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アニヲタ君とアイドルちゃん − 旧・小説投稿所A

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アニヲタ君とアイドルちゃん

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そして歩く事数分。
町の外れまで来て、家も少なくなってきた。
本当にここに家があるのかと疑いかけたその時、双子は山がすぐそばにある豪邸の前で立ち止まり、敷地内へ入って行った。

「…は?」

冬夜が間抜けな声を出し、呆然と立ち尽くしていると、

「早く早く!」

奏に催促され、腹をくくり豪邸の敷地内に入る。
無駄に広く、池とかもある。桜の木も植えてある。
完全に大金持ちの家だ。

屋敷の扉を開け、双子は「ただいま!」と言うと、奥へと走っていった。
冬夜は、とりあえず双子の後をついていった。
すると、

「お帰り。…やけに嬉しそうだな。何か良い事でもあったか?」

そんな低く落ち着いた声が響いてきた。
さらに、

「何があったんじゃ?教えて欲しいのぅ」

また低いけど、優しい声。
気になって、歩くスピードを上げた冬夜が見たのは、

一匹の竜と龍に双子が抱き付いている光景だった。

先に反応したのは竜だった。

「…誰だ、こいつ…。食って良いのか?」

そんな恐ろしい事を落ち着いた声で言った黒い竜に対し、もう一方の青い龍は品定めをするように冬夜をじっと見ていた。

「駄目です!この人は、怖い人に話しかけられたわたし達を助けてくれたんです!」

桜がそう弁明してくれた。

「そうじゃったか…。すまんのぅ。お主、名前は何というんじゃ?」

青い龍が少し残念そうに呟く。

「せっ、関口 冬夜です!」

この世界に居ない筈の生物を見て驚いていた冬夜は緊張しながらも自己紹介をした。

「冬夜…なかなかいい名じゃな♪儂はミツモリという。よろしくじゃ♪ほれ、主も挨拶せんか!」

桜に『駄目』と言われてから黙っていた黒い竜がやっと口を開いた。

「…俺はレブル。よろしくな」
「…はい!よろしくお願いします!」

少しずつ緊張が解れてきた冬夜は、早速仕事について訊いた。

「仕事って、何をやればいいの?」

すると、桜が、

「えっと…、わたし達のマネージャーになって下さい!」

と言った。
それで冬夜はやっとこの双子が誰なのかを思い出せた。

『Alice』
双子で活躍する、歌って踊れて演技も出来る大人顔負けの子役アイドル。
朝のニュースでやってた新ドラマのワンシーンで映っていたのをうっすらと覚えていたようだ。
普段アニメしか見ていない彼はそういうのに大分疎い為、全然気付いていなかった。

そして、双子のマネージャーは、ミツモリやレブルに怯えて、すぐに辞めてしまうらしい。

少し悩んだ彼は、

「…うん。良いよ」

そう短く言った。

「やったぁ!」と、喜ぶ双子の側で、ミツモリが手招きをしていたので、そちらに向かって行った。


いろいろ補足させて貰います!

レブル
名前は、『tremble』(ふるえる)から取りました。
黒竜で、お腹と尻尾の下半分は灰色。
目は赤色。

ミツモリ
名前は適当ですw
青い東洋龍で、体の下半分は少し薄い色になっている。
目は黄色。
<2013/01/06 11:09 ラムネ>
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