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3つ目の至宝 − 旧・小説投稿所A

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3つ目の至宝

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〜ポセイドン 入り口〜


ヒュウウゥ・・ドッシャアアアアアア・・!!!!!


アスファルトが割れるような勢いで、三つの巨体が着地する。全員見上げるような翼を持っており、体の色も様々だった。


牙竜「ここか・・人間の城は。」

ギラリと鋭い牙をはみ出させ、低く唸る紫色のドラゴン・・

レムリア「そんなに焦らなくてもいいじゃない。餌は逃げないんだもの♪」

白い体にぷっくりしたお腹を持つ、紅い瞳のドラゴン・・

氷竜「へへ・・いい肉のの匂いだなぁ・・?とっとと取り返してたっぷりと頂いてやる。」

そしてクリスタルのような体から冷気が漂い、日本刀のような爪を持つ竜・・



彼らは『秘宝』を守っていた、古の怪物達である。3つの『秘宝』はそれぞれ彼らの持ち物であり、盗まれた故に全員から怒気が流れているようにも見える。


氷竜「ちっ・・入り口は完全に閉鎖されてやがる。全部吹き飛ばすか?」

牙竜「まあ待て・・見た所北と南と東に入り口がある。そこを壊して侵入すればいい。盗人には直接裁きを与えねば気が済まぬ・・」

レムリア「了解。じゃあ私は南口からいくわ。」

氷竜「なら私は東だ・・幸運を祈るぞ。」

再び2人が翼を広げると、辺りに旋風が巻き起こる。その風が治まったときには、二人の姿はそこになかった。


牙竜「我が槍・・返してもらうぞ。」

牙竜も踵を返し、閉鎖された入り口に向かって手を上げる。










〜ポセイドン 中央司令室〜

「司令!第1防護壁、大破しました!」

グレイ「来たか・・全警戒システムを稼働させろ!戦闘員は緊急配備、通路は完全に閉鎖だ!」

警報が鳴り響く中で、グレイは状況を知らせるモニターの前で
固まっていた。しかし彼の心配は、ここの施設よりも特別室に置きっぱなしになっている秘宝に向けられていた。

グレイ「(くそ・・職員を向かわせるか?いや、まずいなそれは・・)」

「第七防護壁、突破されました!」

モニターから次々に警備員の反応が消えていくのを見て、その場にいた全員が息をのむ。


そのころ通路では・・






〜東入り口〜(氷竜)


「おい・・お前誰にそれを向けている?」

壁際に兵士達を追いつめながら、その銃を易々と押し曲げる氷竜。兵士は恐る恐る顔を上げ、その口から垂れる液体を見つめた・・

タラリ・・ねとぉ・・

「むぁっ・・く、臭い・・ぐぅ・・」

鼻の曲がりそうな口臭に、兵士達は思わず鼻を押さえる。その内落ちてきた唾液をかぶってしまった兵士を、氷竜はがしりと持ち上げた。


「ククっ・・どうだ?私の香りは・・♪」

唾液を取ろうと苦戦している兵士に、氷竜はあんぐりと口を開けた。あまりの臭いに悶えている様子を楽しみながら、重厚な舌をねちょりと押し付ける。


んちゃ・・ぬちゅんちゅ・・・ジュリュ・・

「ふぁ・・だ、誰か・・・ぐぅええ・・」

「フフ・・ならこれはもっと辛いかな?」

スナックでも放るように兵士を口に入れ、一気にゴクリと飲み下す。ぐにゅぐにゅと食道の圧迫を受けて、残酷な腐臭の溢れる胃袋へと落ち込む・・


「げふっ・・まだまだいけるが・・次はどいつだ?」

「「「ひぃ・・やめろ・・」」」


恐怖にまみれた兵士の顔は、氷竜の目から腹へと移る。飲み込まれ、地獄のような腐臭に暴れているのがよく分かる。





「お前ら全員・・生き残れると思うなよ?」


<2011/05/15 15:52 ロンギヌス>消しゴム
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