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ゴクッと日常
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ギラティヌスが悪戦苦闘しているその頃・・時間を取り戻したカイオーガは、さっきのようにメモリ観覧を楽しんでいた。
自分の腹に二人、生ありし者を宿してるのを忘れる程に・・
ニュグゥ…‥グヨッ…ニュウ…
「くそ・・あの婆さんろくなメモリ渡さなかったじゃないか!」
「(単に俺らの使い方が悪いんじゃない…?)」
ギロリと胸の中に殺気を感じ、ロンギヌスは口を失ったように押し黙る。えらくイライラしているギラティナに話しかけるのは、できるだけ避けた方が良いようだ。
「あと一本か…これも使えなかったらあの老婆‥…死ぬまで×××してやる」
「・・とにかく使おう・・」
ギラティヌスは最後に残ったメモリを睨みつける。双子のようなシンボルが描かれたそれは、直ちに彼の首筋へと吸い込まれていった。
ビュゥ…『CLONE(複製)』
ギラティヌスの体が青く光り出し、怪しい発光体が彼の横に現れる。それは一段と輝くと、すぐにギラティヌスの形となって狭い空間を埋めた。
「(な、なんだよこれ…俺らそっくりじゃないか!!)」
「クローン…またややこしいものを・・」
どうやらギラティヌスのクローンが、既に窮屈な胃の中をさらに埋め尽くしたようだ。その甲斐あって、胃壁は反応して動き始める。
「まずいな・・消化されるぞ俺ら」
「(何でこういう時は無駄に冷静なんだよっ!! 早くしないと…)」
「溶けるな。間違いなく」
身もふたもない返答に、ロンギヌスは心の中で膝をついた。しかしそれでも肉壁はグングン迫り、ギラティヌスはあえなく・・
ドォロッ…プクッ…ポコン…
<2011/05/15 16:09 ロンギヌス>
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