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天才には異常な奴が多い
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− 変な世界 −
氷の視界が闇に染まり、そして目を閉じてこれは夢だ、きっとそうだと長らく思考して目を開けると既にそこは平原でした。
「一体どこなのよ此処ぉぉぉおおお!」
そう叫ぶと同時に目の前にひらがなだけのメッセージウィンドウも同時に表示。それを見て無表情になった氷は、メッセージウィンドウを無言で掴んで投げた。
良く見ると真っ黒い変態黒太が居ない。
「…あの変態バカ探そうかしら…」
その言葉も勿論メッセージウィンドウで表示された。
邪魔なメッセージウィンドウをどこかに投げようとメッセージウィンドウをもう一度掴んだ時、氷は自分の首にスイッチみたいなものが結ばれたペンダントが身に着けられている事に気が付いた。
「何かしらこれ…」
またメッセージウィンドウが表示されるがそれを今度は無視する。
変な事が起きないようペンダントに取り付けられたスイッチを押すとさっき現れたメッセージウィンドウが消えて、代わりに特大ウィンドウが現れた。
氷はメッセージウィンドウが表示しないように無言でそれを観察する。
そして、これがメニュー画面だと氷は理解した。
氷の姿と状態が写っていて、その左の空いたスペースに項目が書かれている。
氷はまずステータスを開いてみた。
なまえ:こおり
レベル:1
HP:16
MP:0
防御力:10
攻撃力:1
特技:中傷〜氷属性 ドM属性には無効
相手を中傷して攻撃する。
「……」
氷は巨大なウィンドウを正拳突きで吹き飛ばした。
「なんで攻撃力が1でMPが0なのよ! ふざけてるのかてめぇぇぇぇえええ!」
またピョコンとメッセージウィンドウが出現しました。
「これでぇ……良いのかしら……」
とても疲れた様子で呟く。息はハァハァと乱れていた。
今度はメッセージウィンドウは表示されなかった。
氷は一々疲れるメニュー画面から設定を開いて鬱陶しいメッセージウィンドウを消したのだった。
その時の設定画面がこちら。
低 高
効果音:□□□□□□□□□■
妙なグロさ:□□□□□□□□□■
理不尽:□□□□□□□□□■
リアルさ:□□□□□□□□□■
敵のリアルさ:□□□□■□□□□□
ゲームらしさ:■□□□□□□□□□
メッセージウィンドウ表示 ON
「一体何よ…リアルさとか、ゲームらしさとか、理不尽とか、グロさとか……何か起きたら怖いからメッセージウィンドウしか弄って無いけど……それにしても」
氷は改めて周りを見渡す。
良く見ると、馬車道なのか砂利で舗装して草が生えていない部分があるのを氷は見つけた。
「これを辿っていけばもしかして……って弟を忘れてた」
そう言って周りを見渡すと、舗装された道のすぐそばに生えていた木に何かが引っかかっているのを見つけた。それは人。
「変態真っ黒太じゃないの。おーい!」
『はっ! 目が覚めたぜ (`・ω・´)シャキーン』
木の前に、メッセージウィンドウが表示されて、黒太が猿のようにスルスルと下りてきた。
「早速だけど元に戻して」
氷は問い詰めるように言った。
『Σ(゚Д゚;エーッ! 戻るの? そんなのムリだよーん』
「ワガママはいいからとにかく戻して」
その言葉を聞くと黒太はいつもの無表情のままで衝撃的な言葉を放った。
『ワガママじゃなくてマジで無理なんですよー』
その言葉に氷は
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