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出会ったもの
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「離すものか
フフ、たっぷり可愛がってやる…!」
少女を掴む手が離れるとトレゾアの体が光出す。
形は人型から四つ足の獣へと変わっていく。
その間に少女は逃げ出そうとした。
だが一際明るい閃光が走った刹那、彼女はまた身動きがとれなくなってしまった。
仰向けに倒され、その上にトレゾアが被さる。
姿は金色の体毛に覆われた狼となっていた。
伏せに近い体勢で少女の上へ乗り、彼女を見据えている。
左右に置かれた前肢は少女の頭より巨大なものだ。
フサフサの体毛に彼女の体が埋まる。
「どうやって喰ってやろうか?
丸焼きか、それとも煮る?いや…やっぱり……」
少女の調理法を考え始めるが、どれも彼女には恐ろしいものだ。
苦しみながらの死は誰でも嫌がる事。
淡々と提案していくが、途中で止まりニヤリと笑う。
顔を覗かせる牙に彼女は息を呑む。
そして本日の調理法が発表された。
「丸呑みが一番だな」
生きたまま獲物を喰らう丸呑み。
それが今から行われるらしい。
子供の肉は柔らかい故に噛み砕くのも良いらしいが、彼女は中で獲物が暴れる事が楽しいと感じるようだ。
血まみれにならないだけ感謝しろと言われるが少女にとってはどれも地獄。
しかし下手に口を出せば何をされるか分からない為、黙って頷いた。
金狼の体毛は温かく、心地好い。
本来なら素直に喜べるものだが、少女は不安と恐怖で震えるだけ。
そんな彼女の顔をトレゾアは面白そうに伺い、顔を近づける。
ベロォォ…
顔を巨大な舌が這う。
ペタッと貼りつくような感触を残し、唾液を塗りつけていく。
生暖かい息もかかり、少女は目を瞑って耐える。
好物の子供とだけあって味見は丹念に行われた。
にゅるにゅると舌は少女の服の中へと侵入する。
素肌にぺっとりと熱を帯びた舌が密着する。
思わず艶のある声を漏らしてしまう少女にトレゾアはまた笑う。
その笑みは邪なもの。
何か企んでいるのか、単純に反応が面白いのか。
「ひゃぁ!くすぐっ…!」
「中々良い声で鳴くではないか…
もっと聞かせろ」
矯声に似た悲鳴に加虐心を煽られ、責めが激しくなる。
獣の濃厚な唾液を吸った服は重みを増し、舌と同じ役割を果たす道具となった。
全身から感じる、ねっとりした唾液の感触に少女の肌が赤みを増す。
体が舌の愛撫に快感を覚えたようだ。
身を捩る度にニチャニチャと粘着質な音が奏でられる。
周りには唾液の水溜まりが出来、金狼と少女の間に不透明な糸が何本も引く。
荒い息を零す少女に息を吐きかけ、首筋をペロリと。
それだけで少女はまたひゃっ!と哭(な)いた。
「まだこれからだぞ…!」
ニヤッと笑ってすぐに大口がグパァ…と開かれた。
見せつけるように露にされたそこは、唾液と光でてらてらと光り、鮮明に写し出される。
先程まで少女を弄んでいた巨大な舌に、ズラリと並ぶ鋭利な牙。
口内の赤みを帯びたピンク色の肉壁、奥の胃袋への入り口は彼女の呼吸に合わせて伸縮を繰り返していた。
そんな恐ろしくも魅力的な世界が彼女へ迫る。
ゆっくりに感じたが、それも一瞬。
大口が開かれて数秒もしない内に蒸し暑い暗闇が彼女の頭を覆う。
ついに上半身がその中へと引きずり込まれ始めたのだ。
ぶわっと濃厚な息を浴び、牙の門に腹部と背中を固定されてしまう。
口からは下半身だけが飛び出しており、唾液がどろっと足を伝って落ちていく。
息苦しさを感じ、少女は足をバタバタと動かすが牙がグッと食い込むと大人しくなった。
はぐっ。と咥え直しが何度も行われ、ついに下半身までも収められてしまう。
完
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