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とある飼育員の不幸 − 旧・小説投稿所A

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とある飼育員の不幸

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「これよりアナコンダの捕食ショーが始まります」

アナウンスがそう告げる

ここはとある町の動物園
とても広く、人気のある場所だ

アナウンスが響き渡ったのは動物園の奥にある爬虫類コーナーという場所
名前の通り、トカゲや蛇しかいない場所であり苦手な人には気味悪い所である
薄暗く設定された通路の両側に一定の間隔を空けて硝子があり、その奥の部屋に生き物がいるという構造になっている

その通路の奥に一際巨大な部屋があった

そこに人が集まってくる
人々の視線は硝子の向こうで、とぐろを巻く大蛇に注がれていた

全身が薄い茶色の皮に覆われ、所々に白や黒の斑点があるという図鑑によく載っているアナコンダ
その長さは5…いや、6メートルはある

「では餌のヤギを投入します」

硝子の向こうにある扉が開き、飼育員が入ってきた
手にはヤギの死体があり、それを置いてすぐに扉の向こうへと消えた

アナコンダの生息地に似せて作られたジャングルの様な空間
そこの主である大蛇が静かに死体へと近づいていく
勿論ヤギの死体は動かない
ただ自分の体が処理されるのを待つだけだった

先端が2つに分かれた蛇特有の舌をチロチロと出しながら死体へと近づく
そして自身の長く、太い胴体を巻き付けた

とぐろの中から顔を出すヤギの光が失われた瞳に大蛇の顔が写し出される
その茶色の口元からピンク色の肉が少しずつ露にされていく

「おぉ!!」

観客が見ている中、大蛇が大口を開けヤギに食らい付いた
みるみる内に蛇の口が開いていき、ヤギの上半身が収まった
長い胴体に膨らみが出来始める

大蛇は何度も口の開閉を繰返し、獲物を胃袋へと送っていく
残ったヤギの体が足だけとなった時は、おぞましい程膨らみは大きくなっていた
よく見ればヤギの角や前足の形が大蛇の体の中から浮き上がって見える

そしてヤギの体は完全に呑み込まれた
それと同時に観客は何事も無かったかのように解散した



アナコンダと言えば映画がありましたねw
2だったかな…?凄い怖かったですねw
何がって?それは勿論…………蜘蛛だよ((((;゜Д゜)))

と、もう少し続きますw
<2012/05/18 20:25 どんぐり>
消しゴム
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