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場には

松のカス、梅の赤短冊、藤のタネ、松の五光
菖蒲のタネ、萩のタネ、菊のタネ(杯)、桐の五光ー

互いの手札は７枚。そして、椛の手札は分からない。（そりゃそうだろ
勝負は一月。要するに先に役を作ったほうが勝ちだ。
山札から二枚ー
僕は桐、椛は柳。僕が親で先攻だ。

「主が先攻か……くふっ、どうなるかの♪」

月見酒、花見酒ありのルール。
どうにかして椛より先に、杯を取りたい所だが
生憎、手札に菊は無い。

「……手堅く行こう」

取り敢えず、手札から梅のカスを。
これで、梅の赤短冊、カス×１。
続けて山札……

　ー柳のタネー

同じ月ではないため、場に残る。

「儂の番じゃな？……では、頂くぞ♪」

椛の札……松の赤短冊。
いきなり、松の五光を取るか……
これで僕の五光は封じられた。
続けて、山札……

　ー桐のカスー

「ほほっ、運が良い様じゃ♪」

場から桐の五光が椛の元へ。
初番から五光の二つ……三光にリーチ。
少し、焦りを感じながら僕の番に移る。

「それだけ運がいいと、後が続かないよ？」

菖蒲のカス。場上、菖蒲のタネを奪う。
出ろ……出てくれ、菊っ。
山札……出札は

「よしっ！」

　ー菊の青短冊ー

これで椛より先にキーとなる杯を取った。
あとは、桜か、薄の五光を取れば勝てる……

「ふふ、互いにリーチじゃの♪」

椛が手札から一枚……紅葉のタネ。
紅葉は組みになる札が無い。
そのため、場札となる。
手札に組みに出来る物が無いのか……？
それとも、何かを狙っている……？
椛の顔が僅かに微笑む。
山札は……

　ー萩のカスー

場上の萩のタネが椛の手に。

(猪鹿蝶を狙ってる……？)

いや、三光にリーチがかかっているのに
猪鹿蝶を狙いにいくのは、少々まずくないか……？

（いや、集中しよう……）

手札から、萩のカス。
組みは無い。場札に。
山札……

　ー松のカスー

……まだ、大丈夫だろう。

「ふふ、甘いぞ東雲や♪」

椛の手札、紅葉のカス。
場上の鹿……紅葉のタネが奪われる。

「猪鹿蝶にもリーチ？」
「くふっ、その様じゃのぅ」

前肢で口元を隠し、小さく笑う。
……どこの貴族だ。
次は山札……

　ー牡丹のタネー

まずい……

もし、椛が牡丹の札を持っていたら
それでエンドだ。

「ふふ、負けたら……主は儂の胃袋じゃぞ？」
「ま、負けないし」

それだけは勘弁だ。
……ここで決めるしか無い。
場上の状態……

藤のタネ、柳のタネ、萩のタネの三枚。

この回で役を作る方法はある……
手札にある桜の五光を場に出し、山札で桜を引き当てれば……
そこで花見酒が出来上がり、僕の勝利になる。
けれど、山札で引き当てなければ
椛が猪鹿蝶、あるいは三光を揃えて……
僕は胃袋送り……
さぁ……どうする……

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the Choices ex

　・い、胃袋は嫌だ……(桜の五光を出す)
　 >> 37

　・危険すぎる……止めておこう。 　
　　>> 38
　
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