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【保】巨竜vs人間
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竜はそう言うと、喉の奥まで良く見えるように広げ、
立ちすくんだままの俺の上半身を完全に口の中に納まるようにする。
まだブレスが行き渡っていない口の中は生臭さが勝っていた。
生暖かい湿った空気と外の冷たい空気が混ざり合う中、
そのまま舌の根元をゆっくりと顔に押し付けるようにすると、
胸、腹とべっとりと舌を押し当てる。
「このまま食ってしまおうか」
まだ口を閉じられてはいないものの、肉食動物の口内にいる。
食われるという恐怖に背筋がぎゅっと硬くなると、
熱い舌を押し付けられているにもかかわらず、
身体中から冷たい汗がふきだしてくる。
「やっ、やめ……!」
どうにかこの場から抜け出そうと、必死でもがく。
それでもぐにょぐにょと柔らかい舌は身体中に張り付いたままだった。
手ごたえもなく、押せば押しただけ沈み込んでしまうし、
また離れようとしてもぐにゅりと盛り上がってきてその質感を
余すところ無く俺の身体に伝えてくる。
竜は俺の抵抗を感じ取るや、満足そうな声を口内に響かせる。
「ああ……そう、いいわぁ。そうやって暴れてちょうだい」
竜が舌を大きく外に出すと、俺の身体もようやくその恐怖の入口から抜け出せた。
舌を出したまま、地面に押し付けると、地面と舌で俺を挟み込んだまま、
べろりと舐めあげる。ゆっくりした動きで、まるで苛めるように。
「いやだぁ……やめてぇ……」
仰向けの状態で身体の前面を巨大な舌が包み込むように舐めていく。
なんとか呼吸しようと横にした顔にも肉のクッションがべっとりと押し付けられる。
顔中、いや身体中が竜の唾液にまみれていくのが分かる。
ぬるぬるネバネバした想像通りのそれは、舌から滴り落ちるほど溢れている。
いくら殺されないとはいえ、自分の力の及ばない巨大な獣に
弄ばれることがこれほど恐ろしいものだとは思わなかった。
この嗜虐的な竜はどんなにむごい仕打ちを考えているのだろうか。
唾液と舌の匂いに包まれたまま、竜の次の行動を祈るような気持ちで待った。
そのまま俺の身体を一舐めにすると、竜は次の提案をした。
「じゃあ、そこに立って。服は脱いでもらおうかしら」
服を……なんという辱めだろうか。
しかし、従わなければ殺されるだろう。
俺は目を瞑ると、すさまじい恥辱にまみれたまま、
唾液を吸って重くなった服を取り払う。
衣服はネバネバと絡み付きながら、手足にぬめぬめとした唾液の感触を伝えてくる。
やがて裸になった俺を不意に不思議な感触が襲う。
「なっ……!!」
「まずは尻尾で巻き巻きして〜」
竜の尾がいつの間にか背後に迫っていた。
しなやかで太い尾は、皮下脂肪がいくらかあるのか、
舌には及ばずともぐにょりと柔らかい感触をもっていた。
そのまま柔らかな皮膚で覆われたその尾をぐるぐると俺に巻きつけていく。
大蛇がとぐろを巻くように、俺はその中心へと収められていった。
竜は俺の肩ぐらいの太さの部分まで尾を巻きつけると、ようやくその動きを止め、
その幾重にもなった尾のとぐろを顔の高さまで持ち上げた。
まずい……これ……すこし気持ちいい……かも。
顔より下全身を柔らかい尾に巻きつかれ、竜の体温が直に伝わってくる。
分厚い布団にくるまったときのような幸せな感触。
今自分の置かれた状況をうっかり忘れそうになってしまう。
「どれ、気持ちいいだろう……?さあ、次はこうしてやるよ」
竜がニヤニヤとこちらを見ながら舌をでろりと出すと、
そのままそれを尾のとぐろの中に差し込んできた。
「あっ!?うあぁ!!!」
身体をぎゅっと柔らか
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