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表裏一体 光の頂 − 旧・小説投稿所A

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表裏一体 光の頂
− 本性 −
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「何か言ったらどうだ!!楓!」
「もう止めて。葵っ・・楓も何か内に秘めていて苦しんでいるのよ。責め立てるのは止めてあげて?」
「・・・・・・」
父上の激昂が瞬く間に鎮火していく。
こう見えても母上が怒り狂ったときはお祖父様でも手を灼くほどだ。
それを熟知しているからこそ、それ相応の対応を取った訳だ。
私も昔はよく干された記憶がある。
「っう・・」
しかし、私の体も限界だ。
お祖父様の重圧に耐えかねた体が悲鳴を上げている。
片膝を付き、脚が笑い出す。
「とりあえず、貴方の部屋で今日は泊まりなさい。色々大変だったでしょう?」
「・・・母上。」
悲鳴を上げる体に鞭を打ち、感謝を示す。
母上は小さく笑みを浮かべてもう一度口を開く。
「この仔は今日だけ私が預かります。よろしいですね。お祖父様?」
「あ、あぁ・・分かった・・」
流石にお祖父様も敵わないことを悟っているようだ。
私も同感、できればあのような状況は回避しておきたいところだ。
まぁ、今の私にはこの上ありがたいことはない。
「母上、お祖父様・・感謝致します・・」
私はもう一度深く頭を下げる。
下げた頭を上げ、その場から去るときの父上の殺意にまみれた眼差しを私は忘れないだろう。

 * * * 

「さて、何か言ったらどうなの?」
花梨を抱えたまま椿は声を潜める。
椿の目線には狼の獣神・葵。
明らかに表情に焦りが見える。
椿が一歩、歩を進めば葵が一歩下がる。
間合いは変わらぬまま。
「どうして手を出したの?」
「あれは当然だ。お祖父様に対して無礼だったからだ。」
「そう〜・・」
目が座り、声のトーンが潜められたまま上がる。
椿の怒りは今まさにはちきれんばかり・・
「う・・ぅん・・」
椿の狂乱を抑えんと花梨がちょうど覚醒する。
平然を取り繕い、興味津々に花梨に魅入る。
「・・か、楓さま・・?」
「ううん。ちょっと違うかな〜」
花梨は気付く。
吊り上がった獣眼、朱色の獣毛を纏った獣。
顔立ちは楓ではなく、狐そのものだと。
危機を悟った本能が体に“逃げろ”と吼える。
その本能は抵抗という形で表に現れる。
「逃げたいの?ふふ・・」
しかし、花梨の抵抗は椿の片腕一本で封じられる。
その絶対的な力の差は花梨を絶望させた。
「私は椿。楓のお母さんよ。」
「つばき・・?」
「そう。字は難しいからいいわ。」
と、同時に背筋に寒気を感じる。
楓の母になんて事を・・
ただでさえ、楓に迷惑をかけているのに・・
「ご、ごめんなさい!!わ、私・・」
「?ど、どうしたの?」
「私・・椿様になんて事を・・」
と、不意に椿が笑みを漏らす。
前脚の力を緩める。
「素直な仔。私は嫌いじゃないわ。」
ベロリと舌が頬を舐め上げる。
「体はどうなの?」
「・・だいぶ、楽になりました・・・」
「そう・・なら楓のところに戻りなさい。早く、安心させてあげて・・」
と、椿は花梨を優しく地面に降ろす。
深く頭を下げ、身を翻す花梨。
(人間・・美味しそう・・)
内心で椿は葛藤していた。
神が無意味に人間を喰らう事は罪ではない。
ただ、二度目はない。
喰らっても命さえ奪わなければ堕ちる事はない。
味わうくらいなら・・・・



はぁ〜
最近意欲が湧かないっす
意欲が欲しい・・
後現在メールでなりちゃしてくれる人募集中です
気軽にどぞ〜
<2011/06/14 22:09 セイル>
消しゴム
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