Re: ある村人の手記 ( No.1 ) |
- 日時: 2009/08/31 16:35
- 名前: 八意
- ある村人の手記
とある山奥の村、その村にはある風習がありました。 その風習とは月一度村人の誰か一人を山に棲むドラゴンに捧げるという風習でした
これはその時ある村人が体験した手記である
×月××日 運が悪い…私に白羽の矢が立つなんて… まさか私がドラゴンの元へ行くとは…想像もしていなかった…
しかし私はそのドラゴンの姿を一度も目にしていない。 村を襲ってきたという記録も存在しない 果たして本当に存在するのだろうか?
×月×△日 ついに私がドラゴンの元へ行く日が来てしまった… もうあまり時間が無い…今日はここで書くのをやめておこう
△月×○日 ありのまま起こったことを書いておこう 何故か? 今こうして手記を書いているのが私が生きている証拠だからだ そして私がこうして生きている理由も
では私が体験したことを全て書いておく
それは私がドラゴンの元へ行くこととなった日まで遡る 私は村人たちに手足を縛られ、目を塞がれてある広場まで運ばれた 恐らく逃げられないようにするためだろう。勿論身動きはできなかった そして広場に着いて数刻、村人たちの姿はなく私ただ一人だった そして大きな足音、おそらくドラゴンの足音だろう 一歩一歩私に近づいてくるのが分かる。 私の目の前まで来た時、目を塞がれていた布を切り裂かれ、手足を封じていた縄も解かれた その時初めて私は美しい雌のドラゴンの姿を目にしたのであった
淡い赤色の体に大体8m前後はあろう大きさ、美しい顔立ち、そして白く大きなお腹が特徴的だった。
そんな彼女に見とれていると、彼女は私のことを不意に抱きあげてきた。 彼女の胸に抱き留められた私はただ無上の心地よさに身を委ねていたのであった。 それと同時に私の意識はブラックアウトした
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Re: ある村人の手記 ( No.2 ) |
- 日時: 2009/08/31 16:35
- 名前: 八意
- ――気がつくと私は彼女の柔らかなお腹の上でで眠っていた。
そっと体を起こして辺りを見回してみる。 しかし辺りは暗くてよく分からない がしかしこのドラゴンの巣であることは間違いなかった。
「あら、起きたのね…」 鈴を振るったような美しい声がした。 私は声の主を確認しようと辺りを見回す。
「ふふ…どこを見ているの…?」 もう一度同じ声が聞こえた。 今度は解った。声の主はあのドラゴンだった。
私は声の主が彼女と解ると安堵して彼女の顔をじっと見つめた そして私をどうするつもりなのか訊いた
「それはね、あなたを食べるためよ…」 と言いながら彼女は私の頬をそっと舐めた。
私は耳を疑った。私が食べられるということに恐怖を感じていた つまり私は彼女にこれから喰い殺されるということ そのことに対し恐怖を感じていた
「ふふ…怯えてるわね…でも大丈夫、命を奪うようなことはしないから…」 怯える私を彼女は宥めるように言った。 ただ何か引っかかる気がするのは気のせいだろうか? でも何故か彼女の言葉を信じようと思った。
だから……私は食べられることに肯定した。 そして私は何か覚悟したかのように彼女の元へと歩み寄っていく
「素直ね…さぁ…おいで」 そう言いながら私を抱き上げて大きく口を開ける彼女 開かれた口内をじっとわたしは見つめていた。 そして私は彼女の中へと入っていった。
彼女の口内は意外にも獣独特の生臭さは感じなかった むしろそこにいるだけで心地よい、そんな空間だった。
私はただひたすら彼女の舌での愛撫を受けていた。 全身が唾液塗れになりながら私は心地よく喘いでいた。
そしてどれくらい時間が過ぎただろうか。 次第に空間が傾いていき、喉へと運びこまれていく。
――呑み込まれる。――
そう思い軽く抵抗したが抵抗虚しくただ彼女の体内へ直結する道へと滑り落ちていた。
――ゴクン――
生々しく呑み込まれる音を聞きながら私は呑み込まれていた。
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Re: ある村人の手記 ( No.4 ) |
- 日時: 2009/09/02 00:12
- 名前: ケイル
- ♀ドラゴンのイケニエにされてしまうというのは
なんだか官能的な雰囲気がありますね^p^ ドラゴンさんがどうやって殺さずに食べるのか楽しみですw
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Re: ある村人の手記 ( No.5 ) |
- 日時: 2009/09/04 05:24
- 名前: 八意
- これでラストです
呑み込まれてどれくらい経っただろう… 私は彼女の体内で胃壁に抱きつくようにうつ伏せになっていた。
意外にも不快感は感じなく、彼女の体内は何故か心地よい空間を生み出していた。 そうしてる間に胃壁からねっとりとした液体が滲み出てくるようになった。 心地よさに気を奪われていたのか、私は胃液の存在に気づくのが少し遅かった。
体の力が一瞬で抜けるような感覚に襲われたからである。 体を動かそうにも力が入らず、全く動かせない。 そうしてる間にどんどん私の力は抜けていった。
力が抜けていくと同時に私の意識もどんどん沈んでいった その直前私は理解した、彼女が何を糧として生きているのか。 彼女は生気を自分の糧として生きている。 それも相手の命をギリギリ奪い取らない程度まで。 それだけで彼女は生きているということに。
それを理解した時点で私の意識はぷつりと途絶えた。
再び目が覚めた時には私は彼女の暖かな腹の上で横になっていた。 あれから私のことを吐き出してくれたのだろう。
彼女は私のことをじっと見つめて 「あなたの生気、とても美味しかったわ。」 と言って私の頬を一舐めして、 「また食べさせてね。」 と言った。
それから私は彼女に村の近くまで送ってもらった。 無事に村に着いたのはいいが、村の人たちは私のことを見るなり無事に戻ってきたかと私を歓迎してきた。
それから数日、私は今こうやって手記を書いている。 生活も元に戻って、今まで通りの生活を過ごしている。
でも出来ることならもう一度彼女に会いたかった。 だから私は決めた。 元の生活に戻れなくなってもいい。 彼女と共に過ごせるならすっと居たいと。
そして私はこれから彼女の元へとまた向かうのであった。
―――手記はここで途絶えている。
…かなり古い手記だった。 おそらくこの後、その村人は彼女の元で暮らしていたのだろう。 相当幸せそうだったに違いない
そして私もこれからそうなる運命であることは間違いなかった。
何故なら私も―――
「ふふ…また獲物が一人…」
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Re: ある村人の手記 ( No.6 ) |
- 日時: 2009/09/04 05:26
- 名前: 八意
- 終わりました。
最後の投稿に少し時間をかけちゃいました・・・w
後半gdgdになってしまいましたがとりあえずこれで終わりです。 お付き合いありがとうございました。
また機会があれば投稿するやもしれません・・・w
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Re: ある村人の手記 ( No.7 ) |
- 日時: 2009/09/06 00:01
- 名前: ケイル
- 生気という方法なら、何度でもできますね^q^
月1でイケニエってことは村人はたいてい経験してるのかしら。 事情がバレてる状態で巣に通っちゃうのは、ちょっと恥ずかしい気もしますねw
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