[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS
ゴクッと日常
01 02 03 04
05 06 07 08 09 10 11 12
「ヒヒッ、いらっしゃい・・お前さん何でその二人隠れさせてるんだい?」
腰を低くした老婆の声に、ロンギヌスはギョッと飛び上がっ
た。しかもレムリア達の存在を見極められ、慌てて後ずさりをする。
「そんなに驚かなくて良いさ・・ここの店員はワシ一人なんでな。 監視させてもらっとるよ」
カチッ…『CLAIRVOYANT(千里眼)!!』
意外にもスタッフらしい老婆は、銀色のメモリを彼らに見せ
た。クレイヤボアント・・隠された物を見つけ出したり、人の
細かな動きすらも見逃さないメモリだ。 この老婆はそれで万
引きを防いでいるらしい。
「んでお前さん方…何かいいブツをお探しかい? なんならお薦めのメモリ、体験させてやってもいいよ・・?」
年忌の入った声に震え上がらされ、ロンギヌスは小さく「お願
いします」と呟いた。年齢故に聞き取れないかもと思ったが、
老婆はその声をしっかりと聞き入れ、全員を奥の部屋へと招き入れた。
〜裏部屋〜
「ここには表のより高品質のメモリが揃ってる・・試すなり何なりしな」
「すご・・1000本はあるなこれ・・」
流石にスタッフ用の部屋だからなのか、展示してあったメモリ
がほんの僅かに思えてくる。しかしロンギヌスがお礼を言おうと
すると、老婆はぶんぶんと首を振った。
「見たところあんたら戦闘用のメモリが欲しいんだろう・・? なら話は早い。実際にあんたら同士で戦ってみな」
唐突にそう言われ、ロンギヌスはうなだれた。この前家の中で大乱闘したばかりだというのに、その上再び争ってみろというのだから無理もない。
「あの〜…それは任意ですよ…ね?」
「なに言ってるんだい? ワシも楽しみたいんだ、絶対条件だよ」
レムリアの残念そうな溜め息が、ロンギヌスの背筋を凍らせた。
<2011/05/15 16:04 ロンギヌス>
▼作者専用
[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS