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〜水の波紋〜
日時: 2010/06/28 19:55
名前: 蒼空

ある森の中……

「うぅ……みんな僕を見て美味しそうって……」

そう呟きながらフラフラと歩くのはまだ幼さの残る白い狐の獣人の旅人…アル。
このアルのいる世界は獣人が獣人を食べることさえ認められる世界では、比較的に身体が小さく、
珍しい種族のアルは肉食の獣人からしたらご馳走に見えているのようなものだ。
実際、アルは旅の中で獣に襲われることはともかく、宿や町中でも何度も襲われかけてはなんとか生き延びている。

先日も、大きな虎の獣人に襲われかけ捕まったが、アルの白狐の種族に備わる秘術……妖術で何とか騙して逃げ切れただけだ。次も上手くいくとは限らない。

「はぅ……今日も野宿かな……」

アルはそう言いため息をつく……。
命を狙われるアルにとって、火を焚けば獣を少しは退けられる森の中の方が安全ということもある。
その代わり、柔らかい布団で寝ることは叶わないのだが……。

「っと、先ずは寝床の確保っと……クンクン、水の匂いがする……?」

アルはピクピクと耳を澄ませて水の匂いがする場所を特定することに専念する。
直ぐに水の音の聞こえる所を見つけ、駆けていくと……。

「大きな川だっ……!!」

大きな滝のあるこの川は水しぶきを全身に受け、とても涼しく癒される。
アルは目を瞑り、全身にマイナスイオンを浴びて少し心もすっきりすると、近くに寝床となりそうな場所が無いかと見渡す……。

「っと、あそこなら獣にも襲われないかな?」

アルが見つけたその場所は、滝の裏側に出来た洞窟。少し高いところにあるので、野生の獣も入ってはこれないはずだし、
もし肉食の獣人が来ても直ぐには見つけられないはずだ。
アルはさっそく、寝床にできるのかと中へと入ってみる。

「意外と広いし、誰も棲んでいないみたい……」


アルは妖術の一つ、狐火で暗い洞窟を見渡すが人が棲んでいる様子は見受けられない。しいていえば、異様に大きく、所々に水溜まりができているくらいだ。

アルはさっそく辺りで下に敷く為の草を集めて自分の寝床を作り始めた……。

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Re: 〜水の波紋〜 ( No.1 )
日時: 2010/06/29 22:44
名前: ケイル

水溜り・・・なんだろう 足跡でしょうかね。
しかし獣人が獣人を襲う世界とは、なかなかにスリリングw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.2 )
日時: 2010/06/30 20:41
名前: Wyvern-D

どんな展開になるのか気になりますw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.3 )
日時: 2010/07/01 09:03
名前: 蒼空

「……っと!これくらいでいいかな……?」

水のある場所には獣も現れやすいと聞く。アルはいつも以上に敏感になりながら寝藁のかわりになるものを集め、なんとか一時間程で集まった。

「一応、食べ物はこういうときの為に前の街で少し多めに買ってきたからなんとかなるかな」

「あら、お客さんかしら……?w」

「ひゃぁ……!?」

持ち物を確認していると、後ろから声を掛けられて飛び上がるアル。
ドクンドクンと驚いた心臓が激しく運動をしているのが自分でも分かる。

「うぅ……すみません…命だけは……」

「クスッ……私は無闇に獣人を襲ったりしないわよ……。さぁ、顔を上げて?」

今にも泣き出しそうになるアルを慰めるように促す声の主。
アルは言われた通りに顔をあげると、何の種族か分からないが、身長は250cmはあるのではないかと思われる大きな女性。
全身が淡い水色に覆われ、お腹は白く長い尻尾に尾びれがついている。

「あの……失礼ですが…貴女の種族は……?」

「フフっ……何に見えるかしら……?」

クスリと笑う女性は質問を質問で投げ掛けてくる。

「お……おさかn……うわっ!?」

言い切る前に尾びれのビンタが飛んでくる。アルは予想もできずにペタンと地面に叩きつけられてしまう。

「失礼な子ね……まぁ、しょうがないか、知らない種族なんだから……。私の名はライラ。種族は…秘密よ♪」

「ごめんなさい……僕は…アルと言います……」

痛そうに頬を押さえながら言うアル。

(別に私の種族も知らないこんな子供が私を捕まえたりするわけないものね…喜怒哀楽も見せる小さな子なんだから……)

「では、アル」

「は、はいっ!なんでしょうか……!」

「まずはその喋り方を止めること。二つ目にここに棲みなさい。
粗方貴方の身体を見てわかるわ。きっと、獣人に追われる毎日なんでしょう……?辛かったわね…私が護ってあげるわ……」

ライラはそう言うと、そっとアルを抱きしめる……。アルも初めは驚いたものの、ライラの優しさに気を許してしまった……。

「あ…ありがとぉ……グスッ」

「ほら、泣かないの……泣く子は食べちゃうわよ……?」

ビクッと身体を跳ねさせるアルを微笑みながら、気のすむまで抱き締め続けた……。
Re: 〜水の波紋〜 ( No.4 )
日時: 2010/07/01 09:07
名前: 蒼空

まぁ、まだライラの種族は不祥ですが、私の好みから分かるかしら……w

捕食は次には入ると思いますw最後はハッピーエンドにしたいなぁ……w
Re: 〜水の波紋〜 ( No.5 )
日時: 2010/07/01 21:41
名前: ケイル

いきなり謎の女性と同棲することになってしまったw
ライラさんは触るとヒンヤリ気持ち良さそうな気がしますw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.6 )
日時: 2010/07/02 18:02
名前: リオレイア

アルが羨ましいなぁ…
もし、竜人とかに追われてたら丸呑みを条件に食べられてみたい…
ところで、ライラさんはどんな種族何だろう?ガノトトス?んな訳ないか(笑)
Re: 〜水の波紋〜 ( No.7 )
日時: 2010/07/02 20:08
名前: S

お初です
捕食はどちらが行うか分かりませんが
女性というのはなかなかおもしろいですねw
えーと。ライラさんは魚人的なサハギン?
おや、何かが飛んで来t・・・
Re: 〜水の波紋〜 ( No.8 )
日時: 2010/07/02 23:00
名前: Wyvern-D

なんか不思議な雰囲気で同棲・・・w

あの、すいません><
余計なことかもしれないですけど、多分追われるが終われるになってるかと思います;
Re: 〜水の波紋〜 ( No.9 )
日時: 2010/07/03 09:19
名前: 蒼空(レス返し

ライラさんはガノトトスでは……

ライラ「子供ならともかく……あのような魚と間違えるとはどういうつもりかしら?w」(舌舐めずりw


っと、修正はしときましたwご指摘ありがとうございます♪
Re: 〜水の波紋〜 ( No.10 )
日時: 2010/07/03 10:17
名前: リオレイア

あう…
た、食べられる?
ごめんなさい!でもガノトトスも可愛いし…
なんか最近モンハンのモンスター殆どがお気に入りww
ファンゴとかモスとかフルフルは例外
Re: 〜水の波紋〜 ( No.11 )
日時: 2010/07/03 10:58
名前: 蒼空

―――出会ってから数日後

「ライラさんっ!あそこにおっきなお魚っ……!」

「はいはい……私が取りますよ……」

河原でアルが泳いでいる魚を見つけると、ライラがザブンと水の中に飛び込む……。

「……ふぅ…、もっと大きな魚がいたわよ……?」

ライラさんはアルくらいの魚を一匹抱えて水から上がってくる。

「さすがに目の良い僕でも、こんなにキラキラ輝く水の中の魚まで分からないよぉ……」

アルは反論するかのように、プイッと顔を逸らして頬を膨らませる。
出会ってから、森の木の実を探したり、川を泳いでみたり…このように魚を捕まえたりと、二人は次第に心を開いていった……。

「アル、拗ねてないで火を炊くから薪を集めてきてっ!早くしないと昼食が遅くなるわよ?」

「はぁい……」

アルは面倒くさそうに素早い足であっという間に森の中へと消えていく。

「アルは私のことどう思っているのかしら……」

ライラはふと、物思いに耽る……。
アルはまだ子供だが、いつかは大人になるだろうし、獣人に比べ長寿な自分は全然歳を取らず不思議に思うことだろう……。
それに、アルがもし自分が『水龍』だと知ってしまった時、どんな反応をするのだろうか……?

「ライラさん、枝集めてきたよ?ぼーっとしてどうしたの?」

「え?あ……うん、何でもないわ。アルは火を起こして?」

突然足元から話しかけられ、悩みから覚醒する。今考えてもしょうがない。
見つかってしまった場合、『龍族の掟』に従わなければならないのだから……。

「うわっ…!あつっ!」

「あらあら……、火傷して…バカねぇ……」

「えへへ……」

アルは火を起こそうとして火傷をした指を舐めながら苦笑いする。ライラもつられてクスッと笑ってしまう。
このまま……この幸せな日々が続けばいいと思っていたのに、すぐに崩されてしまうとは二人には思いもよらないことだった……。

「ガサッ……」

「……だれっ!?」

逃げるためにいつでも研ぎ澄まされたアルの耳は、すぐ近くで少し揺れた茂みの音をも捉える。

「アル、どうしたの……?」

「……誰かが僕達を見てる……」

「あらら……見つかったよ兄貴?」

「お前が茂みを揺らすのが悪いんだろ、このバカっ!」

そこから現れたのは、二人の黒い狼の獣人。ライラよりは小さいものの当然、アルなど一呑みにできるような成人だ。
しかも、刃物を持っているところからすると、アルを狙っていることが分かる。

「アルっ!早く遠くに隠れてっ!!」

「え、でも……」

「早くっ!!」

アルは二人もいる相手にライラが大丈夫なのか、心配だがライラは行けと叫ぶ。
アルは涙を目にためて走り出した……!
Re: 〜水の波紋〜 ( No.12 )
日時: 2010/07/03 11:03
名前: 蒼空(レス返し

ライラ「なら、せめてラギアクルスにしなさいよ……w」

私もガノスは一番のお気に入り♪一時期は双剣でノーダメできるほどに……w

やっぱりまだ捕食は入りませんでしたね……w
その場で考えて書き綴るので、予定はあんまり当たりませんw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.13 )
日時: 2010/07/03 14:42
名前: S

モンハン持ってない自分は会話に付いて行きたくとも付いて行けない・・・
ガノトトスぐらいなら知ってるけど 汗
Re: 〜水の波紋〜 ( No.14 )
日時: 2010/07/04 13:30
名前: 蒼空

「さぁ、アルを逃がすなら今なら逃してあげてもいいけど、どうかしら?」

ライラは二人の獣人に向き、不機嫌そうに尾びれを地面に叩きつけながら言う。

「いくら龍族といっても、武器も持たない雌が俺達に勝てるのか……?」

「へっ!兄貴がそう言ってるんだ!お前こそ、その『ご馳走』を渡したらどうだ?」

ライラは龍族と知っていながらも、物ともしない二人を呆れてしまう。
……本当の龍族の恐さを知らないばかりに……。

「もう逃がさないから覚悟しなさい……」

ライラは静かに言う。すると、ライラは上着を脱ぎ捨てると、身体が大きくなっていき……全長30mはあろうかという水龍へと変貌した……!

「兄貴……聞いてないっすよ……!」

「ただの竜人じゃないのかよ……!!」

「二人とも……覚悟はよろしくて……?」

ライラは二人に向かって勢いよく、食らい付いた……!


「「ぎゃぁああ……!!」」

「……!?」

森中に響き渡る悲鳴。アルはその叫び声に慌てて立ち止まる。

「ライラ……さん……!?」

その悲鳴に不安になったアルは、慌てて来た道を引き返す……。

「な……なに…あの生き物……」

アルの視界には巨大な生き物が先程の二人を口の中に収め、暴れる様子を楽しむかのようにゆっくりと上を向いていく……。

「ゴクリ……!」

巨大な生き物の喉をその身体からしたら小さな膨らみがゆっくりと落ちていき……静かに身体の中へと消えていった……。

「ラ……ライラさんも食べられちゃったの……?」

アルの力では、あの巨大な生き物を倒すどころか、今の二人を助けることもできない。
アルは近くの木のうろの中で見つからないことを願いつつ……隠れることしかできなかった……。

「ふぅ……獣人を呑み込むのも久しぶりね……。まぁ、私に歯向かったのだから、大人しく私の糧になるのを待つことね……
とりあえず、アルを探しましょうか……」

ライラはフワリと姿が縮んでいき、収まった獲物を強調するようにでっぷりと膨らんだお腹を擦りながらアルを探しに歩き始める……。

「アル、どこにいるの……?」

「ライラさん……!」

余程恐かったのか、アルはライラの足に抱きつき、離れようとはしない。

「あらあら……もう追い払ったから、心配しないで……」

「でもっ!あの二人がおっきな生き物に食べられてっ……」

「……!?」

ライラはアルが何に怯えていたのかを悟る……。一人で逃げていたからじゃない。二人が食べられたからじゃない。……巨大な自分の姿に怯えていたのだと。

「アル……少し疲れたのね。今日は少し寝なさい。ご飯は後で私が用意しておくわね……」

「う……うん……」

ライラはアルをそっと胸に抱き上げ、まるで子供を眠らせるようにゆりかごのように少し揺れながら子守唄を唄う……。
水龍の子守唄は綺麗な歌声であり、世界ではよく知れ渡っているが、聞いて眠ってしまったら最期……目覚めた時は水龍の腹の中という。
子供であるアルは知らないが、ライラも心を開きつつある今となっては掟として食べる気にもなれない……。

「今はこのお腹の中の二人を消化するほうが先ね……。
私もアルと一緒に寝ますか……」

ゆっくりと洞窟へと入り、アルを抱くように、ライラも眠りに着いた……。
Re: 〜水の波紋〜 ( No.15 )
日時: 2010/07/04 22:02
名前: ケイル

ふむふむ、優しい保護者のようでもあり、
恐ろしい怪物でもあるわけですね。
2人の運命がどうなるのか気になりますな。
そしてこの世界の獣人は、子供を丸呑みにできる大きさなんですね。
そっちもちょっと気になりますw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.16 )
日時: 2010/07/04 23:05
名前: S

本性は水龍だったんですか・・・
前回は失礼な事を発言してすみません(汗
Re: 〜水の波紋〜 ( No.17 )
日時: 2010/07/05 01:44
名前: リオレイア

水龍さんでしたか…
龍は竜に次いで好きです。柔らかそうな喉を飲み下されてみたい…
モンハン3は持って無いです…
Re: 〜水の波紋〜 ( No.18 )
日時: 2010/07/05 07:54
名前: 蒼空(レス返し

えと、世界の獣人は肉食が大きい方ばかりですwそれに口も大きく開くのでw

草食の獣人は種類によって違い、麒麟とかなら大きく、兎とかなら小さいという感じですw

アルは一応肉食の部類ですが、なぜか殆ど成長が終わり、身長が伸びませんw一応、白いからという理由でw

草食の村に肉食は入れないので、アルは必然的に肉食の村に入りますwなので、命を狙われたりと……w

他には龍人はあまりいない為、知っている人と知らない人がいますw
しかし、龍に変化できることを知るものはいませんw
基本的に見たものは食べられてしまいますゆえ…w


私も3は持っていないですが、表紙なので分かるかと…w
Re: 〜水の波紋〜 ( No.19 )
日時: 2010/07/07 08:37
名前: 蒼空

「ふぁ……ライラさんおはよぅ……」

「ん……アル、起きたのね」

起きた頃には既に日が暮れ始め、ライラのお腹も元に戻っていた。

「………アル、話を聞いて?」

「そんな悩んだ顔をしてどうしたの……?僕に相談できることならなんでもするよ♪」

前には掟に従い、我が糧にしなければならないアルが優しく微笑んでいる……。

「目を瞑って?何があっても目を開けちゃだめよ……?」

……ライラは決心した。アルを喰らうことを。

「はぁい♪」

アルは何か楽しいことが始まると思っている。そんな子供の純粋な心も全て呑まなければならない……。
ライラは静かに洞窟の中で水龍の姿へと変わっていく……。

「いただきます……」

ライラは静かに呟いた。目の前の小さなご馳走を見据えて……

「バクン……!」

ライラはアルを口の中に収めてしまう。

「ライラさん……?ひぁ……!?」

突然の浮遊感に驚いて、静かに目を開けてしまう。その中はひんやりとして冷たく……なおかつ、生暖かい空気を帯びた先の見えない洞窟。
そう……先程のライラのいただきますという言葉……。
少し遡れば、ライラさんがお腹を膨らませて帰ってきて……怪物はどこにもいなくて……。
アルは全てに気づいてしまった。

「ライラさん……!出してっ!食べないで……!」



(っと、時間が無いので今日はこれまでw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.20 )
日時: 2010/07/07 15:21
名前: リオレイア

とうとう食べられちゃいましたね、アル君ww
でも、きっと優しく消化してくれるから大丈夫な筈。
相変わらず羨ましい役どころです。
Re: 〜水の波紋〜 ( No.21 )
日時: 2010/07/07 20:03
名前: S

ライラ氏の改心に期待・・・w
Re: 〜水の波紋〜 ( No.22 )
日時: 2010/07/07 23:18
名前: ケイル

えええ〜
いきなり食べちゃうのかーw
なんか両方かわいそうだなぁw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.23 )
日時: 2010/07/10 01:02
名前: 蒼空

「ごめんなさい……アル」

ライラは一言だけ答えると、それ以降喋ろうとはせず、ただ食事に手をつけ始める……。

「ライラさん……」

アルの視界は最悪だった。ライラさんの牙は自分の身体を簡単に押し潰せるほどの巨大なもので、絶対に開くことの無い檻と化している。
反対に後ろを振り向くと、糸を引く唾液の滴る大きな舌と落ちたら最期……ライラさんのお腹に入り、生きながら溶かされる胃袋へと繋がる喉。
アルの目には涙も溜まり、夢であって欲しいと願うばかりだった。
しかし、ライラは止めることはせずにアルに襲いかかる……!

「ジュル……ピチャッ……!」

「うわっ!?あぅ……んぅ…!?」

舌が忙しなく動き、薄手のアルの服に涎が染み込む。
そのままアルの白い狐の身体はあっという間に柔らかい舌に巻き取られて上顎に押し付けられていく……!

「くぅ……苦しいよ……ライラ…さん」

(アル……貴方が同じ龍族ならこのようなことも無かったのかしらね……
はぁ……アルの身体は今まで食べてきた獣人の中でも一番……酔わせてくれるわね……)

「グルル……」

ライラはアルの小さな身体を必要以上に弄ぶ。震えるばかりでもう殆ど動かない。でも、今はもうアルは自分のもの……

今まで友達だった幼いアルを容赦なく弄ぶ自分に嫌気が差す。
しかし、アルの惹き付ける何かで止めることができないのだ。
しかし、それももう終盤に近づく……。

「ぐぅ……」

「あぅ……ライラさん……」

ズルズルと喉へと落ちていくアルの身体。もう、叫ぶ力も、起き上がる力も残っていない。
アルは、食道という足から口内とはまた違う感触を感じながら……静かに呑まれていく……

「ゴクリ……!!」

大きな嚥下する音と共に小さな膨らみが喉を滑り落ちていく……。

「アル……もう、怖がらなくていいからね……」

ゆったりと水龍となって、前肢がヒレに変わったソレでお腹をまんべんなく撫でていく……。

しかし、ライラはアルを直ぐには溶かそうとはしない。あれだけ仲良くなったまるで我が子のように幼いアルを長く感じていたいから。
そのまま、ゆっくりと竜人の姿へと変化していき、『自分だけ』の住み処の洞窟へと戻っていく……。

「ライラさん、どうして……」

アルはライラの竜人になってもなお、自分の小さな身体では余裕のある胃袋の中で呟いていた。

ひんやりとしているが、自分を簡単に包み込めるほど柔らかくて…ゆったりと揺れるここはだんだんと眠たくなってきて……。

「ううん、寝たらダメ……ライラさんに出してもらえるチャンスを無くすようなことできないもん」

ギュゥ、と自分の頬をつねり眠気から無理矢理覚醒する。

「とりあえず…どうしよっか……?」
Re: 〜水の波紋〜 ( No.24 )
日時: 2010/07/10 01:09
名前: 蒼空(レス返しw

はいどうもーwアルには食べられてもらいましたぁ♪

っと、遂に食べられましたねぇwさぁ、アルはどうやって脱出しようとするのでしょうかね……?w

(ケイルさん

いきなり食べてしまいましたが、ライラなりの不器用な思いやりですw
自分の大きな水龍の姿はあまり見せたくないようですw
なんでも、アルに畏怖感を与えたくなかったからなそうな……w
Re: 〜水の波紋〜 ( No.25 )
日時: 2010/07/10 06:51
名前: リオレイア

アル君は脱出できるのかな?
>ゆったりと揺れる
なんと心地良さそうな胃袋…入ってみたいですぅ…
Re: 〜水の波紋〜 ( No.26 )
日時: 2010/07/11 00:24
名前: ケイル

うーん、どうなっちゃうんでしょうか
このままお互いを理解できないまま消化エンドとなると悲しいですねw

しかしこの時期に読む水龍さんの話は気持ち良さそうだw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.27 )
日時: 2010/07/12 03:21
名前: 蒼空

叩いても、爪を立てても柔軟に受け止める胃壁はアルの力では刺激にすらならない。
かといって、このまま溶かされる気もないアルは思考を続ける。幸いなことに、ライラさんは自分を直ぐに溶かす気は無いらしい。
しかし、それも時間の問題でしかない。とりあえず、出ることが重要だ。

「妖術使ったところで、ライラさんが吐き出してはくれないし……どうしよう」

モコモコと、柔らかな胃壁を押し返すしかできないアルは困り果てていた。
このまま暴れていても、酸欠になるだけである。


「ふぅ……アル……」

一方外では、洞窟の中で寝そべり惰眠を取ろうとするライラ。消化を遅らせた所でせいぜい、アルの小さな身体では一日もかからない。
もう、友達でいることをきっぱりと諦めようとしていたライラ。
中では、小さな抵抗が感じられるがそれくらいでは吐き気すらしない。

「はぁ……どうして見てしまったの……」

アルをお腹に収めてから何度となく溜め息。アルがあの場にいなければ、こんなことにならなかったのに、と思うが今ではどうしようもない。
ライラは静かに目を瞑り……ゆっくりと眠りについた……。


―――こっちに来ないでっ……!

(あれは……昔の私……)

数十年は前のうっすらと覚えているような記憶……。

―――いやっ…!放して……!

(あの頃は私も小さくて……アルのように龍族は珍しいからといって捕まえようと誰からも追われていたんだっけ……)

獣人に捕まった自分を見つめ、助けようと伸ばした手は、触ることもできず通り抜けてしまう……。

(あぁ、これは夢なのね……)

そう、追われる毎日が嫌になった自分は龍族であることを隠し……この川で身を潜める生活を始めた。
それからはひとりぼっち。……木の実を拾ったり、川魚を捕まえる時も一人だった。




寂しいと何度泣いたことだろう……。

龍族であることを何度嘆いただろう……。




ただ、楽しく話せる友達が欲しかった。

ただ、一緒に泳ぎたかった。


そんな小さな願いも、私が水龍と分かり本当の姿を見せれば逃げ惑うか、襲いかかってくるだけ……笑顔なんて見た事が無かった。

しかし、初めての友達……。


そのままライラは目を覚ました。洞窟の外に出ると、既に満点の星が散りばめられた空。
淡く満月が輝いて、光がライラの細かい鱗に反射して七色に輝いていた……。
そのまま、ライラは静まり返った川に顔を洗いに行く。

「あれ……私…泣いて…いたの……?」

水面に映る自分の顔からは涙が垂れていた。

「…………アル」

小さく呟き、自分のお腹を擦る。膨らみはまだあるものの、もう暴れる抵抗もない。もしかしたら消化してしまったかもしれない……。

「……ライラ……さん」

消え入りそうな程の小さな声。もしかしたら、幻聴かもしれない。しかし、ライラは無意識の内に吐き出そうとしていた……!

「アル……お願い……生きていて……んぐ…」

小さなアルを吐き出すのは容易では無い。しかし、苦しそうに嗚咽しながらも、徐々に膨らみが上がっていき……。

「んぅ……グパァ……!」
ベチャッと、体液まみれのアルが吐き出され、ライラは直ぐに手で抱き上げる。

「大丈夫……息はしてる」

「ライラ……さん」

ライラはそっとアルの胸に耳を当て、心音を確認する。すると、アルは囁くようにライラの名を呼んだ。
Re: 〜水の波紋〜 ( No.28 )
日時: 2010/07/12 19:18
名前: S

始めての友達を食べなきゃいけないなんて・・・
自分の種族に嘆いて二人とも大変だったんだなぁ
Re: 〜水の波紋〜 ( No.29 )
日時: 2010/07/13 00:35
名前: ケイル

あのライラさんにもそんな過去が・・・><
仲良くなってもらいたいなぁ
Re: 〜水の波紋〜 ( No.30 )
日時: 2010/07/14 14:20
名前: リオレイア

そんな悲しい過去が…
アル君と末永く…
そして良ければお見知り置きを〜
Re: 〜水の波紋〜 ( No.31 )
日時: 2010/07/14 20:44
名前: 蒼空

「………ん……」

「……起きたのね……?」

アルが目を覚ますと、そこは二人の出会った……洞窟の中だった。
ライラはアルの看病をしていたのか、薬草などがあちらこちらに落ちている。

「あのね……アル」

「僕……ライラさんの迷惑ばかりかけて……ごめんなさい……ぐすっ」

「……ほら、泣かないの。とりあえず、今だけは私の話を聞いて……?」

ライラはアルの元から去る……最後の話をするために。
しかし、アルは話し出す前に泣いて謝ってくる。こちらがアルと過ごすことを望んだばかりの結果、どちらかといえばこちらの方が悪い筈なのに。
しかし、アルをこのまま泣かせておくわけにもいかないライラはそっと抱き上げて、顔を見せる。
そのお陰もあり、アルは静かに泣き止み、怯えることもなく話を聞く姿勢をとってくれた。

「……アル、私は龍族……貴方が見たように、あのような水龍なの
掟に従い、龍の姿を見た獣人は食べなきゃいけないの……
単刀直入に言うと…龍族は獣人とは仲良くはできないのよ……」

「なんで……?」

アルはきょとんとしながらライラを見つめる。
その様子にはライラも目を点にする。

「なんでって……分かってるの…!?アルを喰らう力を持つ龍よ……!?
いつ食べられるか分からないくらいの抗うことの力を私は持っているのよ…!?」

「クス……そんなの、僕は誰から見ても餌対象なのは分かってるよ……?
でも、ライラさんはそんな風に見てないでしょ……?
僕を呑み込む時だって謝ってたし」

「……はぁ、やはり子供ね……ふふっ、でも龍族の掟は暗黙のルールなだけよね。
破ったところで、群れを作らない龍族には罰されることもないわ」

アルの面白い考えに、ため息を着くと共に、笑みを浮かべる。

「アルに最後に問うわ……私がここから去るのが良いか……私と共にここで住み続けるか……どっちが良いかしら?
ふふっ……住むとなったら、アルは私が思わず食べてしまうかも……」

「アハハ……!ライラさんにはそんな気もないのに……!うんっ!ライラさんと一緒に住むよっ♪」

「あら……そんなこと言っていいのかしら?舌の上で暴れても何も動けなかったくせに……♪」

ライラはピンと、アルのおでこを指で弾く。アルも初めは痛そうにしていたが、直ぐに二人は顔を見合わせて笑っていたそうな……。



―――――――あれから。

「ライラさんは泳ぎが上手いね……♪まるで魚みたいっ♪」

殆ど泳げないアルはライラの背に乗り、二人で水の上を駆ける。

「アル、魚じゃないと何回言えば分かるのかしら……?深いところに置いてこようかしら」

「わわっ!?ごめんなさいっ!」

スイスイと流れの速い滝の近くまで寄っていくライラにアルは慌てて謝罪をしたそうな。


こうして、アルとライラのお話はおしまい。
あまり近づくと、ライラに怒られちゃうからね。また機会があればまた今度。



森の奥深く。白い狐を見つけたら追ってはいけない。


その先には大きな水龍が待ち受けているのだから……。

もし、追いかけたのなら大きな水の波紋だけを残して全てを呑み込むことだろう……。
Re: 〜水の波紋〜 ( No.32 )
日時: 2010/07/14 20:48
名前: 蒼空

とりあえず完結ということで。

でも残念。閲覧数2000という壁は初めてじゃ破れるわけないかぁw


読んで頂いた方。今までありがとうございました……!
Re: 〜水の波紋〜 ( No.33 )
日時: 2010/07/14 21:24
名前: S

私的には閲覧数2000ぐらいじゃもったいないぐらいの良作ですw
最後の設定といい
この結末のベストエンディングなんて最高でした
Re: 〜水の波紋〜 ( No.34 )
日時: 2010/07/15 00:14
名前: ケイル

お〜 言い終わり方
お互い優しい心を持っていましたね〜
そしてタイトルの意味が最後にわかる構成も素敵でした

この2人は末永く仲良くやっていき、
そしてときどきは捕食ごっことかをやってるんでしょうねw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.35 )
日時: 2010/07/15 00:43
名前: リオレイア

羨ましい…
羨ましすぎるぞおぉぉぉ!!アル!
二人とも仲良くな〜!
アルはたまには呑まれてあげてライラさんの食欲を満たしてあげなさい。
Re: 〜水の波紋〜 ( No.36 )
日時: 2010/07/15 09:12
名前: 蒼空(おまけ)

あと100で閲覧数2000……どうしても達成しときたいから、おまけでも……w
やっぱり捕食いれましょうかね♪
行き当たりばったりな私の文章で、前に小説の書き方を教えてくれたFさんに怒られないかしら……w


では、始めます♪


「アルをたまには食べさせなさいよ……!」

「ライラさんのお腹の中はふわふわで冷たくて気持ちいいけど……よく揉み込もうとするから苦しいもん……!」

なぜ二人はこんな会話になって洞窟内を走り回っているのか……少し振り返ってみよう。

「ふわっ……もう朝ね………ん?」

目覚めると何か柔らかく美味しい味が舌に伝わり、ライラは不思議そうに舌を這わせる。
昨日は木の実だからこんなに美味しいものを食べた覚えはない。

「ひぅ……!」

すると、舌を這わせると側で寝ていたはずのアルがビクッと身体を跳ねさせながら情けない声をあげる……。それとなく、頬も紅潮しているような……。
ライラはゆっくりと口に入ったものを吐き出すと……それはアルの尻尾だった。
既に唾液に濡れ、フワフワだった白狐の尻尾は細い何だかの麺のようだった。

「ライラさん酷いよぉ……。龍族のライラさんは知らないと思うけど……獣人は尻尾には敏感なんだよ……?
獣人を捕まえるなら尻尾を掴めというくらい……」

「あらごめんなさい……起きたらあまりにも美味しいものが舌の上に乗っていたものだから……つい」

そう言うライラにはだんだんと我慢できなくなっていた。アルの身体は初めて食べた時から非常に美味だった。

……まるで感覚を狂わせるように。

「アル……一度私に食べられて……?ちゃんと後で吐き出してあげるから……」

ライラの目は獲物を見るように瞳孔が細くなっていく……。アルからみても、本気にしか見えない。

「なっ!?僕の尻尾だけじゃ飽きたらず、今度は僕を食べるって…!?冗談じゃないよ!?」

こうして二人の鬼ごっこが始まった……!

「もぅ……!いい加減諦めてよぉ……!」

「それはこちらの台詞よ……!大人しくしていれば痛くはしないわよ……!?」

「それでも嫌っ!!」

アルは得意の妖術で煙を立てると、洞窟から逃げ出し、川の中へと飛び込んだ……!

「ケホッケホッ……いい度胸じゃない……水辺の近くで私に勝てると思っているのかしら?」

ライラはどうしても逃がしたくない獲物の残った味に舌舐めずりしながら、滝の中へと飛び込んだ……!
Re: 〜水の波紋〜 ( No.37 )
日時: 2010/07/15 17:19
名前: S

逃げるのに本気になったアルと
捕食に本気に見えるライラでは一体どっちが・・・w
Re: 〜水の波紋〜 ( No.38 )
日時: 2010/07/15 22:58
名前: ケイル

これはいいイチャイチャw
遊びとは言え、半分本気の狩りごっこは怖そうで楽しそう><
Re: 〜水の波紋〜 ( No.39 )
日時: 2010/07/16 08:09
名前: リオレイア

む…
なかなか可愛い反応…
アルは逃げ切れるかな?
Re: 〜水の波紋〜 ( No.40 )
日時: 2010/07/20 08:30
名前: 蒼空(おまけ)

これでおまけも最後ですw
更新がなかなかできない中、いつの間にか2000どころか2200を超えていたという……皆さんに感謝ですw

えと、携帯で更新していたので、一回ごとの文章量は少なくなってしまいましたが、ご了承くださいませw

では、最後の駄文の始まり……w



「ぷはっ……!早く逃げないと……ライラさんは鼻は獣人みたいにはよくないから、身を隠せれば……」

「フフっ……それ以前に、水龍の前で川に飛び込むなんていい度胸じゃない。
先ずはどうやって川から出るのかしら……なんだったら、川から出るのを手伝ってあげましょうか?
……もちろん受け止めるのは私の舌でしょうが……ジュルリ」

のそりと顔を出したのは、水龍の姿へとなったライラ。視線をアルに合わせているのか、鎌首を下げて話しかける。
その口から伸びる柔らかく長い舌……そこから滴る大量の涎が食事に待ちきれないのか川の流れにそって糸を引く。

「結構です……!」

「あら、残念。では、5分だけあげるわね……この川の中から出られたら、アルの勝ち。もう諦めるわね。
しかし、もし出られなかった場合は……分かってるわよね?」

ライラの質問にアルは必死に首を縦に振ることしかできなかった。

「じゃぁ、始めていいわよ?」

「って、うわぁ……!?」

押さえ込んでくるなんて知らないアルはライラの長い尾が巻き付いてくるのに驚く。
しかし、大人しく食べられる気は更々ないアルは、得意の妖術で姿を消して、ライラの尾に巻き付かれたのは木の葉だけ。

「アル……水龍の特性は知らないわよね?
教えてあげるわ……1つずつ」

「ふぇ……!?なんで分かったの!?」

姿をくらましたはずなのに、下流へと逃げようとするアルの居場所を突き止めて、不思議な力で引き寄せる。
抗えない力にアルは手足をバタバタと動かしながらも、ライラの手中へと収まった。

「先ずは千里眼……私のような水龍の目は水の中を見るために濁った水をも鮮明に映し出すの。もちろん、地上でも同じよ。
次にアルを引き寄せた力……アルの妖術みたいな子供だましではなく、本当の魔法よ……
あら、もう5分経ってしまったわね、では、頂きます♪」

「うわぁあ……!!いやぁ……!!」

「バクン……!」

丁寧に説明するライラはふと思い出したように、約束の5分を思い出す。
アルは何をとっても、自分の力では勝てるものがない……本当の強者の前に絶望していたところに、食事が始まると言う。
手中に収まったアルでは、逃げることは愚か、後退りもできぬまま、口の中へと消えていった……。

「アル……美味しいわよ……」

「………そんなのうれしくないもん……あぅ」

ライラはすっかり大人しくなったアルを丁寧に舐め上げていく。
疲れさせず、尚且つ快楽を与えさせるライラの舌使いは何年もの獲物の食べ方を調べた成果だった。

「ウフフ……アル……ずっと一緒よ……?」

「う…うん……そんなこと分かってるから甘噛みはやめてよぉ……それと、溶かさないでね……?このデカお魚さん……」

完全に酔いしれたライラは最後の悪口も気にせずにアルを喉元へと運んでいき……

「ゴクリ……!」

と、ライラは小気味の良い音を立てて、アルを嚥下した……。

「ズルズル………」

「ケフッ……アルは喉越しはあまり良くないわね……小さすぎてお腹にも溜まらないし……」

「ライラさんのばかぁ……」

「ウフフ……よしよし♪」

ライラの感想が聞こえたのか喉を落ちるアルの声が聞こえてくる。
その様子に微笑みを浮かべながら、喉をゆっくりと擦る。


「ふぐっ……!やっぱりこの空間は好きにはなれないよぉ……」

ビタンと、水龍の胃袋に落ち込むと、巨大な胃袋が柔らかく収縮する感じが、アルには恐いようだ。

「っと、水龍の特性はもう一つ……胃液を鎮静することができるのよ……?アルくらいなら大して重くも無いし、そのままゆっくりしていきなさい……?」

「ライラさん……できることなら……酸素をください……ゆっくりする前に酸欠で倒れちゃうよぉ」

今回は水龍の姿のままであるため、胃袋の中は酸素は多めだが、所詮は生き物を消化吸収するためだけの空間。
……酸素には限りがある。

「ふむぅ……なんとかするわね♪今はゆっくりおやすみ……♪」

「あぁ……力が抜けるぅ……」

ライラの胃袋がアルの身体をひんやりしたまま優しく揉み込んでいく……。全身をマッサージされると、心地よい声を上げながら癒されていく……。

(………なんだか眠い……)

(………ゆっくり眠りなさい?)

このまま怠慢とした時間を過ごし……アルもライラも眠りについた……。

Re: 〜水の波紋〜 ( No.41 )
日時: 2010/07/21 00:54
名前: ケイル

愛情捕食だけど半分イヤイヤみたいな、こういうのちょっといいなぁw
そして特殊能力まであるとは、さすがライラさんっ
Re: 〜水の波紋〜 ( No.42 )
日時: 2010/07/21 17:57
名前: リオレイア

うわぁ…
いいなぁ…
溶かされる心配が無いから食べられ放題!!
僕も食べられたいです!
Re: 〜水の波紋〜 ( No.43 )
日時: 2010/07/21 20:30
名前: S

胃液を鎮静する効果とはライラさんヤバすw
結局出られたのかな?(汗
Re: 〜水の波紋〜 ( No.44 )
日時: 2010/07/21 22:04
名前: 蒼空(レス返し

ライラさんじゃなければ、アルなんて初めて出会った時からペロリと呑まれていたでしょうし……w

ライラ「あら……私は静かに暮らしたいのよ……?わざわざ食べられたいなんて物好きも多いわね……w
今まで感想を書いてくれたお礼よ……どうぞいらっしゃい……///」(んぁっ、と口を開いて待ち構えているw


っと、なかなかライラさんが好きな人が多いことに驚きですwアルだって妖術使えるんですけどねぇ……w
Re: 〜水の波紋〜 ( No.45 )
日時: 2010/07/28 20:58
名前: 蒼空(おまけラスト)

「んぅ……そっか……ライラさんのお腹の中……」

アルは目覚めて確認するように辺りを見渡す。
グニュグニュと静かに動いている胃袋はそれだけでも意思のあるように動いてなんだか気持ちが悪い。

「ふぁ……アル、起きたの…?今はやっと日が沈んできたところよ?」

ライラも寝ていたのか、欠伸をしながら話す声が落ちてくる。
水龍の姿のままなので動きがゆっくりと動いているようだ。

「ライラさん……お腹すいたから出して?」

「私はアルがお腹の中に入っているからそれほどでも無いけど……まぁ、いいわ」

ライラはぐぐっ、とお腹に力を入れてアルを持ち上げていく。

「んぐ……グパァ……!」

「うぅ……なんだか空気が新鮮……」

アルはライラの腕に抱かれて、体液を吸い込んだ身体を重そうにノロノロと立ち上がる。

「フフっ……じゃぁ、アルを餌にして魚を釣ろうかしら?それとも、猛獣でも捕まえようかしら?」

「ライラさん……僕を餌にしなくちゃだめぇ?」

「フフっ……冗談よ……♪魚で良いかしら?水龍は地上よりは水中の方が得意だし……」

「……そうしてください」

アルはそんなライラさんの様子に苦笑いを浮かべて顔を見合わせると、今度は笑顔が浮かぶ……。


……まぁ、このくらいでおしまい。日が沈んで来たからね。ライラなんかに見つかったら、何が起きるか分かったものではない。

「フフっ……そこのあなた。気づいてないとでも?アルは水浴びしているし……私の夜食にでもなってもらおうかしら?
アルを寝かすまで、眠ってなさい?」

……あら、もう見つかってしまったようだ。私の真似をする方がいない事を祈ろう……。
んぅ……ライラめ……眠くなる魔法でも使った……か……な……。

「フフっ……おやすみ……♪」

最期に聞こえたのはライラの楽しそうな声であった……とさ。
Re: 〜水の波紋〜 ( No.46 )
日時: 2010/07/28 22:54
名前: S

新たなる性能w
う〜ん。どことなく優しげなライラさんだw
Re: 〜水の波紋〜 ( No.47 )
日時: 2010/10/17 23:00
名前: ケイル

実にまったりとした関係で終わりましたね〜
素敵な雰囲気の作品でしたっ

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