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あの戦場で‥‥
日時: 2009/12/24 09:18
名前: レン・マクナウド

初投稿です。

※注意
・戦争ものです。
・興味のない人はつまらないと思います。
・グロい表現があります。
・初めてなので読みにくい可能性あり。
・捕食までがおそらく長いです。

レンとリュアの過去設定の話です。
不審な点やダメな点があった場合
出来れば教えて下さるとうれしいです。

以下設定‥‥


聖騎士竜国‥‥‥
 科学力に優れた獣人(イタチ)の住む国であり
国民は皆、戦闘術に優れていてケンカで死者が出るほどである
国を治めていた首相が7年前に変わった途端突然世界への攻撃を始める

ジーラナド国‥‥‥
 獣人にしては手先が器用な獣人(犬)たちが住む国
聖騎士竜国とは犬猿の仲であり世界でも最強クラスの国家軍隊を持つ

ランバト国‥‥‥
 世界一の潜入工作部隊を所持する獣人(猫)の国
ジーラナド国と協力を結び聖騎士竜国と戦っている

441部隊メンバー
隊長 ラナイド大佐‥‥獣人(猫)
副隊長 ミーシャ少尉‥‥獣人(犬)
スナイパー ラン少尉‥‥獣人(ウルフ)
工作員 ジャン曹長‥‥人間
通信兵 アラン軍曹‥‥獣人(兎)
衛生兵 ロン兵長‥‥獣人(犬)
一般兵 レン上等兵‥‥獣人(ウルフ)

武器の名前省略‥‥‥
ハンドガン‥‥HG
サブマシンガン‥‥SMG
アサルトライフル‥‥AR
スナイパーライフル‥‥SR
ショットガン‥‥SG

Page: 1 |

Re: あの戦場で‥‥ ( No.1 )
日時: 2009/12/24 09:38
名前: レン・マクナウド

(1)



この世界は今3451年 世界では力こそがすべて‥‥  力のないものはすべて消える‥‥
ある者は銃を手に取り家族のために戦い‥ある者は自分の信じる神のために死ぬ‥
弱き者は皆強き者の盾となりただ無駄死にしていくばかり‥皆、それが嫌で戦う‥‥

「この世は地獄だ!!」

弱き者が必ず言う言葉だ‥‥


12年前‥‥

ある村があった‥‥そこはこの世界では珍しく敵対する者がいなく、とても平和だった‥
作物は毎年必ず採れ、みんなで助けあう事の出来るとてもいい村だ‥ 

レンはそこで生まれ育った‥‥ とても平和な毎日を過ごした‥‥

‥‥‥‥あの日までは‥‥‥‥



3440年秋‥‥

目が覚めると何故か真っ暗だ‥‥それに頭が痛い‥
お母さんは?お父さんは?何があったの? そう思いつつ何とか光を求めて動き出す‥
すると不意に何か聞こえてきた‥‥

?「‥‥はトラックに‥‥‥‥ので‥‥‥いごです‥‥い。」

?「そう‥‥残りの村‥皆‥‥‥‥‥しろ!」

何か話しているようだ‥‥  不意に光が見えた‥レンはそこへ何とか近づこうと必死になった

ガタ‥‥ゴトン‥‥

物音をたててなんとか太陽の見える場所に出れた‥‥
「何これ‥‥」
レンが最初に発した言葉‥‥レンの目には無残に崩壊した見覚えのある沢山の家
そして、地面には昨日話したりした人々が血まみれで倒れている
レンの目にはそんな無残な光景が映った‥
レンはたまたまそばにあった鎌を持ち走り出す‥‥自分の家族を見つけるために村の中心部へと‥‥
すると二人の兵士を見つけた‥ その時に分かった‥

‥‥‥この悲劇はすべて奴らの仕業だと‥‥‥

レンは鎌で後ろから一人の兵士の首筋を斬った
血しぶきが飛び兵士が倒れる‥‥その倒れる音に、もう一人の兵士が気がつくが、その兵士の腹にはすでに鎌が刺さっている

二人の兵士がこの世を去った‥ レンはその兵士の死体から武器を奪いレンは中心部へと走って行った‥‥


数時間後‥‥

5台の軍用トラックが村へとやってきた トラックには{SOS}と書かれていた

SOS隊員A「これはひどいな‥‥」

SOS隊員B「こんなとこに生存者なんて居るのかよ?」

SOS隊員C「居ても居なくてもとりあえずは探索! それが{SOS}のルールだろうが」

それから沢山の白い戦闘装備の兵士が出てきた 皆、ハンドガン片手に村を探索を開始する

すると心音センサーにある家の中から聞こえてくる心音をキャッチした

SOS隊員D「隊長!室内に生命反応が!」

SOS隊長「何? 本当か!?」

そう言うと兵士たちは室内に入っていく 

室内には数時間前には生きていたであろう兵士が血まみれになって転がっていた‥‥
そしてその近くにはアサルトライフルを持ったレンが壁に寄りかかり寝ている

SOS隊員B「なんなんだこの状況は‥‥ いったい何があったというんだ!?」

SOS隊長「とりあえず寝ている彼を今のうちに保護しよう」

その後SOS隊員から言われた‥
「村は食料目当てのある軍隊によって壊滅させられた‥ 残念だが君以外はみんな殺されていたよ‥‥」

レンはその時復讐をすると心に誓ったのだった‥‥








5年後‥‥ 3445年春‥‥

レンは今、反政府軍に居た、この軍は戦争のためと言い悪政をする国王を倒そうと
若者から老人・女性・子供など国民のほとんどがナイフや銃を持ち戦っている

アーラ「おい! レン! 早くしろ!一気に国王を倒すぞ!」

レン「分かってる! 今C4を装備中だ!」

このアーラという者はレンの戦友である また‥レンをこの軍に引き込んだ男でもある

司令「ただいまより‥宮殿に攻撃を仕掛ける!潜入部隊は行動を開始せよ!」

無線機からそう聞こえたあとすぐに爆発音が聞こえた‥

‥‥‥戦闘が始まった‥‥‥


レンとアーラは携帯式酸素ボンベを口に銜え水の中に飛びこんだ

民兵「二人に続け! 行くぞ!」

そう言うとあとから4人の民兵が同じように携帯式酸素ボンベを口に銜え水の中に飛びこんだ

彼らの任務は地上部隊の一斉攻撃に敵が応戦している間に宮殿の下水道から中に侵入し
一気に国王の首を取るという作戦だ

‥‥ドボン!

不意に死体が水の中に落ちてきたが皆動きを止めずに水中を泳いでいく
すでに人の死への恐怖を彼らは忘れてしまったのである

‥‥ザバァ‥‥パチャ‥パチャ‥‥

彼らは宮殿への侵入に成功した‥‥そして二人一組のチームを作り三方向へ一斉に動き出す

兵士A「おい! 戦車はどうした!? 何故戦車を出さないんだ?」

兵士B「操縦士が全員殺された! 最初の爆撃で全滅だ!」

兵士A「くそっ‥‥奴ら‥ただの民間人だろう‥何故こんなに勢力を‥‥」

‥‥‥‥パン!‥‥パン!‥‥

一人の兵士が言い終わる前にアーラが二人を撃った‥

アーラ「目標‥ダウン‥‥よしいこう!」

その後は二人とも無言のまま王のいる部屋のダクトにつながるダクトに侵入した
ダクトを移動している最中にいろんな話が聞こえた
戦況は民兵が押しているらしい 国王を裏切り逃げていく兵士もいるらしい 

国王と誰か話しているのがダクトの網目から見えた とても若い人だ 

アーラ「誰かいる‥‥仕方がない あいつも殺そう」

そう言うと国王の頭上のダクトから金網を外しレンがナイフを持って飛び降りた‥

‥‥‥ザシュ‥‥パン!‥‥

レンはナイフを見事に国王の頭に刺した‥ それと同時にアーラが話していた男の頭を撃ち抜いた
二人の血しぶきが飛びレンは血まみれになっていく
するとどこからか写真を撮る音がした‥ 味方だ‥別れた味方が国王の死に様と血に染まったレンを写真に収めていた

数時間後‥‥‥

潜入部隊は司令室を乗っ取り王国軍兵士に降伏をしろと放送し 
王国軍は素直に降伏し 見事に勝利を収めたのだった

1年後‥‥‥   3446年 冬‥‥

この日ある写真があるきっかけを呼んだのだった‥‥



あの後、国は反政府軍の司令をしていたロッチという男が王になった‥‥
その後 ロッチは世界に中立国宣言をし、お互の国とは戦争はしないと契約を色々な国と結んでいった


この時、国王の死に様の写ったあの写真は世界の国々に送られていた

大佐「この写真の男‥‥どう思う? アラン軍曹?」

アラン「この者は‥‥誰ですか?大佐?」

大佐「この男は一年前にこの国の王を殺した民兵だ」

アラン「ハァ‥‥よく分かりませんが‥それならそれなりに強いと思いますよ?」

大佐「ハッキリしない奴だな‥お前は‥‥」

何やら車の中で二人の軍人が、いかにも隠し撮りされた様なレン写真を見ながら話をしている‥‥

数時間後‥‥‥

大佐「あそこだ! あれが奴の家だ!」

アラン「やっと着きましたか‥‥‥」

そして、二人の軍人を乗せた車がレンの家に止まった

‥‥‥ピンポ〜ン‥‥‥

二人は車を出て家のインターホンを鳴らすが反応がない‥

‥‥ピンポピンポ〜ン‥‥‥‥

二回連続で鳴らすが反応はない‥‥

‥‥‥‥‥‥‥ピポピポピポピポピポピポピポ

アラン「やめ〜〜い!」

インターホンを連続で押し続けている大佐にアランがツッコミを入れた

大佐「どうして?」

アラン「近所迷惑でしょうが! 大佐!」

大佐「だって寝てるだけかも知れないだろ?」

アラン「今は昼の12時ですよ!?この時刻で出なかったら出かけているに決まって‥‥」

‥‥‥カチャ‥‥‥

レン「どなたですか〜‥‥眠い‥‥」

アランが言い終わる前にドアのカギを開けて寝巻姿のレンが姿を現した

大佐「ほらな?」

アラン「‥‥‥‥」

レン「‥‥?」

ニコニコと笑いを浮かべながらそう言う大佐と呆然としているアランと状況がつかめないレン

レン「とりあえずお二人とも中へどうぞ‥」

レンがそう言うと二人は室内へと入っていった

数分後‥‥


大佐「で‥‥という訳だ‥‥君に我が軍隊に入隊してもらいたい‥‥」

レン「‥‥‥‥‥‥」

大佐は入隊してほしい理由をすべてレンに言いレンはうつむいたままでいた

アラン「大佐‥‥」

アランが突然喋り出す

大佐「なんだアラン?」

レン「‥‥‥‥‥‥」

アラン「レンさんの事ですが‥‥」

大佐「なんだ?」

レン「‥‥‥‥‥Zz‥」

アラン「8分前から寝てますよ?」

大佐「え?」

レン「ZZzz‥‥ZZzz‥」

しばらく沈黙が続きレンのイビキの音のみが聞こえていた

大佐「レンさん! 起きて下さい!」

レンの体を揺さぶりながら言う

レン「ん? あ?」

大佐「あ! 起きた‥‥あのですねレンさん‥‥入隊の件なんですが‥‥」

レン「ああ‥‥いいよ‥」

大佐・アラン「え?」

大佐が言い終わる前にレンがそう答えた

レン「軍隊に入ってくれって言うのだろ?」

大佐「そうですが‥‥」

レン「OK!大丈夫だ!入隊するよ〜」

大佐「では此処にサインを‥‥」

何やらレンの様子がおかしいが‥‥大佐とアランはあまり気にしないことにしていた
サインを書き終えるとそこでレンの記憶は途絶える‥‥

数時間後‥‥‥

レン「ん?‥‥あれ? ここどこ?」

レンは今 6人の兵士を乗せた軍用トラックに一人寝巻のまま何故か居た‥

兵士A「お! 起きたか」

レン「あれ? 俺は確か二人の軍人さんを家に入れてそれから‥‥」

大佐「あの後 契約書にサインしてこのまますぐに行くって言ってトラックに乗った途端寝てしまい そして今起きたということです」

大佐が状況説明をしたが レンはまだ悩んでいた

レン「‥‥‥俺はこれから何をするんだ? それが 分からないんだが‥‥」

アラン「これから我が軍の基地に行き、そこで装備を整えて 聖騎士竜国と戦います」

レン「聖騎士竜国?」

兵士B「奴らは生物兵器を使います。 また‥科学力が高く、電磁波で時空をゆがめて異次元から色々な生物をこの世界に連れ込んでいます」

兵士C「この戦いは 化け物共VS世界連合 ってとこだな‥‥」

レンはすでに諦めていた‥‥こうなってしまったからには仕方ない、やれるとこまでやる‥‥
レンはそう思いながら兵士たちに自己紹介をし始めた



‥‥数日後‥‥ 場所‥‥聖騎士竜国内北の雪山


あの後レンは自己紹介をしたのちに全員の名前を教えてもらった‥‥
そして、この戦いに呼ばれた理由も教えてもらった
レンが国王を暗殺した腕前ともう一つ‥‥

‥‥‥6年前レンの村を襲った部隊は聖騎士竜国の兵士だということだ‥‥‥

何故大佐がレンの過去を知っているかは分からないが‥‥ 今はどうでもいい
今は復讐の事だけを考えればいい‥‥

ミーシャ「おい!レン!ぼさっとするな!早く登れ!」

不意にミーシャがレンに対して叫ぶ  今レン達は雪山の頂上にある敵の研究所に向かっている最中である

441先行突撃部隊‥‥
世界から選らばれたエリートのチームだ

正直寒いのは苦手だ‥‥だけど同じ種族のランさんは、はしゃぎながら登っている‥‥

レン「今行きます!」

そう言うとレンは氷の壁に両手のピッケルでみんなと同じように登り始める

数分後‥‥‥

ラン「あんたら遅いわよ? まさか‥‥もう疲れたの?」

ロン「すいません‥‥お姉さま‥‥ご勘弁を‥‥」

大佐「さすがに俺でもきつかったよ‥‥ラン 許してくれ」

ラン「大佐がきついなら仕方がないか‥‥」

みんな40mの氷の壁をよじ登りクタクタであった
しかし、ランという名のこの女性はまだピンピンしていた

アラン「野生児め‥‥」

ラン「アランくん?」

アラン「あ‥‥」

ラン「落ちろ!」

カチャ!‥‥ガシ‥‥ドガ!

ランはアランに命綱をつけてさっき登ってきたばかりの崖に蹴り落とした

アラン「うああああああぁぁぁァァ‥‥‥‥‥」

アランが落ちた

ジャン「うわぁ‥‥外道だな‥‥」

ラン「ん? あんたも落ちるかい?」

ジャン「すいません! それだけは勘弁を!」

大佐「許してやれ‥ラン あいつはともかくそいつは人間だ‥‥ショック死しちまうよ‥‥」

土下座して謝るジャンをカバーするかのように大佐が言う

結局アランが登って来るまでその場で待機となった


数時間後‥‥‥

全員そろった‥‥約一名ひん死で倒れているが 作戦説明を大佐がし始める‥‥
ラン・ミーシャの二人は遠距離からの支援・援護射撃
ロン・アラン・大佐の三人は外で戦闘
レン・ジャンの二人は室内に侵入して生物兵器の書類などの回収

‥‥‥作戦開始!‥‥‥‥

まずレンとジャンが先行して施設のあちこちにC4を設置して行った
その間に邪魔な敵はすべて殺した

大佐「カウント開始! 3‥2‥1‥始めろ!」

ジャンがスイッチを押す
一気に色々なとこが爆発した 警報が鳴り響く

ここは雪山の頂上‥‥敵は警備はしているが皆こんなとこに敵が来るはずがないと油断していたため
突然の事にパニックになった者たちは戦う事を忘れて逃げ惑う者がほとんどであった
それでも戦おうという者は頭に鉛玉を埋め込まれて大量の血を出しながら倒れて行った

ジャン「楽勝だな♪」

レン「ああ‥‥こうもうまくいくなんてな‥‥」

二人は生物兵器や異次元から持ってきた物などの資料を手に入れて施設から脱出している最中であった

大佐「味方の輸送ヘリが迎えに来てるぞ! それから場所はSポイントからZポイントに変更だ!早く走ってこいよ!」

無線機から大佐の声が聞こえた

ジャン「まずいな‥‥反対方向に来ちまった‥‥‥引き返すぞ!」

レン「まじかよ くそっ」

二人は燃えている施設の近くの道に行き走り出す
すると施設で爆発が起きた そしてドラム缶がジャンに向かって落ちてきた

レン「ジャン!危ない!」

‥‥‥ドン‥‥‥バコォン!!‥‥‥

レンはジャンをかばってドラム缶が直撃し下半身の骨がつぶされ砕け散ってしまった

ジャン「おい! しっかりしろ!」

レン「下半身が動かない‥‥書類を‥‥俺の持っている書類を頼む‥‥‥」

ジャン「そんな‥‥俺には‥‥」

大佐「あと7分しかここには居られないそうだ、みんな!早く走れ!」

ジャンが言い終わる前に大佐から無線が入った

レン「行け! でなきゃ間に合わない! これは戦争だ! 誰かが死に‥誰かが生き残る‥‥行けぇ〜!!」

その言葉に押されたのか‥ ジャンはレンから書類を受け取り無言のまま走っていく

レン「これでいい‥‥」

レンは涙を流しながらその場に力なく倒れこみ目を閉じて眠り出す死を覚悟したのであった

2時間後‥‥‥

レンは生きていた、だが下半身は動かないままである幸い血は出ていなかったため何とか死は免れたのだった

レン「くそっ 死ぬときに死ねないとはな‥‥」

レンは自殺するために何とか目の前にあるHGを取ろうと動き出す

レン「もう少し‥‥もう少しだ‥‥」

何とか手が届きそうになった時、突然HGが蹴り飛ばされる

敵兵「ほう‥‥ずいぶんと必死だな‥‥そんなに生きたいか?」

どうやら敵の増援がすでに来ていたらしく
この敵兵はレンが攻撃するために頑張っていたと勘違いしていた

レン「殺してくれるのか?」

何故かそうとしかレンには言えなかった‥

敵兵「ああ‥‥殺してやるとも‥‥でも今じゃない‥‥まぁ‥‥寝ててくれや!!」

そう言うと足でレンの頭を思いっきり踏みつけた‥

レンの意識はそこで途絶えた
Re: あの戦場で‥‥ ( No.3 )
日時: 2009/12/25 01:38
名前: ケイル

ふむふむ
今のところ、戦争ものの名の通り、現実の延長のような雰囲気ですね。
これからどう展開していくのか気になりますw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.5 )
日時: 2009/12/25 22:47
名前: レン・マクナウド



(2)




数時間後‥‥‥

場所‥‥ジーラナド国内軍事作戦考案施設内
  時刻‥‥夜‥9:34

司令「‥‥そうか‥‥レンは死んだか‥‥しかし441部隊が全滅したわけではない、まだやれるな?」

軍事基地用の無線機から司令と大佐が何やら今回の事で話をしていた

大佐「しかし‥‥チームメイトのショックが強すぎて‥‥特に‥‥ジャンが‥」

あの後何とかヘリにたどり着いたジャンは泣きながらレンの事を言い
それを聞いた者たちは全員無言のままうつぶせて帰還したのだ

司令「ショックなのは分かるが‥‥今はジャンをチームから外して出動しろ」

大佐「それが‥‥」

司令「どうした?」

大佐「全員自分の部屋にこもってしまいまして‥‥」

司令「は?」

あの後みんな書類を出した後、自分の部屋にこもってしまったのである

ランは部屋で暴れている
ロンは何やらブツブツと言っている
ミーシャは頭を抱え込んで悩んでいる
アランはベットで泣き叫んでいる
ジャンは部屋には居なかった
全員が精神的にやられてしまったのである

大佐「こんな状況で任務は出来ません‥なので‥‥」

警備員「うああぁぁぁ!!誰か!誰か来てくれぇ!!」

大佐が言い終わる前に騒ぎが起きた

大佐「すいません  後でかけなおします」

そう言うと無線を切り、騒ぎが起きた場所に行くとそこにはトイレだが、床一面に血の水たまりが出来ており、その中心には自分の腹にナイフを刺して倒れているジャンが居た
自分の失敗を死んで償おうとしたのである
しかし、発見が早かったのと病院が同じ建物内にあったため
ジャンは何とか一命を取り留めたのである

今回の事を司令に言うと少しの間だけ精神安定期間ということで休みがもらえた‥

同時刻‥‥

場所‥‥聖騎士竜国内国境近辺の留置所

レンが気がつくと上半身は裸でズボンだけ履いていて
二人の兵士が両腕を片腕ずつ持ち下半身は引きずられていた

周りにはそれを見守るかのように兵士が何人も居た

‥‥‥ガボ‥‥‥

突然なにか被らされてしまったため真っ暗だ‥‥

?「お前が‥‥泥棒か‥‥」

何やら目の前に誰か居るようだ‥

?「そこに吊り上げろ!」

突然腕を持ち上げられ手首に何か付けられた
そして上に強く引っ張られて足が地面から離れ宙吊りにされた

?「さぁ‥‥書類はどこにやった? 答えるんだ!」

突然体に激痛が走る

レン「グアハァ!」

激痛のあまり声を出す

?「まだだ‥‥まだ終わらんぞ‥‥」



1時間後‥‥



電気責め・鞭打ち・水責め・火責め・脚撃ち などをやられたがレンは断末魔しか上げなかった
なぜならどこに送るかは大佐にしか伝えられたなかったため
本当に知らなかったためである

?「ハァ‥ハァ‥ハァ‥しぶとい奴め‥」

レンは気絶し 男の方も疲れていた‥

?「やめだ!やめだ! もうやめだ! そいつを牢屋にぶち込んでおけ!」

兵士「牢屋がすべて囚人で埋まっておりますが‥‥どうしたら‥‥」

?「何?‥‥‥そうだ!‥‥あの檻に入れるんだ!」

兵士「あの檻と申しますと‥‥」

?「あの化け物の檻だよ!」

兵士「え!?しかし‥あの化け物は今何も食べてないので空腹状態のはずですよ?‥‥捕虜の殺害は‥‥」

?「いいんんだ!食っちまえば絶対分からないさ 情報を吐かないなら生かしておく意味はない! これは命令だ!行け!」

兵士「は‥‥はい! 了解しました!」

兵士はレンを引きずりながら異常にでかい牢屋にたどり着く‥
牢屋の中には何やらでかい竜が寝ているようだ
その時ちょうどレンは気がついたのだった

兵士「悪く思わないでくれよ‥‥これも命令なんだ‥‥じゃあな‥」

そう言うと兵士はレンをを引きずりながら牢屋の中にはいって行き
レンを置き立ち去ろうとしてレンに背中を向けた瞬間だった

‥‥‥ガシ!‥‥‥

寝ていたはずの竜がその兵士を手で掴んでいた

兵士「え?嘘だろ‥‥うああああああああああ!! 助けてくれえぇ〜〜!!」

兵士は叫びながら掴んでいる手から逃げようと暴れている
しかし、逃げれるはずがなく竜はにらみつけるような眼で兵士を見ながら、その兵士を顔の前に持ってくる

兵士「やめろ!頼む!助けてくれ!飯ならすぐ用意するから‥‥助けて‥‥」

竜「あら‥‥ホント? じゃあすぐに沢山持ってきなさい!」

竜は以外にも綺麗な声をしており素直に兵士を放して逃がした
兵士はカギを落としながら逃げて行った

数分後‥‥

沢山の野菜や肉・魚を持った7人の兵士が来てレンのそばに置いていった
この時、この兵士たちは相当焦っていたのだろう、カギをかけ忘れて帰ってしまったのである

竜「やっぱり生肉より野菜と魚よね‥‥」

そう言いながら肉には手をつけずに魚を食べ始める

竜「先に腐る魚を食べて‥‥野菜は明日の朝ごはんに‥‥ってアレ?」

この竜はレンに今まで気がついてなかったのだ

竜「生きてる?」

傷だらけのレンを気にするかのように突っつきながら言う

レン「‥‥‥‥」

少し生きているのが分かるような動きをするが喋る事が出来ずに地面に転がるように倒れていた

リュア「私はリュア‥‥あなたは?」

生きている事に安心したのかレンにそう聞いてみる

レン「‥‥‥‥‥レ‥‥ン‥‥」

何とか頑張りそう言う

リュア「レンっていうのね‥‥‥すごい傷‥‥」

そう言いながら魚をすべて食べ終わる

このリュアという竜は水竜であり全身が青く鰭といわれる部分が腕と足首と首に付いている
水かきはないようだ‥‥鱗はなく、全身がつるつるしていいる

リュア「どうしましょうか‥‥」

リュアが何とかしようと悩んでいるとレンが不意に何か言う

レン「さ‥‥‥むい‥‥」

リュアは急いで手でレンに触るが生きているようには思えないような冷たさであった

リュア「どうしましょう‥‥」

リュアの体温は35度前後だが表面は水につかるために冷たいのである

リュア「こっちの世界の生き物に効くかは分からないけど‥‥」

そう言うとレンを銜えて持ち上げる

レン「‥‥何を‥‥‥‥」

リュア「ごめんなさい ちょっと飲み込みますね‥‥」

‥‥‥‥ゴックン‥‥‥

そう言うとレンを一瞬で飲み込んでしまった‥‥










同時刻‥‥
時刻‥‥10:46

場所‥‥ランバト国内工作攻撃作戦本部

ここでは工作部隊が攻撃作戦をするための会議が行われている

上級士官A「‥‥‥‥という訳でここにはこの戦争に反対した国民が囚人として捕まっております」

工作隊長「我々はそこを‥‥」

‥‥‥バターン!!‥‥‥

突然扉をブチ開けるようにして一人の兵士が飛び込んできた

兵士「大変です!ジーラナド国の軍事作戦考案施設からこのような資料が!」

上級指揮官A「何だ?何が届いたんだ?」

そう言い資料を見て驚き突然読み上げる

上級指揮官A「みんな‥よく聞け‥  電磁波による実験に成功‥
回復能力のある竜の捕獲に成功するものの竜の体液の採取に失敗
海沿いの国境付近の留置所にて保管中
敵にこのことがばれぬよう三日後にはこの書類を抹消せよ  と書いてある」

上級士官B「竜だと!?」

工作隊長「海沿いのってこれから攻撃する場所ではないか‥‥」

そこに居た者たち全員がそれを聞き、それぞれの言いたいことを好き勝手に言ってパニックになっていた

上級指揮官B「静まれー!!」

一人の男がそう叫んだ

上級指揮官B「何を焦っているんだ!作戦はまだ開始されてないだろうが!」

工作隊長「そうだ!それに敵は竜を保管しているのなら食料責めがいいだろう!」

下級指揮官「ならほど‥‥竜には食料沢山与える必要がある!だから、その食料を断てば‥‥」

こうしてランバト軍の工作攻撃は明日の4時から開始されることになった


時刻‥‥11:37

場所‥‥リュアの胃袋の中

‥‥ドックン‥‥ドックン‥‥ドックン‥‥ドックン‥‥

規則正しい心臓の音が聞こえてくる‥‥

レン「‥‥‥‥ここは?‥‥ドコ?」

レンが気がつくと見渡す限りの肉の壁がありレンは胃壁に寄り掛かるようにして温かいお湯のような胃液に浸かっていた

リュア「気が付いたのね‥‥そこは私の胃の中よ」

突然とても大きなリュアの声が聞こえてきた

レン「俺を‥‥どうする気だ?」

リュア「あなたを治療します!」

そうリュアが言うと突然レンの寄りかかっていた胃壁がへこむように変化していき
レンは何もできないまま胃壁の中に取り込まれていった

リュア「ちょっとこちらの世界の生物にはキツイかもしれませんが‥‥我慢して下さいね」

レンがいるのは胃の中とはまた違って少し狭く、肉壁は弾力があり柔らかい場所

レン「なっ‥‥何を‥もがっ!‥」

レンが言い終わる前に突然レンの口に肉で出来たチューブのような物が口と鼻を塞いだ
レンは必死にそれを外そうとするが、弱り切ったレンには無理なことだった

リュア「ついでに、体の方も治しましょうね」

リュアの声が聞こえると突然全身をゼリーのような液体の中に閉じ込められてしまう
そして、チューブから何らかの液体を流し込まれた‥‥
口と鼻の両方から液体を流し込まれ息が出来ない状態にされてしまった‥

しかし、不思議と息が出来ない状態のはずなのにもかかわらず何故か息は出来た

リュア「終わるまで寝ててくださいね♪」

リュアがそう言うとレンは突然強烈な睡魔に襲われ
ついに寝てしまった‥‥

その頃‥‥留置所内管理室

兵士と一人の男が話をしていた

?「そうか‥‥とうとうあの竜があの男を食ったか‥‥」

兵士「しかし‥‥掴まれた時は私の方が食われるかと思いましたよ‥‥ナンラ管理長」

ナンラ「だがな?あの竜はこちらから何かしなければおとなしいものだがな‥普段は寝てるし‥食費はかかるし‥」

兵士「では‥‥何故あの馬鹿デカイ檻に?あれだけでも随分お金がかかるのでは?」

ナンラ「あの檻はな‥以外に簡単に壊れる安物なんだ‥だが暴れることのないメスの竜だ‥‥誰も分かんないだろう?」

兵士「もしも‥‥突然暴れ出したら?」

ナンラ「檻は壊れて竜は逃げ出す‥‥そんなことも分からんのか?」

兵士「いえ‥‥ちょっと気になったもので‥  失礼しました!」

そう言うと兵士は廊下に出てその場から逃げるように早歩きで自分の持ち場へと帰って行った‥‥







現在‥‥‥時刻4:57

場所‥‥聖騎士竜国内の港

ここはすでに兵士しかおらず民間人はすでに立ち入り禁止の場所になっている
漁師は全員海上基地に連れて行かれてしまい、そこで不便な生活を強制されていた
この戦争が終わるまで陸には戻れないという事に絶望して自殺する者までいた

この日、いつものように大量の魚が海軍から陸軍に渡されていた
しかし、その上空にはいつもと違う物が来ていた

ステルス爆撃機というレーダーに引っかからない戦闘機である

兵士たちはそれに気がつくがすでに遅かった
ステルスからは大量の爆弾が落とされ、食料輸送用の船や色々な施設を巻き込みながら爆撃していった
大地を揺らしながら沢山の爆発が起き、爆発の後には何も残ってはいなかった


時刻‥‥‥10:27

場所‥‥リュアの胃の中

‥‥ドックン‥‥ドックン‥‥ドックン‥‥ドックン‥‥

聞きなれた様な心臓の音が聞こえてくる‥‥

レン「‥‥‥‥‥」

レンは無言のまま目を開けあたりを見回した
前に気がついたときに居た場所だ
チューブの様な物もゼリーのような物もすでに無くなっていた
レンはまた何事もなかったような顔をして目を閉じた

レン「!  あれ?」

レンはそこで初めてある事に気がついた

‥‥‥体が痛くない‥‥‥

たったそれだけの事だが、やけど・銃創・下半身複雑骨折など色々な怪我が、すべてなくなっていたのである

リュア「起きました?」

すると今回は随分と小さい声で聞こえる

レン「あれは‥‥何をしたんだ?」

リュア「どうです?‥‥怪我はすべて無くなりました?」

レン「ああ‥‥少し頭が痛いが怪我はすべて治ったようだ‥しかし何をしたんだ?」

この問いに対してリュアが説明を始める

リュア「チューブのような物を覚えてますか?」

レン「口にくっついたやつか‥‥」

リュア「あれは私の特殊な血管で、飲ませてたのは私の血です」

レン「‥‥‥‥‥‥‥」

この事実にレンは黙ったままうつむいてしまった

リュア「そして体を包んだゼリーは私の体からとれた余分な油から作られた物で‥‥‥」

レン「もういい‥‥」

レンがストップをかけた

リュア「え?でも‥‥まだレンさんを眠らした後の説明が‥‥」

レン「いや!何となくわかったからいい‥‥もうそのことについてはいいから言わないでくれ!」

内心聞かなきゃよかったと思いながらふとある質問をした

レン「何故助けた?」

リュアはしばらく黙ってしまったが素直に答えた

リュア「何故でしょうね‥‥」

レン「は?」

リュア「私にもさっぱり分からないんです‥‥勢いというか‥‥」

リュアは傷ついたレンを見てただやる事がないという気持と可哀そうという気持ちで暇つぶし感覚で治療したのである

レン「とりあえず‥‥助けてくれてありがとよ‥‥それと‥そろそろ出してくれないか?」

リュア「え?でも今牢屋の周りに沢山の人が居るんだけど‥‥いいの?」

この問いにレンは少し焦っていた‥
なぜならここで出してもらえても周りには敵がいる
しかも敵は自分にまた拷問を掛けてこないとは限らない‥‥
ならば今はここに居た方がいいがここは胃の中‥‥
何時気が変わり消化されるか分からない‥‥

レン「いや‥‥やっぱりまだここに入れて置いてくれ‥‥」

リュア「分かったわ♪」

レンは拷問で苦しみながら死ぬのと命の恩人の栄養になるのを考えた結果胃の中に残る事を選んだ


同時刻‥‥

場所‥‥ジーラナド国内軍事作戦考案施設内

この場所で二枚の衛生写真が441部隊に希望を与えていた

一枚目は倒れている者と敵兵が接触した場面が写されており
二枚目はある者がヘリに引きずられている場面が写されていた

ラン「これって‥‥引きずられてるこの男は‥‥」

ロン「レンだよね‥」

ミーシャ「間違いない!レンだ!生きてやがったか‥‥」

アラン「ジャンの奴にこれを見せたらどんな反応するか‥‥みんなで賭けないか?」

ラン「泣いてた奴がそれを言うか!?」

みんなレンが死んだと信じていた時、この写真に写された事実を知り
みんな喜びで浮かれはしゃいでいた

1時間後‥‥
441部隊はレン救出のため3日後の留置所攻撃作戦に参加することが決まった‥‥
ジャンは自分で切った腹の怪我のためお留守番することとなってしまった‥
Re: あの戦場で‥‥ ( No.6 )
日時: 2009/12/26 00:05
名前: ケイル

SFかと思ってましたが、みんな獣人でしたかっ
主人公が早々に戦闘不能ですが、どうなってしまうのでしょうか・・・w
Re: あの戦場で‥‥ ( No.7 )
日時: 2009/12/26 20:34
名前: レン・マクナウド

ケイルさんの最初のコメントで{現実の延長}というとこで
説明が足りないかなと気が付いたので少し状況説明をつけましたw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.9 )
日時: 2009/12/28 01:30
名前: ケイル

登場した竜のリュアさんですが、展開的には癒し能力があるのでしょうか。
口調が普通の女の子っぽかったり、バランスよく食事してたりと
妙に人間臭さがありますがw
これから竜としての真価が発揮されそうですね
Re: あの戦場で‥‥ ( No.11 )
日時: 2009/12/28 11:46
名前: レン・マクナウド

(3)












時刻‥‥夜7:36

場所‥‥竜専用牢屋小屋内


この日 食料の輸送経路が攻撃された事により聖騎士竜国軍は警戒態勢になっていた
敵に竜の資料が奪われたため敵は竜の事を知っている‥‥
つまり、敵は竜の確保をしようとしてくるに違いないと予測し
竜の牢屋の周りに2時間交代で8人の警備兵を配置していた
しかし、竜の檻のカギが開いている事には誰も気づいてはいなかった

警備A「腹減ったな‥‥‥」

警備B「全くだよ‥‥これから4日間は一日一食とはな‥‥」

警備C「この竜にやる一回分の食料が俺たちの10人分の食料だぞ?」

警備B「ホント‥‥この竜がいなければ攻撃もされなかっただろうしな‥‥」

警備D「‥‥盗み食いすればこの竜の餌にするって言ってたしな‥‥」

食料が来ないため竜の餌の分も考えた結果、警備兵たちの飯はとても少なくなり
皆、口を開けば飯の事しか話さなくなってしまっていた

警備A「‥‥なに食いたいな‥‥」

リュア「よかったら私のご飯食べます?」

警備員のその一言に突然リュアが話しかけた
警備員達は突然の事に驚いていたが、その言葉の意味が理解出来た途端、全員が悩み始めた
リュアの横には沢山の食べ物があり兵士たちにはそれが宝のように見えていた
しかし、相手は竜‥‥もしかしたら自分たちを食べるために呼んでいるのかも知れない

リュア「私が怖いのなら‥‥これでどう?」

そう言うとリュアは自分の食料を兵士でも手の届く檻の端に移動させた
これを見て兵士たちは悩むのをやめて武器をその場に置き食料を急いで食べ始めた

数分後‥‥

リュアの食料は半分にまで減り、檻に寄りかかるようにして兵士たちが休んでいた

警備E「こんなに食ったのって何年ぶりだろう‥‥」

リュア「みなさん小さいのによく食べますね‥」

警備C「あなたのおかげで助かりました‥‥ありがとうございます」

警備F「何かお礼がしたいな‥‥」

その言葉にリュアが待ってましたと言わんばかりに反応した

リュア「では‥‥この戦いで自国を裏切ってください♪」

この言葉に警備兵たちは皆、黙り込んでしまった
たしかに空腹の苦しみから助けてくれたのはこの竜だが‥‥
さすがに裏切り者になれという命令はきくことは事は出来ない

リュア「出来ないのなら‥‥」

そう言うと突然リュアは息を大きく吸い込み兵士たちを全員口の中に閉じ込めてしまった‥‥

リュア「このまま食べられるのと‥自国を裏切るのと‥どちらがよろしい?」

この問いに対して全員が裏切ることをリュアに約束し、何とか吐き出してもらえたのは7人だけ‥
後の一人は人質ということで飲み込まれてしまった‥
ちょうど全員が唾液でべとべとに濡れている時に交代の兵士たちが来たことにより大騒ぎが起こり
竜の檻付近の警備は危険と判断されリュアの檻の周りには警備兵は配置されなくなった









‥‥数分前‥‥

場所‥‥リュアの胃の中

レンは今、リュアの胃の中‥‥正式には胃壁の中
食料はリュアが食べた物の栄養をゼリーにしてもらって何とかしていた
そのゼリーには排泄物をなくす魔法が掛けて有るらしく、レンは便意がしなくなっていた

リュアは自分が聞いている兵士たちの会話をレンにも聞こえるようにしていた
兵士たちは食料の事で苦しんでいる‥‥
レンはそのことである事を思いつき、リュアにある事をするようにと頼んでいた


しかし、結果は予想外だった

時刻‥‥夜8:11

今、レンの横には気絶した一人の敵兵がいる‥

レン「リュア?」

リュア「何?」

レン「何でこいつがここに居るのかな?」

レンは少し怒っていた
なぜならレンがリュアの中に居る理由は敵に生きていることを分からせないため‥
しかし、今横には敵がいる‥
これでは全く意味がない‥
それにもし裏切る事に失敗したら下手したらこの敵は自分の事を言う可能性がある‥‥

リュア「大丈夫♪その子は洗脳してから吐き出すから♪」

レン「は?」

突然リュアはそいう言うと、気絶している敵兵を胃壁のさらに奥へと取り込んでしまった‥

リュア「明日には終わると思うからそれまでそこで待ってね♪」

楽しそうなリュアの声が聞こえた途端、兵士が取り込まれていった場所が突然激しく動き出した

この時、レンにはだいたい何が行われているのかが予想が出来てしまった‥‥

きっと兵士としてのプライドという物をズタズタにされてしまうんだ‥‥と‥

そんな事を思いながらレンは睡魔に襲われ、その場で眠ってしまった‥‥

‥翌朝‥‥‥

時刻‥‥午前7:36

レンが目を覚ますと目の前には昨日の兵士が倒れていた
自分と同じように上半身は裸で、下半身はズボンだけ履いている状態だった
今までガスマスクタイプのヘルメットをしてて気が付かなかったがこの時初めて分かった
この兵士はイタチ種ではなく自分と同じウルフ種の獣人だと

レン「うあぁ‥‥」

その無残な状態を見て不意に声を漏らす

リュア「その子はリコって言う名前らしいらしいわよ‥」

突然リュアがレンに話しかけてきた
レンは少し驚いたがすぐにリュアに聞き返す

レン「それで?」

リュア「何でも昔自分の居た村が攻撃されたときに捕まって‥‥
気が付いたら3年前少年兵としてこの軍に配属されたんだって‥」

レンは自分と似たようなこの兵士に親近感を覚えた
そして興味深そうにリュアに聞く

レン「他には?」

リュア「色々な話を聞かせてもらったわ‥
ここが国境付近の海に近い場所ってことと‥
ここに配属されている兵士の数は256人で‥‥
武器庫がこの牢屋のすぐ隣にあるらしいわ」

レン「そうか‥‥でもどうやって聞き出したんだ?」

その問いにリュアはなんのためらいもなくレンに話していく

数分後‥‥‥

レンは完全に耳を塞ぎ黙り込んでいた
今のレンにはショックが予想以上に強過ぎたのだ‥

今、目の前には気持ちよさそうに寝ているリコがいるが‥‥
数時間前は死ぬ間際にまで追い詰められていたに違いない‥‥
きっと‥安全な場所に出されたときの嬉さの方が恐怖を上回りこのような寝顔になったのだろう‥‥



同時刻‥‥兵士達の大部屋の寝室

ここででは今、昨日の夜にリュアに裏切るという約束をした7人の兵士が集まって話をしていた

兵士A「‥‥‥ナンラの奴を暗殺するか‥‥」

兵士B「いや‥‥あいつの周りには沢山兵士が居る‥いっそのこと武器庫を爆破した方のがいいと思うが?」

彼らは今朝、昨日の事でナンラ官長に怒られたが
あまりにも理不尽な怒られ方をしたので全員がハラをたてていた
そして今、彼らは裏切る事を本当に実行しようとして話しあっていた

裏切り決行は2日後の夜‥‥

しかし、偶然にもランバト軍の奇襲攻撃も2日後の夜‥‥

二つの攻撃作戦が偶然重なってしまったのである‥





















数時間後‥‥‥

時刻‥‥夜8:38

場所‥‥リュアの胃の中



あの会話の後何事もなく、ただ時間だけが過ぎていった‥‥

とくにリュアとも会話もせず‥ただ寝ているこのリコという男のいびきを聞きながら‥
ただ一日が過ぎるのを待っていた‥‥

ここは気持がいいほど暖かい‥‥
そんな事を思いながらレンは目をつぶった‥
そしてレンが眠りそうになった時、ちょうどリコが目を覚ましたのだ

リコ「‥‥‥ここは?」

リコは周りを見渡しながらそうつぶやいた
そして隣に居るレンを見つけると突然レンに抱きついた

リコ「人だ!俺以外にも人が居た!」

レン「!?うわあぁ!」

‥‥ガシ!‥‥‥ドスン!‥‥‥

レンは突然の事に驚き、抱きつかれた状態からとっさにCQCでリコを肉の地面にはり倒した

リュア「どうしたの!?」

ここはリュアの体の中‥‥暴れたりすればすぐにリュアには分かる
当然、この騒ぎにさっきまで寝ていたリュアが起き、驚いた様子で質問する

レン「突然こいつに襲われた‥‥」

疲れた様子でレンがリュアに対してそう答える
リコの方は完全に意識を失ってしまい、気絶してしまっていた

リュア「大丈夫?レン?」

心配そうにリュアがレンに話しかけた

レン「リュア‥‥こいつをちがう場所に移してくれないか?」

リュア「分かったわ♪」

そうリュアが言うとリコはまた胃壁の奥へと取り込まれていった‥

レン「ちくしょう‥‥目が覚めちまった‥‥」

少し怒り気味で言うレンに対してリュアが少し笑いながら質問した

リュア「早く寝たいですか?」

レン「ああ‥‥やることも無いしな‥‥さっさと寝たいよ‥‥」

リュア「ではまた飲んでみます?」

レンがそう答えるとリュアがニコニコしながらそう言った

レン「何をだ?」

リュア「これですよ♪」

レンがそう聞くとリュアはそうとしか言わなかった
すると突然レンの居る場所が揺れ出した

レン「何をする気だ!?」

レンが驚いてそう言うがリュアは何も答えずにいた
しばらく経つと前に治療してもらった時に取り付けられたチューブのような物が出てきた

レン「あれは‥‥まさか‥‥」

リュア「これで眠るように飲ませてあげるね♪」

そうリュアが言うとそのチューブがレンの口にくっついてきた

レン「‥‥‥!!」

レンは必死になってチューブを剥がそうと抵抗しているが結局剥がれず
結局飲まされてしまった

リュア「お味の方はどうかしら?♪」

イジワルそうなリュアの声が聞こえた途端レンの意識が途絶えた
レンは完全に寝てしまった‥

リュア「寝た様ね‥‥オヤスミ‥」

そうリュアが言うとチューブがレンの口から外れて胃壁の中に戻っていった

そしてリュアも目をつぶり、寝てしまった‥‥







二日後‥‥

場所‥‥聖騎士竜国内国境近辺の留置所

時刻‥‥夜7:21

あの後レンは落ち着いたリコと話をし似たような体験をした者同士ということで仲良くなっていた
そして、リコは裏切りの約束をして今朝リュアから吐き出された

そしてこの今、騒ぎが起きていた‥‥

リコがリーダーの8人の反乱グループが今朝、武器庫の窓を開けてドアのカギを閉めてしまったため
武器が海の塩風にやられ、錆ついてしまいしまい
反乱グループの武器以外のすべてがダメになってしまったのである
そのため、兵士たちはパニックになっていた

時刻‥‥夜7:57

施設の周りには黒のスニーキングスーツにガスマスクをした兵士たちが26人居り

正面入り口付近に6人・屋根上に5人・裏口付近に6人・食料庫入り口付近に6人・竜専用牢屋小屋入り口付近に3人
という包囲網を作っていた‥‥
武器にはすべて発射音を消す事の出来るサプレッサーが付いており
施設の周りを警備していた兵士たちは皆、何が起きたのかを知ることすら出来ずに死んでいった

そして、今ここに居るメンバーは‥‥
ランバト軍最高潜入部隊[RX]隊員10名と
ジーラナド軍エリート工作部隊[7G]隊員6名と
他国から選び抜かれた総合工作員5名と
先行突撃部隊441部隊5名である

?「現在‥‥7:59‥‥34秒‥‥‥‥10‥9‥8‥7‥6‥」

全員の耳に付けた小型無線式イヤホンから潜入兵士達へカウントダウンが開始される
各自それを聞くとドアに特殊な爆薬をつけ点火準備に取り掛かる

?「‥5‥4‥3‥2‥1‥やれ!」

‥‥カチッ!‥‥‥ボォン!!

一人の兵士がスイッチを押すとすべてのドアに仕掛けられた爆薬が軽い爆発を起こし木でできたドアを吹き飛ばす

?「GO!GO!GO!」

爆発で巻きあがった煙が消えないうちに潜入部隊が次々に入っていく
屋根に居た者たちは屋根に穴をあけて入っていった‥‥

しかし、潜入部隊が入っていき最初に武器を構えた時、すでに敵は戦える状態ではなかった
突入の一分前に反乱グループは囚人たちを逃がし、囚人たちは兵士たちに襲いかかったのだ
ただでさえ腹が空いて動けないのに武器は錆ついたナイフだけしかなく
兵士たちは囚人たちに馬乗りにされただ殴られていた

RX隊員A「なんだこりゃ!?」

この異常事態に潜入部隊は兵士の殲滅から囚人たちを落ち着かせる事に変わってしまった

同時刻‥‥

場所‥‥竜専用牢屋小屋内


先ほどの突入で起きた爆発によりリュアは完全にパニックになっていた
爆発が起きた時、リュアは寝ていた‥
リュアの目には黒い3人の何かと見た事の無い何かがぼやけて写っていた

リュア「‥‥なんか‥‥‥‥‥やばい‥」

寝起きを襲撃されたのだと勘違いしてしまい突然暴れ出した

7G隊員A「やばい!暴れ出した!」

7G隊員B「麻酔銃を撃つんだ!!」

7G隊員達がHG型の麻酔銃をリュアに構えて撃ち始めてしまった
リュアは撃たれるとさらに暴れるのを激しくした

‥‥‥ミシ‥‥ガキョ‥‥‥‥

檻にひびが出来て行く

7G隊員A「な!?  檻が壊れるぞ! 逃げ‥‥」

‥パキョ‥‥‥ガゴーン!!

潜入兵士が言い終わる前に檻が壊れ、リュアが檻から飛び出す

7G隊員C「危ない!!」

‥‥‥ドガ!‥‥‥ドン!‥ドサ‥

2人の潜入兵士は何とか逃げ切れたが1人が逃げ遅れてしまいリュアに蹴られて壁にぶつかり落ちてくる

しかし、リュアは自分でも訳が分からずにただ目の前にある海へと飛び込み泳いでその場から逃げてしまう

蹴られた男はリュアの去っていく姿を見つつ二人の兵士に看病されて気絶してしまった

リュアは暗闇の海の中をなにも考えずにひたすらまっすぐ泳ぎ続けた

30メートルくらい泳ぐと突然の睡魔に襲われリュアはその場で寝てしまった



酸素の無い‥‥水中で‥‥








場所‥‥聖騎士竜国内国境近辺の留置所内の大広間

今ここでには大量の兵士が縄に縛り付けられていた
近くには囚人たちもいる

G7隊員D「武器庫内に隠れていたナンラを見つけました!!」

二人がかりで押さえつけられたナンラが大広間に連れてこられた

大佐「そこの椅子に縛りつけろ‥」

大佐からは殺意にも似た恐ろしい気が出ており
押さえつけていた兵士は素直にナンラを椅子に座らせて紐で椅子に固定した

大佐「さて‥‥‥レンはどこだ?」

ナンラ「レン?誰だそれは?」

‥‥ガスッ!‥‥‥

大佐「とぼけるな!!」

大佐がそう怒鳴りナンラを殴り始めた

大佐「四日前だ!四日前にお前の部下が雪山で足を怪我した毛並みの青いウルフ種の兵士をここに連れて来ただろうが!!」

ナンラ「し  知らんな‥‥」

‥ガッ‥‥ドガッ‥‥ゴスッ‥‥

大佐はひたすらナンラを殴り始めた

囚人「あのぅ‥‥」

すると一人の囚人が大尉に話しかけた

大佐「なんだ!?」

囚人「青い毛並みのウルフ種の人を俺は四日前に見ました
私は竜の牢へ続く廊下の檻に入れられてましたからその時に‥‥
一人の兵士が竜の檻にその人を引きずって行って‥‥‥帰りは‥‥」

大佐「まさか‥‥‥貴様!!」

それを聞き大佐は焦った様子でナンラの胸元を掴みあげた

ナンラ「残念だったな‥‥俺は何も答えない捕虜など生かしておくほどやさしくない!!
今頃天国で竜の栄養になった自分の姿でも見ているんじゃないか?」

ナンラは笑って大佐にそう言い放った

‥‥バタン‥‥‥‥‥

突然ドアが開き二人の兵士が一人の兵士をかばいながら入ってきたのだ

大佐「どうした!?」

大佐はナンラに背中を向けて三人に歩み寄る

G7隊員A「大変です‥‥竜が‥‥竜が逃げました‥‥海に逃げ‥ました‥」

そう言い終わると抱えられていたその者は気絶してしまう

その場に居た者たちがざわつき始める
しかし、ナンラだけが笑っていた

ナンラ「ガッハハハ‥‥結局貴様らの計画はs‥」

‥‥カチャ‥‥バァン!!

ナンラが言い終わる前に大佐がHGを取り出し、ナンラに背中を見せたまま撃ったのだ
銃弾はナンラの頭に命中し血の水たまりを床に作っていた

大佐「死体を処理しろ!本部へ帰るぞ!!」

リコ「お待ちください!!」

大佐「なんだ?」

リコが大佐に話しかたが大尉は動かずに聞く

リコ「レンの事ですが‥‥‥彼はまだ生きています!!」

大佐「‥それは‥‥‥本当か!?」

リコ「はい! まず竜の名前はリュアといいますs‥‥‥」


リコは大佐にこれまでの事を詳しく伝えていった

大佐「‥そうか‥ありがとう‥‥それと‥君に来てもらいたい場所があろのだが‥レンの事でなんだが‥」

リコ「レンのためなら行きます!よろしくお願いします!大佐!」

リコは大佐と握手をした後441部隊の中に入って行った
ちょうどその時、空には沢山の輸送ヘリと攻撃ヘリが到着していた‥



数分前‥‥‥

場所‥‥リュアの胃の中


(聞きなれた心臓音と寝息が聞こえる今は寝ているのだろう)
そんな事を思いながらレンは目をつぶり横になっていた
(今頃外で何が起きているんだろう‥‥リコの奴‥無事かな?)

‥‥ゴニュ‥‥ゴボ‥‥

そんな事を思い始めた途端周りが突然揺れ出しレンは驚き飛び起きる

‥‥ドクン‥‥ドクン‥ドクン‥ドクン‥ドクン‥ドク‥ドク‥ドク‥ドク‥

レン「リュア?」

だんだん早くなっていく心臓音に不審感を感じ話しかける
しかし、返事は無かった

‥‥グボ‥‥ゴブ‥‥グニュ‥‥‥‥

突然揺れが激しくなり、レンは転げまわってしまう

レン「や  やめてくれ!」

レンがそう叫ぶが揺れは収まらずむしろ激しくなっていた

‥‥ドン‥‥

突然何かにぶつかったような衝撃があったかと思うといつの間にか揺れが無くなっていた

レン「助かった‥‥リュア?なにがあったんだ?」

心配してそう聞くがまったく返事が来ない‥‥

(どうしたんだ?)

そんな事を思った瞬間レンはある事に気がつく


レン「息が‥‥苦しい‥‥」


リュアは水竜だが突然変異型のため鰓がないのだ
そのため泳ぐときは最大30分間息を止めて泳ぎ続けるのだ
寝る時も必ず地上に出て寝なればいけないのだ

しかし 今リュアは酸素の無い海の中に居るため体が勝手に酸素を求め
レンの居る空間の酸素をすべて使ってしまったのである
そして、酸素が無くなると酸素の代わりになる余っている養分を使い始める
ついにその養分を使いきると体は養分を探し始める
その時、不運にもレンは酸欠によって苦しみ暴れてしまう

暴れた事により体が獲物と誤認しレンを胃壁から胃袋へと吐きだす

(ここは‥‥胃袋か‥‥頼む!リュア‥吐きだしてくれ‥)

苦しみながらもレンはそう念じるが
突然胃壁に挟まれるようにして押しつぶされてしまう
この時レンは何が起こるのかは分からなかった

‥‥グチュ‥‥ジュル‥‥シュウゥゥ‥‥

押さえつけられた状態から消化液を足にかけられ、とっさにレンは足をばたつかせた

そしてこの時に分かった‥‥
自分はリュアの栄養になる時が来たんだと‥‥

(思えば‥‥あの雪山で足が使い物にならなくなった時‥‥
あの時に死んでてもおかしくはなかったそのあとの拷問もだ‥‥
自分の命はこのリュアが与えてくれていた命だ‥‥
リュアが俺を消化するなら‥‥俺はそれでいい‥‥
俺はこれでも長生きした方だろう‥‥だから‥‥)





          (もう消えてもいいよね‥‥)




‥‥ジュル‥ゴボゴボ‥シュゥゥ‥‥‥

そんな事を思いながらレンは涙の出てくる目を閉じ

ゆっくりと  確実に消化されていった

(不思議だ‥‥痛くない‥‥なのにもう足の感覚が無いや‥‥)

下半身はすでにもう無くなっていた

レン「みんな、さようなら  リュア、  ありがとう」

最後にそうつぶやくとレンの意識は完全に消え失せてしまう





時刻‥‥8:46

場所‥‥海中のリュアの胃の中






レン・マクナウド‥死亡

Re: あの戦場で‥‥ ( No.13 )
日時: 2009/12/30 01:22
名前: ケイル

お、これは胃の中で相席という展開でしょうか
せっかく全快できるリラックスルームを手に入れたのに、
知らない兵士と一緒っていうのはどういう気分だろうw

>特殊な遺伝子がリュアにはあり 彼の体液には副作用は有るものの
ここは「彼女」でしょうか? それとも種族を指して「彼ら」でしょうか?
また性別間違えたまま感想書いてしまったかと思って、読み直しちゃいましたw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.14 )
日時: 2009/12/30 02:12
名前: レン・マクナウド

ミスってましたw ○彼女 ×彼
ケイルさん  訂正しましたのでこれからもそのような点がありましたら
またよろしくお願いしますw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.17 )
日時: 2010/01/02 00:23
名前: ケイル

なんと便利な胃袋w
第2胃袋は拷問部屋でしょうか。
いったい何をされたのやら…w
Re: あの戦場で‥‥ ( No.18 )
日時: 2010/01/06 01:36
名前: レン・マクナウド

あけましておめでとうございます  ケイルさん

リュアですが‥‥

ナリキリチャットの名簿に登録しましたw

自分で小説専用のキャラ‥‥
と思いつつ作ったのですがw

なんか女性キャラにいいかも‥‥‥とw


今年もよろしくお願いしますw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.19 )
日時: 2010/01/06 01:44
名前: レン・マクナウド

(4)

同時刻‥‥8:46

場所‥‥海上

レンが消化されたそのころ‥‥

収容所の奇襲に成功した441部隊達を乗せた戦艦が増援にきた敵の海軍と戦っていた

ヘリの燃料が足りなかったため囚人達と捕虜達だけヘリで輸送し
兵士達は戦艦で帰る予定だったのだが予想よりも早く敵の増援が来てしまったのである
こちらの戦艦は一隻しかない
しかし敵はフリゲート艦が2隻と戦艦が2隻

戦況は一方的だった‥‥‥


機銃兵A「弾がもうないぞ!!」

機銃兵B「予備の弾に切り替えろ!!」

対空兵A「敵ミサイル来るぞ!!」

砲撃兵A「目的確認!!撃てー!!」


‥‥‥ボォカ〜ン!!‥‥ドォン!!‥‥

主砲が弾を撃ち出す寸前に敵のミサイルに被弾してしまい弾は敵の戦艦の横を通り過ぎてしまう

砲撃兵B「くそ!!やられた!!」

砲撃兵A「対空兵!!なにを見ていた!?」

対空兵B「すいません対ミサイル機銃がとうとう壊れてしまいました!!」

機銃を扱っている兵士たちは皆パニックになっていた
上からは砲撃とミサイルの嵐で下からは敵がゴムボートで侵入してきてる
そして、ミサイルによって起きた振動により頭を打ち付けて気絶してしまう者までいたのだ‥‥
この状況にHGくらいしか扱えない者たちがパニックになるのは必然だった‥‥
しかし、逆に歩兵達は落ち着いた反応をして戦っていた

大佐「負傷者を中に運べ!!」

リコ「早くしろ!!それから‥‥中に行ったら弾を持って来てくれ!」

兵士A「了解!」

ミーシャ「それからアランにずるいぞ!!って言っておいてくれよ?」

441部隊が先導し戦闘を有利に進めていたのである
アランは最初の攻撃で負傷していた
そして、ちょうど船上の敵が全滅し歩兵たちが安心したその時
敵のフリゲート艦が対戦艦ミサイルを発射たのだ

‥‥パシュン‥‥

観測者「敵が対戦艦ミサイルの発射が確認!!総員退避!!繰り返す!総員退‥‥」

‥‥‥ドッゴ〜ン‥‥

大佐「うお!?」

リコ「うああぁぁ‥‥」

ラン「あっぶねーな‥‥」

兵士B「うあぁ!!助けてくれ!!」

観測者が放送で警告を言い終わる前にミサイルが着弾し戦艦が傾いてしまう
船上で戦っていた兵士の約半分は突然の衝撃に耐えられずに海に投げ出されて落ちてしまっていた
そして、落ちた中にリコも混ざっていた

‥‥パシュン‥‥

敵はもう一発対戦艦ミサイルを発射する

観測者「もう一発来るぞ!!総員衝撃に備えよ!」


‥‥ザッパ〜〜ン!!‥‥

突然ミサイルの真下から水しぶきが上がると
青い何かがミサイルを弾き飛ばしてしまう

その場の空気が静まりかえる‥‥‥

敵はいったい奴らがなにをしたのかと警戒して動けなくなり
観測者達は海に何が居るのかが分からず警戒していた
すると海から黒い影が現れ、海に投げ出された兵士たちに近づいてきたのである

大佐「お前たち!!逃げろ!」

船上から大佐があわててリコ達に叫ぶ
しかし、水面から水面に映る影大きすぎて見えないため
彼らは特に急ぐことなく救命用の梯子に泳いでいた

‥‥‥ザバ‥‥‥ゴーーー

突然鰭のような物が海面に出てくると突然渦が出来て兵士たちは次々に渦の中に沈んでいった

リコ「なんだありゃ!?やばい!?」

とうとうリコしか海面に居ないという状況になり、そのリコも吸い込まれそうになる
しかし間一髪で梯子に手をかけ吸い込まれる事は回避する

リコ「なんだありゃ‥‥」

梯子を登りながら水面を見ると20m位の影が映っていた

リコ「早いとこ登‥‥」

‥‥ザッバーーン!‥‥バクッ!!‥

リコが言い終わる前に水中から飛び出した何かに銜え込まれてしまった
そして、リコは何かの口の中に閉じ込められていた

?「あなたたちのせいで‥‥‥お前たちのせいで‥‥」

突然恐ろしい声でリコに何か言ってきたのだ
しかし、リコは落ち着いていた

リコ「‥‥‥見覚えのある歯‥‥嗅いだ事のある匂い‥‥リュア?」

リュア「え?」

そう、先ほどから海で暴れていたのは目覚めたリュアであった
リュアはレンを消化した後も寝ていたが突然自分の真上で起きた爆発により目を覚ましたのである
そして、自分がレンを消化した事に気がつき他の兵士達に報復しようと襲っていたのである

リコ「他の奴らは?」

リュア「さっき吸い込んだ人たちならみんな飲み込んだわよ?」

この時リコは言い作戦を思いつき リュアに何か教え始めたのだ

数分後‥‥

観測者「大変だ!敵が進軍を開始し始めた!!全員逃げるんだ!」

敵はまたミサイルを撃ち落とされないように近づいてきたのだ

大佐「これまでか‥‥」

兵士D「ふぅ‥助かった‥‥」

突然先ほど渦の中に消えていった兵士たちが梯子を上って戻ってきたのだ

ラン「あんたたち‥‥無事だったの!?」

兵士C「ええ‥‥何とか‥‥竜が助けてくれましたよ‥」

大佐「竜?」

兵士C「はい‥‥食われた時はもうだめかと思いましたが‥‥」

兵士たちが状況を説明している時‥‥
敵はパニックになっていた


リコはリュアに沢山いる方が敵だと言いリュアは素直に沢山居る方にリコを入れたまま向かったのだ

リュアはいとも簡単に二隻のフリゲート艦を沈め乗組員を全員食べつくすと一つの戦艦の上に乗りこむ
そして武装したリコを吐き出すと大暴れし始めたのである

もう一つの戦艦はというと隣が化け物に襲われていて、いつ自分たちのところに来るか分からない状況でいて
逃げない訳がない、すでに進路を変えてリュア達の居る戦艦から逃げてしまっていた

竜の怪力によって主砲は壊され‥‥
室内に逃げればドアに口をつけて道具ごと吸い込まれ‥‥
逃げようにも外にしか逃走用のボートはなく‥‥
ただおびえてリュアが去っていくのを隠れて待つという事しか出来ずにいた

そしてリコは操縦士達を脅し戦艦を奪う事に成功したのだった‥‥


30分後‥‥‥


奪い取った戦艦に味方を全員移し生き残った者たちを捕虜にした
戦艦のデッキには大きく腹を膨らまして寝ているリュアと沢山の兵士達が居た

兵士A「でかいな‥‥」

兵士B「俺はこんな化け物初めて見たよ‥‥こいつの腹の中に敵が詰まってんだろ?」

兵士A「化け物って言うな!!食われるぞ!?」

兵士C「‥‥‥俺はこんなのが襲ってきたら間違いなく自害するよ‥‥」

兵士D「俺もだ‥‥」

兵士B「にしても気持ちよさそうに寝てるな‥」

リコ「お前たち‥‥怪我人の治療を手伝わないならリュアの餌にするぞ?」

突然リコがリュアの周りに居る兵士達にそう言い放つ
それを聞いた兵士たちはあわててリュアから逃げるように離れて室内へと駆け込んでいく



そして、デッキにはリュアとリコしかいなくなった‥‥






リコはリュアに作戦を教えた時にレンを消化してしまった事を聞いた‥‥

しかし、リコはその事実を素直に受け止めたのだ‥‥

リコ「リュア?起きてるのだろ?」

リュア「よく分かったじゃない‥‥」

リュアは今までタヌキ寝入りをしていた
その理由は‥‥リコと二人になる時を待っていたのだ

リコ「リュアと一緒という事は‥レンも一緒という事でもあるんだよな‥‥」

リュア「そうね‥‥一つ聞くけど‥‥もし‥‥レンが生き返るなら‥‥どうする?」

突然リュアがそう質問する

リコ「その時は‥‥俺は自分の出来る事ならすべてやる‥‥」

リュア「もし‥‥自分の命と引き換えでレンが生き返るとしたら?」

その質問を聞いたリコは驚いた様子でリュアに近づく

リコ「もしかして‥‥出来るのか!?」

リュア「もしかしたら出来るかも‥‥‥でも‥50個の魂が必要なんだけど‥‥1つ足りないの‥‥」

そう言ったリュアのお腹はいつの間にか元の大きさに戻っていた

リコ「50個目の魂になれ‥‥‥か‥‥いいだろう‥‥俺を食え‥‥」

そう言い自分からリュアの口元に近づいていく
しかし、それを見ていた者が居た‥

大佐「なにをやっている!?」

突然大佐がリコをリュアの口元から引き離す

リコ「放せ!!」

大佐「気が狂ったかリコ!?」

リコ「俺が食われなきゃ‥‥レンは‥‥レンは‥」

リコはそう言いその場に崩れてしまい泣いてしまった

大佐「いったい何があったんだ?」

大佐がそう言いリコに近寄って聞き出そうとした時だった

リュア「ウン‥‥合格よ‥‥」

大佐・リコ「は?」

リュア「ごめんなさいね‥‥あなたを試してみたかったの‥‥」

そう言うとリュアの右手が光り出す

その様子を大佐とリコは黙って見ていた

リュア「本当は魂の数は足りてたわ‥‥ただ真にレンの事を思っているのか知りたかったの‥‥」

そう言い終わると右手の光が消え、手のひらの上に良い寝顔で寝ているレンが現れる

リュア「どうやらこちらの世界でも出来るみたいね‥‥」

リコ「レン‥‥‥レンだ」

大佐「いったいどうなってやがる!?」

リコ「レン!!起きろ!!」

レン「‥‥ン?‥‥‥リコ‥‥お前も死んだか?」

リコ「何寝ぼけてやがる!!ここは戦場だぞ!?まだ死なせやしないぞ!?」

レン「え?敵は!?戦況は!?」

リュアの手の平の上であわてるレンをリコと大佐は笑いリュアは微笑んでいた

大佐「アッハハハハハ‥‥‥何だかわからんが‥‥レン!‥お帰り‥」

レン「あ! 大佐!  えーと‥‥レン上等兵!ただいま帰還しました!!」

彼らの笑い声に気がついた兵士達が彼らを見守る中


味方の水軍基地が見えてきた‥‥
Re: あの戦場で‥‥ ( No.20 )
日時: 2010/01/07 22:56
名前: ケイル

あら、水竜なのに水苦手でしたかw
うーむ、このまま溺れてしまうのだろうか…!

チャットの方、利用していただいてありがとうございます。
私はほとんどチャットに入りませんが、よろしくお願いしますw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.22 )
日時: 2010/01/10 00:02
名前: ケイル

うおお、なんと切ない展開っ
事故での死ではなく、誰かの糧となって死ぬわけですね。
しかしこれでリュアさんは、ちゃんと生きてくれるだろうかw
共倒れになるとちょっと悲しいですね。
Re: あの戦場で‥‥ ( No.24 )
日時: 2010/01/13 02:00
名前: ケイル

お、主人公交代でしょうか
なんだか仲良さげに見えますねw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.25 )
日時: 2010/01/14 00:30
名前: レン・マクナウド

残念ながら主人公は現在 一時的に移っているだけですw

毎回このようなセンスの無い小説に感想を書いていただき
本当にありがとうございます

Re: あの戦場で‥‥ ( No.26 )
日時: 2010/01/14 17:00
名前: レン・マクナウド

(5)



       涼しい風が吹いている‥‥‥


      今日は12/25 一般市民達はクリスマスだと騒いでいる頃だろう‥‥


      だが、我々にはしゃいでいる時間はない‥‥


      我々はこの戦争を後6日で終わらせる‥‥‥


      この戦争は来年にまで持って行ってはいけない‥‥


      この悲惨な戦争は‥‥


      ‥‥必ず‥‥‥ 


      今年で終わらせるんだ‥‥





      最後の戦いまで‥‥‥後4日‥





翌朝‥‥‥


時刻‥‥10:24


場所‥‥世界連合軍海上水軍基地本部


昨日は色々な騒ぎが起きた


一つ目は敵の戦艦を乗っ取ったという連絡を入れ忘れたため、敵と間違えられ危うく味方に殺されそうになったという事


二つ目はリュアを見た兵士達が驚いてパニックになってしまい、訳の分かって無い奴が警報装置を作動してしまい施設全体が大騒ぎになった事


三つ目はリュアに挨拶に来た施設の司令官を、リュアがふざけて飲み込んでしまった事
まぁ‥‥その後吐き出してもらえた司令官は笑ってすましていたが‥‥‥内心恐怖で一杯だっただろう‥‥


レンはあの後リュアの傍に居るようにと命令を受け結局暖房を入れた戦車などの倉庫にリュアと一緒に寝て
そこで一晩過ごしたのだ


レン「?」

レンが目を開けると生温かい空気とベットリとした水が顔に落ちて来た
そして起きようにも体が何かに固定されていて動けない‥‥

レン「え!?  何ここ!?」

リュア「あら?気がついたの?」

突然周りが揺れ出すとすぐ隣に白い岩のようなものが見えた

レン「ここは‥‥まさか‥‥」

リュア「何時までも起きないから口の中に入れてみました♪」

楽しそうなリュアの声が聞こえてくると口の中に唾液が落ちてきてしまい必死に唾液をだそうとせき込んでしまう

リュア「それにしても遅いわね‥‥魚くらいすぐ用意出来ないのかしら?」

レン「ゲホッゲホッゲホッ‥‥魚?」

レンがまだリュアに寄り添って寝ていた頃兵士達が竜だからという理由で沢山の肉系の食料を持ってきたが
肉は食べないと言い、魚か野菜を持って来て欲しいと頼み兵士たちを帰したのだ

しかし、それは30分も前の話‥‥

兵士たちはいまだに魚・野菜を持ってこなかった

レン「肉嫌いなの?」

リュア「嫌いではないけど‥‥何か食感がいや‥‥生きてるのはまだいいんだけど」

レン「生きてるって?」

リュア「今私の口の中に居るじゃない‥‥」

レン「俺!?」

リュア「そうよ?」

レン「もう怪我して無いんだから食われたくは無い!」

リュア「ちょっと!まだ食べるとは言って無いわよ?」

レン「どうせ食う気満々なんだろうが!!」

リュア「あ‥‥せめて飴のように舐めさせて‥」

レン「いやだ!!」

‥‥‥ガラ!‥‥‥

リコ「おはよ‥‥う!?」

リコが倉庫の裏入り口から入り挨拶をした時だった

スフィンクスのようなポーズをしたリュアの口から下半身だけ銜え込まれたレン
その光景がリコの目に写り、リコは右手を少し上げたのままそのまま固まってしまう

レン「リコ!!頼む!助けてくれ!!」

リュア「リコもこっちに来る?」

助けを求めるレンと怪しい笑顔で誘っているリュアがリコの目の前には居た


リコ「‥‥あ!‥‥‥お食事中でしたか‥‥これは失礼しました‥‥ではごゆっくりとお召し上がりください‥‥」


そう言いリコは入ってきたドアからこちらを向いたまま出るとドアを閉めてしまう

レン「リコ〜〜〜!!」

リュア「あら? ちゃんと空気の読める子じゃない‥‥そう思わない?レン?」

レン「後で覚えてろよ!!リコ〜!!」

レンがそう言い終わるとリュアはレンをまた口に戻してしまう

‥‥‥ゴックン‥‥‥‥

リュア「ゲフゥ‥‥フフフ‥‥ごちそうさま♪」

レンを飲み込むと小さくゲップをして少し膨れた自分の腹を撫でて小さくつぶやく
そして、お腹を上にして寝っ転がるとリュアは寝てしまう


そして、    ある事件が起きたのは、



     ちょうどその時だった‥‥‥




場所‥‥聖騎士竜国内首都付近の戦場

時刻‥‥10:43


記録者‥‥アレンニ・マソン伍長



20分くらい前、大地を揺らしながら前進している味方の戦車部隊を

私は輸送ヘリの窓から見ていたことを覚えている


15分くらい前、味方の戦闘機と戦闘ヘリによる一斉攻撃が開始され

我々への攻撃が減り随分と楽に進軍することが出来た


だが今は‥‥‥私しかいない‥‥

味方の歩兵も戦車も戦闘ヘリも戦闘機も‥‥‥

レーダーは妨害され‥‥

無線機も使い物にならない

唯一 私が今使っているこの国のFAXのみが通じる


私のこの文が届いている頃‥‥

私はこの世には居ないであろう‥‥‥



自害するか‥‥‥

グシャグシャにされているか‥‥

どちらかだ


最初の出だしは良かったんだ

だが奴らは最終兵器を用意していた

これは私の見た限りだが‥‥  

名前も私が勝手につけたものだ


爆弾犬  その名のとおり爆弾が
     体内に埋め込まれた犬だ  
     腹を撃たれたり噛みついたりすると
     爆発するようだ‥‥

スライム 液体状の動く化け物だ
     こいつに触ると触った部分が
     腐ってしまうようだ‥‥
     俺の部隊が壊滅した理由の
     半分がこいつだ


バード  空中部隊が苦戦していた
     化け物だ
     どうやらこいつに近づくと
     機械が狂ってしまうようだ


俺が覚えていてとても恐ろしかったのは

これくらいだ‥‥

しかし‥‥


今、私は‥‥

とてもこの世の者とは思えない化け物に追われている


黒くてでかくて‥‥

実体のない化け物だ‥‥


奴は巨大な影になっていて

戦車部隊はその影を踏んで前進していた

そして、戦車が全部影の中に入ると

まるで本を閉じるかのようにして

取り込んでしまった

その光景に我々が呆然としていると

奴は次に球体になって空に浮いていくと

触手のような物を出して

戦闘ヘリと戦闘機を捕まえて取り込んでいった

その時に我々の迎えの輸送ヘリも

取り込まれてしまった

そして、奴はすべてを取り込むと
我々に向かって落ちて来たのだ‥‥

私は何とか避けてこのビルに逃げ込んだ‥‥

ここに付いた時外からは沢山の悲鳴が

聞こえていたが‥‥

今は静まり返っている

だが私にはわかる‥‥

今奴は私の居るこのビルに入って

私を探している‥‥

たった今、

私の前に黒い影が近づいてきている


最終報告!!  

首都攻撃部隊は未確認生物により壊滅  

                     報告終了







愛してるよ‥‥‥‥我が妻‥‥‥マイナナよ‥‥


             アレンニ・マソン




数分後‥‥

とある武器の会社に血まみれの紙に書かれたこの報告書がFAXで届いたのだ‥‥



時刻‥‥午後3:12

場所‥‥世界連合軍海上水軍基地内会議場


ここでは今、先ほどの遺書にも似た報告書の事で口論が続いていた

このまま大軍隊を送り戦うか‥‥

それとも潜入部隊を送りつけて暗殺するか‥‥

今はその二つで分かれている

しかし、ある者が発言した作戦が、この会議の終了を決定させた

その内容とは‥‥‥


    目には目を‥‥

    手には手を‥‥だ

    だから‥‥

    化け物には化け物だ



つまり、化け物退治はリュアにさせるということ

この戦争の関係の無い者を戦争に出すというのは、とても許せない事なのは分かっていた

しかし、リュアを元の世界に戻すには、敵の首都を落とさなければいけない‥‥

それにはリュアの助けが必要なのだ‥‥



同時刻‥‥

場所‥‥水軍倉庫内

今ここには気絶したレンと退屈そうに寝ているリュアが居る‥‥

リュアは暇だった‥‥
レンを弄るのも飽きてしまっていた
何度飲んだり吐き出したりしたかなど、まったく覚えていない

またレンを飲み込んでしまおうかしら‥‥

そんなことを思った瞬間だった‥‥
倉庫の裏口のドアが開き、車椅子に乗せられたジャンを連れて、441部隊全員が挨拶に来たのだ

この時、リュアの表情は悪魔のような顔をしていた
しかし、顔を隠して居たため441部隊が気づくことはなかった

大佐「ほら、ジャン‥‥レンが居るぞ‥」

ジャン「レン‥‥よかった‥‥」

アラン「泣くなよ‥‥これだから人間は‥‥」

ラン「お前も泣いてただろ!!」

ミーシャ「そうだぜ!泣き虫共!!」


ミーシャの言葉で皆が笑いだす中、寝たフリをしているリュアは、ある瞬間を狙っていた

あの大佐と呼ばれている男がこちらへの注意が無くなる時を‥‥

大佐には獣人には必ずあるはずの尻尾が無い‥‥
いや、尻尾は引き千切られていると言った方が正しい
つまり、バランスが保てないはずなのを保てている‥‥
という事は、普段動くだけでも相当な力がかかっているという事‥‥
理論上、足の筋力は鍛え上げられ、今の距離では、襲えば軽く翻弄されて逃げられるのが目に見えていたからである

そんな事を考えているうちに、どうやらレンが起きたようだ
今、レンはリュアの足によって身動きが取れないでいた

レン「ちょっと‥‥リュア?放してくれよ」

リュア「‥‥‥‥」

ラン「ダメだ‥‥こいつは寝てるみたいだぜ‥」

ミーシャ「じゃあ引っ張ってみようか?」

そう言うと、大佐とジャン以外がレンを引っ張るが、ビクともしない

アラン「大佐!手伝って下さいよ!」

大佐「うむ?‥‥仕方ないな‥‥」

そう言い、大佐がレンに近づきリュアから目を離したときだった‥‥


    ‥‥いただきます‥‥


全員がどこからか放たれたこの言葉に気がつき、上を見上げた

そして凍りつく‥‥

上には何かをもぐもぐと噛んでいるリュアの顔があったからである


   ‥‥ゴックン‥‥


生々しい音と共に喉の膨らみが下へと落ちていき、腹の中に消えていく

リュア「まず一匹目は大佐ね‥‥‥ 次は誰かしら?」

リュアがそう言うと、その場の凍りついた時間が動き出す

アラン「ギャァーーー!!」

ロン「に‥‥逃げ‥‥」

ラン「嘘‥大佐!?ちょっと‥大佐は無事なの!?」

ミーシャ「やばい‥‥体が動かない」

ジャン「え!? ちょっ‥‥俺‥車椅子‥‥」

レン「おいリュア!?何やってんだ!?やめろ!こいつらは餌じゃないぞ!!」

一番最初に逃げ出したアラン
逃げようとして地面に尻もちをつき、地面を這って動くロン
必死にリュアに近寄り大佐の安否を確認するラン
体が恐怖のあまり動かなくなったミーシャ
車椅子で焦ってパニックになるジャン
寝ぼけて餌と勘違いをしているのかと思い何とか止めようとしているレン

リュア「別に寝ぼけてないわよレン‥‥」

レン「何!?」

リュア「ただの暇つぶしのための狩りよ‥‥」

そう言うとリュアは尻尾でアランを捕まえてレンと一緒に踏みつけてしまう

リュア「あんたは一番最後ね‥‥大佐が心配かい?お嬢さん?」

ラン「当たり前でしょ!?大佐は‥‥」

リュア「この二人‥‥ふふ‥‥じゃあ‥確認しておいで♪」

ラン「え?」


   ‥‥パクン‥‥


リュアがそう言うと、今度はランがリュアの口の中に消えていく‥‥

リュア「この子はとてもいい味出てるわね‥‥」

リュアはそう言いながらランを甘噛みしていき、舌でやさしく唾液を塗り付けていく

    ‥‥ゴックン‥‥

そして、ランを飲み干すと次にミーシャに手をつけた

ミーシャ「体が‥‥動かない‥‥助けて‥‥」

リュア「やだ♪」

ミーシャの助けを求める声にリュアは即答でそう答えると、ミーシャもレンとアランのように足で押さえつける

リュア「せっかく二人っきりにしたんだもの‥‥邪魔者はいない方がいいものね‥‥」

その場に居た者たちには、その言葉の意味が分からなかった

リュア「さて‥‥移動させたし‥‥いただきますか‥‥」

ロンはまだ必死に地面を這っていて、ジャンは車椅子のため重い倉庫のドアを開ける事が出来ずにいた

リュア「こんなに簡単に獲物が手に入って大丈夫かしら?」

そう言うと、ジャンを尻尾で捕まえ口の中に一瞬で落として飲み込んでしまうと、今度はミーシャを飲み込む

二人を飲む込むのに10秒も掛からなかった

リュア「さて‥‥怪我人は治療ね‥‥次はどちらを頂こうかしら?」

アラン「もう勘弁してよ‥‥」

ロン「もう少しで逃げ出せる‥‥」

リュア「あら?随分と頑張ってるわね‥‥じゃあ‥私の中で休ませてあげなきゃね♪」

リュアがそう言うと尻尾をロンの足に引っ掛けると、引きずるように近くまで持ってくる

リュア「頂きます♪」

ロン「や‥やめて!!」

    ‥‥パクン‥‥

リュア「441部隊に人たちってとてもおいしいのね‥‥」

ロン「たす‥‥けて‥‥よ」

リュアはロンを甘噛みして唾液で濡らしていくとロンを喉へと運ぶ
 
    ‥‥ゴックン‥‥


ロンを飲み込むと次はアランの番だ‥‥
しかし、アランは気絶してしまっていた

兎はストレスを与え過ぎると死ぬというのは聞いた事があるが

おそらく、アランも死にはしないが気絶しやすいのであろう

リュア「つまらないわね‥‥」

    ‥‥パク‥‥ゴク‥‥

そう言うとリュアはアランをすぐに飲み込んでしまった

リュア「さて‥‥昼ご飯の最後はデザートね‥‥」

レン「 !!   俺?」

リュア「そうよ♪」

レン「もういいだろうが!!」

リュア「最後に美味しい物を取っておいたのよ? 食べなかったら勿体無いじゃない‥‥」

レン「いやだーー!!」

リュア「頂きます♪」

    ‥‥バクン‥‥



数分後‥‥

倉庫の前にはリコが居た
帰ってこないみんなを確認するためである

リコ「おそらく‥‥予想はつくけどね」

そう言うとドアを少し開けて見て見るとお腹を膨らませたリュアが気持ちよさそうに寝ていた

膨らんだお腹からは微かに中で何かが動いているのが分かった

リコ「‥‥‥ご愁傷さま‥‥」

リコは言うとドアを閉めて帰っていく

しかし、リュアはリコが来た事に気づいていた

リュア「次はリコね‥‥」

リュアはそう言うと今度こそ本当の眠りについたのだった

大佐&ランは第三保管袋で二人っきりにしてあげており
ジャンは第二保管袋で強制的に傷を治療している、他は第一保管袋つまり胃袋に放置されてしまっていた


数時間後‥‥

リコは基地には居なかった‥‥


リコは裏切り者だ‥‥


裏切り者にはそれなりの罰が与えられる‥‥


普通は戦争犯罪者として収容所に入れられるのがほとんどだ‥‥


しかし、リコや他の者たちには特殊な罰が与えられたのだ‥‥


リコは今、輸送ヘリに乗せられている‥‥
リコのほかには一緒に反乱を起こした者たちが居るが、リコを合わせて7人しかいなかった‥‥


数時間前‥‥‥


場所‥‥世界連合海上水軍基地内作戦考案部署内

リコは個室で椅子に座らされていた‥‥
部屋には椅子以外何もない‥

すると、どこからともなく声が聞こえてくる‥‥
リコは座ったままその声に受け答えする

?「リコくん?元気かね?」

リコ「その声は‥‥たしかここの‥司令‥‥」

司令「そうだ‥‥早速だが‥君に反乱の罰を与える‥」

リコ「なんですか?」

司令「一時間前‥‥我々は小型核弾頭を隠してある雪山の敵の基地を完全に包囲した‥‥ただ‥‥包囲網は完全とは言いずらい‥‥」

リコ「それで?」

司令「奴らは車両の入れない森林を使ってスキーで逃げるつもりらしい‥‥そこでだ‥」

リコ「俺に後始末をしろと?」

司令「簡単に言えばそう言う事だ‥‥奴らは小型核弾頭をなんとしてでも持ち出す気だ」

リコ「だろうな‥‥‥」

司令「君のほかに、アン、マーサ、ヘン、ダン、ラガー、ゾイガ が一緒だ」

リコ「反乱時のメンバーか‥‥ナッシャは?」

司令「残念ながら昨日の海上での戦いで死んだよ‥‥」

リコ「‥‥‥そうか‥‥」

司令「良いか?サーチ&デストロイだ‥敵を見つけ次第必ず殺せ‥‥良いな?」

リコ「了解!!」

司令「この任務が成功したら君らは自由だ‥‥幸運を祈る‥‥」




数分後‥‥

場所‥‥聖騎士竜国内雪山内

リコ達は基地よりも少し高い氷山の上に居た
敵の基地は忙しそうに人が行ったり来たりしているのが見える‥‥

リコ「アンとマーサは北から‥‥ゾイガとラガーとヘンは西から‥‥ダンは俺と来い!」

一同「ハッ!」

リコ達が動き出す‥‥

そして、交戦が始まった‥‥

不意を突かれた敵は大ダメージを受けた
敵は約230人だがリコ達は7人‥普通に考えればリコ達の負けである
しかし、リコ達は自分の姿を敵に見せなかった
そのため、敵兵士達は大人数で攻撃してきていると勘違いしてしまい
迂闊に動けなかったのである‥‥
しかし、何とか逃げようとする者は必ずいる‥‥

そして、銃弾の飛び交う中、何とか逃げ出した者達が居た‥‥
そして、その者の中に大きなリュックを背中にしょっている者が一人居た‥‥
中身は‥‥小型核弾頭だ‥‥

司令「リコ!室内に生命反応は無い!!だが‥‥倉庫の方に13人の敵が居るぞ!!」

リコの無線機に司令から意外な情報が入り、リコ達は急いで倉庫に行くが敵兵はすでに逃げていた‥‥

アン「スキーの跡がある‥‥」

ゾイガ「追いかけよう!!」

リコ「よし‥いくぞ!」

リコ達は一分で支度を済ますと敵と同じようにスキーで雪山を下りていく

ARを持ち追いついた者たちから撃ち殺していく
しかし、敵兵も殺されまいと抵抗はする向こうもSMGで撃ってくるが狙いは定まらず、ただ弾をばら撒くだけだった‥

しかし、銃弾が飛ぶ事は間違いない‥

ヘン「ぐわぁぁぁ!!」

‥‥ドサ‥ザザザザ‥‥

リコ「ヘン!?」

運悪くヘンが撃たれてしまい斜面を転げ落ちていく‥‥

ラガー「ちくしょう‥‥ちくしょうがぁぁ!!」

リコ「ラガー落ち着け!!今は目の前の敵を殺せ!!」

叫び出すラガーをリコがなだめると射程距離に入った12人目の敵を撃ち殺す

しかし、核弾頭を持った敵兵はなかなか射程距離に入らずただ追いかけていただけだった‥‥

司令「回収地点はその先の崖だ‥‥それまでに核弾頭を回収するか使えないように破壊しろ!」

司令の示した崖はもう3キロも無い

リコ「最後のチャンスか‥‥」

リコは覚悟を決めると捨て身の戦法に出た

スピードを上げるために身をかがませて風の抵抗をなくす‥‥
しかし、このままのスピードでは崖で止まれない
さらに敵兵は崖が見えるとスピードを少し落としたのだ
そのため敵兵はリコのARの射程距離に入ってしっまったのだ

‥‥バァン!‥‥

ARが一回跳ねるとその弾は敵兵士の足に当たり敵兵は転げ落ちていきそのまま崖に落ちて行ってしまった

‥‥ミシ‥‥バキ‥‥

ちょうどその時だった、リコの付けていたスキー板は古過ぎたためか折れてしまったのである
リコはバランスを崩し、転げ落ちていく‥‥
そして、崖の横に落ちてしまったのである

その間、たった4秒の事であった‥‥



時刻‥‥16:21

場所‥‥雪山中枢部付近


リコ・ベイロック


行方不明
Re: あの戦場で‥‥ ( No.27 )
日時: 2010/01/16 01:50
名前: ケイル

おわ、リコ優しいww
昨日今日会った相手に、自分の命を差し出せるとはっ
主人公は無事復活できましたが、果たして戦争の方はどうなってしまうのかな。
Re: あの戦場で‥‥ ( No.29 )
日時: 2010/01/18 21:06
名前: ケイル

お、新展開っ
また新たな捕食者らしきものがでてきましたねw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.32 )
日時: 2010/01/21 21:04
名前: ケイル

胃袋多いんだなぁ 便利な体w
リコは普通に仲間になってるのですな。
Re: あの戦場で‥‥ ( No.34 )
日時: 2010/01/27 20:28
名前: ケイル

あ、あれ、リコは自軍に帰ったのかな?
ちょっと展開がどっちの軍の話かわからずで・・・w
Re: あの戦場で‥‥ ( No.35 )
日時: 2010/01/27 22:59
名前: レン・マクナウド

下書きと見比べて違う部分と足りない部分がありましたので直しましたw


ケイルさん疑問の感想ありがとうございます

それから記事が多いのでまとめますw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.37 )
日時: 2010/01/30 20:37
名前: ケイル

いいのかな、軍人同士で恋仲になったりしてww
そしてリュアさんも戦争の道具になってしまったw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.39 )
日時: 2010/02/07 21:46
名前: ケイル

被食依存症ww
しかし寝れないからと言って、頭打って気絶とは危ないやつだw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.41 )
日時: 2010/02/14 00:33
名前: ケイル

なにやら新たな設定がでてきましたね。
これは捕食に絡んでくるのかな?
しかし、うわっついた部隊だw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.43 )
日時: 2010/02/21 23:11
名前: ケイル

と、次の瞬間・・・!

いったい何が起こるのでしょうかw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.45 )
日時: 2010/03/17 22:46
名前: ケイル

戦争らしいドロドロした展開になってきちゃいましたね
そしてリュアさん強いw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.46 )
日時: 2010/03/20 02:10
名前: レン・マクナウド

(7)


時刻‥‥12:47

学校と病院など重要な場所のあるところを中心に、首都の四分の一は制圧に成功していた
この時すでに上空の生物兵器、バードは全滅し、航空支援が可能になっており
空爆や救援物資、ヘリによる地上掃射など、世界連合軍兵士も休憩する事が出来た

聖騎士竜国の生物兵器はすべて無力化され、戦場は兵士同士の銃撃戦になっていた

そして、連合軍の増援が来る頃合いになると奇襲作戦や物資の強奪戦など、戦況はさらに悪化した

この時、441部隊は連合軍本隊に合流し、基地でアーロン射殺の証明書類を書いていた

基地の上空には世界各国の色々なデザインのヘリが周囲を上から監視し、警戒していた

時々、遠くから銃撃戦の激しい音が聞こえてくる
市街地戦の一番厄介なところは、建物によって視界が狭くなってしまう上に、注意しなければならない場所が多いという事だ

しばらくすると441部隊にも命令が下った
リュアの装甲が外れ、怪我をしてしまい、敵に捕獲されてしまったらしいのだ

441部隊は大型ヘリに乗り、現場へと飛び立つ

大佐「状況は一刻を争う」

ラン「これは必然ね‥むちゃさせすぎよ‥」

レン「無事かな‥」

ミーシャ「良いかお前たち! このレースは勝ち馬に乗れなきゃこの地が終の棲家となる!  俺たちの死に場所は祖国だ!」

皆が心配するなか、ミーシャがそう叫ぶように言った

大佐「ああ‥‥そうだ! みんな!絶対に死ぬんじゃないぞ‥約一名を除いて‥」

ロン「大佐!!こっち見て言わないでくださいよ!!てか、まだ根に持ってたんですか!?」

ロンのその言葉に皆が笑う中、着々と目的地へとヘリは進んでいく

空はやけに静かだった‥‥


時刻‥‥19:30

場所‥‥聖騎士竜国内、北工場エリア

441部隊は既に到着し、暗くなる時を待ち続けていた
リュアは麻酔で眠らされているのか、檻に入れられてはいるが寝たまま動かない
遠くからだと分からんが右足から出血しているのは分かる
だが敵は傷の手当てをするつもりはないらしい、血を採る者はいるが、手当しようとする者などいなかった


時刻‥‥20:00

周りは暗くなり、兵士が工場のライトをつけ始めた
明るいところから暗い場所は見えないが暗い場所から明るい場所はよく見える
そのためあまり戦時中の夜はライトを使わない方が安全だ
おそらく工場にいるのは新兵か民兵のどちらかだろう
ベテランの兵士なら明かりには気をつけるものだ

大尉「ラン、サイレンサーを使い、高台から敵兵の処理だ
ジャン、ランの援護に身を任せてリュアに近づけ」

ラン・ジャン「了解」

まずは様子見としてジャンが潜入していった
他のものは大尉と一緒に遠くから双眼鏡でジャンを追った
ジャンは器用に動き、ランが狙撃した兵士を暗闇に隠してつつ進んでいった
しばらくして工場内の壁の裏に消えると、すぐ出てこなかった
そして代わりに出てきたのは裸のイタチ族を引きずり移動する毒ガス兵士だった
Re: あの戦場で‥‥ ( No.47 )
日時: 2010/03/22 01:21
名前: ケイル

お話の方はほとんど進展してないようなので、感想はまた次の機会にw
Re: あの戦場で‥‥ ( No.48 )
日時: 2010/03/24 22:27
名前: レン・マクナウド

操作をミスり‥‥


6ページ目が消えてしまった‥‥



憂鬱だ‥


書き直しますので
しばらくの間お暇をください‥
Re: あの戦場で‥‥ ( No.49 )
日時: 2010/07/31 17:08
名前: レン・マクナウド

(6)
一方その頃、無事リュアから吐き出してもらえた441部隊は、司令の許可を得てシャワー室にいた
さすがにベトベトの体で施設内を動かれては困るとのことだった
しかし、ジャンは違うとこにいた
リュアの治療により傷が治ったのは良いが、治療研究班から調べる必要があるというのでまた病院に強制収容されたのだ

ロン「うぇ‥まだベトベトしてる‥」

ミーシャ「こっちは臭いが取れないぞ‥」

アラン「耳に入った唾液が取れないよぉ‥」

皆、体をひたすら洗いながら体についた体液と戦っていた

レン「‥‥‥俺おかしいのかな?  あまり嫌とは感じないんだが‥」

ミーシャ「仕方ないよ‥お前は俺たちよりも食われているみたいだしな‥」

アラン「よく耐えられますね‥レンさん‥」

大佐「‥‥‥‥‥」

みんなが軽く笑いながら会話している中
大佐だけは無言であった

アラン「‥‥そう言えば‥大佐とラン少尉はどこにいたので?」

大佐「ん?  ああ‥‥別腹?で二人っきりにされていた‥」

ロン「二人っきり‥‥‥ラブ?」

ロンのその一言に大佐はとっさに殴りで答えた

大佐「今ここで死んでみるかね?ロン兵長?」

ロン「ご‥‥ごめんなさい‥」

ミーシャ「おい!落ち付けって 今ここでこいつに死なれたら困るって」

ロン「そうですよ!!衛生兵は兵士の宝ですよ!?」

大佐「やっぱり殴る‥」

アラン・レン「おさえてください大佐!!」

男性用シャワー室はとても騒がしくなった

一方その頃、女性用シャワー室にいるランはとても上機嫌でいた
だが、シャワー室を貸し切り出来たからではない
リュアの体内で大佐に思いを伝え、大佐はそれを受け止め、付き合うということになったのだ
しかし、それは他の隊員にはバレてはいけないという約束を条件にということだった

同時刻‥‥

場所‥‥司令室

リコ小隊の作戦結果が今ここに資料として集まっていた
結果的にいうと失敗であった
リコと小型核弾頭が落ちた辺りを捜索した結果、リコも小型核弾頭も消えていた
残った物は壊れたリコのスキー板と弾切れしたAR、そして頭のつぶれた敵兵の死体のみだった
付近に何人もの兵士の足跡とスノーモービルの通った跡が残っていただけ
そして数時間後に聖騎士竜国の首都へ入っていく雪原部隊のトラック
このことからリコは生きており、敵に捕まってしまったと予想されたのだ
現在、行方不明または捕虜になったと判明された人数は約200人
そのうち救出されたのは40人程度であった
首都への攻撃は明日の午後から激しくなる
そのため午前中に工作部隊を送り込むことが決定していた
そして、その工作部隊に441部隊も入っていた

会議の時に誰かが言った

:目には目を 歯には歯を  怪物には怪物だ!!:

戦争を早く終わらせるため、司令官たちは不本意ながらも戦争終結のためと言い、リュアに協力を要請した
リュアは退屈だったためその作戦に協力すると答えたのだ

441部隊に作戦説明がされたのはシャワー室から出てすぐのことだった



時刻‥‥20:31

場所‥‥特別休憩室

レン「‥‥寝れない‥」

現在レンは明日の攻撃のため個室を借り、寝ようとしていた
しかし、今まで寝ていた場所がリュアのお腹の中だったためか、久々のベットでは寝付けないで居た
兵士にとって睡眠不足は致命的だ
判断力が鈍ればそれだけ死ぬ確率が上がってしまうからである

レン「明日五時に出撃なのに‥ このままじゃまずい‥」

そう言いレンは壁に寄る、そして壁を掴み頭を大きく振り上げる

‥‥ガ〜〜ン‥‥ドサ‥‥

翌日‥‥ 時刻‥4:12

大佐「おかしい‥‥何故出てこない‥」

レンの部屋の前に大佐がいた
時間になっても食事をしに来ないレンに対してドアを叩いたり、部屋の無線機から騒音を流したりするが起きてくる気配がない

アラン「大佐! マスターキー もらってきました!」

しばらくしてアランがオールロック解除が出来るカードキーを借りてきて大佐に渡す

ドアを開け、部屋に入るとそこには壁にあいた穴と床に転がって気絶しているレンが居た

結局、レンは飯を食わず、大佐に怒られながらも装備を調え、みんなに笑われながら出撃することとなった

時刻‥‥5:54

場所‥‥聖騎士竜国内港付近

部隊は既にヘリからの降下を済ませ、工作部隊は西の広場へ441部隊は北の住宅街へと動き出す
この港付近は既に制圧されている様で大きい小屋の屋根には世界連合の旗がなびいていた
首都から少し離れた場所にある港など制圧されても変わらないという余裕なのか
争った形跡はどこにも見あたらなかった
港を出たらすぐ茂みに入った、ナイフで邪魔な草を切りつつも道無き道をひたすら突き進む

今回の任務は簡単だ 住宅街の制圧 たったそれだけ
住宅街には多くの戦争反対を掲げた市民と戦争捕虜が兵士の監視下の中生活しているらしいが‥‥
怪しい行動を取ってしまうと即銃殺されているらしい、たとえそれが人それぞれの癖だとしても‥

作戦のことを考えているうちに気がついたら住宅地に着いていた
住宅地は鼻が曲がるかと思うほど生臭く、そして血の臭いもしていた
みんな引きつった顔で最初の家に近づく

ミーシャ「軽歩兵三名 身長からしておそらく少年兵だ‥」

大佐「撃つんじゃない」

大佐がストップをかけ、ランとミーシャをつれて回り込む
そして、一瞬のことだった
ミーシャが近くの草むらに忍び込み、離れようとした一人を捕まえ、草むらに引きずり込んだ
その様子を見た残りの二人が草むらに銃を向けたときには大佐とランが二人の頭に銃を突きつけていた
音もなく三人の少年兵を無力化した
どうやら少年兵からの話しによると一旦軍隊がここを離れ、代わりに戦争孤児に銃と食料を渡し一時的な兵士にしたらしい

住宅地には10人の少年兵しか居なかったが、約90人の捕虜と市民の解放に成功した
少年兵の武器と港までの地図を捕虜の兵士に渡し、急いで避難させた
もちろん少年兵だった彼らも市民として避難させた

丁度そのときだった

攻撃部隊が戦闘配置につくため各国で動き出したのだ
それと同時に工作部隊が学校周辺での工作活動を開始、それを見ていた市民ゲリラが工作部隊に協力し
学校周辺は厳しい戦場となっていた

丁度そのとき441部隊は学校の裏側に回り込む様に動いていた
工作部隊からの救援要請と少年兵から預かった無線から敵が何かを学校に隠していると言うことが分かったからである

:研究室を守れ:

敵の無線機から聞こえた言葉、この言葉に大佐はある人物を思い出した

その人物とはサランド・ラガ・アーロンと呼ばれる異世界から来た竜人の科学者のことだ
彼は異世界から連れてこられたにも関わらず自ら武器の開発をし、生物兵器まで作ったらしい
おかげで何人もの人々が実験台にされ、無残に殺されていった
世界政府が彼の捕獲または殺害に賞金をかけてしまうほどだった

大佐「もしかしたら居るかもしれない」

アラン「何がです?」

大佐「学校内にある研究室にあのアーロンという奴がな」

ミーシャ「確かに‥居ても不思議じゃないな‥」

ラン「さすがラナイド大佐♪勘が良い♪」

ロン「あれ?いつもは大佐じゃなかったっけ?」

はしゃぐランに対しロンがそう言うとしばらくの間沈黙が続いた

レン「あの‥‥行きませんか?味方が大変になる前に‥」

冷や汗をかきながらレンがそう言うと無言のまま動き出す
移動してる最中もまだ気まずい空気が漂い続けていた
我慢の限界が近づいて来たとき、学校が見えた
そのときはまるで学校が病院の様に見えてしまっていて、敵の拠点なのに嬉しく感じてしまっていた

その後、無言のまま裏門をあけ、裏口から進入した
だがこのときの無言は気まずい無言ではなく、潜入のための無言に変わっていた

敵は正面から来るゲリラ部隊との戦いで注意が正面ゲートに向いていたためと疲れのせいで441部隊には気がつかずにいた
そのため敵は的の様に簡単に倒せていた
偶然、ミーシャが敵とバッタリ出会ってしまったが、敵が驚いているうちにミーシャがナイフを突き刺した
一瞬の気のゆるみが命取りになると改めて感じたときだった

しばらくして工作部隊と連絡を取った
二階の北側にいるスナイパーが邪魔だから処分してくれと連絡が入った
偶然的に部隊は二階にいたためそのまま北へと移動する
廊下には敵は居らず、簡単に北の部屋へと着く 部屋には職員室と書かれていた

大佐「奇襲をかけるぞ‥」

大佐がそう言うと大佐とミーシャが手前のドアに張り付き
ジャンとレンが奥のドアに張り付いた

  ‥カチッ‥‥ボォン‥‥

仕掛けた爆弾がドアを爆破し、一斉に突入する
敵は窓の方を向いており、背後の爆発に驚き倒れる者、急いで振り向く者、ドアの爆発によって吹き飛ばされる者
いろいろな反応があったが最終的にはみんな蜂の巣になってしまっていた

ミーシャ「こいつ生きてる‥‥‥罪を数えておけよ‥」

 ‥‥‥‥バァン‥‥

ミーシャが生き残りに対しそう言いトドメを刺した
まるでその様子はどちらが悪なのか分からない
どちらが正義なんて知ったことではない、だが‥せめて捕虜にして助けてやりたいという気持ちはあった
だが、捕虜には出来ない、捕虜をとっても足手まといになるだけだから

そんなことを考えているうちに大佐が鉄のドアを見つけた奥に何があるかは大体予想がついた

きっと研究室なんだろう‥

441部隊がドアを発見した丁度そのときだった

第一攻撃部隊を乗せた輸送ヘリ五機が目的地に着いたのだ
攻撃部隊はアタッカー25人・衛生兵10人・スナイパー5人・工兵10人 の50人編成であった

攻撃部隊はしばらくした後、先に侵入している工作部隊と合流し、過激な戦闘を行った
そして、リュアをその戦闘地区の背後に投下したのだ
リュアには防弾装備を施し、まるでロボットのような状態になっていた
しかし、リュアが動けば周囲に小規模な地震を起こし、建物を粉砕し、兵器や兵士も踏みつぶし、吹き飛ばし、
装甲されたリュアの通った後には何も残らなかった


一方その頃‥‥大佐率いる捕虜奪還グループは

おかしな研究施設に入りこんでいた‥

至る所に血痕があり、引き千切られた人の腕すら転がっている


まるで化け物が暴れまわった後のようだった‥

道はひたすら一本道、部屋があっても電子ロックがかかっているため、壊す事も出来ない

長い廊下の先には電気のついた部屋が一つあった
中から悲鳴と不気味な笑い声が聞こえてくる‥

レン「大佐‥‥リコです‥‥」

レンのその一言に全員がすぐさま突入の準備をする

大佐達はドアを2個のC4で破壊すると一気に突入する
その時、準備開始から約10秒しかかかっていなかった

アーロン「な!? なんだお前たちは!!?ここは私の研究室だぞ!?」

部屋には片目をくり抜かれ、拘束されたリコと、そのくり抜かれた片目を持ったアーロンの姿があった

大佐「サランド・ラガ・アーロン   お前を戦争犯罪者として逮捕する」

アラン「変な気を起こすなよ‥‥」

レンとロンはリコの固定具を外して解放し、大佐とアランはアーロンに銃を向けていた
そのほかの者たちはその様子を見守るしかなかった

アーロン「戦争犯罪?この僕が?夢なのに?これは私の夢なのに?」

突然のアーロンのセリフに全員が固まる

アーロン「これは夢だ!!私の夢だ!!貴様らが出てきていいはずがない!!出て行け!!早く!!消えろ!!守備兵!!早くこいつらを殺せ!!」

アーロンは発狂し始めた、彼はこの世界に連れて来られた現実を、夢と感じているの悲しい人物なのだ‥

アーロン「私の夢はこの戦いが終わって初めて覚めるのだ‥  だから‥‥ここで終わるなんて事はありえない!! ここで終わってなるものかーーーー!!」


    ‥‥‥バァン‥‥‥ドサ‥‥


大佐がアーロンを撃った‥‥

アーロン「痛い痛い‥‥これは夢じゃない‥これは夢じゃなかったんだ‥‥夢じゃない‥‥夢じゃない‥‥‥夢‥‥じゃ‥ない」


アーロンはそう言い終えると同時に絶命した

大佐「狂ってやがる‥」

アラン「ええ‥‥そして現実を認めて死にましたね‥」

その場の空気が止まる、 大佐は本当に撃ってしまってよかったのだろうか‥ そんな思いでいっぱいだった
アーロンもある意味被害者なのだ、突然拉致られ、強制的に兵器開発を仕入れられ、気が狂っても仕方がない

部隊はしばらくした後、リコとその他約70名の捕虜の奪還に成功したのだ


その頃、攻撃部隊は生物兵器に対し、SGとグレネード弾で対処して戦闘を有利に進めていっていた

しかし、本当の地獄が迫っている事に、誰もまだ気づいていなかった
Re: あの戦場で‥‥ ( No.50 )
日時: 2010/10/14 22:29
名前: ケイル

私のレスも久々になりますが、こちらの更新も久々にあったみたいですね。

うーむ、戦争らしい冷たい空気が漂っていますね〜
リュアさんの胃袋が懐かしいw

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