいが集団で襲われたら一溜まりもない…

『もうすぐ日が暮れるな…どこかで休まないと…』

巨大な木々に阻まれて薄暗い森の中を懐中電灯を照らして進んでいた。懐中電灯は手動充電式で災害用にラジオもつけられてる…がこの世界でラジオは必要ないだろうと思っていた

『ちょうどいい洞穴があるな…あそこで休もう』

洞穴をライトで照らしながら周囲を確認する…どうやら何もいないようだ

『暖を取ろう…』

荷物を洞穴において周囲から薪を探す…幸い枯れ木がたくさんあり20分ほどで薪は集まる

『これで…怪物に襲われないよな…』

薪で暖を取り洞穴は明るく照らされる

『少し…腹が減ったな…何かあったかな』

リュックサックからお菓子を取り出して頬張りペットボトルに入れてあった水を少し飲みながら考える

『万が一襲われても…すぐに対応できるようにするか…それとも罠を作るか…』

近くに手ごろな石や蔦があるため落下式の罠が作れそうだ

選択肢

A 罠を作る
>>11

B 襲われても対応できるようにする
>>12
Re: 迷い人 第3話 Aルート ( No.11 )
日時: 2010/07/07 09:39
名前: 孤人

『罠を作ろう…何かあってからじゃ遅いし…』

早速石を拾い上げて洞穴の天井に蔦で結びつける
洞穴の天井まで2mほどはあったが長身なため手を伸ばせば届いてしまう

『後はここを結べば…これで何かが入ってきても石が落ちてきて音もするし…怯ませられるな…』

蔦が切れると石が落下する簡易トラップを仕掛けておいた…日が暮れて辺りは完全に暗黒の世界に変わっていく…

パチパチ…

薪の燃える音だけが響く洞穴の中で青年は疲れて眠ってしまう…それを森の闇からこちらを伺う何か…それがどんどん近づいてくる…が洞穴に入ろうとすると蔦が切れて石が降り注ぐ

ガシャ…『キャァァ!』

突然の音に気づいて模擬銃を構えた…

『…なんだあれは』

全身が紫色で上半身は女性のようだが…下半身は大蛇のように鱗で包まれている

『シャァァァ!』

すかさず銃を構えて罠の石で腫れた頭部を狙い打つ

『キャァァ…』

頭部を抱えてる隙に模造刀を抜いて頭部を狙い済まし突き刺す!

『アァァァ…』

頭部を貫かれその蛇女は倒れてしまう…

『…半分だけ人か…ここにいるとまずいな』

その蛇女の頭部から刀を抜いて荷物をまとめようとする

『…クスクス』

外からの笑い声に気づいて外を見る…

『アノコ…ドウイタダコウカシラ…?』『テキノヨウネ…コロシテタカラ…』

外には先ほどの蛇女がいる…一匹じゃない…しかも視界を覆いつくすほどだ…

『嘘だろ…?』

やがてその視界を覆いつくすほどの蛇女達が洞穴に侵入してくる…必死に刀を振り回すが数が圧倒的に多すぎて疲れ果てそして力尽きる…

夜が明けて

『タダイマ…♪エサヲイッピキツカマエテキマシタ♪』

気絶した僕は蛇女に抱きかかえられ巨木の上にある大きな建物へ連れてこれてしまう

『よくやった…檻に放っておけ』

リーダーらしい男の声が聞こえ抱きかかえられたまま大きな枝で作られた檻に入れられてしまう…これからどうなってしまうんだ…

to be continued
Re: 迷い人 第3話 Bルート ( No.12 )
日時: 2010/07/07 10:18
名前: 孤人

『そこまで警戒しなくてもいいか…』

そう思って刀を手元において座って眠ってしまう…

『パチパチ…』

薪が燃える音が響き洞穴の中で一人の青年が眠っている…それを伺うように洞穴に近づいてくる何か…洞穴の中に入って獲物の目の前まで近づいてしまう

『カワイイオトコノコネ…♪』

すかさずその何かが飛びついてくる

『…?!』

何かが触れる感覚がして手に抱えてた刀を抜こうとした

『コンナアブナイモノダメデスヨ…?』

刀を持っていた腕に何かが絡みつく…蛇のような太い尻尾だ…

『やっ…やめろ!』

必死で振りほどこうとするが異常な力で締め付けられ刀を落としてしまう

『ツカマエタ〜♪イタダキマス…♪』

その蛇女は僕を抱いているような体制でしかも手足を尻尾で拘束されてしまっていた…これでは抵抗できない…

『うわぁぁ…ちょっ?!』

蛇女の腕が僕の背中に回りそのまま顔が胸に押し当てられてしまう…息苦しいけど…なんか変な気分になる…

『キモチイイカナ…?』

抵抗しようとするが柔らかい感触で抵抗感が消えかける

『…やめろ…離せ…』

ほとんど僕が見えなくなるほど巻きつかれると…いきなり強く抱きしめるように締め付けられる…

ボキボキ…!『あがぁ…』

体中の骨が折られてしまい体の感覚が薄れていく…

『イタダキマス…♪』

その言葉と同時に抱きしめていた蛇女の口の淵がちぎれるように割れていき大きく開く…

『やめ…』

言い切る前に僕の頭に食らいつく…

『あぁ・・・あ』

少しづつ…そしてゆっくりと僕は呑まれていく…30分かかってやっと体の半分が呑まれて行く…

『ズル…ゴクリ…』

そして最後に残った足先が口の中へ消えていき…蛇女のお腹がでっぷりと膨れた…

『…暖かい』

僕はお腹の中で柔らかく暖かい物に包まれ何か安心感がこみ上げてく

『ゴチソウサマデシタ…♪』

そのまま蛇女はでっぷりと膨らんだお腹を撫でながら体内の餌に語りかける…』

『ワタシノナカデズットアタタメテアゲル・・・♪』

その声を聞くとなぜか安心感が更に沸いてきて眠気が来てしまう…

『…このままずっと…いたい…』

僕はお腹の中で眠ってしまった…蛇女は満足そうにお腹を撫でながらそのままいつまでもお腹が膨れていた…

BADEND2 ずっと…一緒…
Re: 迷い人  ( No.13 )
日時: 2010/07/07 15:18
名前: リオレイア

end2みたいな終わり方なら自分が被食者でも良いかなぁ…
こういうある種の、歪んだ愛による捕食は好きです。でも純粋な愛捕はもっと好きです。
Re: 迷い人  ( No.14 )
日時: 2010/07/07 20:00
名前: S

リオレイア氏の意見に同感w
それから自分は逃げれるようにと勘違いしててまたBADENDにw
Re: 迷い人  ( No.15 )
日時: 2010/07/07 23:09
名前: ケイル

おおっ リンクまで付いてるw

そして蛇女捕食いいですねっ
自分はヘビ獣人とか好きなので、珍しいキャラが見れてうれしいですw
Re: 迷い人 コメ返し ( No.16 )
日時: 2010/07/08 06:23
名前: 孤人

リオレイアさん>僕の場合は歪みすぎて愛したいという形でこの捕食を選びました〜もしかしたら純粋な捕食は出るかも^^

Sさん>またBADENDでしたかΣこの世界に迷い込んだらいきなり捕食されそうですね^^;

ケイルさん>異種などの捕食が大好きですのでなんか珍しい捕食が書けます^^僕はほとんどの捕食してくれるなら何でも受け止めますΣ
Re: 迷い人 第4話 人外の砦 ( No.17 )
日時: 2010/07/08 06:47
名前: 孤人

緑の森に更に大きな巨木が見える…いくつもの太い蔦がぶら下がりそしてその真下には蔦で作られた檻があった…

『うぅ…』
『大丈夫かしら…?』

僕は誰かに寝かされてる…?慌てて起き上がると誰かと頭をぶつけてしまう

『痛てΣ』
『キャァァΣ』

しばらく頭を抱え僕を介抱してくれた人を見る

『外見は明らかに人じゃない…まるでフサフサした犬のような毛皮と耳と尻尾がある…』

『大丈夫そうね〜突然聞くけどあなたは何族かしら?特徴的な部分が見当たらないわね』

そう言って僕の体を眺めている

『あの…ここはどこですか…?』
『ここ?あなた何者?ここを知らない種族なんていないくらい危険な場所よ?蛇族ボロスの砦よ?』

そう聞かれて記憶を辿ってみる…確か洞穴の中で妙な蛇女に襲われて…連れてこられたのか

『…』

背中にあったリュックサックはなく腰のウェストポーチも武器もない

『取られたみたいね?ここに迷い込んだら最後ボロス族のペット達の餌にされてしまうわよ?』

そう聞いて檻の外を見渡す…真下には真っ暗な穴へと続く断崖絶壁が見え辺りには僕達と同じようにぶら下がった檻の中でもたれかかってる

『あれを見て…もう餌の時間ね』

すると一本の蔦がどんどん巻き上げられていく…そして中にいた人は突然暴れ始めるがその檻ごと呑み込もうとする巨大な竜がその檻ごと呑み込んでしまった…喉の膨らみはやがて腹の中へ…

『あなたが何者か知らないけど私達はただの餌よ?何をしたって無駄だから』
『…』

ポケットの中を探る…何かある?

『カッターナイフ…』
『あら?いい物持ってるわね?それを貸してくれるかしら?』

名も知らぬ彼女がカッターナイフを貸してくれという…どうする?

A貸して上げる
>>18

B貸さない
>>19
Re: 迷い人 第4話Aルート ( No.18 )
日時: 2010/07/08 07:00
名前: 孤人

『脱出に使えるなら貸すよ』

そう言い彼女の手にカッターナイフを渡す

『これで細かい蔦を切れるわね』

そう言い細いナイフを力強く蔦に押し付けて切ろうとする…今にも折れそうだ

『あ…力強く押しちゃ』

ベキッ『あっ』『あっ』

鈍い音と共にカッターナイフはへし折れてしまった…

『そんな…』

慌ててポケットの中を探るがもう何も残ってない…

『どうするのよ!これじゃ逃げられないじゃない!』
『ごめん…僕が使ったほうがよかったね…』

僕達はなすすべもなくそのまま時間だけが過ぎていった…

そして次の日の朝…蔦が巻き上げられていく…

『とうとう食べられてしまうのか…』『もう終わりね…』
眼前には昨日見た巨大な竜だった…巨大な顔が迫ってきて一瞬で檻ごと呑み込まれてしまった…

『食べられた…』『…』

突然彼女が僕に抱きついてきた…毛皮があたって少し暖かい…

『な…どうしたの?』『怖い…』

そう言ってる間に腹の中まで呑み込まれて真っ暗な体内で名も知らない彼女が抱きしめてくる…

『僕も…怖いよ』『…』

彼女は僕を抱きしめたまま泣き始める…檻がどんどん肉壁に埋もれていく…

『…』『ずっと抱きしめて…』

僕はそっと彼女を抱きしめたまま体中に肉壁が埋まりそして圧縮され意識が途絶えた…

BAD END3 抱きしめて…
Re: 迷い人 第4話 ( No.19 )
日時: 2010/07/08 07:22
名前: 孤人

『いや僕が使うよ』

僕はカッターナイフを片手に慎重に蔦を切り始める

『なぜそこまで慎重に切るのかしら?』
『このナイフは脆いから…紙を切るためのナイフだし…』

僕の使ってたカッターナイフは事実上使い込まれてかなり脆かった…下手に力を加えるといつ折れてもおかしくない…

『これでよし』

人が一人抜けられそうな穴ができると僕は下を見る

『でもどうやって逃げるのかしら…?飛び降りれば死は確実よ?』

冷静に辺りを見渡すと人がぶら下がっても耐えれそうな蔦が辺りにぶら下がっていた

『あの蔦まで届けば…』
『私がやるわ』

そういうと彼女は檻の穴から外に出て簡単に蔦へと飛び移った

『手を伸ばして…!』

そう言った瞬間突然蔦が巻き上げられ始めた…!

『やばい…!』

僕は慌てて檻の穴から抜け出して彼女がぶら下がる蔦とは別の蔦へ思いっきり飛び移った…

『危ない…』

なんとかぶら下がり檻ははるか上まで巻き上げられいった…

『のんびりしてる暇はないわね?早く抜け出すわよ?』
『そのつもりだ…』

蔦を飛び移り巨木にしがみついてなんとか降りることに成功した…

僕達が地面に降りるころには大騒ぎになっていた…

『やった〜!無事逃げ出せるなんて!』

彼女ははしゃいでいた…そういえば名前もまだ聞いてない

『あの…あなたの名前は?』

彼女が振り返る…そしてなぜか抱きついてくる

『あなたのおかげよ!あなたがいなかったら私とっくに食べられてたわ…』

僕の質問を聞かずになぜか泣き始める…

『…それで名前は?』

冷静に聞くと彼女は離れた

『私はシィナよ!獣人族のシィナよ♪助けてくれたお礼に私達の村へ案内するわ♪』

急に元気よく僕の手を引いて連れて行かれる…
どうやら助かったようだ…

to be continued
Re: 迷い人  ( No.20 )
日時: 2010/07/08 08:04
名前: リオレイア

うーん…
前回に続いてBAD END
でもこんな終わり方も良いかなぁ、なんか最後は苦痛もなさそうだし、何よりも大好きなドラゴンに食べられてるし…
Re: 迷い人  ( No.21 )
日時: 2010/07/08 20:29
名前: S

またBADEND・・・w
前回は勘違いだったし
今回はナイフの方がどんな状態だったか知らなかったなぁ
前回と言い今回と言い実にいい点突いて来ますねw
実際に自分は珍しいくらいに食べられたいなんて思ってなかったりするが
こんな状況下に置かれたら正直不安だな・・・
それからAルートでは「俺のせい?w」なんてツッコみたくなったw
Re: 迷い人  ( No.22 )
日時: 2010/07/08 23:31
名前: ケイル

シィナちゃん不器用ww
現地の子っぽいから、レンジャー的な活動が得意なのかと思ってたらバッドエンドでしたw

ドラゴンさんとやりとりもなく、本当にただのエサとなってしまいましたが、
そういう捕食関係というのも、意外といいかもなぁ
Re: 迷い人 コメ返し後世界観説明 ( No.23 )
日時: 2010/07/09 07:41
名前: 孤人

リオレイアさん>またBADENDでしたか^^苦痛もないと思われますけど実際はそれだけ潰されるほど圧縮されてしまったんです^^;

Sさん>なぜかみんなBADENDになってしまいますね^^;意外だったり突然的なところが多すぎるかな…?いい点ですか^^以前小説を作ってたり何度も読み返してたりしてたので小説の技術はそれなりなんです^^実際にこんな状況下におかれたら即座に丸呑みにされちゃうかな//

ケイルさん>ここの地元の子は道具をまともに扱わないというか大切に使ってないから使い古したカッターナイフなんて渡したら使われた時点でポキッですよ^^;んーじゃあ次はもう少しひねりをつけてみますね〜

世界観

人間の憧れや妄想が生み出したもうひとつの異世界…ウロボロスの緑の箱庭

世界の特徴

どこまでも続く緑の海…その環境に適応し力や知識の多さで決まってくる弱肉強食の世界…主人公はこの世界に迷い込み己の知識と力でどこまで生き延びられるか…

種族

それぞれの種族があり蛇族ボロス族は死と再生の神ウロボロスを信仰しておりある程度の決まりをもって他の種族を捕食している…自分だけの竜を従えてる上位種も存在し従えてない者は奴隷並の扱いになっている…最近ボロス族がその決まりを越えた捕食活動が頻繁に行われている…

獣人族 

種族は様々で犬や猫が主だがたまに狐や狼がいるがそのほかの種族も存在しているようだ

猫族は俊敏で狭いところや高いところに飛び上がれるほどであるが力が弱い 猫族は甘えたがりな性格が多いのはなぜだろうか?

犬族は力が強く剣や槍などを使い獲物を仕留める他匂いなどを感知して獲物を探し出すが猫族ほど敏捷ではない

狐族 

狐族は力が弱いが術や魔法を使い治療や式神を呼んで戦わせるという能力を持つ 尾の数で能力は決まってくる 最近数が激減して今では数えるほどしか存在しない

狼族 変身能力に優れ満月の時以外にも巨大な狼へと変身することが可能 他の種族を乗せて狩りやボロス族への対抗などには必ず必要な存在である

獣人族は自由と平和を願いボロス族と戦い続けている…だが竜などへの対抗手段である狐族が減り続け地下や巨木の中などで隠れ住んでいる…

人物紹介

主人公 

奥田 孤人 『オクダ コヒト』

身長 175cm
年17歳
性別 ♂

いつものように異世界へ行きたいという願いをしていたら突然この世界に落とされてしまった…剣道やサバイバルゲームなどで戦術や武器の扱い方に優れており自らそのアイテムを作り出すという技術も持っている 過去に極度の虐めや虐待を受け家族に捨てられるという出来事から言葉遣いが少なくなりあまり話さずに事態を悪く思い込む癖がある だが基本的に誰にでも優しく差別などを嫌う一面を持っている

シィナ

身長140cm
年12歳
性別♀

犬族の少女 隠れ里の離れた場所で遊んでて蛇族に捕まってしまったが偶然孤人と一緒の檻に入れられ脱出に成功する

性格は明るく甘えたがりで誰にでも抱きつくという一面を持つ 猫族の血も引いてるためかある程度遠くまでジャンプすることが可能
Re: 迷い人 第5話 隠れ里 ( No.24 )
日時: 2010/07/09 07:56
名前: 孤人

先ほどの巨大な砦から逃げ出して僕達は追われていた…それも巨大な竜に…!

『このままじゃ追いつかれちゃう…!』
『走れ…!』

武器もないため反撃することができずに逃げ回ることしかできなかった…

『グォォォ!』

巨大な竜は30mはあり今の僕達ではただの餌に過ぎない!

『…はぁはぁ…!危ないっ…』

巨大な口を開けた竜が一気に近づく…僕はシィナを突き飛ばした…

『きゃぁ…?!』
『がは…』

食われることはなかったが突き飛ばされ木に叩きつけられた…

『うぅ…シィナ…逃げろ…』

血を吐いて苦しむ僕に駆け寄るシィナ…真後ろには巨大な竜が目の前まで近づいてくる…

『来ないで…!あっち行ってよ!』

足元に落ちていた石を投げつけるシィナ…だが逆に竜の怒りを買い竜の舌がシィナに巻きつかれてしまう…!

『きゃぁぁ…!』
『シィナ…!』

とっさにシィナの手を掴んでまともに引き込まれずに済んだがこのままではすぐ食われてしまう…

『手を離さないで…助けて…』

シィナは泣き出してしまう…僕は…

選択肢

Aルート 腕が折れようがシィナの手を離さない!
>>25

Bルート 腕が痛い…痛みでシィナの手を離してしまった…
>>26
Re: 迷い人 Aルート ( No.25 )
日時: 2010/07/09 08:21
名前: 孤人

『うぅ…離すもんか…!』

必死に両手でシィナの手を握り離さなかった…だが僕の体力も限界に近づき口からは血を吐いた…

『グォォォ…!』

竜は口自体を近づけて食べようとしてくる…もう限界だ!

『シィナ!今助けるわ!』

誰かの声と同時に10mはある巨大な狼が森の奥から現れ竜に体当たりを食らわせる…突然の奇襲を避ける術はなく竜は横に倒されてしまった…!

『きゃぁぁ…Σ』
『うわぁ…?!』

そのときに竜の舌も外れてシィナが僕に落ちてくる…?!僕はシィナを受け止めるがその衝撃で激痛が走る…

『グォォ…』

竜が起き上がろうとするが狼の頭に乗ってた九尾の狐らしい女性が何かを唱え始めると巨大な炎の球体が竜に降り注ぐ…!

『グォォォ…?!』

火炎をまともに食らって竜はほとんど動けなくなった…その隙に狼が近づいて意識が朦朧としてる僕やシィナを背中に乗せてその場から一気に逃げ出した…

『シィナ!大丈夫かしら…?』
『私は大丈夫だけど…私を助けてくれた孤人さんが…』
『うぅ…がは…』

血を吐いて苦しむ僕に近づく狐のような獣人…何かを唱え始めると光が僕を優しく包む…

『…あれ?』

傷跡はなくなり疲れも取れてしまった…?

『これで大丈夫ね…あなたは何族かしら?特徴がないわね?』

狼の背に乗ったまま質問をされるが分からないと答えた…

『そっか…でもシィナを助けてくれてありがとう…私達の隠れ里へ案内するわ』

そういうと目の前の巨木に走りぶつかる寸前で木の中へ吸い込まれた…

『?!』

僕は何が起こったのか分からず目を瞑っていた…目を開けると木の中を削って作られたような巨大な建物が辺りに広がっていた…すると突然狼が消え僕は落ちてしまう

『よっと』ストッ
『それ〜♪』ストッ
ガン!『痛て…』

3人のうち2人は落ちて着地したが一人は頭をぶつけてしまう

『ははは!ドジな奴だな?』

先ほどの巨大な狼らしい獣人が僕を立ち上がらせる

『どうも…』

そして一斉に『ようこそ!獣人の隠れ里へ!』と辺りにいる獣人が声をあげて言った…
どうやら今度こそ助かったようだ…

to be continued
Re: 迷い人 Bルート ( No.26 )
日時: 2010/07/09 09:05
名前: 孤人

『うぅ…だめだ…』

僕の手は限界だった…そしてシィナの手を離してしまった…

『きゃぁぁぁ…』

巨大な竜はシィナを咥えると美味しそうにモグモグと口を動かしていた…そしてゴクン…という音と一緒に喉の膨らみがお腹の中へ消えていった…

『あぁ…そんな』

そして次は僕だった…逃げることもできずに僕は舌に絡められ口の中へ運ばれた…

『うわぁぁぁ…』

噛み砕かれる…!そう思ったがなぜか牙ではなく歯茎や舌で揉まれてしまう…

『な…何を…』

僕は赤面した…だがシィナに続き僕も喉奥へ押し込まれ呑み込まれた…

『ゴクン…ケフッ』

僕達を呑んだ竜はそのままゲップをすると先ほど逃げ出した巨木へ飛んでいった…竜の腹の中は想像以上に暑くそして柔らかい肉壁が僕を溶かそうと圧縮してきた…

『シィナ…!』

シィナも僕と同じく肉壁に揉まれすっかり心地よさそうな笑顔で揉まれていた…

『孤人さん…もう助からないよね…せめて最後は気持ちよくなろう…』

彼女はすでに溶かされ始めていた…僕も…もう長くない…

『…せめて怖くなく…だね…』

僕はそう言いシィナを抱きしめた…彼女も嬉しそうに抱きついてきた…だがそこで急に竜の腹である変化が起きた…?

いきなり空気が僕らを覆う…吐き出されたのだ…

『ゲホッゲホッ…』

胃液をまともに飲んでしまい僕らは咳き込んだ…

『ウフフフ…ここから逃げ出せる威勢のいい子がいたなんてね♪』

目の前には巨大な蛇女がいた…そして手に持ってた物に見覚えがある…!

『俺の刀…!』
『返してほしいのかしら…?でもこれが条件ね?』

蛇女がそういうとシィナが蛇女の口の中へ運ばれモグモグと口を動かした…

『…シィナ…!このや…』

言い切る前にシィナは吐き出された…がシィナじゃなくなっていた…

『嘘だろ…?』

シィナの顔つきがある蛇女になっていた…耳のある蛇女に…

『こんな風に食べた相手を同族にしちゃうのよ…♪あなたも私達と同じにしてあげるわ♪』

そして蛇女の口が僕の頭に食らいつき…一気に包まれた…

『…』

静かで抱かれるような気分になって…そして吐き出された…

『…ママ』

BADEND4 蛇族へ転生…
Re: 迷い人  ( No.27 )
日時: 2010/07/09 19:25
名前: S

はぅ〜☆駄目だよぉ?シィナさんは渡さないよ?w
という事で今度こそBADEND回避w
それにしても食べられた後に同族に転生とは・・・w
それからBADENDがどんどん過激になって来てる気がするから
今度からクールになれ俺!
Re: 迷い人  ( No.28 )
日時: 2010/07/09 23:14
名前: ケイル

うん。何のためらいもなくBを選んだ。

いやだってゲームオーバーってわかっててもさぁ
竜に舌巻き付けられてるとこなんか見ちゃったら、
手を離してみたくなるじゃないw

そして再び現れた蛇女。同化能力は素敵だなぁ
Re: 迷い人 コメ返し ( No.29 )
日時: 2010/07/10 04:26
名前: 孤人

Sさん>今回は分かりやすくしてみましたよ〜少し慌てて書いてたから雑になってしまいましてすいません^^;更に過激にする予定ですね

ケイルさん>ためらいなくB選んじゃいましたかΣ上位種は他の生物の構造を変異させるほどの力を持ってます ノベルゲームでゲームオーバーを見たくなる…僕と同じだ//
Re: 迷い人  ( No.30 )
日時: 2010/07/10 09:49
名前: リオレイア

うーん…
やっぱりゲームオーバーww
だって、ドラゴンさんの餌になりたいんだもん!
Re: 迷い人 第6話 隠れ里での生活 ( No.31 )
日時: 2010/07/10 16:34
名前: 孤人

『こんな隠れ里があるなんて…』

辺りを見回して上へと連れて行かれる…巨木の中はあちこちの足場が板で補強され渡れるようになっていた

『昔は外に村があったわよ?でもあの蛇族が決まりを破って村を襲撃してきて以来…私達はこの隠れ里を作ったわ…』

話を聞きながら上へ上へ連れて行かれる…そして一室に入ると木の色とは違う白い色をした壁と大きな机と椅子が目に入った…

『改めてお礼を言うわ!シィナを助けてくれたことに』

シィナも後に続いてなぜか背中に抱きつく…くすぐったいな…

『孤人さんが一緒じゃなかったらあの竜に食べられてたよ〜本当にありがとう♪』

そして狐の獣人が目の前の大きな椅子に座る…そして真面目な顔で話しかけてきた

『あなたは…何者かしら?特徴も何もないけどその服といい…明らかにこの辺りの種族じゃないわね?』

そういうと僕の服を眺めながら言う…彼らの服は昔の絹や綿で作られたような白い服が多いようだが僕の服は前の世界の黒い上着と迷彩模様のズボンだった

『信じてくれるか分からないけど…僕はこの世界の人間じゃないんだ…』

僕はそう言った…しばらく無言になった彼女は重い口を開いた…

『面白い冗談ね…?』

クスクス笑いながら流されてしまった…

『あなたは行くはあてあるかしら…?』

そういえば…これからどうしようか…

『シィナの家に来ない?ご飯と寝床なら出してあげるよ♪』
『え?いいの…?』

コクコクと傾く…ここは甘えておこう

『では…シィナその方を面倒見て上げなさい…』

まるで子供の面倒を頼むかのように言う…

『は〜い♪孤人さんこっちだよ〜』

僕の背中を降りて手を引かれ部屋から出て行く

『…急がないと』

僕とシィナが部屋から出て行くと部屋の中で小声で言う…

『ここが私のお家よ〜』

ドアがたくさん並ぶ居住区の中でひとつの大きなドアの前に着く…そしてそのドアを開けた…

『広いな…意外と』

ドアの先には木のいい香りと一緒に木で作られた家具が目立った…壁にはベッドが作られている…4つあるってことは家族がいるってことだな

『ここが今日から孤人さんのベッドだよ〜♪』

先ほど僕が見ていたベッドを指差す…あれ?

『ん…?家族が使ってるんじゃないのか?』

急に元気だったシィナが寂しそうな表情になり…

『お父さんとお母さんは…蛇族に襲われたときに食べられちゃったの…お兄ちゃんも行方が分からなくなっちゃって…』

いつの間にか足元に近づいて抱きしめてくる…

『…』

そっと抱きしめてあげると嬉しそうに尻尾を振っていた…

『お兄ちゃん…』

シィナはそのまま眠ってしまった…そっと抱き上げてベッドに寝かせる…寝顔を見つめながら隣のベッドに座った…

『…眠いな』

精神的な疲労が溜まりそのまま夢の中へいけそうだ…

『…寝よう』

そのまま眠りについた…

『………』

ここは…?
シィナのベッド…あれ?シィナがいない
ベッドから起きると寝ていたはずのシィナがいない…外からなにやら悲鳴が聞こえる…!
慌てて外に飛び出ると…蛇族が大量に侵入し獣人達を食らいつくしていた…シィナ…!どこだ!
僕は走った…蛇族だらけでシィナの姿は見えない…
シィナ…!?
目の前に矢で撃たれ倒れているシィナ…そして体中から何かが湧き上がった…
コロス…!ミナコロシダ…!

『…は?!』

シィナのベッドで目が覚めた…夢だったのか…

『大丈夫…?うなされてたよ?』

シィナがタオルで汗を拭いてくれた…

『…シィナ…』

僕は夢の惨劇を言おうか迷った…

選択肢

A 惨劇を話した
>>32

B 何もなかったと言う
>>33
Re: 迷い人 Aルート ( No.32 )
日時: 2010/07/10 17:01
名前: 孤人

『シィナ…よく聞いてくれ』

起き上がって真剣な表情をする僕を見つめたまま話した…

『近い内にここは襲撃されるはずだ…』

シィナの耳が震える…そして

『そんなことないよ…?ここはあいつらに知られてないし…』
『何か…あってからじゃ遅いんだ…』

シィナは嫌々と首を振っていた…僕は何を言ってるんだ…まだ相手は小さな子供なのに

『ごめん…シィナ…』
『…』

僕はシィナの頭を撫でながら玄関のドアへ向かう

『…何処に行くの?』

シィナの質問にこう答えた…

『この場所を守るために…僕も何かできないか探してくる…』

そしてドアを開けて閉めようとした…

『これをもっていっ…きゃぁΣ』

そう言いシィナがドアに何かを引っ掛けて転んでしまう

『大丈夫…?』
『これ…お兄ちゃんの剣…使って…』

シィナの背よりはるかに長い山刀のような物を引きずってきた…

『いいのか…?お兄さんの剣を勝手に使っちゃって…』
『そのほうがお兄ちゃんも喜ぶし…孤人さんをお兄ちゃんと思ってるから…』

僕はその山刀を持ち上げた…ずっしりと重く2mはある刀だが長身の僕なら扱えそうだ…

『ありがとう…もしお兄さんに会ったら早く帰るように伝えるね』
『!…本当?』

目を輝かせるシィナの頭を撫でると耳をピクピク動かし尻尾を揺らしている…こう見ると可愛いな…

『ああ…その前にひとつ頼みがある…』
『何々?何でも言って♪』

それと同時に大きくお腹が鳴る…ここに来てからほとんど何も口にしてなかった…

『じゃあすぐご飯作るよ♪待っててね〜』

僕はもう一度シィナの部屋に入り食事を頂いてからここの死守を考えることにした…

to be continued
Re: 迷い人 Bルート ( No.33 )
日時: 2010/07/10 17:56
名前: 孤人

『いや…なんでもない』

僕は心配をかけたくなかったので夢のことを隠した…

『そっか〜でもこんなに汗が出るほどだから…変な夢でも見たのかな?』

無邪気に僕に質問をする…

『ああ…あの蛇族に食われる夢を見ててね…』
『孤人さん変わってるね♪食べられちゃうのが好きなの?』

そういうとシィナは無邪気に僕をからかう…僕は飛び起きてシィナを追いかけた…予想通りかなり逃げ足が速く追いつけなかったが待ち伏せしてたらシィナが辺りに注意しながらこっちに向かってくるところを捕まえた…笑いながら僕に抱きついてくるシィナが妹のように思い楽しい日々を過ごした…

1週間後

いつものように目を覚ますが何かおかしい…
シィナがいない…焦げ臭い…?!
慌ててドアを開けると夢が正夢になっていた…

『ソコニモイッピキイタワヨ♪』

目の前にいる蛇女が矢を構えてくる…反射的にドアを閉めて矢はドアに突き刺さった…
台所にあった包丁を手に取りドアを開けて侵入してきた蛇族に向かい飛び掛った…!

『キャァ?!』

矢を撃とうとするがそれより先に包丁が蛇女の首を狙い済まし切り裂いた…

『シィナ…!』

蛇女が倒れるのを横目に大声で叫びながら外へ向かう…巨木のあちこちは炎が放たれ逃げ惑う獣人や倒れた獣人が埋まっていた…

『シィナ…どこだ…』
階段を降りて逃げ惑う人々の中を突き進む…
広場に倒れてる獣人の中に見覚えのある人が見えた…

『シィナ…!』

僕は駆け寄った…でもシィナはお腹に矢が刺さって…息絶えていた…

『アソコニモイッホピキイタワ…♪』
『ツカマエテシバリアゲルノヨ…♪』

ゆっくりと立ち上がった…辺りを見回す…ほとんど生きてる獣人はいない…僕一人だけ・・・辺りを埋め尽くす蛇女…ほとんどが矢を構えていた…

『…ははは』

矢の放つ音と共に僕の意識が途絶えた…

……………

BADEND5 正夢

???
>>37
Re: 迷い人  ( No.34 )
日時: 2010/07/10 23:21
名前: S

ナンテコッタ・・・見るタイミングが悪かった・・・
楽しみにしてたのにw
ゲームし過ぎの自分だけかも知れないけど
FFでお馴染みのメデューサの矢を避けた上に反撃するなんて
BADENDルートでは主人公の行動に恐れ入ります・・・w
Re: 迷い人  ( No.35 )
日時: 2010/07/11 00:18
名前: ケイル

今回はバッド回避できましたw

バッドの方も確認しましたが、蛇女は武器も使うのですねー
普通に人間の上位互換なようで恐ろしい><
Re: 迷い人 コメ返し ( No.36 )
日時: 2010/07/11 06:36
名前: 孤人

リオレイアさん>僕も竜の餌になりたい><竜の血肉になりたい><

Sさん>昨日は少し疲れてて作る時間があまりでした^^;すいません><主人公は辛い経験で常に感覚を研ぎ澄ましてます 反射神経に優れてますので向かってくる攻撃を回避できます^^
BADENDでちょっとだけ続きがあるよ…?

ケイルさん>基本的に蛇女は素手で相手を捕らえますけど大きな襲撃の際は武器を使ってきますね^^
Re: 迷い人 ジェノサイドEND ( No.37 )
日時: 2010/07/11 06:56
名前: 孤人

…体が熱い…!いや…寒い…神経を焼かれたり冷やされたりするような感覚が全身を襲った…その痛みで少しづつ意識を取り戻す…

『…はぁはぁ』

辺りに焦げ臭い匂いが漂う…火が消え中が剥き出しの巨木が目に飛び込んできた…

『…っ?!』

動こうとすると全身に激痛が走る…!体中に矢が刺さっている…!!あぁ…あの蛇族が撃ってきた矢か…

『あぁ…っっっ!』
腹から背中を貫いていた矢を一本抜いた…その矢を地面に投げつける…

『…シィナ』

目の前の亡骸にゆっくり近づいた…その表情は安らかだった…

『…あれ?そういえばなぜまだ生きてるんだろ…』

大きく心臓が鼓動する…体がおかしい…?

『アナタに勝手に死なれては困るわよ…?食われるならまだいいけど…』

僕の部屋で聞いたあの声だ…!

『何が目的なんだ…!もう目の前で人が死ぬのを見たくない…!』

大きく怒鳴った…だが妙な返事が返ってきた…

『アナタに質問をするわ…憎き蛇族を皆殺しにするか…蛇族を食い尽くすか…どちらがいいかしら?』

…?蛇族を殺すのは分かるが食い尽くすって…?

僕は…

Aルート 皆殺し
>>38

Bルート 食い尽くす
Re: 迷い人 舞い降りた不死の破壊者 ( No.38 )
日時: 2010/07/11 09:23
名前: 孤人

『皆殺しに決まってるだろ…あいつらのせいで…!』

僕は憎悪と怒りに身を任せながら大声で声をあげた…

『フフ…それならあなたの望む姿と力を授けるわ…?』

黒い闇が僕の周囲から姿を現す…そしてその闇に包まれた…

………………………
……………
……


大きく息をする…力が溢れる…!!
闇が周囲から消えていく…そこにあった姿は…
背中に猟銃が2丁 体中に巻きつけられた弾薬 片手に握られた土人形 片手に握られた日本刀…

『それがあなたの望む姿ね…?意外だわ…?そんなひ弱な武器で蛇族と戦えるかしら…?』
『…この力ならあんたも倒せるよ…?』
『フフ…それなら大丈夫そうね?』

その声が聞こえなくなり歩き出す…だが目の前に横たわるシィナの亡骸に気づき傍に落ちてた山刀で穴を掘った…

『シィナ…安らかに眠ってくれ…』

抱きかかえて穴に寝かせるように頭を撫でながら寝かせた…上から土をかぶせ落ちてた大きな石を置いて手を合わせた…

『…許さない』

ゆっくりと蛇族の砦に続く道へ少しづつ歩いていく…

『アッエモノダヨ♪』
『ホントダ♪ツカマエチャエ♪』

目の前にいた最初の獲物…それを確認し腰のオーディオプレイヤーから大音量で音楽を鳴らす…

『ナンノオト・・・?』
『ウルサイワネ・・・サッサトツカマエマショ♪』

二匹が飛び掛ってくる…

『邪魔だ…』

背中に担いでいた猟銃を構え正確に蛇女を狙った…

ズドン…バシャッ

目の前にいた蛇女の頭は砕け散り…倒れた…

『ア・・・ア?!』

隣にいた蛇女は逃げ出した…だが僕は追わなかった…

『せいぜい…砦で最後の時間をすごせばいい…』

ゆっくりと砦へ足を運ばせた…

『…数だけか』

砦につくと大量の蛇女が待ち構えていた…全員が槍や弓を構えている…

『…僕の怒りを思い知れ…!』

猟銃を構えて正確に狙いを定め弾丸を叩き込む…次々と蛇女は倒れていくがまだ戦意のある蛇女が槍や弓で反撃してきた…
『ナニアイツ・・・?!』
『シンジャエ・・・♪』

1体の槍が僕の体を貫く…だが

『…ふん』

痛みも感じず後ろを振り向き刀を振る…蛇女の体は音もなく崩れ落ちる…

『…はははは…!』

狂ったように刀を振り回し猟銃に弾込めをして蛇女は撃ち抜く…

『グォォォ…!』

砦から咆哮が響き竜に乗った蛇女が次々と現れた…

『アンナヤツクッチャエ・・・♪』

眼前に見えた大きな口に目を閉じて呑まれた…

『ゴクッ…』

生々しい音が響いた…竜の喉が膨らみお腹の中へ消えた…が

『ジュォォォ…!』

竜の腹から青白い炎が湧き出て竜を包み込んでしまう…焼けるいい匂いが辺りに広がり焼けた竜の腹から僕は這い出てきた…

『生臭い…が悪くないな…』

土人形を天にかざすと青白い光が天空に舞い上がっていく…

『エ・・・ナニアレ?』
『グォォ…?』

無数の巨大で青白い炎が周りに飛んでいた竜や蛇女に隕石の如く降り注ぐ…

周りは青白い煉獄の炎に包まれ地上の地獄と化した…逃げ惑う蛇女…暴れ周り倒れていく竜…
僕は笑いながら猟銃を撃ち続けた…耳から流れる大音量の狂った音楽が辺りに響き続けた…その目には光が消えていた…

特殊END ジェノサイドEND
Re: 迷い人  ( No.39 )
日時: 2010/07/11 12:12
名前: リオレイア

こ れ は ひ ど い
ドラゴンの胃袋も、ものともしないのか〜
僕なら暫く感覚を楽しんで、ドラゴンを胃袋の中からちくちく苛めてみたい…
そして壊滅endの主人公は被食願望あり?言い訳が乙ww
Re: 迷い人  ( No.40 )
日時: 2010/07/11 12:58
名前: S

食い尽くすってルートも見てみたかったなw
主人公が一体どんな事を・・・
それにしても・・・我を忘れるって怖い
Re: 迷い人  ( No.41 )
日時: 2010/07/11 22:33
名前: ケイル

主人公、謎の覚醒w
ということはBルートでは捕食者に姿を変えて戦うのかな?
迷い人 第6話 狐族の激減の訳 ( No.42 )
日時: 2010/09/16 20:42
名前: 孤人

『ありがとう…シィナは料理がうまいな…』

シィナの出してくれた料理はどれも美味しい…だが今まで食べたことのない食材ばかりだな…なんだこの蛇のように動く果実は…

『えへへ〜お兄ちゃんも美味しいって言ってたから孤人さんも美味しいって言ってくれると思ってたもん!』

シィナは椅子を使って台所にやっと立っている…
その体長に合わないぶかぶかなエプロンを着ながら…

『じゃあ…そろそろ行ってくる…』

そう言い僕は山鉈を担いだ…重量は20kgはあるな…

『うん♪いってらっしゃい〜お兄ちゃん♪…あっ』
『ん…?』

癖なのか…それともわざとなのか分からないが…どうやら僕のことを兄と言い間違えたようだ…

『ごめんなさぃ…』
『あぁ…シィナ行ってくるよ…』

シィナのフサフサした頭を軽く撫でてあげた…撫でられると目を瞑り気持ちよさそうに耳をピクピクさせている…可愛いな

『ありがとぉ…孤人さん…がんばってね…?』
『あぁ…』

僕は玄関のドアを開け木の通路を進みこの隠れ里の構造や設備をチェックすることにした…最初に1階から見て回る…住居以外

『あれはなんだ…?』

ここに来てから気になったが…広い施設や広場では照明代わりに光の玉が宙に浮いている…

『あれはランプマナよ?』

と近くを通る獣人が説明してくれた…

『ランプマナ…?魔法かなんかか…?』
『魔法よ?でも狐族が激減してて…時間がたったら火で照明を保つしかないわ…』
『ここの照明のほかに魔法で保ってることは…?』
『そうね…照明の他に侵入者の感知や撃退もしてるから…狐族がいなくなったら…怖いわ…』

ここの防衛や設備のほとんどはどうやら…狐族が管理しているようだ…しかしなぜ激減してるのだろうか…

『狐族の居住区は何処かな…?』
『あそこは神聖な場所だから…私達も入れないわよ?』
『場所を教えてほしい…一刻を争う…』

真面目な表情でその獣人に言う…

『えっと…この巨木の天井より上ね…』
『ありがとう…』

やや慌てて場所を教えてもらうと小走りで階段を登っていく…

『待った!君…ここから先は立ち入り禁止だよ?』

天井に続く階段の途中でやや尻尾が長い狐族らしい獣人が道を塞ぐ…

『あの…あなたたち狐族の激減について聞かせてほしいのだが…』
『君は…我々の長が連れてきた孤人か…?なぜそんなことを聞くのかしら?』
『何か恩返しができればと思って…僕に役立てることがあればいいけど…』

夢のことは今は隠しておこう…下手に言えば混乱を招く…

『それなら…まず私達狐族はマナがないと生きていけないの…』
『…狐族の大半がマナ不足なのか?』
『そうね…今狐族のほとんどがマナを失って危険な状態なの…場合によっては死ぬわ…』

どうやら…この状況で襲われでもすれば確実に隠れ里は落城されるな…

『マナを補給できる物があるのか…?』
『あるにはあるわ…ここから東にあるマナの魔木という木からマナの種がたくさんあれば…でもあそこには『魔喰らいの精霊』がいるのよ…狐族が10人いないと勝てないわ…』

魔喰らいの精霊…どうやら相当の相手のようだが…このままにすれば最悪の事態が考えれる…

『僕が取ってこよう…』
『え?!自殺行為だわ…』
『だがこのままにすれば確実に危険だ…僕が行こう…』

そう言い僕は来た道を戻っていく…僕を止めた狐族は心配そうな表情で見ていた…

『ここの出口はどこですか…?』
『そこの壁を通ればいいがどこかに行くのか?』
『マナの魔木に行ってきます…』
『あんた正気か?!あそこには魔喰らいの精霊がいるんだぞ!』

どうやら…そうとうやばい生き物なのか…?

『その魔喰らいの精霊は…物理攻撃は通じるのか?』
『通じるが…その前に吸い込まれちまうぞ?』

吸い込まれる…?

『策はある…行ってきます』

そう言い僕は壁をすり抜け東の森へ向かった…

『…あれがマナの魔木か?』

2kmほど歩いたところに他の木と違う感じがする木を見つけた…例の魔喰らいの精霊とやらが見当たらないが…

『何もなければいいが…』

慎重にマナの魔木に近づく…周りは泉になっていて所々に蔦が垂れ下がり不思議な匂いがする…

『…!』

何かの気配に気づき僕はとっさに…

Aその場から避けた >>43

B剣で防いだ >>49
迷い人 第6話Aルート ( No.43 )
日時: 2010/09/16 21:32
名前: 孤人

『…!』

その場から一気に飛び越えるとさっきまでいた場所にゼリー状の何かが落ちてくる…

『…あれはスライムか?』

落ちてきたスライム状の何かはゆっくりとその姿を女性のように変えていく…

『フフッ…可愛い坊やね?ここに何しに来たのかしら…?マナの種を盗みに来たのかな?』

どうやら話せるようだ…うまく行けば和解できるか…?

『盗む訳じゃない…隠れ里にいるマナ不足で苦しんでる人のために持っていくんだ…少し分けてくれないか…』
『あら…私もお腹がすいてるのよ…だからあなたを食べさせて…?』

そう言うと少しづつこちらへ向かってくる…どうやら戦いは避けれないようだ…

『じゃぁ…僕を倒したらいいよ?』

と肩に担いだ山鉈を両手で持ち相手を挑発する…

『頂きます…♪』

スライムは思いっきり突進してくる…僕は山鉈を持ちながら思いっきり真横に飛び込む…

『危ないな…』

僕がいたところの真後ろにあった岩にぶつかりスライムが飛び散っている…今だ!

『おら…!』

まだ再生しきってない部分に山鉈を振り下ろしスライムを粉砕する…だがすぐに再生し始める…

『私はすぐ再生しちゃうよ〜』
『ちっ…』

すぐにその場から離れ体制を整える…どうやら水分が多いようだが…山鉈じゃすぐに再生してしまう…

『包んじゃうわよ…?』

いつの間にか大きく広げながら包み込もうとしてくるが…真正面に振り上げ斬った部分から抜け出す…

『このままじゃ僕の方が不利だな…』

山鉈を構えながらスライムを睨み付ける…ん…?
スライムの中に黒い球体の物が浮かんでいる…

『これでどう…?』

スライムの部分から何本も触手のように伸ばしてくる…

『この…!』

振り下ろしたりなぎ払っていくが何本かが体に巻きついてしまう…

『しまった…』

山鉈もスライムの触手に取られてしまい手繰り寄せられていく…

『ふふっ…もぉ諦めなさい…?』

だが慌てずに何かを狙うようにしながら手繰り寄せられていく…

『いただきま〜す♪』

そして目の前まで手繰り寄せられた瞬間自分からスライムの中に飛び込む…!

『え…?自分から食べられ…?!』

飛び込んだと同時にスライムの中に浮かんでいた球体を両手で掴み思いっきり握りつぶした…

『…アァ…』

すると僕を包んでいたスライムが崩れていく…

『ぷはぁ…なんかべたべたするな…』

濡れた服を気にしながら山鉈を拾いマナの魔木に向かっていく…

『これがマナの種か…?』

マナの魔木にぶら下がるように大量に種がある…ひとつひとつ丁寧に種を取っていく…

『もうポケットは一杯だな…』

種をある程度摘むとそのまま隠れ里へ帰路についた…
to be continued
Re: 迷い人 久々の更新Σ ( No.44 )
日時: 2010/09/16 22:01
名前: 孤人

しばらくリアルで色々あって落ち込んでたりして更新ができませんでした・・・すいません><
でもこれからまた更新を再開します!見てくれてる方ありがとう!
Re: 迷い人  ( No.45 )
日時: 2010/09/16 22:25
名前: giratina

取り込みタイプの捕食イイですねぇ〜。
空からたくさん降ってきてくれないかな…

落ち込みは誰にでもあります。がんばってください!
Re: 迷い人  ( No.46 )
日時: 2010/09/17 08:02
名前: リオレイア

包み込みとは…
結構気持ち良さそうなんですよね。身体中覆われて弱いところをじわじわと…
Re: 迷い人  ( No.47 )
日時: 2010/09/17 19:59
名前: S

自分は息苦しくなるまで、揉まれているかも(笑
それから続きが凄く見たかったですよw
おかえりなさいですw
迷い人 コメ返し ( No.48 )
日時: 2010/09/18 20:15
名前: 孤人

giratinaさん>空からたくさん降ってきたら…いいですね><ありがとう><

リオレイアさん>包み込まれるタイプの取り込みは非常に気持ちよさそうですからね…じわじわ弱らせられるのも…

Sさん>僕だと…ただされるがままに…//待たせてすいません><すぐに作ります!
迷い人 第6話Bルート ( No.49 )
日時: 2010/09/18 21:04
名前: 孤人

真上から飛んできた何かを剣で防ごうとした…が

『なっ…?!』

その液体状の何かは剣をすり抜け僕の体を包み込んでしまった…

『ふふっ…久々のご飯ね…♪』

魔喰らいの精霊…こいつはスライムってことか…気づいてももう遅いか…

『離せっ…んぐっ?!』

スライムは僕の体を完全に包み込みそして口の中からスライムが入ってきた…溺れていく気分だ…

『…』

溺れていくような感覚の中で…少しづつ体が同化し始めているのを感じた…

『…』

溺れていくような感覚から少しづつ…暖かい感覚に変わっていく…

『……』

外見では…すでに体のあちこちが透け始めどんどん同化していた…抵抗する意思はもうなかった…

『………』

最後に意識が途絶える瞬間…誰かの声が響いた気がしたが…もう何も分からなくなった…

『ごちそうさまでした〜♪』

完全に同化し終えそしてスライムは木の上に登っていく…

BADEND6 同化
迷い人 第7話前半 武器生成 ( No.50 )
日時: 2010/09/20 23:50
名前: 孤人

僕が出かけてから巨木の入り口では数人の獣人が心配していた…

『あの少年…無謀すぎるぞ…』
『帰ってこないわね…一人で挑むなんて自殺行為だわ…』

そんな暗い雰囲気をぶち壊すように壁をすり抜けて帰ってくると…それと同時に驚くような目線で見られていた…

『…?どうしたんですか?』
『え…?帰ってきた…?』
『しかも種をあんなに…?!』

あまりの驚きように僕は不思議と頭に?を浮かべるが…それほどすごいことをしたのか…そしてさっき道を塞いだ狐族の獣人が現れた…

『孤人君だっけ…あなたあの魔喰らいの精霊に出会わなかったの…?』
『出会ったが…なんとか倒した…』

そう呟いた瞬間歓声が上がり始めた…

『とにかく…その種をもらえるかしら?』
『そのために持ってきた…』

ポケットに詰まっていたマナの種を全て渡した…相手が持ってきた袋が一杯になると安心したような表情を浮かべている…

『すごく助かったわ…それにしても魔法なしで魔喰らいの精霊に勝てるなんて…あなた何者?』
『…運がよかっただけだ…』

そして疲れた表情を浮かべて居住区に向かって向かおうとするが…誰かに声をかけられた…

『坊主!お前そんなボロ刀であの魔喰らいの精霊を倒したのか!』

振り返るとどこかなにやら大きなハンマーを抱えた大柄な狼のような獣人が立っていた…

『あなたは…?』
『わしはここで武器を作ってるガルズ様じゃ!お前みたいな若造がそんな剣であの化け物を倒すとは驚きじゃな!』

どこか軽そうに話しかけてくるが…武器を作ってるという話に反応した…

『あなたはここで武器を…?』
『そうじゃな…剣や槍なんかならすぐできるぞ!若造!お前ならタダでいい物を作ってやるぞ!』

多少興味を持ったが…すぐに首を横に振った…

『なんじゃ…?そんなボロ刀でいいのか?』
『これはシィナのお兄さんの刀でね…お兄さんを見つけるまでは手放せない…せっかく声をかけてくれたのにすいません…』

そう言い頭を下げて立ち去ろうとするが…何かにつかまれ引きずられる…

『そう固いこと言わないでも見ていくだけ見ていけ!』

大きな手で服をつかまれて引きずられていく…その様子を呆然と周りの獣人達が見ているが…種を渡した狐族の獣人はいない…

『ガハハ!ようこそわしの鍛冶屋へ!』
『…どうも』

半分強制的に連れてこられご機嫌斜め気味だが…様々な武器に興味を持った…

『どうだ!わしの作った武器は!』
『色々あるんですね…』

壁に立てかけられた斧や大剣…刀もあれば槍もある…弓もある…まさに武器屋だ

『この中で好きな物があればもっていけ!代金はいらん!』
『…』

しかし僕は何か物足りなさそうに腕を組んでいる…

『どうした…わしの武器じゃ満足できんか?』
『いえ…ちょっとある武器がなくて…流石に無理があるか…』
『なんじゃ…?わしなら何でも作れるぞ!』

その自信満々な顔を見せられ近くにあった紙きれに絵を書き始める…

『なんじゃ…?この変わった絵は』
『これは銃という武器で…弾丸という弓でいえば矢のような物を撃ちだす武器です…』

僕が書いた絵を見て不思議そうに見ながら興味深そうな目で見ていた…

『作り方はわかるのか?わしなら部品は作れそうだが…』
『…では少し待っててください…』

僕は近くにあった椅子に座り…ふかく思い出す…

『…これで行こう…木材はありますか?それと削る物を…』
『おう…こいつを使え…その銃って奴を作るのか?』
『いえ…部品の見本を作ってその見本と同じ通りに作ってもらえますか…?』
『かまわんが…坊主にそんな腕があるのか?』

立ち上がり机の上に用意された板切れとヤスリと思われる鉄の棒を使って削り始める…

『……』

無言のまま板切れから切られた木片を削り始めて…25cmくらいの細長くて丸い木の部品ができあがりその部品を珍しそうにガルズさんが見ている…

『ずいぶん丁寧に作るんだな?』
『これをもう一本作ります…』

そして同じような形の木をもう一本丁寧に削っていく…無言で木を削る音だけが響きながら…

『まずこれはバレルといいます…次にこの2本を支える部分を作ります…』

作ったバレルを乗せる部分を少し大きめの木で削り始める…時々作った部品を乗せたりして調整をしながら…

『次は…この中央部分から中折れ式にして弾を入れる部分を作ります…』

黙々と部品を作っては調整し…そしてその部品を組み立てていく…気がつけば外は暗黒の夜…

『……』

気がつくと目の前には精密に作られた見本の銃があった…銃口が二つありやたらと細い銃の見本が出来上がっていた…

『坊主…お前何者だ…?いくら俺様でもこんな細かい物は作れないぞ…?』
『…ガタンッ』

出来上がりその銃をしばらく見ていたら…急に眠気が襲い掛かりそのまま倒れてしまった…

『おい?!寝てるか…無理しすぎたんだな…』

寝息を立てながら眠る僕をガルズさんは肩に担いで自分の寝室らしい場所に連れて行き少し大きめのベッドに寝かされた…

『この坊主が…わしを本気にさせてくれるとはな…!』

大きく笑いながら鍛冶屋へと戻っていきそして金属を叩く音と金属を加工するような音が聞こえてくる…しかしその音にまったく気にせずに僕はベッドで寝息を立てながら眠っていた…

『チュンチュン…』
『んぅ…?僕寝てたのか…?』

ガルズさんのベッドで眠っていた僕は大きく両手を上げて起床する…そして目を擦りながらテーブルにもたれるように眠るガルズさんが目に映る…

『グォォ…グガァァ…』
『…』

僕は起こさないようにガルズさんのベッドから毛布を取りに行きそしてガルズさんに被せてあげた…

『…ん?』

テーブルに置かれた僕が作った見本の銃の横に見本通りに作られた部品が置かれていた…

『…ガルズさんありがとう…』

置かれていた部品のひとつひとつを組み立てていき少し合わない部分をヤスリで削り…そして出来上がった銃の動作を確かめる…

『ガシャン…カチャッ…ガシャン』

銃弾の装填の動作から…クルリとまわして撃つ構えをしている…

『これは…いいな…ん?』

満足そうに構えていると後ろの気配に出来上がった銃を向けてしまう…

『坊主…その銃とやらの武器を作ったわしに向ける気か?』
『すいません…』

銃をおろして頭を下げ後ひとつ残った問題を言おうとした…

『次は弾を作れば…後は完璧ですね…』
『わしに任せろ!その弾とやらはどうすれば作れるのじゃ?』

『火薬と呼ばれる爆発性の粉を作ります…ガルズさんはこのくらいの細かい金属の弾をたくさん作ってくれますか…?』
『おう!任せろ!』

小指で5mmほどの大きさを表現するとガルズさんはすぐに金属を叩き始める…

『火薬の原料…古い時代からの黒色火薬でいけるが…木炭と硫黄と硝酸カリウムをどうやって手に入れるか…』

木炭はシィナの部屋の台所で…手に入るな…硝酸カリウムは…あまり気が進まないが厩肥、漆喰か木灰、藁を混ぜた物に尿をかけて発酵させて入手するしかないな…硫黄は…手に入るのだろうか…

『……ガルズさん…この辺りに火山地帯とかはありますか?』
『火山…?ここからかなり遠いが…火の山という火山なら知ってる…あんなところに何の用があるんだ?あそこには空の守護鳥がいるぞ…?』
『火薬を作るには…硫黄と木炭と硝酸カリウムという素材がいります…硫黄以外はここで精製できますけど…硫黄は火山地帯でしか取れません…』
『前に火の山に行ったときに黄色い石のかけらを拾ったが…これのことか?』

ガルズさんが取り出した木箱から少量ながら硫黄らしいかけらが見えた…

『これなら…少量ながら火薬が作れますね…しかし硫黄がないので…作れるだけ弾を作って火の山に向かいますか…』
『わかった…止めはせんが…気をつけろよ?』

材料となる木炭を探しに一度鍛冶屋から出てシィナの部屋に向かって走り出す…シィナの家のドアを開けると…

『孤〜人〜さ〜ん…!』
『うわぁ?!』

天井で待ち構えていたシィナに飛び掛られバランスを崩して転倒…

『むぅ…孤人さん遅すぎるよ?どこで道草してたのかしら?』
『いたた…髪は引っ張らないでくれ…』

お仕置きとばかりにシィナは僕の背中で僕の短い髪を引っ張る…?!

『やめてくれ…痛いっ痛いっ?!』
『今日はお仕置きよ〜!』

そのまましばらくシィナのお仕置きを受けることになってしまった…

to be continued
Re: 迷い人  ( No.51 )
日時: 2010/09/21 08:09
名前: リオレイア

ほう…狩猟用散弾銃がモデルですか。流石に自動小銃は無理かなぁ…
あれなら連射効くし(つかほぼマシンガン)
Re: 迷い人  ( No.52 )
日時: 2010/09/21 18:26
名前: S

ボウガン・・・みたいなヤツですかね?w
現代の性能とはどれくらいに違っているやら・・・w
Re: 迷い人  ( No.53 )
日時: 2010/09/21 21:34
名前: giratina

シィナさんのお仕置き…いったい何が…
(流石に食べられはしないと思いますが

硫黄取りにいっている間、ガルズさんは2丁目造ってるんでしょうかw

迷い人 第7話後半 異界の武器 ( No.54 )
日時: 2010/09/22 14:04
名前: 孤人

シィナの部屋にハリネズミ…のような髪型になった僕が食事を取っていた…あのあと髪を引っ張られるお仕置きをされ静かに食事を食べている…

『シィナ…本当にすまない…]
『……]

シィナはほっぺを膨らましたまま黙っていた…

『…ご馳走様』

食べ終えた食器を台所に戻す…そして台所の釜の下から木炭のかけらを取れるだけ皮袋に採取した…

『…?何で炭を拾ってるの?』
『これから…ガルズさんの所で武器を作った後に火の山に向かうんだ…』

そう呟いた瞬間シィナの顔色が驚いた表情になる…

『え…!?なんであそこに…』
『あそこで硫黄という素材が武器に必要で…それがなければこの武器は使えないんだ…』

皮の袋から作った銃…タイプはソードオフショットガン(銃身のない撃ちやすい猟銃)を取り出す

『これ…何なの?』
『これは銃と言って僕のいた世界ではこんな武器が出回ってたんだ…』

前の世界…日本では空気で撃ちだす模擬銃があったが火薬を打ち出す本物を何度か見たことがある…

『孤人さん…火の山にどうしても行くの…?あそこには死霊にやられた人もいるし…火の守護鳥なんかに出会ったら…』

死霊にやられた人…ゾンビか?だが…火の守護鳥というのが気になるが…硫黄は少量しかないから…取りに行くしかない…

『どうしても行かなきゃいけない…じゃないとここは守れない…』
『…死なないでね…あっこれをもっていって…』

シィナは自分の首に下げていたメダルのようなアクセサリーを渡してくれた…

『これは…?』
『私のお守り…大事にしてね…』

不安そうな目線で僕を見つめている…でも僕は笑顔のままメダルを首に下げてシィナの頭を撫でた…

『あぁ…必ず帰ってくる…約束だ…』
『うん…!』

そのまま山鉈と銃を抱えて玄関のドアを潜り抜けガルズさんの鍛冶屋へ向かう前に…シィナの家のトイレの下の土から蓄積していた硝酸カリウムらしい物を採取していた…

『坊主!遅かったな!何していた?』

鍛冶屋に入ると木箱一杯に入った細かい鉄の弾に目が入った…

『すごいですね…ガルズさん…』
『ハハハ!これくらい朝飯前だ!それで坊主!火薬っていうのはどうやって作るんだ…?』

両手に抱えたふたつの袋をガルズさんの作業机の上に置いた…

『まずこの木炭をすりつぶします…それからこの硝酸カリウムを乾かして粉状にしてください…』
『なんだこの匂いは…便所みてぇだな…』

僕は黙々とすり鉢で木炭をすり潰し隣で鼻を押さえながら薪で炊いた火の熱風で硝酸カリウムを粉状にしていた…

『坊主?これぐらいでいいか?』』
『それくらいあればいいですね…こちらも大丈夫です』

素材がそろったところで僕は調合を始めた…
一定の量にした粉状の木炭と粉状の硝酸カリウムを混ぜて…皮を張った容器に混ぜた混合物を入れ硝酸カリウムを加えた…

『ガルズさん…この木の棒で強く混ぜてください…』
『任せろ!』

ガルズさんは力強く容器の中の混合物を混ぜていく…その間に僕は厚紙で紙の薬莢を作り始める…

『坊主?かなり変な匂いがするがこれでいいか?』
『あっ…それで止めてください…』

鍛冶屋の中に火薬特有の匂いが広がる…
次に…混ざった混合物を綿布で包んで別の机に置かれていた鉄板を借りて火薬を包んだ綿布を挟み圧搾していく…

『坊主は…どこでそんな技術を学んだんだ?』
『暇つぶしに…』

昔から暇なときにパソコンで見た情報を頼りに様々なことを実行していた…鍵開や火のおこし方…果てはこんな火薬作り…

『後はこの圧搾した火薬を乾燥させれば…完成です』

乾燥させた鍋の中で一定以上まで乾燥させている間に弾を入れる皮のベルトを縫い始める…

『坊主は…本当に何者だ?』
『ただの人間ですよ…』

ある程度時間がたった所で鍋の中には黒色火薬が出来上がっていた…

『これを…ひとつひとつ実包していきます…』

事前に作った雷管と厚紙で作ったショットシェルに火薬を組み合わせ…一発の散弾ができる…

『ちょっと…的になる物はありますか…?』
『この古びた鉄板でいいぞ?』

鍛冶屋にあったぼろぼろの鉄板を的に5mほど離れた位置に立ち作った銃に弾を装填…

『離れててください…』

ガルズさんが離れたのを確認すると僕は引き金を引いた…

ズドォン…!

爆音と一緒に…鉄板は穴だらけになり後ろの壁にも多数の穴が開いていた…

『これなら使える…』
『坊主…その武器は恐ろしいな…』

耳を押さえていたガルズさんはそう言っていたら…真後ろのドアから何だ何だと言わんばかりに獣人達が姿を現した…

to be continued
Re: 迷い人  ( No.55 )
日時: 2010/09/22 17:06
名前: リオレイア

おお!見事な散弾銃!
でも、やや発射に時間がかかるのが難点かな?
後は火の守護鳥が気になりますな。
Re: 迷い人  ( No.56 )
日時: 2010/09/22 19:36
名前: S

半端無い威力の猟銃w
予想の火の守護鳥が撃ち殺されたら火の鳥フラグ・・・w

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