[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS
【保】とある山で
01
〜とある山で〜
今、俺は自分の趣味で山の中を探検している。
一人で行くというのが俺の主義だ、別にはっきりとした目標があるわけではない。
さっきも言ったように単なる趣味だ。
オット、紹介が遅れた。
俺の名前は "シルバ" 獣人族の出身で、狼の血をひいている。
「今日はどんな発見があるかな・・。」
とつぶやきつつ、山の奥の方まで入ってきた。
「はぁ〜。少し疲れたな。」
もともと持久力がすくなく俺は、スタミナをつけるためこういうことを始めたのだ。
バッグに入っている水を少し飲みまた歩き始める。
ふと、ある物に目が止まる。
「何だ?あれ。」よく見ると山頂のほうで何かが輝いていた。
山頂まではさほど遠くはないようなので、俺はそこへ行ってみることにした。
しかし、のぼっていくと小さな崖にぶつかった。「オイオイ、マジかよ。」
「ここが一番ひくそうだな。」
周囲を散策して一番のぼりやすそうな所を見つけると、バッグからロープを取り出しフックを結びつけて崖の上へ投げた。
何度か投げるとフックはどこかに掛かり、俺は、足場を確認しながら登っていく。
上の方まで登った所でフックの掛かりがあまかったのか、枝が折れたのか、俺は崖から落ちてしまった
「・・・ッ!!」
不意の事に声が上がらない
ドサッ! 「うっ!・・痛ッテェ〜」
背中を強く打ち付け、息苦しくなる幸いにも、地面はやわらかい土と葉っぱがあったので、大事には至らなかった。
腰に着けているバッグもクッション代わりになったようだ。
「ふぅー」と深呼吸をし、立ち上がる。
「注意が足りなかったか・・俺としたことが・・。」
「よし!もう一度だ!」
またロープを投げる。
今度はしっかり掛かっていることを確かめる
「これで大丈夫だろう」
足場を確認しながら再び登り始める。
今度は無事登りきった。
その場で一息つき、あるきはじめる。
少し行けば、開けた場所に出た。
山頂が見える
「ここからなら見えるか・・」
首にさげたゴーグルにバッグの中のバッテリーをつなぎ、双眼鏡モードにする。
山頂付近で輝いている物を見ようと倍率を上げるが、木々などに邪魔されてはっきり確認できない。
「しょうがない、登るか」
もうしばらく歩けば到達しそうなので、自分で行って確かめようと思う。
頂上に近づくにつれて、輝きが増してくる。
そしてついにその正体をみてしまった。
「うわ〜!竜だ・・でっけー!」
巨大な竜が横たわっていた。輝いていたのは竜のひたいにある宝玉のようなものだった。
俺は感動した。生まれて初めて竜をみたのだ。
・・・もっと近くでみたい好奇心が押さえられず、近づいていった。
よく見るとすごく美しい。
体は淡い空色をしていて、ひたいの宝玉は七色に輝いている。
体長はざっと20mを越えているだろう。
そうこう思っていると、俺は見るだけでは満足できず、さわりたいという願望が脳裏をよぎる。
案の定、さわりにいった。
体表は鱗につつまれながらもかなりなめらかなさわり心地だ。
「すごい・・」 正直、そんな言葉しか出てこなかった。
俺はそろそろ危険かと思い、竜から手を離した。
その瞬間、体が動かない。
「・・・!何だっ!?」
今度は頭の中に声が響く。 『私に何のようだ・・』
「誰だ!?・・まさか・・・」声の主、考えられるのは目の前にいる竜だろう。
それにしてもきれいな声だ。そう思っていると、突然竜が頭をも
[5]
→
|<< < 1 / 1 > >>|
▼作者専用
[1]
TOP [2]
感想
[3]
RSS