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粉砕された日常 ( No.57 )
日時: 2010/12/12 11:39
名前: ラギア

「げふっ……」

尻尾を振りながら満面の笑みを浮かべ、膨らんだお腹を撫でているラギア様。

「ん…?大樹か」

すた…すた…

「どうした?そんな怒った顔をして?」

すたすた…たたたたたた…!

「何してるんだあんたはーっ!!」

1日で約束事を半分以上破られた怒りを込め
俺は笑顔のラギア様に向かって、本家も真っ青のライダーキ○クを繰り出した

「ふ…甘いな…」

そう言うとラギア様は、小さく呪文を呟き俺に魔法をかけ

「え…?」

俺を小さく小さく縮小して

「…いただきます…♪」

口を開けて、愚かな小人が飛び込んで来るのを待っている

「え…あ…」

パクン…ぬちゃっ…ぬちゃっ…ぎゅう…ゴクン…





なんてことに、成りかねないので…
怒りとノリと勢いに身を任せちゃダメだ、クールだクールになれ。

「…げふぅ…」

二回目のげっぷにプチっと切れそうになりながら
ゆっくりと近づいていく。
「ラーギーアーさーまー」

「ん…?大樹か…どうした、そのように怒った顔をして」

「約束覚えてますよね…?」
「覚えているぞ?」

「1日で約束破るってどういう事ですか…?」

「我は約束事など破っておらぬぞ」

「じゃあ、なんで学校にいるんですか?」

学校等に付いてこないと言う約束を破っているのに嘘を吐くな

「確かに学校には来ているが我は後を付いてきたわけではない、勝手に来たのだ」

勝手にって
そっちのほうが問題じゃないかと思いながら近づく

「まだ他にもありますよ、騒ぎを起こさないと我慢出来なくなったら、元の世界に戻って捕食するを破っています」

流石にこれは言い逃れ出来ないだろうと高を括っていたら。

「騒ぎと言うのは、街一つの人間が消えるくらいの事を言うのだ、30人程消えたくらいで騒ぎとは言わぬ」

竜と人との価値観の違いって恐ろしいね!

「そして、我は元の世界へ人間達を転送してから食らったのだ、どうだ?約束は破っておらぬぞ?」

「一部かなり腑に落ちない所がありますが…認めますと言うわけ無いでしょうが!さっさと吐き出す!」

「嫌だーとろとろに溶かしちゃうもーん♪」

「声色変えても駄目なもんは駄目!さっさと吐き出せ!」

ガシッ!!

「え…?」

不意に頭を掴まれ、俺は固まってしまった

「貴様…誰に命令しているのだ…?」



《次回に続く…>>60