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太刀
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− れリイアという・・・ −
「・・・グラン・・・料理できたけど?」
「えっ?あぁ・・・では、いただきましょう」
「分かった・・・準備してくる」
私が洗濯物を干していると、彼が料理ができたと伝えに来た。
どんなものを彼が作ったのか気になると共に、少し不安だった。
彼は多分まだ、無理をしているのだと思うからだ。
それに・・・容姿が年上の人と一緒に食事・・・我慢我慢。
「さてと・・・あれ?」
洗濯物を干し終わり、家に入ろうとすると・・・上空に龍が飛んでいた。
緑色の龍だ。
ここでの用事が済んで、どこか別のとこに行くのだろう。
「・・・これを・・・貴方が?」
「・・・あぁ・・・美味しいか不安だが・・・」
「そんなに不安にならなくてもいいよ・・・食べよう」
彼が作った料理を見たときは思わず倒れそうになった。
見た目がまず美味しそうだ。
ここまで豪華なものは見たこと無い。
盛り方・量・・・慣れない人間がやることではない。
それに、匂いまでもが美味しそうな・・・。
「いただきます」
「・・・いただきます」
「・・・?レリイア、どうしたんだ?」
『フフフ・・・ヘリオス・・・私の眼を見て?』
「・・・眼?・・・!?レリ・・・レリイ・・・ア」
『フフフ・・・ヘリオス・・・おいで?』
「・・・分かった・・・レリイア」
『この中に入って・・・ヘリオス?』
「・・・あぁ・・・望むのなら」
バグンッ・・・
ゴクリッ・・・
『これで・・・ヘリオスは・・・フフフ』
「美味しかったわ・・・ありがとうね」
「・・・それなら、良かった」
「もしよかったらさ・・・ずっと、ここに居て欲しいかなぁなんて」
「!?・・・グランがそれでいいのなら」
食事も終わり、皿を片付けようとしていた。
すると、彼女は俺にここに居て欲しいと言ってきた。
俺は彼女に必要とされている。
それだけで俺は嬉しかった。
人間にも必要としてくれる者は居た。
涙は流石に流せないが、嬉しすぎて・・・体温が上がる。
バタンッ・・・
「!?アアア・・・アヴァシャスさん、しっかりしてください!」
俺は見事に気絶した。
本調子ではなかったことが災いしたのだろう。
これでは、迷惑をかけるばかりではないか。
「・・・ふぅ・・・ん?」
私は倒れた彼をベッドまで運び、寝かせた。
額に手を置いてみるが、かなり熱い。
そこで、水で冷たくしたタオルをゆっくりと額に乗せる。
そして、食器の片付けをしに戻ろうと部屋を出ようとするが、そこで見慣れないものを見つけた。
「・・・鍵のネックレス?・・・こんなの、あったかなぁ?」
彼はこんなもの身に着けていなかった。
そして、もちろん私の物でもない。
でも、金色ってのはなかなか綺麗かも。
「・・・似合うかな?」
誰のものかも分からないが、私はその【鍵】のネックレスを首にかける。
紅い縁の手【鏡】を手に取り、自分の姿を見てみる。
「まぁ・・・それは後でいいか」
食器の片付けを優先するために、似合うかどうかはあとにして、キッチンに向かう。
■作者メッセージ
サブタイトルの
「れリイア」は別に間違いではないですww
話さずに気づいている方は居るのだろうか?w
<2013/03/18 20:28 ヘリオス>
▼作者専用
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